タグ: 日本映画

日本映画

  • 映画『海賊とよばれた男』  モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』 モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』

    戦う理由は、未来にある――。

    事業は「いっちょやってやろうやないか」の精神が大事!

    「いっちょやってやろうやないか」は主人公・国岡鐡造の言葉。

    この作品は、最近(2016年12月)、昭和シェル石油との合併話で創業家と経営陣が対立している出光興産の創業者・出光佐三の逸話をベースに、百田尚樹が小説化、山崎貴監督が映像化したものだ。

    これは『永遠の0』のトリオ、原作・百田尚樹、監督・山崎貴、主演・岡田准一が再度タッグを組んだ形、まぁ~柳の下のどじょうは何匹いるか?だけど。

    この作品は、山崎貴監督が脚本・演出・VFXを担当しているだけあって、作品の質も高く戦禍で廃墟と化した東京の街も見事に映像化されている。
    大画面で観るだけの価値のある作品でもある、そしてこの作品を見て改めて2つのことに気付くことができた。

    その一つ目は、百田尚樹と言う作家としての才能に驚かされる、主人公の経営者としての描写が素晴らしく日本人に勇気を与えてくれることだ。
    日本が敗戦から立ち直って、石油メジャーに戦いを挑み生き残ってきたことは、主人公の精神、自ら先頭に立って汗を流し、社員と運命を共にして、リスクを背負って事業を推し進めていく姿にある。
    そこには理想のリーダー像が描かれている。

    現代の日本でも成功しているベンチャーの社長たちの精神も「まずやってやろう」と言う精神があると思う。
    自分でまず行動をとって、出口を決めてそこまで徹底的に突き進むことがビジネスの成功の秘訣。
    成功のための手法はないが、秘訣としたら”行動すること”しかない。
    行動するためには”高い理想”が重要、高い理想に突き進む人を見ると人は付いてくる。

    ビジネスマンには原作は必読の書・この作品は必見の映画と言える。

    国威発揚の物語として

    たびだひ「戦場にいたことに比べれば、こんなこと大したことありません!」的なセリフや戦場で亡くなった人への敬礼と言った部分が多数出てくる。

    海賊というのも”武士の精神”の延長の言葉として使われていたし、戦前に有った日本人の精神性は素晴らしい、日本が戦後復興したのはそう言った精神性の延長上にある、と言った節が散見される。

    個々のエピソードが感動的であり、自分も日本人である以上、日本の独立性も含めて共感できる部分が有ったが、私にとっての違和感は「第二次世界大戦の敗戦をいつまで引きずるのか?」と言う点であることが判った。

    『永遠の0』に対して、宮崎駿監督が苦言を呈したのは、この部分だったということに気付いた。
    私は戦争を仕掛けた日本人はその”業”を背負っていくべきと考えている、だからと言って後ろ向きになる必要はない。

    戦没者に対して哀悼を持つことも、日本のために戦った一兵士たちの命に敬意を表することも必要だと思う、と同時に戦争を起こしたことの”業”を背負うべきと考えている。
    『風立ちぬ』や『この世界の片隅に』に有って、『永遠の0』や『海賊とよばれた男』には無いものだった。

    イギリスのフリーゲート艦に一歩引かない堤真一演じる艦長の姿を見て感動するのと、ハリウッド映画『エアフォースワン』のハリソン・フォード演じる大統領が活躍するのを見て拍手喝采するのは、ある意味同じで気持ち良いものであるが、日本人としては常に背負っているものがあるという想いは持ち続けたい。

    私的『海賊とよばれた男』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    上記の2つのテーマについて考えさせられて、ある意味、非常に見て良かった作品。

    ビジネス成功の秘訣と言う意味では、非常によく出来た作品で勇気がもらえる。

    私個人は敗戦を否定するつもりは無く、最近再見した東野圭吾原作の『手紙』でも、強盗殺人犯の家族(作品では弟)はその罪を背負いつつ、前向きに生きていく姿が描かれていた。
    一方的な戦前を賛美するような表現には違和感を感じた、それを気付けた意味は大きい。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    映画『永遠の0』よりも、より百田尚樹の原作の意図が鮮明に出ている分、非常に作り手の強い意志を感じるが、それは映画の監督や製作者の意図なのかは不明。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    岡田准一は『永遠の0』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した、それ以上に老けた時の演技に力が入っていた、今回もアカデミー賞あるかな?と思わせてくれたけど、2度目は流石にハードルが上がってる気もする、熱い男は感じるけど、ある意味大仰な演技とも言える。

    染谷将太演じる主人公の右腕役だが、他が老けていくのに彼だけ若いままだったのは何か意図が有るのかな?

    それにしても、綾瀬はるかが、ゲスト出演のような扱いなのがもったいない。
    家族的な経営を支えた女性と言う立ち位置だと思うが、登場シーンが少なく判りにくい。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    戦前・戦中・戦後と言う時代の荒波を映像化すると言う壮大な事業は、映画ならでは。
    白組のVFXは流石で、陳腐さを感じさせない映像。

    ⑤ エンターテイメント性

    映画を観た人に「勇気」や「自信」を与えてくれる、魂が揺さぶられる感動もある作品。
    物語の展開も大きく、その映像の素晴らしさと共に、エンターテインメントの山崎貴監督!と言える作品に仕上がっている。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    山崎貴監督は蛇足が好きな監督なんだと思う、『永遠の0』でもラストの回想的に登場人物が次から次へと出てきて零戦が現代を飛び去るシーンとか、今回はラストに門司沖に船で乗り出すシーンは余韻を残すためにやっているのか、個人的には要らない気がする。

    またこれは個人的な思想の問題でもあるけど、船員にバンザイをさせるシーンが有るが、より感動的にするためなのか、国威高揚のためにあるのか、やり過ぎ感が有った。
    逆に、それが意図的なものかもしれないが。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    残念ながら原作は読んでいないが、ダイジェスト版のような気がする。
    主人公の人物像の深掘りがされていない点が気になる。

    主人公にしても予告で「なぜ男は”海賊”とよばれたのか-」と強調しているが、海賊としての描写が少なく、違法スレスレの商売から日本国のために商売をすることになった心の変化が良く判らなかった。

    描かれ方が少なかった綾瀬はるか演じる最初の妻が、またラストに話として出て来るが、主人公の妻への想いが判りづらい、何故なら、2番目?の妻との間には子供も作って幸せな家庭を作っている。
    逆にここを削ってでも、他の駆け足の部分を丁寧に描いても良かった気がする。

    ⑧何度も見たくなるか?

    ビジネスをやる上で勇気そしてやる気をもらえる作品、ビジネスマンは必見!
    起業論の本を読む、高い起業セミナーに出るなら、この作品を観るほうがためになると思う。

    でも、今話題になりつつある『この世界の片隅に』の真逆の作品。

    映画『海賊とよばれた男』のデータ

    上映時間■145分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■2016/12/10
    監督■山崎貴
    原作■百田尚樹 『海賊とよばれた男』(講談社刊)

    海賊とよばれた男(上) (講談社文庫) — Amazonで見る

    脚本■山崎貴
    撮影■柴崎幸三
    特殊メイク■吉田茂正
    美術■上條安里
    衣裳■水島愛子
    出演■岡田准一/吉岡秀隆/染谷将太/鈴木亮平/野間口徹/ピエール瀧/光石研/綾瀬はるか/堤真一/近藤正臣(特別出演)/國村隼/小林薫

    (C)2016「海賊とよばれた男」製作委員会 (C)百田尚樹/講談社

    海賊とよばれた男(完全生産限定盤) Blu-ray — Amazonで見る

    公式サイトはこちら

    【解説】

     百田尚樹の一大ベストセラーを「永遠の0」に続いて山崎貴監督、岡田准一主演で映画化した大作ドラマ。若くして石油業に乗り出し、欧米石油メジャーに果敢に立ち向かって激動の時代を駆け抜けた男の一代記を吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、堤真一、綾瀬はるか、小林薫をはじめとする豪華キャストの共演で描き出す。
     石油の将来性に目を付け、石油販売業を始めた青年、国岡鐡造。彼は“店員(従業員)は家族と同然”と店員との絆を大切にし、既得権益が強固な石油業界を相手に、破天荒な発想と行動力で販路を拡大していく。やがてその存在は石油メジャーも無視できないほど大きくなり、ついには石油の輸入ルートをすべて封鎖されるという絶体絶命の窮地に陥る鐡造だったが…。(allcinemaより)

  • 映画『この世界の片隅に』  能年玲奈が「のん」に変わる時

    映画『この世界の片隅に』 能年玲奈が「のん」に変わる時

    映画『この世界の片隅に』

    この世界の片隅に

    昭和20年、広島・呉。
    わたしは ここで 生きている。

    戦争と共に生きるということ

    きっとこの映画を見て涙するのは、ある程度年配の人たち、私のような50代とかそれ以上なんだと思う。
    私の世代は、やはり子供の頃にマンガ「はだしのゲン」を読んで、戦争の悲惨さ・原爆の怖さを知った。
    そして大人になって、野坂昭如原作のジブリアニメ『火垂るの墓』に涙した。

    でも、この作品は本当に若い人たち、特に小中学生の頃に、自分たちの子供の頃に通過したように、必ず見て欲しいと思った作品。
    だから小中学生のお子さんがいるは親は、一緒に映画を見に行くには良い機会かもしれない。
    戦後70年が経過して、自分たちが語り継げない戦争のことを、家族で話をする良い機会になると思う。

    ドキュメンタリーに近い物語。
    主人公すずは、昭和元年生まれ、昭和史をそのまま生きたと言う設定、それは戦争と共に生きると言うことは何か?と言うことを前半は考えさせられる。
    軍港の街・呉、そこには普通に軍艦が停泊している、大和や武蔵が丘から見えるのが日常の風景。

    今の日本では考えられないが、日常の中に軍隊が存在している。(ちなみに海外でも普通の光景、隣国韓国に行ってみると街中に軍隊がいる)
    昭和20年までの日本はそれが普通の日常だった。

    でも戦争と隣合わせで生きていても、人は笑うし、泣くし、怒るし、そこには淡々とも言える日常があるということ。
    ここでは戦争に行かない人たちを描いている、一見のんびりした生活、苦しいけれど、そこをたくましく生きる主人公を描いている。
    たくましさとのんびりさ、この両方を併せ持つ主人公を超えで演じたのが能年玲奈改めのん。

    相反する「たくましさ」と「のんびりさ」を持つ主人公が、のんそのままのような感じさえする融合ぶり。
    きっと、のんでなければ成立しなかったのでは?と思わせるくらい彼女の演技(声)が良かった。

    小さい頃に祖父や父に聞いた地方都市の風景が見事に描かれていて「こうやって市井の人々が戦争に飲み込まれて行くんだ」と感じる。
    そして戦禍はどんどんと身近に近づき、そして運命の日へと続く。

    これはおそらく、アニメだから見れる、見ることのできる映像だろう、実写だったら目を背けたくなる光景が後半は続く。
    そして、昭和20年8月15日を迎え玉音放送を聞く主人公すずが叫ぶ。

    「なんで止めるんだよ~」

    と。
    止めるんだったら最初から戦争なんてするな、そんな無責任なことで戦争を始めるな!と。
    必要な戦争なんてない、自分たちの生活をどれだけ壊してくれたのか?!と。

    この作品には希望がある、戦争が終わって生活が楽になる保証はない、でも戦争のない日々がやってくると言う希望、そしてまたその新しい日常を淡々と生き抜くしかない。

    戦争に打ちのめされても人は強い、そこから立ち直っていく、日常を生き続けることの芯の強さがこの作品にはある。
    だから若い人に是非、見て欲しい作品でもある。

    348641_01_01_02-1

    私的『この世界の片隅に』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    戦場とはどこにあるものなのか?最近の日本ではそんな「のん気」な議論がされている。
    いったん戦争になれば、戦場というものは果てしなく拡大していく、そして日常の一風景になってしまう。

    戦争をするということは、全ての人を巻き込み、そして不幸にしていく。

    私は小さい頃に祖父から富山大空襲の話を聞いたことがある。
    祖父の家は、富山市街からは離れていたため被害は無かったが、空が真っ赤になったと言っていた。
    この映画を見ていると、そういう戦争体験者の記憶を一つ一つ積み上げた感覚がある。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作のマンガをクラウドファンディングを作って映画化。

    多くの人が「あの大戦を忘れてはいけない」と言う思いがこもった作品。
    戦後が70年以上経過して、主人公・すずが生きていたら90年、広島に原爆を投下した国のプレジデントが訪問もした。

    日本はこの出来事を永遠に語り継いで、戦争をしない国として続いていかなければ、と言う想いを感じる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で主役を務め、一躍国民的アイドルとなった能年玲奈。
    「あまちゃん」の直前に映画『ひまわり ~沖縄は忘れない、あの日の空を~』でヒロインをしていた彼女に会った時の印象は”本当におとなしい子”という印象で、小泉(今日子)さんの娘役をやるとは、ビックリしたもの。
    いつの間にか、能年玲奈が”のん”に改名していて、のんとしてはデビュー作にあたる。

    10歳くらいから21歳くらいまでのすずを見事に演じたのん(能年玲奈)、彼女があまりにもピッタリだった。
    周りの声優陣は、ベテランの人々で安定感があった。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    なんとも原作の絵をそのままアニメにしたような感じが良い。

    絵がほんわかとした雰囲気を醸しながら、一方でシビアな現実が描かれる。
    上にも書いたが、このギャップが良い、この作品を見て、二度と見たくなくなる作品では駄目だから。

    この世界の片隅に

    ⑤ エンターテイメント性

    淡々とした日常で、綿密な取材やロケハンをして、戦前・戦中を描いているが、一方で少女から大人の女性への成長を描いている。
    すず一人に起きた出来事は、おそらく色んな人の体験を集めて、演じさせているんだとは思うけど、映像や音楽の持つ柔らかさがマッチしている。

    そして戦争・原爆投下という戦争のある日常をオブラートに包んで私たちの前に提供してくれることで、何度も見たいと思わせる作品に仕上がっている。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    原作の持つ良さをそのままアニメーションにした感じ。

    一方でモノローグ(独り言や心の声)が多い、やはり今の私たちに理解できないところを説明する必要があるから、なのかもしれない。
    その点では、ドキュメンタリーっぽい作りになってしまっている。

    ただ、のんの声(やその雰囲気)に随分、助けられていると言う意味では、キャスティングの妙とも言える。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    脚本というか、原作が素晴らしい、本当に戦前・戦中の暮らしが良く描かれている。

    かつての戦前を描いた日本映画の家族の風景が、この作品にも描かれている、それがごく自然。
    彼女は不幸だったのだろうか?最後は前向きに強く生きていくのだから、きっと幸福になっていくんだと思う。

    そんなすずの姿を見ているだけで涙が出てくる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    日本人は、毎年のようにこの作品を見て欲しいと思えるくらい。
    戦争の悲惨さも伝わってくる、でもこのほんわかとした雰囲気の絵が、クッションとなってくれる。

    おそらく実写で見てしまったら、数年は見たくなくなる、それでも心に伝わる作品の強さというものは決して変わらない。
    映画の枠で考えると、個人的には『君の名は。』の方が好きだけど、アニメ、マンガ、映画と言う枠を超えたところにある作とも言える一本。

    映画『この世界の片隅に』のデータ

    この世界の片隅に

    上映時間■126分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東京テアトル)
    初公開年月■2016/11/12

    監督■片渕須直
    アニメーション制作■MAPPA
    企画■丸山正雄
    プロデューサー■真木太郎
    原作■こうの史代

    この世界の片隅に 上 (アクションコミックス) — Amazonで見る

    脚本■片渕須直
    キャラクターデザイン■松原秀典
    作画監督■松原秀典
    音楽■コトリンゴ
    主題歌■コトリンゴ  『悲しくてやりきれない』

    声の出演■のん 北條(浦野)すず/細谷佳正 北條周作/稲葉菜月 黒村晴美/尾身美詞 黒村径子/小野大輔 水原哲/潘めぐみ 浦野すみ/澁谷天外

    (C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

    公式サイトはこちら

    【解説】
     戦時下の広島の軍港都市・呉を舞台に、この街に嫁いできたのんびり屋のヒロインが、物がなく苦労が絶えない日々の中でも持ち前の明るさとしなやかさで、つましくも心豊かな生活を送っていくさまと、そんなささやかな幸せが徐々に戦火に呑み込まれていく残酷な現実を、丁寧な日常描写の積み重ねで描ききったこうの史代の傑作漫画を「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督が長編アニメ映画化した珠玉の感動作。TV「あまちゃん」で一躍国民的人気女優となった能年玲奈が“のん”名義でアニメ映画に初挑戦し、ヒロインの声を好演。
     1944年(昭和19年)2月。絵を描くことが好きな18歳のすずは、急に縁談話が持ち上がり、あれよあれよという間に広島市から海軍の街・呉に嫁にやってくる。彼女を待っていた夫・北條周作は海軍で働く文官で、幼い頃に出会ったすずのことが忘れられずにいたという一途で優しい人だった。こうして北條家に温かく迎えられたすずは、見知らぬ土地での生活に戸惑いつつも、健気に嫁としての仕事をこなしていく。戦況が悪化し、配給物資が次第に減っていく中でも、すずは様々な工夫を凝らして北條家の暮らしを懸命に守っていく。そんなある日、道に迷っていたところを助けられたのがきっかけで、遊女のリンと仲良くなっていくすずだったが…。(allcinema)

  • 宮崎駿 終わらない人 好きな作品をまとめてみました

    宮崎駿 終わらない人 好きな作品をまとめてみました

    宮崎駿復活? 新作長編に再チャレンジ!?

    終わらない人 宮崎駿

    宮崎駿

    2016年11月13日(日)NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」が放送された。
    3年前の引退宣言から700日「残された時間をどう生きるのか」を独占密着したドキュメンタリー。

    前半は、CGを使用した短編アニメの制作に四苦八苦する姿が映し出されるが、最後に出した結論は”長編企画 覚書”を鈴木敏夫プロデューサーに渡し「この映画作れるだけの金かき集めてください。こういうことが起きるかもしれないですよ」と笑いながら話す。
    最後に「何もやってないで死ぬより、死んではならないと思いながら死ぬ方が」と締めくくられた。

    えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

    『風立ちぬ』が最後じゃなかったのかぁ~(汗)
    ちなみに、映画『風立ちぬ』 宮﨑駿監督の最新作にして遺作?そして最高傑作!はこちらからどうぞ!

    スタジオジブリの30年

    ジブリの大博覧会

    先日、六本木の「ジブリの大博覧会」に行ってきたばかりだぁ~
    鈴木敏夫プロデューサー主導でスタジオジブリの30年間の歴史を一気に見せてしまうと言う企画。
    だから宮崎駿の仕事ぶりというよりも、鈴木敏夫プロデューサーが、どのように宣伝をして作品をヒットさせたか?がメインの展示だった。
    ↓↓ スタジオジブリの公式サイトです。

    スタジオの歴史はこちらのサイトが本当に詳しいです(笑)

    映画の難しいところは、一つの作品を作るのに企画から公開まで3年とか5年とか掛かることです。
    宮崎駿監督が、今度撮るかもしれない新作は3年計画で2020年公開を目指しています!
    スタジオジブリは、ある時から制作スタッフを丸抱えします、よい作品を作るためです。
    たくさんのお金がかかります、よく言われるのが「ジブリのアニメは10億~40億円はかかる」と言う噂、あっ噂です、でもこのくらいは掛かると思います。

    少しスタジオジブリの作品とその興行収入(お客さんが劇場で映画見て支払ったお金)を記載してみました。
    そして、ほぼ興行収入の半分は映画館(興行主)が持っていって、残ったものが配給収入となります。
    今は配給収入は発表されていません。

    ghibli

    スタジオジブリ作品の一覧と興行収入

    1984年 『風の谷のナウシカ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第18位 14.8億円(配給収入7.6億円) 91万人

    1986年 『天空の城ラピュタ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第20位  11.6億円(配給収入5.8億円) 77万人

    1988年 『となりのトトロ』 宮崎駿監督/『火垂るの墓』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第19位 11.7億円(配給収入5.9億円) 80万人

    1989年 『魔女の宅急便』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第12位 36.5億円(配給収入:21.5億円) 264万人

    1991年 『おもいでぽろぽろ』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第14位 31.8億円(配給収入18.7億円) 216万人

    1992年 『紅の豚』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第9位 47.6億円(配給収入28億円) 304万人

    1993年 『海がきこえる』 望月智充監督

    1994年 『平成狸合戦ぽんぽこ』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第10位 44.7億円(配給収入26.5億円) 325万人

    1995年 『耳をすませば』/『On Your Mark』 近藤喜文監督
    ジブリ興行収入第15位 31.5億円(配給収入18.5億円) 208万人

    1997年 『もののけ姫』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第3位 193億円 1420万人

    1999年 『ホーホケキョ となりの山田くん』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第17位 15.6億円(配給収入7.9億円) 115万人

    2001年 『千と千尋の神隠し』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第1位 304億円 2350万人

    2002年 『猫の恩返し』/『ギブリーズ episode2』 森田宏幸監督
    ジブリ興行収入第8位 64.6億円 550万人

    2004年 『ハウルの動く城』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第2位 196億円 1500万人

    2006年 『ゲド戦記』 宮崎吾朗監督
    ジブリ興行収入第7位 76.5億円 588万人

    2008年 『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第4位 155億円 1200万人

    2010年 『借りぐらしのアリエッティ』 米林宏昌監督
    ジブリ興行収入第6位 92.5億円 750万人

    2011年 『コクリコ坂から』 宮崎吾朗監督
    ジブリ興行収入第11位 44.6億円 355万人

    2013年 『風立ちぬ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第5位 約120億円 約1000万人

    2013年 『かぐや姫の物語』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第16位 24.7億円

    2014年 『思い出のマーニー』 米林宏昌監督
    ジブリ興行収入第13位 35.3億円

    『魔女の宅急便』から鈴木敏夫プロデューサーが、宣伝を主体的に取り組んで映画を大ヒットさせました。
    と同時に、スタジオジブリの歴史にあるように「ジブリ第2期スタート」でスタッフを社員にする=固定費が膨らむ → 制作費がかかる、そこまでしてもよい作品を作ると言うことでしょうか。

    宮崎駿、長編作るってよ!(?)

    冒頭にも書きましたが、長編の企画が宮崎監督から鈴木プロデューサーに渡されました、果たして。

    そのキッカケになったのは、ドワンゴ 川上量生会長(カドカワ社長)のプレゼン。

    宮崎駿監督、ドワンゴ川上量生会長を一喝「生命に対する侮辱」

    「人工知能が作った、痛覚がなく頭部を使って歩くCG」を見た時に、宮崎監督が「極めて不愉快」と評した。
    「面白くない」なら第三者的な意見として述べる話だが、宮崎監督の”主観”として「不愉快」と感想を述べ一緒には仕事をしたくないと言う。
    鈴木プロデューサーも「どこへ、たどり着きたいんですか?」と質問をしているように、宮崎監督や鈴木プロデューサーが目指していた方向とは明らかに違う異質なものだった。

    川上量生会長の了解の上でNHKも放送しているので、当然、どちらの方向性が正しいと言う話ではないだろう、でも一つ確かなことは、これも一つの宮崎監督の制作意欲を掻き立てた要因でもあったようだ。

    ワンショット見た瞬間に「これはすばらしい」って、それが映画だと思っているから(宮崎駿)

    ストーリーとかに感動して、ではなくまずはワンショットのすばらしさ!こそが映画の生命線なんだと思う、そして・・・

    世界は美しいって映画を作るんだよね、きがつかないだけで世界は美しいよって、そういう目で見たいだけなんだよ(宮崎駿)

    子供たちに「世界は美しい」と気づいて欲しい、そういう願いと相反するものを見せられた、その思いが強かったのだろうと。
    だから最後に、

    地球最後の日が近いって感じがするね、それは人間のほうが自信がなくなっているからだよ(宮崎駿)

    将来、人工知能がアニメを描く時代がくるのだろうか?
    このおじいちゃん(宮崎監督)は、それに抗うために、再び長編映画への挑戦をするのか?

    どちらにしても、ファンとしては楽しみなのは間違いない。

  • 映画『永い言い訳』  妻が死んでも泣けないアラフィフ男の本音と建前

    映画『永い言い訳』 妻が死んでも泣けないアラフィフ男の本音と建前

    映画『永い言い訳』

    永い言い訳

    妻が死んだ。
    これっぽっちも泣けなかった。
    そこから愛しはじめた。

    永い言い訳 — Amazonで見る

    イントロダクション

    妻を亡くした男と、母を亡くした子供たち。
    その不思議な出会いから、
    「あたらしい家族」の物語が動きはじめる。

    『おくりびと』以来7年ぶりに主人公・幸夫を演じるのは、『日本のいちばん長い日』で昭和天皇役が高評価だった本木雅弘。
    今回はタレント小説家を見事に演じてみせた、時にはチャーミングで時には憎々しく。
    主人公・幸夫の亡くなった妻と共に死んだ親友の夫・陽一にはミュージシャンの竹原ピストルを抜擢。
    幸夫の妻には深津絵里、幸夫の愛人役には黒木華、さらに池松壮亮、山田真歩などが共演。

    原作・脚本・監督は『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』とオリジナル脚本で勝負し、本作の原作では直木賞候補となった西川美和監督。

    永い言い訳

    アラフィフ男の本音と建前が交差する

    有名作家の妻が死んだ、その時、その夫は若い女性と不倫をしていた。

    西川美和監督の最新作、映画『ゆれる』が衝撃的で、『ディア・ドクター』も本当に好きで、次はどんな作品を見せてくれるのだろうか?と期待していた。
    その西川監督が、それまでは完璧なものが壊れていって、そこに隠されていた人間の本性が露わとなる怖さが詰まっていたが、この作品では西川監督本人がインタビューで「その後を描いている」と言うように、壊れてしまった夫婦関係が妻の「死によって再生」していく、という物語。

    西川監督は、この作品を作るにあたってそのアイディアを、3.11の震災を目の前にした時に、死に別れた家族や友人とどういう別れ方をしたか?それを描きたかったとも言っている。
    そこには人それぞれの別れがあった筈、朝食を食べながら喧嘩してそのまま別れた家族もいるかもしれない、口も聞かずに出かけた子供との別れが有ったかもしれない、人の死はある日突然訪れる。

    無名の作家時代を支えてくれた妻、いつの間にか妻がいるのが当たり前になり、作家として有名になり、お金もあり女性も近づいてくる。
    50も近づき、自分の才能も枯渇してきてるのかもしれない、実は何も思い通りにならない自分がそこにはいる。
    その隙間を埋めるために、若い女性と身体を重ねる主人公、そんなタイミングに妻が事故死する。
    主人公の本音は「自分は何も悪くないのに、妻が死んでしまった」と言う思い。

    周りからは「大変でしたね」と言われ、それを演じなくてはと思う主人公。
    彼は、他人(妻の親友)の子供たちの世話を始める、子供たちとのやり取りが微笑ましく、またその子供たちが可愛い、特に可笑しく苦労もする、幸夫は自然に癒やされていき世間の喧騒から一時離れることができる、が、自分の子持ちのマネージャー(池松壮亮)から
    「子育ては男の免罪符ですから。自分がイヤな、ダメなヤツってことを帳消しにしてくれる逃げ場ですから」
    と言われてしまう。

    主人公の本音は「自分が好き」で誰も愛したことがない。

    永い言い訳

    失った愛を取り戻す

    作家を諦めかけていた時に、自分を励まし、金銭的にも支えてくれた妻。
    でも実際には、自分が有名になったことで少しずつ、彼女に対する思いが変わっていく。

    実際、何が変わったと言う訳ではなく、そこは時間が過ぎていくと言うことなんだと思う。

    妻の死によって失った愛、そして愛人からも捨てられていく。
    子供と接するうちに、妻の死にいつまでもグズグズと泣き崩れる男と接するうちに、自分は誰かを本当に愛せていたのだろうか?と感じ始める。
    そして、愛を取り戻す、寸前でいつも主人公の手からこぼれ落ちていく。

    ラスト、妻の写った写真を見て本当の妻の気持ちを知ることで、主人公は一歩、再生へと歩み始める。

    夫婦ってなに?愛ってなに?そんなことを思い始めた人には考えさせる何かがここにあります、今年一番のオススメ作品。
    渇いた心を少し癒やしてくれる映画、それってやっぱり貴重だと思う。

    永い言い訳

    私的『永い言い訳』ネタバレあり

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    不倫に対する見る人のスタンスで、この作品の解釈が変わってくると思う。

    不倫は絶対に駄目!と思っている人にとっては、主人公が情けなく、赦せない存在で、ラストに妻の本心を知って愛に向かって一歩歩み始める姿に映る。

    夫婦の愛がなくなったとしても、世間体や面倒くさいと言うことで別れずに不倫に走る男、それってあるよね、と思ってしまった人にとっては、「こんな俺でも妻は俺のことを愛してくれてたんだ」と思い、自己中心的な自分愛に自信を取り戻す。

    不倫が良いと言う訳ではないが、私は後者だと思ってこの作品を見た。
    “長い”ではなく“永い”と言う死ぬまで自分のことを言い訳し続ける主人公。

    それはある意味、アラフィフになり、自分の実力の限界も判り、人生と夢とのギャップで自分が何者にもなれなかったことに気付き始める、その心の隙間を埋めるのは「自分を愛する」ことかもしれない、そんな風に感じる。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    西川美和監督が、自ら原作本を書き、それを脚本・演出した作品。
    図らずも、今年、西川監督の師匠・是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』も、アラフィフ男の情けなさを描いていて、主人公が同じ作家でもある、そして子供も出てくる点も共通している。

    それまで問題提起をしてきた西川監督が、一歩踏み出して、その人間の本質に右往左往する人々を描いたところに、そして今のアラフィフの姿を描いていた点がとても良かった。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品の番宣で、久々によく本木雅弘がテレビに出ていたが、過去作品より彼本人に近いのでは?感じさせる。
    もちろん彼が実生活で不倫をしてるっぽいとかではなく、どこか飄々としていて、どこかに熱いものを持っていて、そんな感じが主人公とダブる、だからこそなのか、情けなさが板についてるし、そして納得させられる。
    本木雅弘自身が「幸夫の方が(僕より)清いんですよ」と言ってるところが面白い。

    竹原ピストルの妻の死に、いつまでも泣いているトラック野郎と言う役どころが良かった、演技が新鮮で良かった点と、世間で持てはやされたビッグダディと似ているところを感じて、素直な人間性っぽい気もするが、本当は人生(この作品では子育て)から逃げている男の姿が、また良かった。

    深津絵里が登場するシーンは少ないがその美しさが素晴らしい、そしてやはり写真での登場の存在が凄い。
    二人の子供たちも掘り出しもの。
    池松壮亮は、いつもこんな斜に構えた、妙に説得力がある、そしてズルい感じの男が似合ってしまう。

    黒木華が、初めて?濡れ場に挑戦、昭和顔と本人が言っていたが、岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』から少しずつ変わってきて、この作品では色っぽかった!新しい発見であり、彼女はどこまで色んな顔を見せてくれるのか、本当に楽しみな女優。

    永い言い訳

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    今回、16ミリフィルムでの撮影と言うちょっと特殊な画作りをしている。
    ずっとボヤッとしたザラツイた映像が続く。
    きっと、自分を愛してやまない主人公の行き先の判らない人生そのもの、ボヤッとしたものとリンクしている。

    今回、子役を上手く使いつつ、親の本音、子供の本音が垣間見える。
    「子供なんかいなかったら・・・」と、でも一方で本当に子供を愛している、矛盾・・・やっぱりこれは映画で表現するべきことだと思う。

    ⑤ エンターテインメント性

    冒頭の妻の死、以外に何も取り立てて事件はない、それでも、人の本性がそこかしこに垣間見え、そして赦しが差し込まれていく。
    なにも事件はないのに、複雑に話が絡み合い、そして物語は起伏を持ってラストに続く。

    最大のサスペンスは「自分は妻に愛されていたのだろうか?」と自分勝手な男の謎解きが縦軸にしっかり柱がある。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    是枝監督に師事して、ということで非常に演出が似ている。
    そして、西川監督の好きな作品の影響も大きいと思う。

    説明的なセリフやシーン(キャラクターの動作)をできるだけ排した画作りをしてくる。
    タクシーの鏡で髪型を直すところは象徴的。

    今回は、是枝監督並に子供も演出できることが判った(笑)

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    原作・脚本と監督が一緒、完全なオリジナルと言うこと。

    縦に一本「愛される自分」があって、妻を失った家族や愛人、出版社に振り回されながら、本音を撒き散らす主人公の姿が滑稽でもあり、真実でもある。
    女性がこれだけ男の本音の部分を描けるのか?そんなに冷静に男を見てるのか?とちょっと西川監督の頭の中を覗いてみたくなる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    2016年も残り数ヶ月、日本のアラフィフ男性は疲れ果てている、そんな作品が数多く出てきたが、一番、男の本音が表現されていて面白かった。
    そこに家族や妻への愛、と言うものを考えさせるものがあった。
    映画としての完成度やストーリーの面白さ、今の自分を見つめ直す機会に見たい作品。

    映画『永い言い訳』のデータ

    永い言い訳

    原作・脚本・監督■西川美和
    撮影■山崎裕
    出演■本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/堀内敬子/池松壮亮/黒木華/山田真歩/深津絵里
    公開日■2016年10月14日

    永い言い訳 Blu-ray — Amazonで見る

    公式サイトはこちら

    【ストーリー】
    人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)は、妻が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。
    その時不倫相手と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。

    そんなある日、妻の親友の遺族―トラック運転手の夫・陽一とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。
    保育園に通う灯(あかり)と、妹の世話のため中学受験を諦めようとしていた兄の真平。
    子どもを持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝き出すのだが・・・
    (C) 2016 「永い言い訳」製作委員会 PG-12

  • 映画『何者』  ウザいな、二階堂ふみ!就職戦線はゾンビだらけのホラー映画?

    映画『何者』 ウザいな、二階堂ふみ!就職戦線はゾンビだらけのホラー映画?

    映画『何者』

    何者

    恋愛、友情、就活、裏切り。
    これが僕たちのリアル。

    イントロダクション

    原作は映画『桐島、部活やめるってよ』で大ヒットを飛ばし、平成生まれの作家として初めて直木賞を受賞した朝井リョウのベストセラー「何者」(新潮社)。
    就活活動を通して自分が「何者か?」を模索する5人の大学生たちの青春物語。

    お互いを励まし合いながらも、SNSで表と裏の顔を使い分ける今時の彼ら、“痛いほど圧倒的な現代のリアル”が詰まった問題作を映画化。
    監督・脚本は、演劇界の若き鬼才・三浦大輔。
    演劇ユニット「ポツドール」主宰者として数々の話題作を上演している、映画では『愛の渦』が近年話題になっている。

    主人公・拓人を演じるのは人気絶頂の実力派の若手・佐藤健。
    競演にも、今、旬の若手俳優達、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之といった実力派が並ぶ。

    これから就活を始める人、就職で苦労した人、必見の就活青春エンターテイメント!

    何者

    今の就職戦線とSNSは切り離せない

    2chとかを普通に使っている自分にとっては「なりすまし」や「ネカマ」とか「裏アカウント」とかは普通なので、結構“あるある”感の方が大きくって、2chでの潰し合いを知ってるから、Twitterでの裏の顔も楽しく見れた。

    それにしても、カッコイイよなぁ~映画自体が、作りが洗練されている。。
    これから就職を控える大学生・若者は絶対見ておいた方が面白いし、就職活動を終えたばかりの新人サラリーマンとかは、やっぱり「あるある」だと思う。
    実際、オジサン(私)の周りを埋め尽くした若者からは上映後「ああいう奴、いるよなぁ~」「ウザいな、二階堂ふみ」とか声が聞こえてきた。

    そして、中田ヤスタカ×米津玄師の音楽が最高な訳だし。

    そしてここで語られるのが、SNSの怖さ、就職によって自分が「何者」かを試される、そしてふるいにかけられていく残酷な体験をする。
    本音と建前、お前らゾンビだろ~と言うくらいSNSにはびこっている、こんなヤツらいるよなぁ~意識高い系からそれを裏で悪口を書きまくるヤツと、どんどん怖くなってくる。

    若者にとっては「こんなヤツ周りにいたよ」とか、就職ってこんなもんなんだ~疑似体験できる楽しさ?怖さがある。
    通り過ぎてきた、オジサンを含めた上の世代は、自分の子供たちがこういうところに突っ込んで行く、という大変さが本当に判る、本音を言わない建前のSNS社会でどうやって上手く生きていくか。
    まっ、facebookも、気持ち悪いくらいポジティブなことしか書かないのってどうなの?あっ!(笑)

    就職活動で苦労した人間には”共感ハンパねぇ~”楽しいエンターテイメント。

    私的『何者』ネタバレあり

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    当たり前だけど、大人になる人のほとんどの人が就職活動をする。
    そこで否応なく自分が「何者」かを相手に伝える必要がある、それは本音が伝わる場合もあれば、建前で乗り切れるヤツもいる。
    就職って意外と運だったりするし、甘い青春の終わりの始まりだったりと。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作者の朝井リョウがその世代そのものと言うのもあるんだろうけど、『桐島、部活やめるってよ』同様になんかイタイところがそこかしこに出てくる。
    「学生時代にはこんなことに打ち込んでいました!」「友達が沢山いて人脈作りをしてきました!」「慈善活動でこんなに充実してました!」と言ったアピール。

    もう就活から社会の仕組みの競争という歯車に組み込まれていく姿が見事に表現されている。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    佐藤健演じる主人公の冷静に分析しながら裏の顔を・・・と言うのは怖い反面、なんか一番あるなぁ~と。
    それにしても、みんながハマっていて。
    一番好きなことやって、就職に無関心なヤツ=菅田将暉演じるバンドマンが一番最初に内定もらったりと。

    女性二人が対照的で面白い、二階堂ふみは真面目て意識高い系だけど、チラッと胸元を見せながらも、彼氏を紹介してしまう嫌な女・・・

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    顔が出てこない演劇に熱中している主人公の親友が出てくる、あらゆるところで舞台のシーンが出て来る。
    後半の物語の進行と、舞台が混じり合うところが面白いし「まさか!?」と思わせるところがある。

    それと、就職を「横並び」で表現するところが度々出てきて、そうそう学生時代まではなんでも横並びになったなぁ~と思ったりして。

    何者

    ⑤ エンターテインメント性

    ネタバレ!

    で、書くと、この映画は実は映画の予告が「騙し絵」になっている。
    ほぼ、重要なシーンが予告に流れてるのに、予告を見ると絶対見た人は誤解する。

    でも、それとは違う方向性に走っていく面白さは有った、それと上手に伏線が張っていて最後一気にまきとっているところが鮮やか。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    ラストのどんでん返しに向かって、結構、演出の罠がある、まぁ~フィクションだから許して、と言う感じで。
    なんとなく、就職活動経験者(30年前だけど)には「あれ?」と感じさせる。
    そのくらい上手く仕込んでいるので、これは見て騙されるか、何となく気付くか、楽しめる。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    原作は主人公の一人称らしいけど、それが今回はそれぞれの視点で語られていくから、その点で人の表と裏がジワーっと出てきて面白い。
    それと、舞台との融合がちょっと面白い雰囲気がある。

    でも・・・ネタバレ・その2

    どんでん返しが、てっきり「この物語は全部舞台で、舞台に熱中しているイタイやつ」と主人公・拓人が同一人物、くらいの意外性を期待していた~
    人生って就職だけじゃないだろ~くらいの原作にないどんでん返しを入れても良かったのでは?と。

    何者

    ⑧何度も見たくなるか?

    テンポが良くて、音楽と俳優の競演と言う感じでセンスが抜群、ノリの良さで見れる作品。
    一方で、朝井リョウ原作と言うこともあり、今の若者、現代と言うものを意外な切り口で見せてくれる。

    私の世代は、金子修介監督、織田裕二主演の『就職戦線異状なし』(1991年)が懐かしい。

    映画『何者』のデータ

    何者

    原作■朝井リョウ(『何者』新潮文庫刊)
    監督・脚本■三浦大輔
    音楽■中田ヤスタカ
    主題歌■「NANIMONO(feat.米津玄師)」中田ヤスタカ(ワーナーミュージック・ジャパン)
    企画・プロデュース■川村元気
    出演■佐藤健/有村架純/二階堂ふみ/菅田将暉/岡田将生/山田孝之
    公開日■2016年10月15日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

    映画『何者』

    【ストーリー】
    就職活動の情報交換のために集まった、5人の22歳。

    企業に入れば特別な「何者」かになれるのか、そして自分は「何者」になりたいのか。
    それぞれが疑問を抱えながら、就活に立ち向かっていた。

    かつて演劇サークルで脚本を書いていた、人を分析するのが得意な拓人(佐藤健)。
    天真爛漫で何も考えていないようで、着実に内定に近づいていく光太郎(菅田将暉)。
    光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せ続ける、実直な性格の瑞月(有村架純)。
    「意識高い系」でありながら、結果が出ず不安を募らせていく理香(二階堂ふみ)。
    社会の決めたルールには乗らないと宣言しながらも、焦りを隠せない隆良(岡田将生)。
    そんな5人を先輩として見守る、大学院生のサワ先輩(山田孝之)。

    力を合わせて就活を進める中、5人はそれぞれの思いや悩みをツイートするが、それはあくまで表の顔。内定が決まらない中、お互いの就活へのスタンスや取り組み方の違いに嫌悪感を抱き、人間関係に歪みが生じ始める。やがて「内定者」が現れたとき、そこで見えてきたのは、これまで隠されてきた裏の顔だった――。
    (C)2016映画「何者」製作委員会 
    (C)2012 朝井リョウ/新潮社

  • 『君の名は。』  聖地巡礼 東京編

    『君の名は。』 聖地巡礼 東京編

    映画『君の名は。』  your name. のロケ地に行きたい!

    君の名は。

    聖地巡礼(ロケ地巡り)の事前準備に計画書を作成、後日、行ったらInstagramに記録予定(笑)

    (追記)
    東京に関しては、随時、行って写真を撮ってきました。
    平日でも、グループやカップルで聖地巡礼をしている人たちがたくさんいました。
    また外国の人(東南アジアの人)も聖地巡礼をしてました~とても国際的、少しお話もしました!

    東京都と岐阜県飛騨市が中心になるようです。

    映画『君の名は。』の感想はこちらから

    参考文献:もちろん映画!とこちらのビジュアルガイド

    新海誠監督作品『君の名は。』公式ビジュアルガイド

    それと注意ですが、ポケモンGOではありませんが、私有地への勝手な侵入や撮影はNGです。
    撮影する場合は、必ずお店や所有者の人の許可をもらってください。
    早朝・深夜に行くのは止めましょう~周辺の迷惑になります、こちらは責任は負いませんので。

    公式サイトからもアナウンスが出ています、ご確認ください。

    『君の名は。』関連場所訪問(聖地巡礼)についてのお願い

    『君の名は。』関連場所訪問(聖地巡礼)についてのお願い

    拝啓 平素より格別のご愛顧をいただき、厚く御礼申し上げます。
    さて、『君の名は。』公開後、本編中に登場する、または関連のある場所へ、多くのファンの皆様にお越しいただいておりますが、近隣の方々より騒音や早朝深夜の訪問に関する苦情を多数いただきました。関連場所への訪問を予定されている皆様におかれましては、節度のある行動、及びマナーに十分心掛けていただきますようお願い申し上げます。

    敬具
    「君の名は。」製作委員会

    映画『君の名は。』Blu-rayスペシャル・エディション3枚組

    東京編

    Google Map にまとめてみました。

    主人公・瀧くんの自宅マンション以外の撮影ポイントは、かなり正確にマッピングしました。
    瀧くんの自宅マンションと思われる場所は、かなり閑静な住宅街でしたので、正確な場所は載せていませんが、近くに行かれても周りに迷惑をかけないようにお願いします。

    四ツ谷駅周辺

    JR四ツ谷駅から上智大学の背景
    JR四ツ谷駅から上智大学の背景

    君の名は。

    四ツ谷駅赤坂口
    四ツ谷駅赤坂口

    四ツ谷駅赤坂口
    四ツ谷駅赤坂口

    四ツ谷駅で、瀧くんと奥寺先輩が待ち合わせをするシーンなど、何度か出てきます。
    どのシーンも、赤坂口になります。

    紀之国坂から四ツ谷駅方面

    君の名は。

    君の名は。

  • 映画『SCOOP!』  福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』 福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』

    SCOOP!

    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!

    スケベオヤジの妄想をふくらませるイイ女たちのエロ競演

    とにかく福山雅治演じる主人公のカメラマンがエロい。
    福山雅治が完璧な二枚目(見た目もカッコよいし歌もうまいし、ライターとしても良い)の上に、ファンは知ってるように、ちゃんとスケベオヤジでもある、このあたりが男女に人気の所以。

    冒頭のセックスシーンから、期待感が膨らむ。
    二階堂ふみ演じる新人ライターと元スターカメラマン(福山雅治)との年齢差・男女のバディーもの。
    大根仁監督が、徹底的にエンターテインメントに徹しながらも、40過ぎの男の悲哀も描いていて、エロ×笑いとのバランスが絶妙!!

    吉田羊と二階堂ふみのセクシーぶりと、滝藤賢一の熱演、リリー・フランキーの怪演も見もの。

    SCOOP!

    イントロダクション

    『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督が、’85年に原田眞人監督・脚本作品『盗写1/250秒』をリメイク!主演には結婚後、映画初主演の福山雅治。

    日本一フライデー(笑)されない男・福山雅治がオッサン・パパラッチと言うゲス男役を熱演!
    バディー役には新人記者役の二階堂ふみ、そして吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーら超豪華キャストが共演。
    主題歌では、”TOKYO NO.1 SOUL SET feat.福山雅治on guitar”。

    『バクマン。』に続いて今度は、写真週刊誌の編集部を舞台に描く、エロくて笑えてハラハラ・ドキドキ、そしてちょっと切ない・圧倒的なエンターテイメント作品!

    これ以下はネタバレになるかもしれないので、映画を観てからお読みください~

    SCOOP!

    私的『SCOOP!』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品のテーマは、エロいオヤジはモテる!って、大根仁監督が『モテキ』から描き続けてる中年男の妄想だよね~そこが面白い。

    50近くになっても“夢”って一体何だったのか?カメラしかないから、今もカメラマンをやっているだけの男、そんな男がモテるのは妄想以外ない。

    逆に、主人公=男を踏み台にした女たちがエロくて素敵。
    結局、主人公が体を張って撮ったスクープで、記者として編者者としてのし上がっていく、吉田羊と二階堂ふみが素敵過ぎる!

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    大根仁監督は一貫してエンターテインメント性の高い作品を作り続け、そこには常に「エロい」ことが前提になっていて、カッコよい=エロい男と素敵な=セクシー女が出てくるのが、監督の趣味というか、意志を感じさせる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    福山雅治が、映画ならここまでやってくれる!と言うところまでやってるのが楽しい。
    『ガリレオ』シリーズとは真逆のやり過ぎ感もありつつ、得意なカメラを持って走り回る姿が何気にカッコよい、まぁ~本当は人生の行き詰まり感たっぷりの役どころだけど。

    ヒロイン役の二階堂ふみは、前半のオドオドしたところから成長していく過程を見事に演じていて、後半のセックス・シーンの本気度(肢体も見どころ!)とそれが有るから、あの写真が撮れると言う納得の体当たり演技。
    一方で、吉田羊が男勝りの編集者役ながら、服装と表情一つでガラッと変わるセクシーさは良かった。
    女はのし上がるためなら職場の男も利用する?その逞しさを感じるし、それはしっかりと二階堂ふみにも引き継がれていく。

    滝藤賢一は「半沢直樹」以来、活躍が続いているが、ここでもライバルであり良き理解者でもあり、そして一番笑わせてくれる、と言う難しい役どころを演じている。
    で、なんと言ってもリリー・フランキー。
    『そして父になる』での福山雅治とのコンビとなるが、本当に仲良く演じてる感じ。
    しかもあの怪演ぶりは、『モテキ』の上司や『凶悪』の顔役とも共通するところがある。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    このエロさの思いっきりさ、もう写真週刊誌が以前ほど売れなくなったり、逆に報道する側と撮られる側の裏事情等々あるとは思うけど、そのあたりのタブー無視で行けるのは映画ならでは。

    今回は政治家のスキャンダルや社会事件までありで、カーチェイスまでやってしまってる。
    都内のど真ん中で、どうやって撮影したのか?そのあたりもちょっと興味が湧く。

    SCOOP!

    ⑤ エンターテインメント性

    業界あるあるや芸能界の裏とかを笑いも含めて、笑いあり、アクションあり、セクシー・シーンあり、そして切なさも有るといった、考えさせられる映画ではないが、楽しませてくれる作品。

    結局は、男と女しかいないってことなんだろうけど、イイ男・イイ女の映画である。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    なんと言ってもテンポが良い、キッチリ映像で表現するところは映像で、という感じで無駄なセリフに頼らない、少ないシーンで話をまとめる、このあたりは大根仁監督の過去の作品に共通する。

    見ていて判りやすく、無駄なシーンがない、という感じ。
    まぁ~エンドクロールに関しては、毎回色々とやる監督さんでは有るけど、賛否が出るね。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    リメイクということも有って上手くまとまった感じの脚本になっているし、福山雅治と吉田羊の関係(立ち呑み屋のシーンとか)が上手く描かれていた。

    後半の山場は一気にテンポが落ちてしまうのは、ちょっと惜しいかも。
    脚本なのか、演出なのか、微妙なところだけど。

    ⑧何度も見たくなるか?

    この手のエンターテインメントに徹した作品は、気軽に見れるので何度でも、という気もするし、あえて能動的に何度も見たいか?と言うと微妙な感じだけど。

    二階堂ふみや色んな女優さんのサービス・ショットが多数あるのでそこは確認してみたい(笑)
    どちらしにても今年(2016年)トップクラスのエンターテインメント作品で間違い無し!

    映画『SCOOP!』のデータ

    SCOOP!

    監督・脚本■大根 仁
    原作映画■「盗写 1/250秒」(監督・脚本:原田眞人)
    撮影■小林元
    音楽■川辺ヒロシ
    主題歌■「無情の海に」TOKYO No.1 SOUL SET feat.福山雅治 on guitar (ユニバーサルJ)
    出演■福山雅治/二階堂ふみ/吉田羊/滝藤賢一/リリー・フランキー
    公開日■2016年10月1日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

    映画『SCOOP!』 [福山雅治]

    【作品紹介】
    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!
    1枚の写真【スキャンダル】に日本社会が騒然!?
    ますます過熱する写真週刊誌のスクープ合戦に挑むのは、落ちぶれパパラッチ&ド新人記者のまったく噛み合わない凸凹コンビ!?
    かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマン・都城静(福山雅治)。
    しかし、その輝かしい業績も、いま現役の雑誌編集者たちにはほとんど知られてない。
    過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった静は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身。
    それから何年もの間、自堕落な日々を過ごしてきたのだ。
    そんな彼に、再び転機が訪れる。
    ひょんなことから写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりのド新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になってしまったのである。
    案の定まったく噛み合わずケンカばかりの静と野火。
    この凸凹コンビが、まさかまさかの大活躍で独占スクープを連発!そしてついに、日本中が注目する重大事件が発生する…。
    (C)2016映画「SCOOP!」製作委員会

  • 映画『聲の形』 ストレートに伝わらない心の声

    映画『聲の形』 ストレートに伝わらない心の声

    映画『聲の形』

    聲の形

    伝えたい“こえ”がある。聞きたい“こえ”がある。

    (36人のお亡くなりになった夢を持った人々のご冥福をお祈りします、私は京都アニメーションを応援しています。)

    声=言葉ほど伝わらないものはない

    加害者、被害者、傍観者、第三者、そして親友、友達ってなんだろう?どこからが友達でどこからが知り合い、他人?
    この夏、同じアニメ、青春映画、ハッピー・エンドと共通項があるのに、『君の名は。』が”陽”の作品だとすると、こちらは”陰”の作品。
    『君の名は。』の圧倒的な映像と音楽と共に怒涛のような展開があるが、こちらは静かだけど人の強さ・弱さ・繋がりが複雑に絡み合い流れていく。

    原作は「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位、第19回「手塚治虫文化賞」新生賞受賞!を受賞した大今良時の漫画「聲の形」、少年少女時代のいじめを描きつつ青春の1ページを綴って共感と感動を呼んだ作品。

    このベストセラーコミックを、『映画 けいおん!』(’11年)など、多くの作品を輩出している京都アニメーションにるアニメーション映画化!
    監督はTVアニメ「けいおん!」で監督を務めた京都アニメーションに所属する山田尚子。
    また、脚本も「けいおん!」でも山田監督とコンビを組んだ吉田玲子。
    主題歌には本作に共感したaikoの新曲「恋をしたのは」、個人的には雰囲気とは合ってなかったと思う。

    聲の形

    小学生の頃に、身障者の人を見ると異物を見たと思い自己防衛本能が働くのは子どもの素直な反応だと思う。
    そして、周りに煽られて調子に乗ってしまうのも、そんなクラスの仲間からハシゴを外されて仲間外れにされることも日常だと思う。
    そんな時に「自殺」なんていう心の闇を抱えることもあると思う。
    でもどこかで、自分の心の中に抱えている想いを伝えないと伝わらない。

    それは「聲」なのか?声に形ってあるのだろうか?
    いじめられるのが聴覚障害者ということで、何か特別なこと?と言う誤解を招きそうだけど、誰にでも少しは経験がある苦い青春の一部だと思う。

    今、この作品の登場人物と同性代の人も、かつて通過してきた青春時代(よりちょっと前)を思いを馳せる人も、色々な思いがこみ上げてくる作品。
    私は、後半は涙があふれて止まらなかった・・・

    聲の形

    私的『聲の形』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    子供の頃に「自分の異物」を排除する行為として”いじめ”と言う表現をとることが多いけど、それが引き金になって、クラスの中に波紋が広がっていく。
    どの子供も、私の中では「あるある」なので、主人公のクラスメートの女の子・植野は一番本音に近い部分にいて、面倒見の良い姉御的な立ち位置だけど、そこの距離感を間違えるといじめを主導する悪役になってしまう。
    でもどちらもあるし、第三者的に良い子でいようとする川井みきみたいな女の子も一番いるタイプな気がする。

    子供だって、大人だって、どこかで一歩を踏み出して本音を言える、そんなことが無い限り相手には通じない。
    それが、どんなに大変なことなのか?だから青春ってほろ苦く、人生って辛い長い道のり。

    見ていて涙が止まらなくなる、喪失感から自殺、そこで立ち止まる、留まる、そして再生していく姿に感動する。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    いじめってなんだろう、自殺ってなんだろう、根本的なに今も40年前(私の子供時代)も何も変わってない。
    昭和の後半も、この映画と同じような感じだった。

    この作品では主人公が一歩踏み出すことで、周りも少しずつ前に進んでいく。
    結局人生は、自分の意志と力で一歩ずつ進むしかない。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品はヒロインの女の子が聴覚障害者でしかも可愛い、と言う特殊な状況だから起きるあり得ない話、という意見もネットとかで見かける。
    そこは、原作マンガそしてアニメーションと言う(しかも「けいおん!」の京都アニメーション)ことを考えると、そこは符号として女の子は可愛いのは当たり前、と言う前提が必要だろうと。
    そこに変なリアリティを持ってこなくても良いのでは?と。

    逆にこれを実写でリアルにやったらどうなるのか?とかも考えてしまうけど。
    やっぱり、このくらい重いテーマの青春映画はアニメでやるのも、少し距離を置くことができて見れるのではないのかな?と思う。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    この時期だから、どうしても『君の名は。』と比べたくなってしまう。
    こちらの映像もとっても良くて、日本のアニメーションの質の高さは改めて凄いと思う。

    映画はリアリティでも有ると同時に、虚像でもあるので、アニメと言うところで判りやすく虚像に入り込んで行ける、映画でありアニメでしか表現できないギリギリのところだと思う。
    だから成立しているところかな・・・ヒロインの妹の撮る写真が実写だとちょっとキツイね。

    聲の形

    ⑤ エンターテインメント性

    共感できる、逆に全く共感できない、でも誰でも通過してきた・している真っ最中の物語。
    美しい映像で表現しているところで成功していると思う。

    あっ、全然関係ないけど、大垣市が舞台なんだよね、なんとなく都会と田舎が混在していて、現在とちょっと昔のような雰囲気も有って、『君の名は。』とは違う良さが有った。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    アニメはトリックが使いやすい、男女の性別とかね。
    それと「人の顔を見ることが出来ない」表現をアニメなら簡単にできる。
    (今回の顔に×マークって、何かのアニメで見た記憶があるんだよなぁ~)

    映像としても演出としても、水の表現が素晴らしかった・・・それは涙で有ったり、川で有ったり。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    自分が身障者じゃないので、身障者側の気持ちが判らない。
    でも、人間って身体だけではなく、能力や心の部分にも傷があったりするから、結局、そこを突かれると痛いんじゃないかな?
    聴覚障害者というのも、アニメでヒロインが可愛いと言うのも、一つの符号としてとらえている。
    それ以外の部分に関しては、とっても本音の部分だと思う。

    あえて言うと、親子の仲が良すぎること、ここが一番気持ちが伝わりづらい部分だからね。
    子供が自殺未遂をしたら、こういう反応になるのかな?
    でも、キャラクターの心が近づいたり離れたり、原作が有るから・・・だけど、展開の面白さを感じたし、色んなことを思い起こさせてくれた。

    ⑧何度も見たくなるか?

    重いテーマだけど、ラストはハッピー・エンドで、色んなことを考えさせてくれる。
    作品のどこかに何か答えが有るのか?少し勇気をもらいたい時に見たい映画。

    映画『聲の形』のデータ

    聲の形

    原作■「聲の形」大今良時(講談社コミックス刊)
    監督■山田尚子
    脚本■吉田玲子
    キャラクターデザイン■西屋太志
    美術監督■篠原睦雄
    色彩設計■石田奈央美
    設定■秋竹斉一
    撮影監督■高尾一也
    音響監督■鶴岡陽太
    音楽■牛尾憲輔
    音楽制作■ポニーキャニオン
    アニメーション制作■京都アニメーション 
    製作■映画聲の形製作委員会
    配給■松竹
    声の出演■
    石田将也役:入野自由/西宮硝子役:早見沙織/西宮結絃役:悠木碧/永束友宏役:小野賢章/植野直花役:金子有希/佐原みよこ役:石川由依/川井みき役:潘めぐみ/真柴智役:豊永利行/石田将也(小学生)役:松岡茉優
    公開日■2016年9月17日

    公式サイトはこちら

    映画『聲の形』

    ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
    「いい奴ぶってんじゃねーよ。」自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。
    やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。
    あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
    「俺と西宮、友達になれるかな?」再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。
    止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが――。
    (c)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

  • 映画『怒り』  レイプとゲイのラブ・シーンだけではない!

    映画『怒り』 レイプとゲイのラブ・シーンだけではない!

    映画『怒り』  怒りのない怒りとは

    怒り

    あなたは殺人犯ですか?

    映画『怒り』 Blu-ray豪華版 [渡辺謙]

    とにかく俳優たちの演技がイイ!

    大人のための大人の映画。
    今年は『シン・ゴジラ』が大人のための童心に帰る映画、『君の名は。』は全ての世代に送る青春映画なら、この作品は大人がじっくりと見れる作品。

    ただとっても暗い作品だから、これだけの俳優陣じゃないと単なる地味な作品になっちゃったかも。
    個人的には、女優陣全員が素晴らしかった!と思う。

    この作品は、完全な謎解き映画では無いんですが、一応、サスペンスなのでネタバレになるかもしれないので、後半は映画を観てから読んで下さいm(__)m

    怒り

    イントロダクション

    『悪人』(’10)の李相日監督×吉田修一原作のコンピが再びタッグを組んだ作品。
    『悪人』で日本アカデミー賞をはじめ、国内の映画賞を総ナメにしてから6年、音楽に坂本龍一を迎え、原作者・吉田修一が「物語の登場人物には、映画『オーシャンズ11』のようなオールスターキャストを配してほしい。」と言う希望にそって、日本を代表する7人の豪華俳優陣が集結!

    この配役も絶妙、もちろんその迫真の演技が素晴らしい。
    「愛した人は、殺人犯なのか?」
    “人を信じる”と言う人間の本質を問いかける感動作、予備知識はこのへんにして是非見て欲しい作品。

    これ以下はネタバレになるかもしれないので、映画を観てからお読みください~

    怒り

    私的『怒り』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    タイトルの「怒り」は何だったのか?を考える作品。
    犯人の怒りは見事なまでに意味がなく、殺人の動機すら存在しない。
    テーマとしては「人を信じる」ことを問われる、人を信じると裏切られ、人を疑うと亀裂が生まれ、人間は純粋に人を信じることはできないのだろうか?と。
    今の世の中は複雑になり過ぎて、人を簡単に信じることが出来ない世の中なのかもしれない、それに対する大いなる「怒り」がある。

    社会が複雑になり「根拠のない怒り」が人間不信を呼び、改めて人を信じることを思い出すことに、ラストの大きな感動が有った。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    『悪人』では一つの犯罪を、それぞれの立場の視点から見た場合に、その真実とはどこにあるのか?と言う物語だった。
    今の世の中に 「人を簡単に信じてしまうこと」の怖さ、「人を信じることができなかったこと」の不幸を問いかける、李相日監督と吉田修一原作に込められた強い時代性を感じる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    とにかく全ての俳優たちが素晴らしかった。
    特に女優陣、ヒロインの宮崎あおい、広瀬すずが迫真の演技、ここまでするか?!と言う体当たりの演技。
    また出演時間は短いが、高畑充希、池脇千鶴の存在感も良かった。
    それにしても広瀬すず、彼女の天才性は監督によって磨かれる、もちろん他の主演作品での可愛らしい(だけの)役柄も良いけど、『海街Diary』とは別に意味で素晴らしい演技をしていた。
    今回は体当たりで、米兵にレイプされるシーンを演じている、もちろん広瀬すずの表情だけで表現している訳だが、それでも生々しいのは、彼女の処女性の裏返しを上手く利用している。
    そして宮崎あおい、彼女はあるゾーンに入ると物凄い演技をする、今回はで出しからラスト近くの一点を見つめるシーンまで狂気すら感じる演技だった。
    冒頭の風俗嬢の姿で、ノーメイク(用のメイク)でボーッとしているところから、この作品に対する入れ込みようが感じられる。

    最後に妻夫木聡、『悪人』で李相日監督にその才能を開花させられた俳優だが、この作品でも見事なツボを押さえていてゲイ役を見事に演じてみせていた(相手役の綾野剛のカメレオン俳優ぶりも良いけど)。
    妻夫木聡もエリートサラリーマンでゲイらしい嫌らしさを感じさせてくれたし、受けのゲイぶりの綾野剛も良かった。

    怒り

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    百聞は一見にしかず、と言うのは映画には重要な点だと思う。
    最後(近く)まで犯人の顔を映さずに(3人の顔を合成したものだと思うけど)公開写真だけが見せられる。
    映像から想像をふくらませる。

    そして3ヶ所の場所ごとの映像が美しく、俳優たちの演技を映えさせている。

    ⑤ エンターテインメント性

    大人のためのエンターテインメントであり、決して明るい話ではない。
    理不尽な怒りによる慟哭が描かれる。

    一方でそれを見事に演じた俳優たちと背景となる舞台の映像の美しさのコントラストが見事で、これは映画ならではエンターテインメント性と言える。
    久々に好きな絵(映像)の作品でもあった。

    にしても、前半の新宿?のゲイの世界を丹念に見せるところも生々しい、特に白い肌の綾野剛(これも隠れて逃げ回る犯人を予感される)に対して、黒光りしている妻夫木聡の肌がコントラストを醸し出してイヤラシイ、それも楽しいと取るか?個人的には苦手なんだけど。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    142分と言う長尺な作品でありながら、その長さを感じさせない。
    編集を最初から頭に入れた演出がなされている点、そしてあまりに役にハマった役者を選んでいるが、実は少しずつ今までの演技と外している。

    渡辺謙の抑えた演技、少女的な宮崎あおいにはスッピンでの演技、可愛らしさだけではなく悲しみ演じた広瀬すず、いつもの泣きの演技だけではなく見事なゲイを演じきった妻夫木聡。

    そして3ヶ所を同時進行で話を進める上で、安易に性風俗に走る女性、ゲイの実態描写、米軍基地と米兵による暴行問題などをバランス良く配置している。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    3つの同時進行の話を、場面(場所)が変わる時に似たようなアイテムを挿入して違和感なく繋いで見せる、と言った手法も入れている。
    3つの場所で進行する物語の繋ぎが上手く、しかもテンポが良くなっている。
    それがこの尺でも、ダレることなく緊迫感もありつつ見続けることができる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    重く辛いテーマの作品、流石に繰り返し見たいか?と言われると。
    でも犯人の「怒り」は何だったのか?それは時代で変わるものかも?また観て確認してみたい。
    そして、なんと言っても演技を見るだけでも価値がある、それは何度でも。

    原作者としての吉田修一は、犯人は3人のうちの誰か?と言うサスペンスを求めていた。
    しかし映画の観客としては、ホクロの話から素性まで、実は3人が同一人物で映画のトリックで別の時間を同時進行として見せられているのかな?とも思わせる。
    いや、逆に一連の怒りと考えると、犯人の怒りの意味もひも解けるのかも?

    映画『怒り』のデータ

    怒り

    監督・脚本■李 相日
    原作■吉田修一(「怒り」中央公論新社刊)
    企画・プロデュース■川村元気
    撮影■笠松則通
    音楽■坂本龍一
    出演■渡辺謙/森山未來/松山ケンイチ/綾野剛/広瀬すず/宮崎あおい/妻夫木聡
    公開情報■2016年9月17日 全国東宝系にてロードショー

    映画『怒り』 [ 渡辺謙 ]

    【作品紹介】
    ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。
    窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、『怒』の血文字が残されていた。

    犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。
    事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。

    いったい誰が犯人なのか?
    あなたを信じたい。
    そう願う私に信じたくない結末が突きつけられる―――。
    (C)2016映画「怒り」製作委員会

  • 心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手がメジャー3,000本安打を達成!
    日本人選手が、こんな大記録を達成する日が来るなんて、40年前にメジャーリーグを見始めた頃には思いもしなかった。

    そしてその後のイチロー選手のインタビューが、いつも以上に感動的でした。
    自分の感情を必要以上に抑えていたイチロー選手、それが自分から告白してくれました。
    イチロー選手も人だったんだ、と。

     

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手は
    「達成感や満足感というのは、味わえば味わうほど前に進める、
    小さなことでも 満足することは、すごく大事なことだと思う」
    と続ける。
    小さな成功体験が、大きな成功へと続いていく。

    メジャーリーグ史上30人目の3,000本安打となる(一部、大リーグと記載している記事もあるがマイナーリーグも含むので間違い)。
    イチローとアレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターはまだ殿堂入りしていない(引退後5年経過しないと資格が無い、故に3人共資格を持っていない)が、3,000本安打達成者はほぼ全員殿堂入りしていることから、イチローの殿堂入りも確実視されている。
    (ピート・ローズは賭博問題とラファエル・パルメイロは薬物問題で殿堂入りしていない)

    で、どれだけ3,000本安打が凄いか?!と言うと、ベーブ・ルース(2873安打)、ルー・ゲーリッグ(2721安打)、バリー・ボンズ(2935安打)の3人のレジェンドは達成していない。

    実は野球がオリピック競技から外される理由でもあるけど、野球は世界的なスポーツではない。
    北米のメジャーリーグとメジャーリーグで一攫千金を狙う中米の国々、そして日本を中心とした東アジア(韓国と台湾くらい)にしか普及していない。
    アメリカは歴史がない国なので、自国で生まれたスポーツに関しては非常に大切にしている。
    アメリカン・フットボールやバスケットボール、そして野球・・・もちろん一番古い起源なのは野球であるけど。

    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!
    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!

     

    映画でももちろんハリウッド映画が中心となる、と言うことでアメリカ映画のオススメの10本のご紹介!

    オススメする野球映画10本(と+4本)

    映画の製作年代順に並べてみました。
    もちろん、古い映画は古い時代になりますが・・・
    1869年にアメリカでプロ野球が始まり、今のワールドシリーズをアメリカンリーグとナショナルリーグで争うようになったのは1903年から、これがメジャーリーグベースボール(=MLB)の始まり。

    やはり最初の大スターはホームラン王にもなったベーブ・ルース。
    その後、ジョージ・シスラーやタイ・カップと言うレジェンドが現れる。

    映画『打撃王』 (1942年) THE PRIDE OF THE YANKEES

    打撃王

    ベーブ・ルースがニューヨーク・ヤンキースで活躍していたころ、遅れて現れたのがルー・ゲーリッグであり、彼はメジャーリーグ14年間で2130試合連続出場を果たす、と言う鉄人ぶりを発揮するが、筋萎縮性側索硬化症の発症で’39年に引退、’41年に37歳の若さで亡くなる。
    「ヤンキースの誇り」「アイアン・フォース」「静かなる英雄」とも呼ばれ、明るいベーブ・ルースとは好対照に物静かな男だった。
    もちろん連続出場だけでなく、3,000本に近い安打と共に3冠王も達成しているレジェンドでもある。

    それを当時のハリウッドの大スター、ゲイリー・クーパーがゲーリックを演じ、愛妻役をテレサ・ライトが演じている。
    ハリウッド黄金期の美男美女が出てくる典型的な感動物語である。

    ラストの球場を去るシーンは、本物のルー・ゲーリッグの映像も残るくらいの名シーン。
    ルー・ゲーリッグ自身はそこまで聖人君子ではなかったらしいが、ラストは涙なくして見ることはできない。

    打撃王 DVD FRT-195 — Amazonで見る

    監督■ サム・ウッド
    原作■ポール・ギャリコ
    脚本■ ジョー・スワーリング/ハーマン・J・マンキウィッツ
    撮影■ルドルフ・マテ
    音楽■リー・ハーライン
    出演■ゲイリー・クーパー /テレサ・ライト/ベイブ・ルース
    上映時間■127分
    製作国■アメリカ

    映画『がんばれ!ベアーズ』 (1976年) THE BAD NEWS BEARS

    がんばれ!ベアーズ

    元マイナーリーグ(メジャーリーグの下部組織)のダメ親父が、少年野球チーム「ベアーズ」の監督になって、ダメダメチームが連戦連勝していく活躍を描く。
    ハリウッドお得意のアメリカン・ドリーム映画だが、子どもで描いたことが当時新鮮だった。

    マッソーの好演と共に、天才子役のテイタム・オニール(女の子で野球が上手い)が可愛らしい。
    子供たちの爽やかな成長ぶりと感動を呼んで、世界中で大ヒット、続編が2本も続きTVシリーズまでできた。

    がんばれ!ベアーズ DVD — Amazonで見る

    監督■マイケル・リッチー
    製作■スタンリー・R・ジャッフェ
    脚本■ビル・ランカスター
    撮影■ジョン・A・アロンゾ
    音楽■ジェリー・フィールディング
    出演■ウォルター・マッソー/テイタム・オニール/ヴィク・モロー/ジャッキー・アール・ヘイリー
    上映時間■103分
    製作国■アメリカ

    映画『ナチュラル』 (1984年) THE NATURAL

    ナチュラル

    若い頃に天才としてメジャーリーグにスカウトされるも、事件に巻き込まれ球界を去って、35歳にして“奇跡のルーキー”として活躍する男の半生を描く。
    野球の活躍と同時に、何故、35歳までデビューしなかったのか?事件の謎が明かされて行く。

    古き良き’40年代から’50年代のハリウッドのようなロマンチックな作品に仕上がっている。
    やはり主人公ロイ役には、正統派二枚目のロバート・レッドフォードが演じる、このアメリカンヒーローを演じられるのは彼しかいないだろう。

    監督には’80年代から’90年代に『グッドモーニング、ベトナム』や『レインマン』『バグジー』などの名匠バリー・レヴィンソン。

    ナチュラル Blu-ray — Amazonで見る

    監督■バリー・レヴィンソン
    原作■バーナード・マラマッド
    撮影■キャレブ・デシャネル
    音楽■ランディ・ニューマン
    出演■ロバート・レッドフォード/グレン・クローズ/ロバート・デュヴァル/キム・ベイシンガー
    上映時間■138分
    製作国■アメリカ

    映画『メジャーリーグ』 (1989年) MAJOR LEAGUE

    メジャーリーグ

    34年間も優勝から遠ざかっていた当時の弱小チーム、クリーブランド・インディアンスと言う実在するメジャーリーグのチームを使って作った快作で怪作。
    スポーツ・コメディであり、楽しさは満点だがこれがメジャーリーグのレベルと言われる・・・である、まぁ~普段、ちゃんとしたメジャーリーグを見てるから、この手のコメディもウケるんだろうけど。
    それも有って、しっかりシリーズは3まで出来て、“とんねるず”の石橋貴明が出演したりもした。

    主人公がベテランのキャッチャーで三流選手で構成されたチームを引っ張りながら、また昔の恋人とのやり取りがあったり・・・するけど、やっぱりヤング・スターとしてブレイクしていたチャーリー・シーンの破天荒なピッチャー役と登場テーマ曲が印象的だった作品。

    メジャーリーグ ワーナー・スペシャル・パック(3枚組)初回限定生産 DVD — Amazonで見る

    監督・脚本■デヴィッド・S・ウォード
    撮影■レイナルド・ヴィラロボス
    音楽■ジェームズ・ニュートン・ハワード
    出演■トム・ベレンジャー/チャーリー・シーン
    上映時間■107分
    製作国■アメリカ

    映画『フィールド・オブ・ドリームス』 (1989年) FIELD OF DREAMS

    フィールド・オブ・ドリームス

    アイオワ州の田舎で農家をする普通の家族、主人公はある日、謎の声(”If you build it, he will come.” = 「それを造れば、彼が来る」)を耳にし、彼は家族の指示のもと、世間の人々にあざ笑われながらも、生活の糧であるトウモロコシ畑を野球場にしてしまう。
    そして、そこに現れたのがメジャーリーグ初期1919年に起きた八百長事件のブラックソックス事件で球界を永久追放され、失意のうちに生涯を終えた“シューレス”ジョー・ジャクソンだった。

    この作品の主題は親子・家族の絆、それを象徴するものとしてアメリカ人の最も愛するもの「ベースボール」が描かれる。
    過去の野球選手たちに最後のプレーをさせるスタジアムを用意することで、彼らの思いを遂げさせることで、主人公自身の心の後悔の想いも晴れていく。

    キャッチボールの持つ意味、アメリカや日本で大ヒットした作品。
    裏テーマとしては、戦後のアメリカの親子関係を描いた作品としても有名。

    フィールド・オブ・ドリームス Blu-ray — Amazonで見る

    監督■フィル・アルデン・ロビンソン
    原作■W・P・キンセラ「シューレス・ジョー」
    脚本■フィル・アルデン・ロビンソン
    撮影■ジョン・リンドレー
    音楽■ジェームズ・ホーナー
    出演■ケヴィン・コスナー/エイミー・マディガン/ギャビー・ホフマン/レイ・リオッタ/ジェームズ・アール・ジョーンズ/バート・ランカスター
    上映時間 107分
    製作国 アメリカ

    映画『プリティ・リーグ』 (1992年) A LEAGUE OF THEIR OWN

    プリティー・リーグ

    第二次世界大戦中に男性が戦争に行ってしまい、代わりに行われた女性プロ野球リーグを題材にした物語。
    女性が軽視された時代でもあり、その中で女性が活躍する姿が気持ち良い。

    トム・ハンクスの安定した演技も良かったが、この頃はジーナ・デイヴィスは美しくカッコ良かった、でもバカでかいけど。

    プリティ・リーグ Blu-ray — Amazonで見る

    監督■ペニー・マーシャル
    原作■キム・ウィルソン/ケリー・キャンディール
    脚本■ローウェル・ガンツ/ババルー・マンデル
    撮影■ミロスラフ・オンドリチェク
    音楽■ハンス・ジマー
    出演■トム・ハンクス/ジーナ・デイヴィス/マドンナ
    上映時間■125分
    製作国■アメリカ

    映画『オールド・ルーキー』 (2002年) THE ROOKIE

    オールド・ルーキー

    実在のメジャリーガー、ジム・モリスの波乱と奇跡の人生を描いた物語。
    マイナーリーグで肩を壊して一度は夢を捨てたが、35歳でメジャーデビューを果たし全米で喝采を浴びた史上最年長ルーキーの話。

    人は夢をあきらめず、家族や周りの人々の力を得ながら夢を実現する感動の物語。
    アメリカン・ドリームがメジャーリーグにはある、と言う典型的な話。
    ここにあるのは、“夢”を叶えるのは独りではなく、みんなの力で得るものだと。

    オールド・ルーキー Blu-ray — Amazonで見る

    監督■ジョン・リー・ハンコック
    脚本■マイク・リッチ
    撮影■ジョン・シュワルツマン
    音楽■カーター・バーウェル
    出演■デニス・クエイド/レイチェル・グリフィス
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

    映画『マネーボール』 (2011年) MONEYBALL

    マネーボール

    これも実在のプレイヤーだけではなく、リーグ全体を描いた作品。
    貧乏で最弱チームのオークランド・アスレチックスを「マネーボール理論」で常勝チームにしたGMのビリー・ビーン(ブラピ)とその理論を考えたアナリストとの話。

    ’70年代からメジャーリーグを見てると、21世紀に入ってから野球のやり方がガラッと変わったのが判ってるだけに興味深い話。
    1.打率より出塁率を重視すべし
    2.被安打は投手の責任ではない
    3.盗塁・犠打は無駄な戦略である
    この辺の指標が色々とあって、メジャーリーグでは長打率とかも重視される(2.の被安打の裏返しなんだけど)。

    プラピが新しい時代を切り開く苦しみを見事に演じてくれる、これも一種のアメリカン・ドリームなんだけど、メジャーリーグ(と言うかプロスポーツ)の裏側が生々しく描かれていてその点で面白い。

    この頃からデータ重視の野球分析が主流となる。
    ちなみにここまで極端じゃないけど、今も主流の理論。

    マネーボール Blu-ray — Amazonで見る

    監督■ベネット・ミラー
    原作■マイケル・ルイス
    原案■スタン・チャーヴィン
    脚本■スティーヴン・ザイリアン/アーロン・ソーキン
    撮影■ウォーリー・フィスター
    音楽■マイケル・ダナ
    出演■ブラッド・ピット/ジョナ・ヒル/フィリップ・シーモア・ホフマン/ロビン・ライト
    上映時間■133分
    製作国■アメリカ

    映画『人生の特等席』 (2012年) TROUBLE WITH THE CURVE

    人生の特等席

    クリント・イーストウッドが“俳優”として関わった作品、長年、彼の作品の助監督として関わってきたロバート・ロレンツの長編映画デビュー作と言うことで『グラン・トリノ』以来の出演。
    エイミー・アダムスが娘役を演じるが、ちょっと年齢が離れすぎてるかな?

    前年(上でも紹介している)の『マネーボール』でもあるように、野球をコンピュータでデータ解析して選手を取得するのが主流になっている時代に、伝説のスカウト役をイーストウッドが演じている。
    もちろん時代遅れだし、視力が衰えて契約更新も望み薄、娘との関係も微妙で、これからスカウトとしてどうしたものか・・・

    親子のドラマが中心になるが、野球のスカウトと言う側面を描いていて面白い。
    なんと言っても脚本が素晴らしく、ラストがカッコイイので見終わった時の爽やかさが残る。

    人生の特等席(初回生産限定スペシャル・パッケージ) Blu-ray — Amazonで見る

    監督■ロバート・ロレンツ
    脚本■ランディ・ブラウン
    撮影■トム・スターン
    音楽■マルコ・ベルトラミ
    出演■クリント・イーストウッド/エイミー・アダムス/ジャスティン・ティンバーレイク
    上映時間■111分
    製作国■アメリカ

    映画『42 〜世界を変えた男〜』 (2013年) 42

    42

    メジャーリーグでは、背番号42には特別な意味がある、現在は永久欠番となっている。
    その背番号42を背負った独りのメジャーリーガーの物語。

    それまで、白人と黒人は別のリーグで、メジャーリーグに黒人がプレーすることはなかった。
    そこに史上初の黒人メジャーリーガーとして差別を乗り越え、アメリカの歴史に新たな1ページを切り開いた伝説のプレーヤー、ジャッキー・ロビンソンの感動の真実のドラマ。

    黒人選手の実力を認め人種差別と戦うことを決心して、ジャッキー・ロビンソンを起用することを決めたのは、ブルックリン・ドジャースのやり手GMブランチ・リッキー、演じるのはハリソン・フォード。
    「どんなに嫌がらせを受けたとしても、何にも屈せず、やり返さない勇気を持つ」ことをジャッキー・ロビンソンはリッキーに約束してメジャーリーガーになる。
    もちろん当時は、観客だけではなく、同じプレーヤーの中でも普通に差別が起きた時代。
    差別と最初に戦った男の一人、その苦悩と共に野球と言うスポーツを通じた清々しさ、感動に震える映画になっている。

    彼の活躍も有って、今は黒人プレーヤーも沢山いるが、彼のメジャーデビュー50年目にあたる1997年4月15日は“ジャッキー・ロビンソン・デー”となり、全選手が背番号42を背負ってプレーする。

    ichiro42

    そして映画から話はそれるが、1997年に永久欠番になった42番は、その時既に付けている選手だけは引退まで付けることを許されたが、最後の一人はニューヨーク・ヤンキースの守護神でレジェンドのマリアノ・リベラで2013年の現役引退も印象的だった。
    パナマ出身の黒人選手で、ヤンキース一筋でクローザーとして数々の記録を作ったのも、42番を背負った選手として何かを感じさせる。

    rivera42

    42~世界を変えた男~ Blu-ray — Amazonで見る

    監督・脚本■ブライアン・ヘルゲランド
    撮影■ドン・バージェス
    音楽■マーク・アイシャム
    出演■チャドウィック・ボーズマン/ハリソン・フォード
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

     

    プラスの4本は日本人が出てくる野球映画

    映画『ミスター・ベースボール』 (1992年) MR. BASEBALL

    ミスター・ベースボール

    日本のプロ野球が対象になった野球映画は結局ハリウッド製作で実現。
    うーん、それまでも見たことがないので、とりあえず選ぶとしたらこの作品くらいしか思い当たらない。

    少し落ち目になってきた大リーガーが日本にやってきて活躍するが・・・研究されて徐々に不振になっていく、と言う実際によくあるパターンの助っ人外国人選手の話。
    で、その外国人選手が日本人女性と恋に落ちるが、なんとその女性が自分のチームの監督の娘というオチ。

    主役の大リーガーには『スリーメン&ベビー』で人気のトム・セレック。
    なんと言っても、中日ドラゴンズ全面協力の中、どうみても星野監督にしか見えない役を、高倉健さんが演じて、ベースボールと野球のギャップも有ってなかなか楽しめるコメディタッチの作品。

    日本側も高倉健さんが出てるので、野球の面白さもあるが、文化の違いを超えた二人の友情がメインになっている。
    異文化日本野球を描いてるので、野球映画らしい爽快感が今ひとつ。

    ミスター・ベースボール DVD — Amazonで見る

    監督■フレッド・スケピシ
    原案■セオ・ベレティァ/ジョン・ジュンカーマン
    脚本■ゲイリー・ロス/ケヴィン・ウェイト/モンテ・メリック
    撮影■イアン・ベイカー
    音楽■ジェリー・ゴールドスミス
    出演■トム・セレック/高倉健
    上映時間■110分
    製作国■アメリカ

    映画『バッテリー』 (2007年)

    バッテリー

    人気作家あさのあつこの同名ベストセラー小説の映画化(他にもアニメがある)。
    主役はオーディションで選ばれた林遣都くん、この後順調にスター階段を登っていく彼のデビュー作。

    舞台は高校、天才野球少年がその才能ゆえに孤独になって悩み、仲間に助けられて監督の管理野球に対しても自分を貫いていく。
    天才ピッチャー故に、そのボールを取れるキャッチャーがいないと言う設定からありがち、な話を爽やかな青春映画に仕立て上げてるのは、滝田洋二郎監督の手腕だと思う。

    どうも日本はプロ野球より高校野球を舞台にした作品の方が多いような気がする。
    プロ野球が親(冠)企業があるので、なかなか某巨人軍がからむとTV局も持ってるから難しいのかもと。

    バッテリー 特別編 (初回生産限定版) (あさのあつこ書き下ろし小説付) DVD — Amazonで見る

    監督■滝田洋二郎
    原作■あさのあつこ 「バッテリー」(角川文庫刊・教育画劇刊)
    脚本■森下直
    撮影■北信康
    音楽■吉俣良
    上映時間■118分
    製作国■日本
    出演■林遣都/蓮佛美沙子/天海祐希/岸谷五朗/萩原聖人/岸部一徳/菅原文太

    映画『ひゃくはち』 (2008年)

    108

    甲子園を目指す名門校の補欠選手たちの青春物語。
    『桐島、部活やめるってよ』にもあるように高校では体格差やスポーツ能力の差によってヒエラルキーが存在する。
    そんな野球部の中では、底辺にいる補欠部員たちのガンバリを描いている。

    森義隆監督は、これが長編デビュー作、自らの高校野球部の経験を活かした「高校野球部あるある」がなかなか面白い、自分は部室が隣のサッカー部だったけど、体育会系にはよくある話が散りばめられている。
    また森監督の話として、野球をやっているシーンは、画面に写っているシーンだけをプレイさせるのではなく、延々と本当に練習をさせてその一部をシーンとしてカットして使っているとのこと。
    野球部あるあると共に、この辺のリアリティが面白い野球青春映画になっている。

    今活躍している若手俳優たちも多数出演してるので、そこに注目して見るのも面白い。

    ひゃくはち プレミアム・エディション DVD — Amazonで見る

    監督・脚本■森義隆
    原作■早見和真
    撮影■上野彰吾
    主題歌■湘南乃風 「晴伝説」
    出演■斎藤嘉樹/中村蒼/市川由衣/高良健吾/桐谷健太/太賀/竹内力
    上映時間■126分
    製作国■日本

    映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』 (2014年) KANO

    kano

    第二次世界大戦前の日本統治下の台湾で甲子園への出場を果たし、決勝まで勝ち進んだ実在の野球チーム“嘉義農林学校野球部”、通称“KANO”の奇跡の実話を映画化した“台湾”映画である。
    製作・脚本は『セデック・バレ』のウェイ・ダーション監督、『セデック・バレ』では台湾の先住民族を描いている、今回は日本人、蛮人(先住民族)、漢人の混成チームが甲子園で活躍する話になっている。

    物語は日本にとても好意的に描かれていて、日本人監督・近藤兵太郎が混成チームを率いて、人種差別を跳ねのけて甲子園で活躍している、また台湾発展のための八田與一による灌漑事業も描かれる。

    純粋に野球をすることに喜びを感じる高校生たちの青春を描いていて清々しい。
    この作品も野球のシーンを丁寧に描いている作品で「努力すれば報われる」感動を感じられる作品。

    KANO~1931 海の向こうの甲子園~ DVD — Amazonで見る

    監督■マー・ジーシアン
    脚本■ウェイ・ダーション/チェン・チャウェイ
    撮影■チン・ディンチャン
    音楽■佐藤直紀
    出演■永瀬正敏/坂井真紀/ツァオ・ヨウニン/大沢たかお
    上映時間■185分
    製作国■台湾

     

    アメリカのスポーツに対する精神

    敵のチームの選手にも尊敬の念を持ってスタンディングオベーションする、そんな情景を何度も見ている、もちろん野球だけではなく。
    でもメジャーリーグではよく見かける情景でもある。

    マリアノ・リベラ引退
    マリアノ・リベラ引退

     

    お互いにリスペクトし合う二人、そしてレジェンド

    イチローとジーター
    イチローとジーター