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  • 映画『SCOOP!』  福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』 福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』

    SCOOP!

    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!

    スケベオヤジの妄想をふくらませるイイ女たちのエロ競演

    とにかく福山雅治演じる主人公のカメラマンがエロい。
    福山雅治が完璧な二枚目(見た目もカッコよいし歌もうまいし、ライターとしても良い)の上に、ファンは知ってるように、ちゃんとスケベオヤジでもある、このあたりが男女に人気の所以。

    冒頭のセックスシーンから、期待感が膨らむ。
    二階堂ふみ演じる新人ライターと元スターカメラマン(福山雅治)との年齢差・男女のバディーもの。
    大根仁監督が、徹底的にエンターテインメントに徹しながらも、40過ぎの男の悲哀も描いていて、エロ×笑いとのバランスが絶妙!!

    吉田羊と二階堂ふみのセクシーぶりと、滝藤賢一の熱演、リリー・フランキーの怪演も見もの。

    SCOOP!

    イントロダクション

    『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督が、’85年に原田眞人監督・脚本作品『盗写1/250秒』をリメイク!主演には結婚後、映画初主演の福山雅治。

    日本一フライデー(笑)されない男・福山雅治がオッサン・パパラッチと言うゲス男役を熱演!
    バディー役には新人記者役の二階堂ふみ、そして吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーら超豪華キャストが共演。
    主題歌では、”TOKYO NO.1 SOUL SET feat.福山雅治on guitar”。

    『バクマン。』に続いて今度は、写真週刊誌の編集部を舞台に描く、エロくて笑えてハラハラ・ドキドキ、そしてちょっと切ない・圧倒的なエンターテイメント作品!

    これ以下はネタバレになるかもしれないので、映画を観てからお読みください~

    SCOOP!

    私的『SCOOP!』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品のテーマは、エロいオヤジはモテる!って、大根仁監督が『モテキ』から描き続けてる中年男の妄想だよね~そこが面白い。

    50近くになっても“夢”って一体何だったのか?カメラしかないから、今もカメラマンをやっているだけの男、そんな男がモテるのは妄想以外ない。

    逆に、主人公=男を踏み台にした女たちがエロくて素敵。
    結局、主人公が体を張って撮ったスクープで、記者として編者者としてのし上がっていく、吉田羊と二階堂ふみが素敵過ぎる!

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    大根仁監督は一貫してエンターテインメント性の高い作品を作り続け、そこには常に「エロい」ことが前提になっていて、カッコよい=エロい男と素敵な=セクシー女が出てくるのが、監督の趣味というか、意志を感じさせる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    福山雅治が、映画ならここまでやってくれる!と言うところまでやってるのが楽しい。
    『ガリレオ』シリーズとは真逆のやり過ぎ感もありつつ、得意なカメラを持って走り回る姿が何気にカッコよい、まぁ~本当は人生の行き詰まり感たっぷりの役どころだけど。

    ヒロイン役の二階堂ふみは、前半のオドオドしたところから成長していく過程を見事に演じていて、後半のセックス・シーンの本気度(肢体も見どころ!)とそれが有るから、あの写真が撮れると言う納得の体当たり演技。
    一方で、吉田羊が男勝りの編集者役ながら、服装と表情一つでガラッと変わるセクシーさは良かった。
    女はのし上がるためなら職場の男も利用する?その逞しさを感じるし、それはしっかりと二階堂ふみにも引き継がれていく。

    滝藤賢一は「半沢直樹」以来、活躍が続いているが、ここでもライバルであり良き理解者でもあり、そして一番笑わせてくれる、と言う難しい役どころを演じている。
    で、なんと言ってもリリー・フランキー。
    『そして父になる』での福山雅治とのコンビとなるが、本当に仲良く演じてる感じ。
    しかもあの怪演ぶりは、『モテキ』の上司や『凶悪』の顔役とも共通するところがある。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    このエロさの思いっきりさ、もう写真週刊誌が以前ほど売れなくなったり、逆に報道する側と撮られる側の裏事情等々あるとは思うけど、そのあたりのタブー無視で行けるのは映画ならでは。

    今回は政治家のスキャンダルや社会事件までありで、カーチェイスまでやってしまってる。
    都内のど真ん中で、どうやって撮影したのか?そのあたりもちょっと興味が湧く。

    SCOOP!

    ⑤ エンターテインメント性

    業界あるあるや芸能界の裏とかを笑いも含めて、笑いあり、アクションあり、セクシー・シーンあり、そして切なさも有るといった、考えさせられる映画ではないが、楽しませてくれる作品。

    結局は、男と女しかいないってことなんだろうけど、イイ男・イイ女の映画である。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    なんと言ってもテンポが良い、キッチリ映像で表現するところは映像で、という感じで無駄なセリフに頼らない、少ないシーンで話をまとめる、このあたりは大根仁監督の過去の作品に共通する。

    見ていて判りやすく、無駄なシーンがない、という感じ。
    まぁ~エンドクロールに関しては、毎回色々とやる監督さんでは有るけど、賛否が出るね。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    リメイクということも有って上手くまとまった感じの脚本になっているし、福山雅治と吉田羊の関係(立ち呑み屋のシーンとか)が上手く描かれていた。

    後半の山場は一気にテンポが落ちてしまうのは、ちょっと惜しいかも。
    脚本なのか、演出なのか、微妙なところだけど。

    ⑧何度も見たくなるか?

    この手のエンターテインメントに徹した作品は、気軽に見れるので何度でも、という気もするし、あえて能動的に何度も見たいか?と言うと微妙な感じだけど。

    二階堂ふみや色んな女優さんのサービス・ショットが多数あるのでそこは確認してみたい(笑)
    どちらしにても今年(2016年)トップクラスのエンターテインメント作品で間違い無し!

    映画『SCOOP!』のデータ

    SCOOP!

    監督・脚本■大根 仁
    原作映画■「盗写 1/250秒」(監督・脚本:原田眞人)
    撮影■小林元
    音楽■川辺ヒロシ
    主題歌■「無情の海に」TOKYO No.1 SOUL SET feat.福山雅治 on guitar (ユニバーサルJ)
    出演■福山雅治/二階堂ふみ/吉田羊/滝藤賢一/リリー・フランキー
    公開日■2016年10月1日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

    映画『SCOOP!』 [福山雅治]

    【作品紹介】
    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!
    1枚の写真【スキャンダル】に日本社会が騒然!?
    ますます過熱する写真週刊誌のスクープ合戦に挑むのは、落ちぶれパパラッチ&ド新人記者のまったく噛み合わない凸凹コンビ!?
    かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマン・都城静(福山雅治)。
    しかし、その輝かしい業績も、いま現役の雑誌編集者たちにはほとんど知られてない。
    過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった静は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身。
    それから何年もの間、自堕落な日々を過ごしてきたのだ。
    そんな彼に、再び転機が訪れる。
    ひょんなことから写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりのド新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になってしまったのである。
    案の定まったく噛み合わずケンカばかりの静と野火。
    この凸凹コンビが、まさかまさかの大活躍で独占スクープを連発!そしてついに、日本中が注目する重大事件が発生する…。
    (C)2016映画「SCOOP!」製作委員会

  • 映画『聲の形』 ストレートに伝わらない心の声

    映画『聲の形』 ストレートに伝わらない心の声

    映画『聲の形』

    聲の形

    伝えたい“こえ”がある。聞きたい“こえ”がある。

    (36人のお亡くなりになった夢を持った人々のご冥福をお祈りします、私は京都アニメーションを応援しています。)

    声=言葉ほど伝わらないものはない

    加害者、被害者、傍観者、第三者、そして親友、友達ってなんだろう?どこからが友達でどこからが知り合い、他人?
    この夏、同じアニメ、青春映画、ハッピー・エンドと共通項があるのに、『君の名は。』が”陽”の作品だとすると、こちらは”陰”の作品。
    『君の名は。』の圧倒的な映像と音楽と共に怒涛のような展開があるが、こちらは静かだけど人の強さ・弱さ・繋がりが複雑に絡み合い流れていく。

    原作は「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位、第19回「手塚治虫文化賞」新生賞受賞!を受賞した大今良時の漫画「聲の形」、少年少女時代のいじめを描きつつ青春の1ページを綴って共感と感動を呼んだ作品。

    このベストセラーコミックを、『映画 けいおん!』(’11年)など、多くの作品を輩出している京都アニメーションにるアニメーション映画化!
    監督はTVアニメ「けいおん!」で監督を務めた京都アニメーションに所属する山田尚子。
    また、脚本も「けいおん!」でも山田監督とコンビを組んだ吉田玲子。
    主題歌には本作に共感したaikoの新曲「恋をしたのは」、個人的には雰囲気とは合ってなかったと思う。

    聲の形

    小学生の頃に、身障者の人を見ると異物を見たと思い自己防衛本能が働くのは子どもの素直な反応だと思う。
    そして、周りに煽られて調子に乗ってしまうのも、そんなクラスの仲間からハシゴを外されて仲間外れにされることも日常だと思う。
    そんな時に「自殺」なんていう心の闇を抱えることもあると思う。
    でもどこかで、自分の心の中に抱えている想いを伝えないと伝わらない。

    それは「聲」なのか?声に形ってあるのだろうか?
    いじめられるのが聴覚障害者ということで、何か特別なこと?と言う誤解を招きそうだけど、誰にでも少しは経験がある苦い青春の一部だと思う。

    今、この作品の登場人物と同性代の人も、かつて通過してきた青春時代(よりちょっと前)を思いを馳せる人も、色々な思いがこみ上げてくる作品。
    私は、後半は涙があふれて止まらなかった・・・

    聲の形

    私的『聲の形』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    子供の頃に「自分の異物」を排除する行為として”いじめ”と言う表現をとることが多いけど、それが引き金になって、クラスの中に波紋が広がっていく。
    どの子供も、私の中では「あるある」なので、主人公のクラスメートの女の子・植野は一番本音に近い部分にいて、面倒見の良い姉御的な立ち位置だけど、そこの距離感を間違えるといじめを主導する悪役になってしまう。
    でもどちらもあるし、第三者的に良い子でいようとする川井みきみたいな女の子も一番いるタイプな気がする。

    子供だって、大人だって、どこかで一歩を踏み出して本音を言える、そんなことが無い限り相手には通じない。
    それが、どんなに大変なことなのか?だから青春ってほろ苦く、人生って辛い長い道のり。

    見ていて涙が止まらなくなる、喪失感から自殺、そこで立ち止まる、留まる、そして再生していく姿に感動する。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    いじめってなんだろう、自殺ってなんだろう、根本的なに今も40年前(私の子供時代)も何も変わってない。
    昭和の後半も、この映画と同じような感じだった。

    この作品では主人公が一歩踏み出すことで、周りも少しずつ前に進んでいく。
    結局人生は、自分の意志と力で一歩ずつ進むしかない。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品はヒロインの女の子が聴覚障害者でしかも可愛い、と言う特殊な状況だから起きるあり得ない話、という意見もネットとかで見かける。
    そこは、原作マンガそしてアニメーションと言う(しかも「けいおん!」の京都アニメーション)ことを考えると、そこは符号として女の子は可愛いのは当たり前、と言う前提が必要だろうと。
    そこに変なリアリティを持ってこなくても良いのでは?と。

    逆にこれを実写でリアルにやったらどうなるのか?とかも考えてしまうけど。
    やっぱり、このくらい重いテーマの青春映画はアニメでやるのも、少し距離を置くことができて見れるのではないのかな?と思う。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    この時期だから、どうしても『君の名は。』と比べたくなってしまう。
    こちらの映像もとっても良くて、日本のアニメーションの質の高さは改めて凄いと思う。

    映画はリアリティでも有ると同時に、虚像でもあるので、アニメと言うところで判りやすく虚像に入り込んで行ける、映画でありアニメでしか表現できないギリギリのところだと思う。
    だから成立しているところかな・・・ヒロインの妹の撮る写真が実写だとちょっとキツイね。

    聲の形

    ⑤ エンターテインメント性

    共感できる、逆に全く共感できない、でも誰でも通過してきた・している真っ最中の物語。
    美しい映像で表現しているところで成功していると思う。

    あっ、全然関係ないけど、大垣市が舞台なんだよね、なんとなく都会と田舎が混在していて、現在とちょっと昔のような雰囲気も有って、『君の名は。』とは違う良さが有った。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    アニメはトリックが使いやすい、男女の性別とかね。
    それと「人の顔を見ることが出来ない」表現をアニメなら簡単にできる。
    (今回の顔に×マークって、何かのアニメで見た記憶があるんだよなぁ~)

    映像としても演出としても、水の表現が素晴らしかった・・・それは涙で有ったり、川で有ったり。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    自分が身障者じゃないので、身障者側の気持ちが判らない。
    でも、人間って身体だけではなく、能力や心の部分にも傷があったりするから、結局、そこを突かれると痛いんじゃないかな?
    聴覚障害者というのも、アニメでヒロインが可愛いと言うのも、一つの符号としてとらえている。
    それ以外の部分に関しては、とっても本音の部分だと思う。

    あえて言うと、親子の仲が良すぎること、ここが一番気持ちが伝わりづらい部分だからね。
    子供が自殺未遂をしたら、こういう反応になるのかな?
    でも、キャラクターの心が近づいたり離れたり、原作が有るから・・・だけど、展開の面白さを感じたし、色んなことを思い起こさせてくれた。

    ⑧何度も見たくなるか?

    重いテーマだけど、ラストはハッピー・エンドで、色んなことを考えさせてくれる。
    作品のどこかに何か答えが有るのか?少し勇気をもらいたい時に見たい映画。

    映画『聲の形』のデータ

    聲の形

    原作■「聲の形」大今良時(講談社コミックス刊)
    監督■山田尚子
    脚本■吉田玲子
    キャラクターデザイン■西屋太志
    美術監督■篠原睦雄
    色彩設計■石田奈央美
    設定■秋竹斉一
    撮影監督■高尾一也
    音響監督■鶴岡陽太
    音楽■牛尾憲輔
    音楽制作■ポニーキャニオン
    アニメーション制作■京都アニメーション 
    製作■映画聲の形製作委員会
    配給■松竹
    声の出演■
    石田将也役:入野自由/西宮硝子役:早見沙織/西宮結絃役:悠木碧/永束友宏役:小野賢章/植野直花役:金子有希/佐原みよこ役:石川由依/川井みき役:潘めぐみ/真柴智役:豊永利行/石田将也(小学生)役:松岡茉優
    公開日■2016年9月17日

    公式サイトはこちら

    映画『聲の形』

    ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
    「いい奴ぶってんじゃねーよ。」自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。
    やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。
    あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
    「俺と西宮、友達になれるかな?」再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。
    止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが――。
    (c)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

  • 映画『怒り』  レイプとゲイのラブ・シーンだけではない!

    映画『怒り』 レイプとゲイのラブ・シーンだけではない!

    映画『怒り』  怒りのない怒りとは

    怒り

    あなたは殺人犯ですか?

    映画『怒り』 Blu-ray豪華版 [渡辺謙]

    とにかく俳優たちの演技がイイ!

    大人のための大人の映画。
    今年は『シン・ゴジラ』が大人のための童心に帰る映画、『君の名は。』は全ての世代に送る青春映画なら、この作品は大人がじっくりと見れる作品。

    ただとっても暗い作品だから、これだけの俳優陣じゃないと単なる地味な作品になっちゃったかも。
    個人的には、女優陣全員が素晴らしかった!と思う。

    この作品は、完全な謎解き映画では無いんですが、一応、サスペンスなのでネタバレになるかもしれないので、後半は映画を観てから読んで下さいm(__)m

    怒り

    イントロダクション

    『悪人』(’10)の李相日監督×吉田修一原作のコンピが再びタッグを組んだ作品。
    『悪人』で日本アカデミー賞をはじめ、国内の映画賞を総ナメにしてから6年、音楽に坂本龍一を迎え、原作者・吉田修一が「物語の登場人物には、映画『オーシャンズ11』のようなオールスターキャストを配してほしい。」と言う希望にそって、日本を代表する7人の豪華俳優陣が集結!

    この配役も絶妙、もちろんその迫真の演技が素晴らしい。
    「愛した人は、殺人犯なのか?」
    “人を信じる”と言う人間の本質を問いかける感動作、予備知識はこのへんにして是非見て欲しい作品。

    これ以下はネタバレになるかもしれないので、映画を観てからお読みください~

    怒り

    私的『怒り』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    タイトルの「怒り」は何だったのか?を考える作品。
    犯人の怒りは見事なまでに意味がなく、殺人の動機すら存在しない。
    テーマとしては「人を信じる」ことを問われる、人を信じると裏切られ、人を疑うと亀裂が生まれ、人間は純粋に人を信じることはできないのだろうか?と。
    今の世の中は複雑になり過ぎて、人を簡単に信じることが出来ない世の中なのかもしれない、それに対する大いなる「怒り」がある。

    社会が複雑になり「根拠のない怒り」が人間不信を呼び、改めて人を信じることを思い出すことに、ラストの大きな感動が有った。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    『悪人』では一つの犯罪を、それぞれの立場の視点から見た場合に、その真実とはどこにあるのか?と言う物語だった。
    今の世の中に 「人を簡単に信じてしまうこと」の怖さ、「人を信じることができなかったこと」の不幸を問いかける、李相日監督と吉田修一原作に込められた強い時代性を感じる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    とにかく全ての俳優たちが素晴らしかった。
    特に女優陣、ヒロインの宮崎あおい、広瀬すずが迫真の演技、ここまでするか?!と言う体当たりの演技。
    また出演時間は短いが、高畑充希、池脇千鶴の存在感も良かった。
    それにしても広瀬すず、彼女の天才性は監督によって磨かれる、もちろん他の主演作品での可愛らしい(だけの)役柄も良いけど、『海街Diary』とは別に意味で素晴らしい演技をしていた。
    今回は体当たりで、米兵にレイプされるシーンを演じている、もちろん広瀬すずの表情だけで表現している訳だが、それでも生々しいのは、彼女の処女性の裏返しを上手く利用している。
    そして宮崎あおい、彼女はあるゾーンに入ると物凄い演技をする、今回はで出しからラスト近くの一点を見つめるシーンまで狂気すら感じる演技だった。
    冒頭の風俗嬢の姿で、ノーメイク(用のメイク)でボーッとしているところから、この作品に対する入れ込みようが感じられる。

    最後に妻夫木聡、『悪人』で李相日監督にその才能を開花させられた俳優だが、この作品でも見事なツボを押さえていてゲイ役を見事に演じてみせていた(相手役の綾野剛のカメレオン俳優ぶりも良いけど)。
    妻夫木聡もエリートサラリーマンでゲイらしい嫌らしさを感じさせてくれたし、受けのゲイぶりの綾野剛も良かった。

    怒り

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    百聞は一見にしかず、と言うのは映画には重要な点だと思う。
    最後(近く)まで犯人の顔を映さずに(3人の顔を合成したものだと思うけど)公開写真だけが見せられる。
    映像から想像をふくらませる。

    そして3ヶ所の場所ごとの映像が美しく、俳優たちの演技を映えさせている。

    ⑤ エンターテインメント性

    大人のためのエンターテインメントであり、決して明るい話ではない。
    理不尽な怒りによる慟哭が描かれる。

    一方でそれを見事に演じた俳優たちと背景となる舞台の映像の美しさのコントラストが見事で、これは映画ならではエンターテインメント性と言える。
    久々に好きな絵(映像)の作品でもあった。

    にしても、前半の新宿?のゲイの世界を丹念に見せるところも生々しい、特に白い肌の綾野剛(これも隠れて逃げ回る犯人を予感される)に対して、黒光りしている妻夫木聡の肌がコントラストを醸し出してイヤラシイ、それも楽しいと取るか?個人的には苦手なんだけど。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    142分と言う長尺な作品でありながら、その長さを感じさせない。
    編集を最初から頭に入れた演出がなされている点、そしてあまりに役にハマった役者を選んでいるが、実は少しずつ今までの演技と外している。

    渡辺謙の抑えた演技、少女的な宮崎あおいにはスッピンでの演技、可愛らしさだけではなく悲しみ演じた広瀬すず、いつもの泣きの演技だけではなく見事なゲイを演じきった妻夫木聡。

    そして3ヶ所を同時進行で話を進める上で、安易に性風俗に走る女性、ゲイの実態描写、米軍基地と米兵による暴行問題などをバランス良く配置している。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    3つの同時進行の話を、場面(場所)が変わる時に似たようなアイテムを挿入して違和感なく繋いで見せる、と言った手法も入れている。
    3つの場所で進行する物語の繋ぎが上手く、しかもテンポが良くなっている。
    それがこの尺でも、ダレることなく緊迫感もありつつ見続けることができる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    重く辛いテーマの作品、流石に繰り返し見たいか?と言われると。
    でも犯人の「怒り」は何だったのか?それは時代で変わるものかも?また観て確認してみたい。
    そして、なんと言っても演技を見るだけでも価値がある、それは何度でも。

    原作者としての吉田修一は、犯人は3人のうちの誰か?と言うサスペンスを求めていた。
    しかし映画の観客としては、ホクロの話から素性まで、実は3人が同一人物で映画のトリックで別の時間を同時進行として見せられているのかな?とも思わせる。
    いや、逆に一連の怒りと考えると、犯人の怒りの意味もひも解けるのかも?

    映画『怒り』のデータ

    怒り

    監督・脚本■李 相日
    原作■吉田修一(「怒り」中央公論新社刊)
    企画・プロデュース■川村元気
    撮影■笠松則通
    音楽■坂本龍一
    出演■渡辺謙/森山未來/松山ケンイチ/綾野剛/広瀬すず/宮崎あおい/妻夫木聡
    公開情報■2016年9月17日 全国東宝系にてロードショー

    映画『怒り』 [ 渡辺謙 ]

    【作品紹介】
    ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。
    窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、『怒』の血文字が残されていた。

    犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。
    事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。

    いったい誰が犯人なのか?
    あなたを信じたい。
    そう願う私に信じたくない結末が突きつけられる―――。
    (C)2016映画「怒り」製作委員会

  • 宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    スピルバーグ映画は好きですか?

    スピルバーグ

    世界中で、日本でも、スピルバーグ監督の作品は大ヒットします!
    でも意外とスピルバーグ監督作品を、観客に媚びた作品として「つまらない」と言う人もいるみたいです。
    ちなみに・・・

    私はスピルバーグ監督作品が大好きです!

    十代にハリウッド映画にハマったのは、チャップリンと美男美女俳優と、ルーカス×スピルバーグでした。
    『スター・ウォーズ』や『インディー・ジョーンズ』は青春の1ページです。

    ルーカスが想像したスペース・ファンタジー『スター・ウォーズ』の特撮はそれまで無かったものでワクワクさせられた。
    そして、スピルバーグの作品はワクワクだけでなく、泣いたり・笑ったり・感動できたりした!と言う意味で「映画の全てがあった」と言う思いです。

    宇宙人?だったスピルバーグ

    1946年12月18日にアメリカのオハイオ州シンシナティでウクライナ系ユダヤ人の家庭に生まれ、アリゾナ州に育ったそうです。

    スピルバーグ自身が宇宙人と言う訳ではなく、宇宙人を描くことがアメリカ人としての使命だったと言えます。
    『未知との遭遇』はアメリカ人の憧れなのです。
    “?”と思ったでしょう~アメリカは200年ちょっとの歴史しかない国で、伝説や伝統がない国です。
    ヨーロッパならギリシャ神話からアーサー伝説とか色んな伝説が有り、日本にも天照大神から綿々と伝説が数多く有ります。
    そんなアメリカには、先住民族の伝説は有ってもヨーロッパから移住してきた人々には何の伝説も有りません、だからこそ、宇宙人に選ばれた民族としてのアメリカ人と言う物語が必要なのです!

    だから宇宙人は必ずアメリカに舞い降ります、スーパーマンも落ちたところはアメリカです!(笑)
    エリア51を聖地にする必要があり、世界中にエンターテイメントとして広めたのがスピルバーグその人でした。

    高校くらいの頃には、早川書房から数々のSF小説が日本に紹介されました。
    ロバート・A・ハインラインやフィリップ・K・ディック、アイザック・アシモフ(ソ連生まれのアメリカ育ち)、アーサー・C・クラーク(イギリス人)と言った作家たち。
    それぞれが映画化された原作を数多く書いているSF界の重鎮たち。

    文字の中の世界をスピルバーグが明確に、宇宙人・宇宙船の映像化を果たし、世界のスタンダードにしてしまった。
    今、スピルバーグ監督作品について語ること、それは彼はSFだけではなく、パニック映画やヒーロー物、ヒューマンドラマからシリアスなものまで、自分の作りたい作品を自由に作っている、アメリカの現代の映画史そのものと言える。

    スピルバーグ

    みんなが選んだスピルバーグ・ベスト10

    ローリングストーン誌が選んだベスト10はこちら~

    10位 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』 237百万ドル:13位

    9位 『1941』 109百万ドル:19位

    8位 『ジュラシック・パーク』 796百万ドル:3位

    7位 『プライベート・ライアン』 369百万ドル:9位

    6位 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』 766百万ドル:4位

    5位 『激突!』 

    4位 『未知との遭遇』 481百万ドル:5位

    3位 『E.T.』 1,228百万ドル:1位

    2位 『シンドラーのリスト』 199百万ドル:15位

    1位 『JAWS/ジョーズ』 1,109百万ドル:2位

    ※ 現在の価値に換算した場合 Boxofficeより、順位はスピルバーグ監督作品内

    人気投票で、ダントツの1位が『JAWS/ジョーズ』だそうで、2位に倍の投票が有ったらしく、映画の専門家(評論家とか関係者)の間でも評価は高いので納得。

    その他、米VULTUREが選んだ全作品のランキングでは、トップは『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でした。

    スピルバーグ&是枝裕和監督

    【王様のブランチ】好きなスピルバーグ監督作品TOP10

    2020年5月23日の【王様のブランチ】では、スピルバーグ監督作品の視聴者が選んだトップ10が放送されました。

    10位 『宇宙戦争』 (’95年公開)

    9位 『激突』 (’73年公開)

    8位 『レディ・プレイヤー1』 (’18年公開)

    7位 『シンドラーのリスト』 (’94年公開)

    6位 『A.I.』 (’01年公開)

    5位 『未知との遭遇』 (’78年公開)

    4位 『ジョーズ』 (’75年公開)

    3位 『E.T.』 (’82年公開)

    2位 『インディー・ジョーンズ』シリーズ (’81年公開~)

    1位 『ジュラシックパーク』 (’93年公開)

    ちなみに『ジュラシックパーク』は『インディー・ジョーンズ』と同様にシリーズ化されていて、第2作まで監督として演出を手がけています。

    『ジュラシック・パーク』 (1993) 監督
    『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』 (1997) 監督
    『ジュラシック・パーク III』 (2001) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド』 (2015) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 (2018) 製作総指揮

  • 心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手がメジャー3,000本安打を達成!
    日本人選手が、こんな大記録を達成する日が来るなんて、40年前にメジャーリーグを見始めた頃には思いもしなかった。

    そしてその後のイチロー選手のインタビューが、いつも以上に感動的でした。
    自分の感情を必要以上に抑えていたイチロー選手、それが自分から告白してくれました。
    イチロー選手も人だったんだ、と。

     

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手は
    「達成感や満足感というのは、味わえば味わうほど前に進める、
    小さなことでも 満足することは、すごく大事なことだと思う」
    と続ける。
    小さな成功体験が、大きな成功へと続いていく。

    メジャーリーグ史上30人目の3,000本安打となる(一部、大リーグと記載している記事もあるがマイナーリーグも含むので間違い)。
    イチローとアレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターはまだ殿堂入りしていない(引退後5年経過しないと資格が無い、故に3人共資格を持っていない)が、3,000本安打達成者はほぼ全員殿堂入りしていることから、イチローの殿堂入りも確実視されている。
    (ピート・ローズは賭博問題とラファエル・パルメイロは薬物問題で殿堂入りしていない)

    で、どれだけ3,000本安打が凄いか?!と言うと、ベーブ・ルース(2873安打)、ルー・ゲーリッグ(2721安打)、バリー・ボンズ(2935安打)の3人のレジェンドは達成していない。

    実は野球がオリピック競技から外される理由でもあるけど、野球は世界的なスポーツではない。
    北米のメジャーリーグとメジャーリーグで一攫千金を狙う中米の国々、そして日本を中心とした東アジア(韓国と台湾くらい)にしか普及していない。
    アメリカは歴史がない国なので、自国で生まれたスポーツに関しては非常に大切にしている。
    アメリカン・フットボールやバスケットボール、そして野球・・・もちろん一番古い起源なのは野球であるけど。

    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!
    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!

     

    映画でももちろんハリウッド映画が中心となる、と言うことでアメリカ映画のオススメの10本のご紹介!

    オススメする野球映画10本(と+4本)

    映画の製作年代順に並べてみました。
    もちろん、古い映画は古い時代になりますが・・・
    1869年にアメリカでプロ野球が始まり、今のワールドシリーズをアメリカンリーグとナショナルリーグで争うようになったのは1903年から、これがメジャーリーグベースボール(=MLB)の始まり。

    やはり最初の大スターはホームラン王にもなったベーブ・ルース。
    その後、ジョージ・シスラーやタイ・カップと言うレジェンドが現れる。

    映画『打撃王』 (1942年) THE PRIDE OF THE YANKEES

    打撃王

    ベーブ・ルースがニューヨーク・ヤンキースで活躍していたころ、遅れて現れたのがルー・ゲーリッグであり、彼はメジャーリーグ14年間で2130試合連続出場を果たす、と言う鉄人ぶりを発揮するが、筋萎縮性側索硬化症の発症で’39年に引退、’41年に37歳の若さで亡くなる。
    「ヤンキースの誇り」「アイアン・フォース」「静かなる英雄」とも呼ばれ、明るいベーブ・ルースとは好対照に物静かな男だった。
    もちろん連続出場だけでなく、3,000本に近い安打と共に3冠王も達成しているレジェンドでもある。

    それを当時のハリウッドの大スター、ゲイリー・クーパーがゲーリックを演じ、愛妻役をテレサ・ライトが演じている。
    ハリウッド黄金期の美男美女が出てくる典型的な感動物語である。

    ラストの球場を去るシーンは、本物のルー・ゲーリッグの映像も残るくらいの名シーン。
    ルー・ゲーリッグ自身はそこまで聖人君子ではなかったらしいが、ラストは涙なくして見ることはできない。

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    監督■ サム・ウッド
    原作■ポール・ギャリコ
    脚本■ ジョー・スワーリング/ハーマン・J・マンキウィッツ
    撮影■ルドルフ・マテ
    音楽■リー・ハーライン
    出演■ゲイリー・クーパー /テレサ・ライト/ベイブ・ルース
    上映時間■127分
    製作国■アメリカ

    映画『がんばれ!ベアーズ』 (1976年) THE BAD NEWS BEARS

    がんばれ!ベアーズ

    元マイナーリーグ(メジャーリーグの下部組織)のダメ親父が、少年野球チーム「ベアーズ」の監督になって、ダメダメチームが連戦連勝していく活躍を描く。
    ハリウッドお得意のアメリカン・ドリーム映画だが、子どもで描いたことが当時新鮮だった。

    マッソーの好演と共に、天才子役のテイタム・オニール(女の子で野球が上手い)が可愛らしい。
    子供たちの爽やかな成長ぶりと感動を呼んで、世界中で大ヒット、続編が2本も続きTVシリーズまでできた。

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    監督■マイケル・リッチー
    製作■スタンリー・R・ジャッフェ
    脚本■ビル・ランカスター
    撮影■ジョン・A・アロンゾ
    音楽■ジェリー・フィールディング
    出演■ウォルター・マッソー/テイタム・オニール/ヴィク・モロー/ジャッキー・アール・ヘイリー
    上映時間■103分
    製作国■アメリカ

    映画『ナチュラル』 (1984年) THE NATURAL

    ナチュラル

    若い頃に天才としてメジャーリーグにスカウトされるも、事件に巻き込まれ球界を去って、35歳にして“奇跡のルーキー”として活躍する男の半生を描く。
    野球の活躍と同時に、何故、35歳までデビューしなかったのか?事件の謎が明かされて行く。

    古き良き’40年代から’50年代のハリウッドのようなロマンチックな作品に仕上がっている。
    やはり主人公ロイ役には、正統派二枚目のロバート・レッドフォードが演じる、このアメリカンヒーローを演じられるのは彼しかいないだろう。

    監督には’80年代から’90年代に『グッドモーニング、ベトナム』や『レインマン』『バグジー』などの名匠バリー・レヴィンソン。

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    監督■バリー・レヴィンソン
    原作■バーナード・マラマッド
    撮影■キャレブ・デシャネル
    音楽■ランディ・ニューマン
    出演■ロバート・レッドフォード/グレン・クローズ/ロバート・デュヴァル/キム・ベイシンガー
    上映時間■138分
    製作国■アメリカ

    映画『メジャーリーグ』 (1989年) MAJOR LEAGUE

    メジャーリーグ

    34年間も優勝から遠ざかっていた当時の弱小チーム、クリーブランド・インディアンスと言う実在するメジャーリーグのチームを使って作った快作で怪作。
    スポーツ・コメディであり、楽しさは満点だがこれがメジャーリーグのレベルと言われる・・・である、まぁ~普段、ちゃんとしたメジャーリーグを見てるから、この手のコメディもウケるんだろうけど。
    それも有って、しっかりシリーズは3まで出来て、“とんねるず”の石橋貴明が出演したりもした。

    主人公がベテランのキャッチャーで三流選手で構成されたチームを引っ張りながら、また昔の恋人とのやり取りがあったり・・・するけど、やっぱりヤング・スターとしてブレイクしていたチャーリー・シーンの破天荒なピッチャー役と登場テーマ曲が印象的だった作品。

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    監督・脚本■デヴィッド・S・ウォード
    撮影■レイナルド・ヴィラロボス
    音楽■ジェームズ・ニュートン・ハワード
    出演■トム・ベレンジャー/チャーリー・シーン
    上映時間■107分
    製作国■アメリカ

    映画『フィールド・オブ・ドリームス』 (1989年) FIELD OF DREAMS

    フィールド・オブ・ドリームス

    アイオワ州の田舎で農家をする普通の家族、主人公はある日、謎の声(”If you build it, he will come.” = 「それを造れば、彼が来る」)を耳にし、彼は家族の指示のもと、世間の人々にあざ笑われながらも、生活の糧であるトウモロコシ畑を野球場にしてしまう。
    そして、そこに現れたのがメジャーリーグ初期1919年に起きた八百長事件のブラックソックス事件で球界を永久追放され、失意のうちに生涯を終えた“シューレス”ジョー・ジャクソンだった。

    この作品の主題は親子・家族の絆、それを象徴するものとしてアメリカ人の最も愛するもの「ベースボール」が描かれる。
    過去の野球選手たちに最後のプレーをさせるスタジアムを用意することで、彼らの思いを遂げさせることで、主人公自身の心の後悔の想いも晴れていく。

    キャッチボールの持つ意味、アメリカや日本で大ヒットした作品。
    裏テーマとしては、戦後のアメリカの親子関係を描いた作品としても有名。

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    監督■フィル・アルデン・ロビンソン
    原作■W・P・キンセラ「シューレス・ジョー」
    脚本■フィル・アルデン・ロビンソン
    撮影■ジョン・リンドレー
    音楽■ジェームズ・ホーナー
    出演■ケヴィン・コスナー/エイミー・マディガン/ギャビー・ホフマン/レイ・リオッタ/ジェームズ・アール・ジョーンズ/バート・ランカスター
    上映時間 107分
    製作国 アメリカ

    映画『プリティ・リーグ』 (1992年) A LEAGUE OF THEIR OWN

    プリティー・リーグ

    第二次世界大戦中に男性が戦争に行ってしまい、代わりに行われた女性プロ野球リーグを題材にした物語。
    女性が軽視された時代でもあり、その中で女性が活躍する姿が気持ち良い。

    トム・ハンクスの安定した演技も良かったが、この頃はジーナ・デイヴィスは美しくカッコ良かった、でもバカでかいけど。

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    監督■ペニー・マーシャル
    原作■キム・ウィルソン/ケリー・キャンディール
    脚本■ローウェル・ガンツ/ババルー・マンデル
    撮影■ミロスラフ・オンドリチェク
    音楽■ハンス・ジマー
    出演■トム・ハンクス/ジーナ・デイヴィス/マドンナ
    上映時間■125分
    製作国■アメリカ

    映画『オールド・ルーキー』 (2002年) THE ROOKIE

    オールド・ルーキー

    実在のメジャリーガー、ジム・モリスの波乱と奇跡の人生を描いた物語。
    マイナーリーグで肩を壊して一度は夢を捨てたが、35歳でメジャーデビューを果たし全米で喝采を浴びた史上最年長ルーキーの話。

    人は夢をあきらめず、家族や周りの人々の力を得ながら夢を実現する感動の物語。
    アメリカン・ドリームがメジャーリーグにはある、と言う典型的な話。
    ここにあるのは、“夢”を叶えるのは独りではなく、みんなの力で得るものだと。

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    監督■ジョン・リー・ハンコック
    脚本■マイク・リッチ
    撮影■ジョン・シュワルツマン
    音楽■カーター・バーウェル
    出演■デニス・クエイド/レイチェル・グリフィス
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

    映画『マネーボール』 (2011年) MONEYBALL

    マネーボール

    これも実在のプレイヤーだけではなく、リーグ全体を描いた作品。
    貧乏で最弱チームのオークランド・アスレチックスを「マネーボール理論」で常勝チームにしたGMのビリー・ビーン(ブラピ)とその理論を考えたアナリストとの話。

    ’70年代からメジャーリーグを見てると、21世紀に入ってから野球のやり方がガラッと変わったのが判ってるだけに興味深い話。
    1.打率より出塁率を重視すべし
    2.被安打は投手の責任ではない
    3.盗塁・犠打は無駄な戦略である
    この辺の指標が色々とあって、メジャーリーグでは長打率とかも重視される(2.の被安打の裏返しなんだけど)。

    プラピが新しい時代を切り開く苦しみを見事に演じてくれる、これも一種のアメリカン・ドリームなんだけど、メジャーリーグ(と言うかプロスポーツ)の裏側が生々しく描かれていてその点で面白い。

    この頃からデータ重視の野球分析が主流となる。
    ちなみにここまで極端じゃないけど、今も主流の理論。

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    監督■ベネット・ミラー
    原作■マイケル・ルイス
    原案■スタン・チャーヴィン
    脚本■スティーヴン・ザイリアン/アーロン・ソーキン
    撮影■ウォーリー・フィスター
    音楽■マイケル・ダナ
    出演■ブラッド・ピット/ジョナ・ヒル/フィリップ・シーモア・ホフマン/ロビン・ライト
    上映時間■133分
    製作国■アメリカ

    映画『人生の特等席』 (2012年) TROUBLE WITH THE CURVE

    人生の特等席

    クリント・イーストウッドが“俳優”として関わった作品、長年、彼の作品の助監督として関わってきたロバート・ロレンツの長編映画デビュー作と言うことで『グラン・トリノ』以来の出演。
    エイミー・アダムスが娘役を演じるが、ちょっと年齢が離れすぎてるかな?

    前年(上でも紹介している)の『マネーボール』でもあるように、野球をコンピュータでデータ解析して選手を取得するのが主流になっている時代に、伝説のスカウト役をイーストウッドが演じている。
    もちろん時代遅れだし、視力が衰えて契約更新も望み薄、娘との関係も微妙で、これからスカウトとしてどうしたものか・・・

    親子のドラマが中心になるが、野球のスカウトと言う側面を描いていて面白い。
    なんと言っても脚本が素晴らしく、ラストがカッコイイので見終わった時の爽やかさが残る。

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    監督■ロバート・ロレンツ
    脚本■ランディ・ブラウン
    撮影■トム・スターン
    音楽■マルコ・ベルトラミ
    出演■クリント・イーストウッド/エイミー・アダムス/ジャスティン・ティンバーレイク
    上映時間■111分
    製作国■アメリカ

    映画『42 〜世界を変えた男〜』 (2013年) 42

    42

    メジャーリーグでは、背番号42には特別な意味がある、現在は永久欠番となっている。
    その背番号42を背負った独りのメジャーリーガーの物語。

    それまで、白人と黒人は別のリーグで、メジャーリーグに黒人がプレーすることはなかった。
    そこに史上初の黒人メジャーリーガーとして差別を乗り越え、アメリカの歴史に新たな1ページを切り開いた伝説のプレーヤー、ジャッキー・ロビンソンの感動の真実のドラマ。

    黒人選手の実力を認め人種差別と戦うことを決心して、ジャッキー・ロビンソンを起用することを決めたのは、ブルックリン・ドジャースのやり手GMブランチ・リッキー、演じるのはハリソン・フォード。
    「どんなに嫌がらせを受けたとしても、何にも屈せず、やり返さない勇気を持つ」ことをジャッキー・ロビンソンはリッキーに約束してメジャーリーガーになる。
    もちろん当時は、観客だけではなく、同じプレーヤーの中でも普通に差別が起きた時代。
    差別と最初に戦った男の一人、その苦悩と共に野球と言うスポーツを通じた清々しさ、感動に震える映画になっている。

    彼の活躍も有って、今は黒人プレーヤーも沢山いるが、彼のメジャーデビュー50年目にあたる1997年4月15日は“ジャッキー・ロビンソン・デー”となり、全選手が背番号42を背負ってプレーする。

    ichiro42

    そして映画から話はそれるが、1997年に永久欠番になった42番は、その時既に付けている選手だけは引退まで付けることを許されたが、最後の一人はニューヨーク・ヤンキースの守護神でレジェンドのマリアノ・リベラで2013年の現役引退も印象的だった。
    パナマ出身の黒人選手で、ヤンキース一筋でクローザーとして数々の記録を作ったのも、42番を背負った選手として何かを感じさせる。

    rivera42

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    監督・脚本■ブライアン・ヘルゲランド
    撮影■ドン・バージェス
    音楽■マーク・アイシャム
    出演■チャドウィック・ボーズマン/ハリソン・フォード
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

     

    プラスの4本は日本人が出てくる野球映画

    映画『ミスター・ベースボール』 (1992年) MR. BASEBALL

    ミスター・ベースボール

    日本のプロ野球が対象になった野球映画は結局ハリウッド製作で実現。
    うーん、それまでも見たことがないので、とりあえず選ぶとしたらこの作品くらいしか思い当たらない。

    少し落ち目になってきた大リーガーが日本にやってきて活躍するが・・・研究されて徐々に不振になっていく、と言う実際によくあるパターンの助っ人外国人選手の話。
    で、その外国人選手が日本人女性と恋に落ちるが、なんとその女性が自分のチームの監督の娘というオチ。

    主役の大リーガーには『スリーメン&ベビー』で人気のトム・セレック。
    なんと言っても、中日ドラゴンズ全面協力の中、どうみても星野監督にしか見えない役を、高倉健さんが演じて、ベースボールと野球のギャップも有ってなかなか楽しめるコメディタッチの作品。

    日本側も高倉健さんが出てるので、野球の面白さもあるが、文化の違いを超えた二人の友情がメインになっている。
    異文化日本野球を描いてるので、野球映画らしい爽快感が今ひとつ。

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    監督■フレッド・スケピシ
    原案■セオ・ベレティァ/ジョン・ジュンカーマン
    脚本■ゲイリー・ロス/ケヴィン・ウェイト/モンテ・メリック
    撮影■イアン・ベイカー
    音楽■ジェリー・ゴールドスミス
    出演■トム・セレック/高倉健
    上映時間■110分
    製作国■アメリカ

    映画『バッテリー』 (2007年)

    バッテリー

    人気作家あさのあつこの同名ベストセラー小説の映画化(他にもアニメがある)。
    主役はオーディションで選ばれた林遣都くん、この後順調にスター階段を登っていく彼のデビュー作。

    舞台は高校、天才野球少年がその才能ゆえに孤独になって悩み、仲間に助けられて監督の管理野球に対しても自分を貫いていく。
    天才ピッチャー故に、そのボールを取れるキャッチャーがいないと言う設定からありがち、な話を爽やかな青春映画に仕立て上げてるのは、滝田洋二郎監督の手腕だと思う。

    どうも日本はプロ野球より高校野球を舞台にした作品の方が多いような気がする。
    プロ野球が親(冠)企業があるので、なかなか某巨人軍がからむとTV局も持ってるから難しいのかもと。

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    監督■滝田洋二郎
    原作■あさのあつこ 「バッテリー」(角川文庫刊・教育画劇刊)
    脚本■森下直
    撮影■北信康
    音楽■吉俣良
    上映時間■118分
    製作国■日本
    出演■林遣都/蓮佛美沙子/天海祐希/岸谷五朗/萩原聖人/岸部一徳/菅原文太

    映画『ひゃくはち』 (2008年)

    108

    甲子園を目指す名門校の補欠選手たちの青春物語。
    『桐島、部活やめるってよ』にもあるように高校では体格差やスポーツ能力の差によってヒエラルキーが存在する。
    そんな野球部の中では、底辺にいる補欠部員たちのガンバリを描いている。

    森義隆監督は、これが長編デビュー作、自らの高校野球部の経験を活かした「高校野球部あるある」がなかなか面白い、自分は部室が隣のサッカー部だったけど、体育会系にはよくある話が散りばめられている。
    また森監督の話として、野球をやっているシーンは、画面に写っているシーンだけをプレイさせるのではなく、延々と本当に練習をさせてその一部をシーンとしてカットして使っているとのこと。
    野球部あるあると共に、この辺のリアリティが面白い野球青春映画になっている。

    今活躍している若手俳優たちも多数出演してるので、そこに注目して見るのも面白い。

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    監督・脚本■森義隆
    原作■早見和真
    撮影■上野彰吾
    主題歌■湘南乃風 「晴伝説」
    出演■斎藤嘉樹/中村蒼/市川由衣/高良健吾/桐谷健太/太賀/竹内力
    上映時間■126分
    製作国■日本

    映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』 (2014年) KANO

    kano

    第二次世界大戦前の日本統治下の台湾で甲子園への出場を果たし、決勝まで勝ち進んだ実在の野球チーム“嘉義農林学校野球部”、通称“KANO”の奇跡の実話を映画化した“台湾”映画である。
    製作・脚本は『セデック・バレ』のウェイ・ダーション監督、『セデック・バレ』では台湾の先住民族を描いている、今回は日本人、蛮人(先住民族)、漢人の混成チームが甲子園で活躍する話になっている。

    物語は日本にとても好意的に描かれていて、日本人監督・近藤兵太郎が混成チームを率いて、人種差別を跳ねのけて甲子園で活躍している、また台湾発展のための八田與一による灌漑事業も描かれる。

    純粋に野球をすることに喜びを感じる高校生たちの青春を描いていて清々しい。
    この作品も野球のシーンを丁寧に描いている作品で「努力すれば報われる」感動を感じられる作品。

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    監督■マー・ジーシアン
    脚本■ウェイ・ダーション/チェン・チャウェイ
    撮影■チン・ディンチャン
    音楽■佐藤直紀
    出演■永瀬正敏/坂井真紀/ツァオ・ヨウニン/大沢たかお
    上映時間■185分
    製作国■台湾

     

    アメリカのスポーツに対する精神

    敵のチームの選手にも尊敬の念を持ってスタンディングオベーションする、そんな情景を何度も見ている、もちろん野球だけではなく。
    でもメジャーリーグではよく見かける情景でもある。

    マリアノ・リベラ引退
    マリアノ・リベラ引退

     

    お互いにリスペクトし合う二人、そしてレジェンド

    イチローとジーター
    イチローとジーター

  • 映画『世界から猫が消えたなら』 猫が死ぬ話ではありません、僕が死にます

    映画『世界から猫が消えたなら』 猫が死ぬ話ではありません、僕が死にます

    映画『世界から猫が消えたなら』

    世界から猫が消えたなら

    世界は愛であふれてた。
    ラブストーリーが終わる。

    世界から猫が消えたなら — Amazonで見る

    暗い話が嫌いな人は見ないほうが良いです、生きる理由が知りたければ是非!

    猫が死んで悲しいお話とか、佐藤健くんと宮崎あおいちゃんのラヴ・ストーリーではありません。
    原作が100万部を突破したベストセラー「せか猫」ですが内容を知らずに見ました。

    でも良い意味で裏切られて好きな作品でした、でもきっとこんな暗い話、嫌いな人は見ないほうが良いとも思います、なぜなら主人公=僕が死ぬ話だからです。

    予告や宣伝は「泣けるラヴ・ストーリー」です、それを期待すると少し外すかも。
    でも違う意味で泣けた映画でした、今年一番泣いたかも(まだ半年も経っていないけど)。

    今年、1,2くらいに好きな作品でした、見終わった後に「自分が生きていることに意味がある」と思えるから。

    世界から猫が消えたなら

    詳細情報はこちら・・・
    東宝で映画『悪人』、『告白』をプロデュースした若手天才プロデューサー・川村元気さんの原作小説を映画化。
    2013年に本屋大賞にノミネートされ、その後、文庫化・コミックス化、そして中国・韓国・台湾で出版もされて累計100万部を突破。

    「僕」と「悪魔」の二役に挑むのは、佐藤健。そのかつての恋人に宮崎あおい。
    映画マニアの親友を濱田岳、疎遠になった父を奥田瑛二、死別した母を原田美枝子。
    監督は数々のCMで広告賞を受賞し、映画デビュー作『ジャッジ!』が予想外(笑)に面白かった永井聡監督、今回はテイストが真逆でビックリ!
    撮影に中島哲也監督作品で手腕をふるう阿藤正一。
    脚本はベテランの岡田惠和に、音楽は小林武史と鉄板です、東宝最強トライアングル?(笑)

    私的『世界から猫が消えたなら』 ここからはぶっちゃけ・ネタバレ!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    二人の僕が出てくる、それはファウストに代表される悪魔との契約で希望を叶える、と言うものをモチーフにしている、大切なモノを渡せば1日の生命を与えると。
    物語はその流れで進むが、実は主人公の数日の妄想なのでは?と見終わった後に感じた。
    自分が死を覚悟するまでの心の葛藤が、「僕」と「悪魔」と言う形で表現されている。
    そして、自分の所有する大切なモノを失うことで、実は自分がこの世の中でどれだけ必要とされていたかを知る。

    自分の大切なモノを振り返ることで、自分の人生がどれたけ意味のあるものだったかを納得することで、自分の死を受け入れる。

    自分が死んでも、友人や元恋人、そして親も自分のことを忘れることはないと・・・

    世界から猫が消えたなら

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作者であり、東宝の映画プロデューサーでもある川村元気さんが書いた小説、話が綺麗過ぎる、映像を意識した描写とかも、そしてなんと言ってもタイトル自体が「ウケ狙い」を感じる。

    でも川村元気さんが他の著作でも書いていたが「躁鬱状態の鬱の時に良い物語を思いつく」と言うように明らかに鬱状態のお話。
    死ぬって遠い話だけど、一旦、目の前に死が迫った時に人は何を思うのか?そんな暗い話を真剣に物語にしている、そして追及している点が面白い。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    佐藤健くんが淡々と演じてる気がして、本当は死を宣告された時に逃げるために、もう一人の自分を妄想して死から現実逃避している。

    この作品、佐藤健くんが主演じゃなかったら誰も見ないだろうなぁ~と正直なところ、それくらい地味な物語だし、本もタイトルが違ったら100万部も売れなかったと思う。
    宮崎あおいちゃんがイグアスの滝の前で叫ぶシーンがあるが、絶対、二人の熱愛映画に思えてしまう、そこが宣伝の狙いかもしれないけど。
    友人役の濱田岳、両親役の奥田瑛二・原田美枝子が良い味を出している。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    小説の段階から映像化を前提に書かれてる、と言う気がする。
    予告にある自転車が宙返りするシーンとかが原作に有るのかは知らないけど、一瞬にしてモノが消えていくシーンとか、地味な物語になるところを工夫しているところ見受けられる。
    なので、映像的にも楽しいのだけど、一方で計算づくと言う感じもする。

    ⑤ エンターテイメント性

    万人向けではないと思う。
    でも、佐藤健と言う超?イケメン俳優と、エンターテイメント系に強い永井聡監督を起用して演出させている。
    函館の街の見せ方とかは良かったと思う、映画祭に行ってたみいなぁ~

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    難しい演出だったと思う、地味で暗い話を抑えた美しい映像で描きながら、抑揚を感じさせてくれた。
    永井聡監督のファンタジー的な演出が、作品に希望を感じさせてくれる隠し味になっていた。

    世界から猫が消えたなら

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    個人的には、グッと来るシーンが沢山あって、泣けるシーンがいくつか有った。
    それは原作の良さなのか、脚本としての妙味なのか、ちょっと判らないけど。
    元気に生きている観客側が、余命短い主人公に少しずつ共感していけるのは、自分の大切なものを失った時の主人公の悲しみが小物で伝わってくる、これは奥田惠和さんの脚本の上手さ。

    ⑧何度も見たくなるか?

    人によっては宝物のような作品、万人には薦めないけど、人生に迷った時に見たい作品。

    大切なモノを捨てていくことによって、本当に大切なモノは自分自身だと気づかせてくれる。
    そして、何よりも自分がこの世の中で必要なものだと気づかせてくれる、自分は愛させていると感じることができることは大切だから。
    だから、時々見たい・・・そんな作品。

    映画『世界から猫が消えたなら』のデータ

    【キャスト・スタッフ】
    佐藤健 ※宮崎あおい 濱田岳 奥野瑛太 石井杏奈 奥田瑛二 原田美枝子

    ※宮崎あおいさんの「崎」は正しい文字が環境により表示できないため、「崎」を代用文字としています。

    原作:川村元気「世界から猫が消えたなら」
    監督:永井 聡
    脚本:岡田惠和
    音楽:小林武史

    公開日■2016年5月14日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

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    公式サイトはこちらから

    【ストーリー】
    これは、余命わずかな僕に起きた、やさしい「愛」の物語。

    余命わずかの30歳郵便配達員の前に、自分と同じ姿をした悪魔が現れた。
    世界から電話、映画、時計、そして、猫が消える…?
    もしも、大切なものを一つ消すこととひきかえに、一日の命をもらえるとしたら。

    もし僕が「余命わずか」と宣告されたなら・・・
    僕は30歳の郵便配達員。愛猫・キャベツと一緒にふたりぐらし。ある日の午後。あまりにひどい頭痛がするので病院にいってみたら、脳に腫瘍ができて、余命わずかと宣告されてしまった。l

    そんな僕の目の前に「悪魔」が現れたなら・・・
    僕が、もうすぐ死ぬ?そんなこと簡単に受け入れられるはずがない。ショックで呆然とする僕の前に、ひとりの男が現れた。その男は、なんと僕だった。いや、違う。僕と同じ姿形をした(僕より指がちょっとだけ長い)悪魔だ。うろたえる僕に悪魔がささやいた。「世界からものを一つ消せば、一日の命をあげる」。ただし消すものは、僕にとって大切なものじゃなきゃダメらしい・・・
    (C)2016 映画『世界から猫が消えたなら』製作委員会

  • 映画『君の名は。』  オッサンでも感動できる青春映画の傑作登場!

    映画『君の名は。』 オッサンでも感動できる青春映画の傑作登場!

    映画『君の名は。』  your name.

    君の名は。

    まだ会ったことのない君を、探している

    『君の名は。』  聖地巡礼 東京編計画書 はこちらへ

    遂にBlu-ray&DVDが発売!

    【Amazon.co.jp限定】「君の名は。」Blu-rayコレクターズ・エディション 4K Ultra HD Blu-ray同梱5枚組 (初回生産限定)(早期購入特典:特製フィルムしおり付き)(オリジナル特典:描き下ろしA4特製フレーム高画質印刷+特殊加工ポストカード2枚組付き) — Amazonで見る

    予想外の展開が待っている!これから映画を観る人へ

    新海誠監督+川村元気プロデューサー(企画・プロデュース)作品。
    決して新海誠ファンではないけど凄かった!

    もちろん日本映画は沢山見るし、ジブリ作品も見る、50のオッサンだからヤマトやガンダム、999を通過した世代、アニメ大好き世代でもあるけど、単なるラヴコメ・アニメを見たいとも思わない。

    それらを全部、見事に良い意味で予想を裏切ってくれる作品。

    『秒速5センチメートル』(07年)、『言の葉の庭』(13年)など意欲的な作品を数多く作り出してきた気鋭のアニメーション映画監督・新海誠、と言う前説はあるものの、私は見たこともなかった。
    世界的に既に有名なアニメーター(演出家?)で、精密な風景描写や色彩の豊かさも評判になってるのは知ってるくらい。
    夢の中で、少年少女が入れ替わる、と言うどこかで聞いたことの有るような話。
    まぁ~ハッキリ言ってオジサン世代にとっては大林宣彦監督の『転校生』へのオマージュを感じずにはいられないし、途中でどこかで『時をかける少女』になるのでは?とも想像してしまう。

    印刷用_君の名は。_サブ01【7月5日差替】

    この作品、映画館で見る、と言う価値がある美しい映像が広がる、日本のアニメーションの品質の高さとも言えるけど、この映画は単なるラヴコメではない壮大な物語を展開していく、それにふさわしい映像が展開されていく。
    そして・・・
    予告に流れるお話はほんの序章に過ぎず『時をかける少女』への展開も想像できるけど、そこからが予想外の展開が待っている!

    高校生の心情が見事に描かれていて、そこは友情だったり、先輩への淡い想いだったり・・・
    そこから青春の1ページに収まらない物語が展開していく。
    若い人たちには、きっと壮大なSFチックな恋愛青春映画に映るんだと思う。
    でも、オッサンにしてみると「そう青春ってこういうもんだった」と思い返しながら、それは続いていつかまた青春に出会うのかも?と思わせてくれる、そんな不思議な青春映画になっている。

    この夏!(もう残暑だけど)絶対見たほうが良い青春映画、いや若者だけじゃなくて、どんな年代でも人との出会いの大切さを感じることができる作品!

    ちなみに宣伝的に、詳しい情報を書いとくと・・・
    作画監督を務めるのは『千と千尋の神隠し』(01年)など数多くのスタジオジブリ作品を手掛けた、アニメーション界のレジェンド・安藤雅司。
    また『心が叫びたがってるんだ。』(15年)などで新時代を代表するアニメーターとなった田中将賀をキャラクターデザインに迎えるなど、日本最高峰のスタッフがスタジオに集結。
    あっ、田中将賀さんのファンも多いらしい。
    そして主題歌を含む音楽は、その唯一無二の世界観と旋律で熱狂的な支持を集めるロックバンド・RADWIMPSが担当する。

    夏休みの劇場は、高校生・学生であふれかえっていた。

    君の名は。

    私的『君の名は。』 ここからは思いっきりネタバレ!要注意!!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    ここからはネタバレで行くので、見てない人は見てから読んでください。

    「運命の出会い」=赤い糸を、さかのぼって物語にするとこうなるんだろう、と言う想像からできた気がする。
    だからラスト・シーンの「君の名前は?」に運命を感じるんだと思う。

    そう観客の一人ひとりの運命の出会いの裏側には実は壮大な物語があるのかもしれない。
    それくらい人との出会いって意味があって、意義のあるものと言うのを感じさせてくれる。

    だから歳を取っても、運命の出会いはあるかもしれないし、逆に歳を取っている分、もっと壮大なストーリーが人との出会いにはあるのかもしれない、と思いたい、そう思える作品。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    企画・プロデュースの川村元気Pは「世界から猫が消えたなら」の原作者でも有り、この物語が新海誠監督主導だったのか、どうなのか興味深いところ。
    後半は怒涛の展開なんだけどディテールが丁寧で、赤い糸の使い方が上手い!

    アラフォー世代が作ってる作品だけど、未だ青春ど真ん中だと思って生きてる人たちの熱意を感じまくった!

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    今回はアニメなので、さてどう表現したらよいのかなぁ~
    神木隆之介はアニメも沢山やってるから、この手の役は上手い。
    むしろキャラクターデザイン的なところなんだと思うけど、CGではない日本のアニメの良さを感じる。

    あっ、でもこの手のアニメってなんで日本でしか描けないのかな?

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    冒頭の数分間は、30分のTVアニメのような始まり方でちょっと焦った。
    何か狙いが有ったのかな?
    逆にその後の映像とかは、ジブリや細田守監督のような広大な世界が広かっていく。

    そして、なんと言っても映像が美しい!
    これは実写じゃできないよなぁ~と思いつつ。

    ⑤ エンターテイメント性

    青春映画であり、恋愛映画でもあるし、でも若者向けだけでもない。
    身体が入れ替わる話から、タイムパラドックスの話に展開していきながら、実は運命の出会いって、自分の忘れた過去の繋がりから来てる、って思わせる展開、ラストのタイトルを見て「君の名前は?」と本当につぶやきたくなる瞬間、うわーっと来てジーンと来るこの展開には脱帽。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    映像が心情を表す、この辺が素晴らしい。
    後半をたたみ掛ける展開になるが、前半の丁寧な作りが聞いてくる。
    でも、やっぱりアニメじゃないとできない演出だよね、いつかこれを実写でできる時代が日本にも来るのかな?(興行的に考えたらアニメが良いに決まってるけど)

    君の名は。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    主人公の男の子とバイト先の先輩の素敵な女性との会話とか、細かいところの脚本が丁寧で好き!
    もちろん、女の子が朝になるとおっぱいを揉むところとかも・・・
    あとは、主人公の女の子の髪型が変わる理由が後で判るところとも。

    でも、途中から一切予想外の展開、ラストの「運命」を感じさせてくれる展開は凄かった。

    ⑧何度も見たくなるか?

    いつまでも青春でありたい!と願う若い人、オジサンやあらゆる世代の人、どの年代でも見れるし、だからこそ見たい映画。
    既にカップルの人たちも、記憶にないこんな凄い出会うまでのストーリーがあるのかも?と思わせる。

    また、観ようっと(笑)

    新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド — Amazonで見る

    映画『君の名は。』のデータ

    【声の出演・スタッフ】
    神木隆之介 上白石萌音 
    成田凌 悠木碧 ※島崎信長 石川界人 谷花音
    長澤まさみ 市原悦子

    ※島崎信長さんの「崎」は正しい文字が環境により表示できないため、「崎」を代用文字としています。

    監督・脚本:新海誠
    作画監督:安藤雅司
    キャラクターデザイン:田中将賀
    音楽:RADWIMPS

    2016年8月26日 全国東宝系にてロードショー

    「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション — Amazonで見る

    公式サイトはこちらから

    【ストーリー】
    千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
    山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
    町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
    小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
    「来世は東京のイケメン男子にしてくださ―――い!!!」
    そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
    見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
    念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。
    一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。
    行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。
    繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
    二人は気付く。
    「私/俺たち、入れ替わってる!?」
    いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
    残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。
    しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。
    入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。
    「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」
    辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。

    出会うことのない二人の出逢い。運命の歯車が、いま動き出す

    (C)2016「君の名は。」製作委員会


  • 映画『日本のいちばん長い日』 終戦記念日に思うこと

    映画『日本のいちばん長い日』 終戦記念日に思うこと

    映画『日本のいちばん長い日』 THE EMPEROR IN AUGUST

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    永遠の戦後のために

    2016年8月8日に天皇陛下が「象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉」を発せられました。(映像とお言葉があります)
    そして71回目の終戦記念日を迎えました。

    昨年は戦後70年と言うことで今作品が公開されたり、NHKザ・プレミアム戦後70年ドキュメンタリー・ドラマ「玉音放送を作った男たち」が放送されました。
    日本の玉音放送に関しては、NHKの戦時録音資料として「昭和天皇、終戦の玉音放送」として聞けます。(お言葉があります)

    何故、冒頭に生前退位のことを書いたか・・・
    今の日本は無宗教と言う人がほとんどで、正月にはお宮参り(神道)をして葬式にはお坊さんを呼ぶ(仏教)と言うことが日常にある。
    おそらく日本にとっては天皇の存在こそが宗教だったのでは?と考えている。
    もちろん大東亜戦争が終わるまでは天皇は“神”だったわけなので。
    昭和天皇は、終戦直後、マッカーサー元帥と十数回に渡って会談をして、その後の日本の方向を決めたと言う事実を知ると、戦後70年が経って改めて昭和天皇について知ることは重要なこと、天皇制について考える必要性を思う。
    人としての天皇、象徴としての天皇なら、退位と言うことも当然考えるべきとは思う。

    the-emperor-in-august02

    昭和と平成

    戦後20年が経って描かれた岡本喜八監督版は作り手は戦中派である、この作品に対して矜持を持って挑んだと思う。
    それは俳優の演技からも伝わってくる、岡本喜八監督が過度なまでに求めたものだと思う。
    あの戦争は何だったのか?そして止めることが何を意味したのか、神としての天皇を知る世代が国体とは何だったのか?それを描くことに昭和40年代には必然が有った。

    一方、戦後70年経って描かれた原田眞人監督版は監督を含め作りては戦後派である、見ている私も戦争を体験したことのない世代。
    だからこそ、岡本喜八監督版のような戦争を生きた人々の群像劇ではなく、昭和天皇、阿南陸軍大臣と鈴木貫太郎首相の三人を中心に物語を進めている。
    おそらく国体維持と言う実感の有る世代とない世代の違いではないかと思う。

    2006年にはロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督が『太陽』で、2012年にはアメリカのピーター・ウェーバー監督が『終戦のエンペラー』で昭和天皇を描いている。
    そして岡本喜八監督版では後ろ姿とお言葉だけでしか描かれなかった昭和天皇が、原田眞人監督版では、本木雅弘演じる昭和天皇が積極的に終戦へ向けて意志を示している。
    実際の皇室の研究をしている訳ではないので、本当のところは知らないが、戦後のマッカーサー元帥との会談の多さから考えて、終戦に対して昭和天皇がハッキリとした意志を示されたことは想像に難くない。

    the-emperor-in-august03

    日本は敗戦から目を逸らしてはいけない、それは70年以上経った今でも、決して自虐的歴史観とは思わない。
    戦争に負けると言うことは20世紀以前においては、敗者は虐殺か自殺で終わるもの。
    天皇を殺させないためにポツダム宣言受諾した訳で、東京裁判もあった訳で、それを否定したら天皇制の存続も否定することになるのではないのかな?と思うのだが。
    昭和天皇も、今上天皇も、この点はちゃんとした歴史認識を持たれていて、靖国参拝などということは行わない。
    それは『永遠の0』にも書いた「重たいジレンマ」が有り、日本国民全体が背負っていくものだと思う。
    岡本喜八監督版では、反戦映画として体験としての終戦を描いた点で優れたものを感じ、一方で原田眞人監督版では玉音放送と共に生き残った日本人が重い十字架を背負っていくことの覚悟を感じることができた点で、平成にこの作品を作ったことの意味を感じた。

    そして今上天皇の生前退位へのお言葉は、象徴天皇としての戦後、昭和天皇から引き続いて背負い続けているものの重さを感じずにはいられない。
    365日24時間、天皇でいることを求められる、日本で最も有名な?公人でいることを求められる大変さを考えると、その荷を早く引き継ぐことも必要なのではないか?と思うのは変だろうか。

    the-emperor-in-august04

    2016年5月27日午後6時6分、アメリカ・オバマ大統領が広島でスピーチをしました。

    オバマ大統領が広島で演説

    2016hiroshima

    広島は「謝罪を求めない」ことで実現したアメリカの大統領の被爆地・広島訪問。
    戦争に負けた日本が戦勝国に謝罪を求めること自体が、自分たちの背負う責任を放棄することになる訳で、その一線を超えなかったことで、今回の歴史的訪問が実現した。
    今年は、戦後の一つの区切りになるのかもしれない、現在の日本国憲法がどちらの方に向かっていくのか、日本はどこに向かうのか?
    『シン・ゴジラ』にも有った既に機能しない日本の政治と官僚制度、それと共に沈んでいく国・日本、果たして日本がゴジラと言う国難に対して一致団結して叡智を尽くして乗り切ったように、日本は未来に向って新たに向かっていくのだろうか?

    改めて終戦に向けて、この日に何が有ったのか?それを知ることは今の日本を理解する上で必要なことだと思う。

    映画『日本のいちばん長い日』のデータ

    1967年版

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    上映時間■157分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■1967/08/03
    監督■岡本喜八
    原作■大宅壮一「日本のいちばん長い日」
    脚本■橋本忍
    ナレーション■仲代達矢
    出演■宮口精二(東郷外相)/戸浦六宏(松本外務次官)/笠智衆(鈴木総理)/山村聡 (米内海相)/三船敏郎(阿南陸相)/志村喬(下村情報局総裁)/黒沢年男(畑中少佐)/松本幸四郎(今上天皇)

    2015年版

    日本のいちばん長い日 豪華版(3枚組) Blu-ray — Amazonで見る

    降伏か、本土決戦か――。
    その決断に、
    すべての希望は託された

    上映時間■136分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(松竹=アスミック・エース)
    初公開年月■2015/08/08
    監督■原田眞人
    原作■半藤一利「日本のいちばん長い日 決定版」(文春文庫刊)
    脚本■原田眞人
    出演■役所広司(阿南惟幾)/本木雅弘(昭和天皇)/松坂桃李(畑中健二)/堤真一(迫水久常)/山崎努(鈴木貫太郎)

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  • 映画『永遠の0』 ジレンマを背負った大ヒット反戦映画

    映画『永遠の0』 ジレンマを背負った大ヒット反戦映画

    映画『永遠の0』

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    この空に願う、未来――壮大な愛の物語。

    大人気作家の意図とは別に、感動的な反戦映画

    宮崎駿監督が『風立ちぬ』を公開した後の雑誌のインタビューに
    「今、零戦の映画企画があるらしいけど、それは嘘八百を書いた架空戦記をもとにして、零戦の夢物語をつくろうとしてるんです」
    と答えています、時期的に『永遠の0』の事を指しているのかな?と思ったりもして。
    でも、宮崎駿監督に聞いてみたい、『風立ちぬ』とこの作品の立ち位置は違うのですか?と。
    私には一緒に見えました。
    この作品を見て改めて思ったのは、第二次世界大戦以前の日本人の中には、死と言うのもが身近に有って、常に「死の覚悟」を持って生きていた。
    それが時として人を凛と見せていたのかも、と。
    例えば「坂の上の雲」の秋山真之だったり。
    この作品も『風立ちぬ』も死を身近に感じることで、生の大切さを感じ平和への希望・切望、生き続けることの大切さを描いていると。

    今回、山崎貴監督は徹底的なリアリティを追求してVFXの制作を行っている。
    もちろん零戦に関しても、その運用も開戦時の圧倒的な有利から、一転してアメリカの圧倒的な技術力・工業力の前に次々と落とされていく零戦、特攻すら敵艦船にたどり着けない。

    ラストの岡田准一さん演じる宮部久蔵の爽やかな笑顔が、死を覚悟した潔さ「生」を繋げることの出来た爽やかさに写り、溢れる涙を抑える事が出来なかった。
    堀越二郎も、自ら作った零戦が多くの人々の命を奪った事を後世に語りつなければと「生きねば!」と考えた。
    平和にどんよりと浸った平和ボケの人間が、集団的自衛権、国防軍だと叫んでいる。
    今大切な事は70年前に起きた戦争を正しく後世に子孫に伝えて行くこと「正しい戦争」なんて無いことを。

    作品では、宮部久蔵が何故?特攻を選んだか描かれていません。
    私個人の思いは・・・
    戦争は前線から一番遠いところで決まり、指示・指揮される。
    前線は、その悲劇を一身に背負い、それを見送るしかない。
    宮部は自ら身を特攻に委ねることで、次の時代に残せる「想い」が有ると考えたのではないだろうか・・・・

    2015年2月に同じ原作の7時間版のテレビドラマを見た、テレビ東京の50周年記念作品らしい。
    原作は一部を斜め読みしただけだが、きっとこれが原作に忠実なんだと思う。
    孫の年齢が少し高くなっている、それと現代の姉の恋愛の話が有ったりする、あと宮部久蔵の関係者がこっちの方が多かった。
    映画の方がシンプルにまとめられていて、脚本は上手いなぁ〜と思う。
    おばあちゃんのマツノがヤクザから助けられたのがドラマでは偶然だったことが明確になってるが、映画の方は偶然か必然だったのか?明確にせずに、どちらかと言うと必然と感じさせている。
    一番の違いは、宮部久蔵の弾を避ける操縦法を映画では描いてる点で、これはテレビ版にはない、これは有った方が良かったと思う点。
    結局のところ、特攻がこの時代の人にとってどういうものだったか?と言う一点で、宮部久蔵の物語だが、映画版ではそこに話を集約して描くのに対して、原作・TV版は反戦的な意味合いと共に、戦争へ行った英霊達への賛歌でもある気がする。
    その辺が、この作品に対する賛否なんだろうけど・・・
    特に、特攻から生き残って事業家として成功した老人が、新聞社のチーフ(?姉に仕事を依頼するフィアンセ役)が、特攻とテロの相違について言い合うシーンなんかはそれだと思う。
    映画版では学生達の言い合いでしかなく、どちらに正解が有るかは不明にしている。
    極論を言うとテレビ版・原作では、A級戦犯を否定しておらず、悲しみながらもお国のために死んで行った・・・と言う体をとっている。
    一方で映画版はテロ的な背景・宗教による洗脳=日本軍部による国民の洗脳が有ったとする、一般的な意見を若者に言わせている。
    まぁ~原作ではA級戦犯だけではなく、それを煽った新聞社や世論も有るでは無いか!と言うことなんだろうけど。
    実際に行った人たちがどれだけ辛い思い、家族への想いを残して、お国のために立ったのか・・・と。

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    『永遠の0』の何が問題なのか?

    『永遠の0』の何が問題なのか?冷泉彰彦氏の批評が有ります。

    「重たいジレンマ」を描かず、どちらかと言うと同一視してしまう物語になっている点、その象徴として零戦を描いている点で、冒頭の宮﨑駿監督の言葉の意味を代弁している気がする。
    ただ個人的に、この作品を見て、特攻を肯定したり、英霊賛美に繋がり靖国参拝をしたくなるか?と言うと私はそうは思わなかった、感じなかった。
    むしろ先祖の墓前に頭を垂れる想いしか起きなかった。

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    私的『永遠の0』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    日本は戦後70年が過ぎた、もう2度と戦前が来て欲しくはない。
    愛する“人”を守るために戦いに行った、死にに行った人がいる、しかしそれはお国のためではなく大事な“人”のために捧げた人生だった。
    しかし戦争は悲劇でしかない、愛する人たちのために殺し合いをしなくてはならないのだから。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    戦争映画は金だけ掛かって儲からない、ヒットしないと言う日本映画の定説が有るらしい。
    そこをあえてヒットメーカーの山崎貴監督×ベストセラー作家・百田尚樹の組み合わせで挑戦。
    戦闘シーンに関しては、徹底したVFXを駆使して再現、岡田准一の演技を引き出していたのは思いの強さだと思う。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品の俳優陣は素晴らしかった、岡田准一の正義のための戦争がないことから心が壊れていく姿も印象的。
    景浦を演じた新井浩文・田中泯の二人の存在感が良かったし、これが遺作となった夏八木勲の想いも良かった。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    戦争映画としてここまで映像化に成功した作品はない。
    『ALWAYS 三丁目の夕日』でも成功したVFXをリアリティのために使った山崎貴監督の執念すら感じる、とてもスケールの大きな作品としても成功している。

    ⑤ エンターテイメント性

    反戦映画でありながら、ドラマで見せる、映像で見せるところは山崎貴監督らしい出来。
    零戦を再現して作ってしまうことと同時に、戦争後半はアメリカの戦闘機に対抗できない旧型で有る点もしっかり描かれていた。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    山崎貴監督らしい堅実な演出、リアリティを追求するために自然なVFXの使い方は流石。
    岡田准一と井上真央の夫婦、染谷将太が絡んで行くところの恋愛パートと、戦場での男の友情のパートもしっかり描かれていて見応えがあった。
    一方、ラストの回想シーンや現代を零戦が飛ぶシーンは、山崎貴監督らしいやり過ぎのところも。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    原作の長編から取捨選択して、英霊賛美から反戦映画になっていたと言う点では良かったと思う。

    ⑧何度も見たくなるか?

    反戦映画でありながら、それが愛する“人”のために、と言う判りやすいテーマで若い人にも見やすい。
    戦争は嫌いだけど、零戦や大和、空母などの兵器が好きと言う男の子の夢を見事に映像化している点でも、何度も見たくなるほどの面白さと完成度を持った作品。

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    映画『永遠の0』のデータ

    永遠の0 Blu-ray通常版 — Amazonで見る

    上映時間■144分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■2013/12/21
    監督■山崎貴
    原作■百田尚樹 「永遠の0」(太田出版刊)
    脚本■山崎貴/林民夫
    主題歌■サザンオールスターズ 『蛍』
    VFX■山崎貴
    出演■岡田准一/三浦春馬/井上真央/濱田岳/新井浩文/染谷将太/三浦貴大/吹石一恵/田中泯/山本學/平幹二朗/橋爪功/夏八木勲

    ■日本アカデミー賞2014年
    作品賞
    主演男優賞 岡田准一
    助演男優賞ノミネート 三浦春馬
    監督賞 山崎貴
    脚本賞ノミネート 山崎貴/林民夫
    他

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    【解説】
     放送作家として活躍する一方、小説でもヒットを連発する百田尚樹のデビュー作にして一大ベストセラーとなった同名小説を「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が映画化した戦争ドラマ。現代の青年が、零戦パイロットだった祖父の戦死の謎を調べようとかつての戦友のもとを訪ね歩く中で、戦争の不条理と向き合っていく姿を描く。出演は零戦パイロットの青年・宮部久蔵に岡田准一、その妻・松乃に井上真央、そして2人の孫で調査を進める青年・佐伯健太郎に三浦春馬。
     司法試験に落ちて進路に迷う青年、佐伯健太郎。ある日、今の祖父とは血のつながりがなく、血縁上の祖父が別にいることを知る。その実の祖父の名は、宮部久蔵。太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、終戦直前に特攻出撃により戦死していた。そこで宮部について調べ始めてみると、かつての戦友はみな口を揃えて宮部を臆病者と非難した。天才的な操縦技術を持ちながら、生きて還ることに執着した腰抜けだと言うのだった。にもかかわらず、なぜ宮部は特攻に志願したのか。やがて、ついに宮部の最期を知る人物に辿り着く健太郎だが…。(映画データベース – allcinema より

  • 映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 SHIN GODZLLA

    現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。

    復活したゴジラが日本映画の象徴になる

    2016年夏、ゴジラが復活した!
    第1作の『ゴジラ』(1954年)が公開されてから約60年、現在までに国内で計28作品が製作され「ゴジラ・シリーズ」
    今作品で、遂に累計観客動員数が1億人を突破したそれも納得の作品、日本を代表するシリーズ映画として君臨する「ゴジラ」。
    但し、第1作以外のゴジラは、ウルトラマンやガメラなどの子供向けの怪獣映画になっていってしまった。
    実際、’50年代の映画の隆盛期から衰退期に入って、興行収入を考えると子供に観てもらえる映画としてシリーズ化するのは当然かもしれない推移だった。

    一方、日本で誕生したゴジラというキャラクターは、世界の「Godzilla」となり“キングオブモンスター”として人気を博しています。
    海外でも「ゴジラ」の評価は高くローランド・エメリッヒの『GODZILLA』(ゴジラと言うよりイグアナの大きいの)や記憶に新しい2014年にはハリウッド版『GODZILLA』(世界の渡辺謙さんが出演!)が全世界で興行収入570億円以上、国内でも32億円と大ヒットを記録している。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ10

    そして今回、庵野秀明総監督+樋口真嗣監督(特撮監督)で見事な復活!
    初代『ゴジラ』が帰ってきた!そんな感じ。
    実は私は「ヱヴァンゲリヲン」を観たことがない!(自慢w)どちらかと言うと庵野秀明さんと言えば、宮﨑駿監督の『風立ちぬ』の主人公・堀越二郎の声をやった人、と言う印象しかない(汗)
    「ヱヴァンゲリヲン」を知ってる人は、今回のゴジラは、まんまヱヴァらしい。
    チラッとテレビで見たけど雰囲気は判る。
    それと2作目以降のゴジラ・シリーズもほとんど見たことがない、特に平成ゴジラは全く見ていない・・・『ゴジラ FINAL WARS』はゲテモノ見たさでと言うのはあるけど。

    そして今作品は、初代・ゴジラと同様にゴジラ誕生から日本初上陸の話になっている。
    原点に戻って、ゴジラを再構築したと言う感じ、登場の仕方もビックリしたけどネタバレになるからこれ以上は書きません。
    にしても、怪獣映画と言う虚構を映像化にする以上、ゴジラの存在以外をリアルに描いている。
    映画では「一つだけ(大きな)嘘をついて良い」と言う物語作りの暗黙の了解(?)があるけど、逆に言うとそれ以外、リアリティが求められる。
    これは『ジュラシック・パーク』にも言えることだけど、現代に恐竜を復活させる技術は未だないが、そこに嘘が有るとして、恐竜の動きや生態に関しては出来る限りリアルに描く必要がある。
    今回、ゴジラと言う未知の生物で有り、敵の登場に日本政府や日本人がどう接するか?このとことんリアリティにこだわった作りが凄かった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ01

    ’54年に現れたゴジラを、2016年の今復活させた意味、それは今の日本を描くことにある。
    自衛隊のあり方や日本の政治家、それを超えた知恵と勇気、アメリカを含む海外の思惑。
    そのためには、自衛隊の扱い方のリアリティも凄かった、10式戦車から富士山麓から155ミリ榴弾砲をぶっ放す、無人戦闘機から何から何までリアルに演出している。
    ある意味、福島の原発のメルトダウンとゴジラが被っている部分もあると思う。

    全体としては、本当に詰め込み過ぎというくらい、今の日本を克明に描きつつ、ゴジラ退治のためにアメリカの力を借りて、核融合をエネルギーとしているゴジラを核爆弾で退治すると言う話を縦軸に配して、様々な横軸が展開していく。
    長谷川博己演じる主人公(主人公はゴジラだけど、半分以上寝てるので)は、日本の政治構造や外交と言ったものに関わりながら、日本人の良心を表現している

    一方で日本的な人間ドラマ(恋愛とか家族愛)と言ったものをスッパリ切り捨てた潔さには拍手!
    最後に新幹線とかを突っ込ませるのも最高!!
    怪獣映画として、そしてVFXとして、日本生まれのゴジラ映画として、何の手抜きもない作品に仕上がっていて、ここまやるか!?と感心させられた。
    オープニングも伊福部昭のゴジラのテーマ曲も、故・岡本喜八監督のカメオ出演も、その他沢山の俳優がカメオ出演しているし、ゴジラ愛・日本映画愛を感じる作品。

    唯一残念だったのが石原さとみ。
    彼女の役は、アメリカ人にやって欲しかった、40代で女性のアメリカ大統領になる名門の出が日系アメリカ人と言うのは、ゴジラの存在並みに真実味がない、嘘は一つまで。
    好きな女優さんだけにちょっともったいなかった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ09

    私的『シン・ゴジラ』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品には初代ゴジラと共通のテーマが有る、それはゴジラよりも人間の行いの方が恐ろしいと言うもの。
    人間は自分たちの利益を再優先する、ゴジラが生まれた理由、ゴジラを殺す方法、全てが人間のエゴの上に立っている。
    しかし、窮地に立ってそこを乗り越えていく、戦後の日本人の姿にも共通するものを感じた。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    何故、今、ゴジラなのか?ちゃんとその答えを持っている、第1作目の『ゴジラ』も喧々諤々とその対策を練るシーンが描かれる。
    ゴジラを通して日本人を描こうとしている、そして今の日本、将来の日本への希望が描かれている。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    長谷川博己も力演、その他の主要の配役も力演。
    防衛大臣が女性と言うのもモデルがいるのか?(笑)斎藤工、犬童一心監督、小出恵介と沢山の俳優がカメオ出演、みんな日本映画への愛を感じる。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    日本でここまでVFXを使ってスケールの大きな作品を作ってくれるとは。
    白組の頑張りが凄い!ゴジラの武器もそう来ますか!

    ⑤ エンターテイメント性

    ゴジラをちゃんと描いた、ハリウッドを超えるエンターテイメントだったと思う。
    『パシフィック・リム』にもちゃんと勝っていた、ギレルモ・デル・トロ監督の日本の怪獣映画愛にもちゃんと応えたと思う。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    演出はヱヴァのまんまらしい。
    それはおいといて、最近の日本映画(洋画も?)はやたらと俳優のドアップが多くないか?と。
    にしても、自衛隊とか日本の政治家とか、リアル過ぎてその演出は良かった。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    意外性もあるのに、ちゃんと初代ゴジラの主旨も受け継いでいた。
    怪獣映画に徹して、日本映画に有りがちな、恋愛や家族愛に走らなかったのも良かった。

    ⑧何度も見たくなるか?

    これは映画館でも、ビデオになっても何度も見たくなる。
    それ以前に、色々と詰め込み過ぎ、しかもちょっとした庵野秀明監督の思い入れのシーンとか遊びも有って、細々とチェックしてみたい。
    ゴジラ愛・映画愛が高じるとここまでこだわった映画になる、それは何度も見たくなる。

    映画『シン・ゴジラ』のデータ

    2016年製作

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    【キャスト・スタッフ】
    長谷川博己 竹野内豊 石原さとみ

    脚本・総監督:庵野秀明
    監督・特技監督:樋口真嗣
    准監督・特技統括:尾上克郎
    音楽:鷺巣詩郎

    公開日 :2016年7月29日
    公開情報 :全国東宝系にてロードショー

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    【ストーリー】
    東京湾・羽田沖—。
    突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。
    首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、「崩落の原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹(竹野内豊)をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。
    慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は鎌倉に上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく。
    政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。さらに米国国務省からは、女性エージェントのカヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)が派遣されるなど、未曽有の脅威に対し、日本のみならず世界もその行方を注視し始める。
    そして、川崎市街にて、“ゴジラ”と名付けられたその巨大不明生物と、自衛隊との一大決戦の火蓋がついに切られた。
    果たして、人智を遥かに凌駕する完全生物・ゴジラに対し、人間に為す術はあるのか?
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