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  • 映画『甘い生活』 イタリア人のローマ、そしてイタリア人そのものを描いた傑作

    映画『甘い生活』 イタリア人のローマ、そしてイタリア人そのものを描いた傑作

    映画『甘い生活』 LA DOLCE VITA

    甘い生活

    フェリーニの映画は楽しい、でも苦手

    この作品もフェリーニらしい作品、とにかくフェリーニの映画の本質は、“サーカス”なので有る!そしてパレード...

    この作品には、印象的なシーンが多い、オープニングのキリスト像が、空をヘリコプターに宙吊りにされて運ばれていくシーン、アニタ・エクバーグ演じる女優が、レストラン(?)でそこにいる人々を連れて踊り回るシーン、またその女優が酔ってトレビの泉に入るシーン、主人公マルチェロ(マルチェロ・マストロヤンニ)が、父親を連れて行ったクラブで芸人のラッパを聞くシーン、マリアが現れたと言い人々が集まるシーン等々。
    それは常に“サーカス”に人が集い、喜び、悲しむシーン。

    この作品は、公開当時は大きな反響を持って迎えられたらしい。
    フランスではヌーヴェルバーグが始まった頃、反体制的であり反宗教的で有ること。
    それらが、反響の元で有るようだ。(フェリーニ本人は、反体制でも反宗教でも無く、形骸化したものへの反発心が有るだけだと思うのだが)
    でも、今、これを観ても、それ程、おぞましく感じることは出来ない。
    時代は変わってしまったのだ。

    甘い生活、退廃的な生活で有り、目的も無く無軌道な生活。
    しかし、そこには文明がもたらした甘美な世界が有る。
    主人公マルチェロの友人スタイナーが、子供2人を道連れに自殺してしまうところは、この世の救済にも絶望感が感じられる。
    ラストでは、唯一の望みで有る少女バロラの存在が有るが、結局、彼女とはどこで出会ったかも判らず、元の仲間の所へ戻ってしまうマルチェロ。

    当時、その世界を見事に描いてみせたフェリーニの冷徹さ、その表現力の素晴らしさは伝わるが、残念ながら、ここの描かれたテーマ自体が古くなってしまったと思う。
    今は、もっと退廃的な世の中になってしまったと思えるのだ。

    主演のマストロヤンニが若い!彼はこの作品で見事な俳優になったと聞く。
    確かにイタリア人の良さと嫌らしさを見事に表現していた。

    またフェリーニの女性の趣味もアニタ・エクバーグを通して見ることが出来る。
    そう、グラマラスで健康的な女性、と同時にアヌーク・エーメのような女性の描き方も上手い。

    ニーノ・ロータの音楽も軽妙で、この作品をより際立たせる。
    美術を担当したゲラルディのローマの繁華街“ヴェネト通り”は雰囲気を伝える。

    フェリーニの独特な甘美な世界、見事な表現力を持った作品で有ると同時に、その時代を描く事により、時代の移り変わりに取り残されてしまった傑作とも言える。

    Reviewed in 05.1999

    甘い生活

    映画『甘い生活』のデータ

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    LA DOLCE VITA
    LA DOUCEUR DO VIVRE [仏] 185分 1959年 イタリア=フランス
    監督■フェデリコ・フェリーニ
    製作■ジュゼッペ・アマート/アンジェロ・リッツォーリ
    原案■フェデリコ・フェリーニ
    脚本■フェデリコ・フェリーニ/エンニオ・フライアーノ/トゥリオ・ピネッリ/ブルネッロ・ロンディ
    撮影■オテッロ・マルテッリ
    音楽■ニーノ・ロータ
    美術■ピエロ・ゲラルディ
    編集■レオ・カトッツォ
    製作会社■リアマ・フィルム/パテ・コンソルティウム・シネマ
    備考■白黒
    日本公開■1960年
    出演■マルチェロ・マストロヤンニ/アニタ・エクバーグ/アヌーク・エーメ/ワルテル・サンテッソ/レックス・バーカー/アラン・キュニー/アンニバーレ・ニンキ/ポリドール/バーバラ・スティール/ナディア・グレイ/ラウラ・ベッティ/イヴォンヌ・フルノー/マガリ・ノエル/ヴァレリア・チァンゴッティーニ/アラン・ディジョン

    1961年アカデミー賞
    監督賞ノミネート フェデリコ・フェリーニ
    脚本賞ノミネート フェデリコ・フェリーニ/エンニオ・フライアーノ/トゥリオ・ピネッリ/ブルネッロ・ロンディ

    1960年カンヌ国際映画祭
    パルム・ドール授賞 フェデリコ・フェリーニ

    1961年N.Y.批評家協会賞
    外国映画賞授賞

    <DATA>

     強烈な通俗性の中に、豊潤な映像美学を開花させ、一つの大都市をこれだけ魅力的に捉えた作品は他にない。
     この映画の主役は間違いなくローマそのものだ。
    無論、M・マストロヤンニという最適の語り部を用意してはいるが。

     作家志望の夢破れて、今はしがないゴシップ記者のマルチェロ(マルチェロ・マストロヤンニ)は豪華なナイトクラブで富豪の娘マッダレーナ(アヌーク・エーメ)と出会い、安ホテルで一夜を明かす。
     ハリウッドのグラマー女優(アニタ・エクバーグ)を取材すれば、野外で狂騒し、トレビの泉で戯れる。
     乱痴気と頽廃に支配された街ローマ。
     同棲中のエンマ(イヴォンヌ・フルノー)は彼の言動を嘆く。
     二人で訪れた友人スタイナー(アラン・キュニー)一家の知的で落ち着いた暮らしぶりを羨むマルチェロだが、彼らも子連れの無理心中で突如死に、残るは絶望の実感のみ。
     いよいよ狂乱の生活に没入するマルチェロは海に近い別荘で仲間と淫らに遊び耽る。
     彼らが享楽に疲れ果てた体を海風にさらす朝、マルチェロは波打ち際に打ち上げられた怪魚の、悪臭を放って腐り果てるさまを凝視した。
     彼方で顔見知りの可憐な少女バロラ(ヴァレリア・チァンゴッティーニ)が声をかけるが、波音に消されて聞こえない。かくて純粋な青春の時は終わったのか・・・。

     素晴らしいラストシーンを持った、フェリーニにしか描けない都市のデカダンスが弾ける。N・ロータの音楽も多様な変奏を聴かせ、映画と完全に溶け合って見事。 <allcinema>

  • 映画『愛と青春の旅立ち』 軍人をカッコよく描いた青春映画の傑作

    映画『愛と青春の旅立ち』 軍人をカッコよく描いた青春映画の傑作

    映画『愛と青春の旅立ち』 AN OFFICER AND A GENTLEMAN

    愛と青春の旅立ち

    1980年代の青春映画の傑作の一つ

    何度観ても良いものは良い、泣けるものは泣ける。
    見事なまでにカッコイイ青春映画。

    主演のリチャード・ギアが未だ未だ青臭い、『アメリカン・ジゴロ』でブレイク後、この作品で国際的なスター(少なくとも日本ではトップ・スタ ーになったと思う)になったギア。
    青臭さが、青春映画のヒーローとしては、本当にマッチしていて良いと思う。

    この作品、日本ではラヴ・ロマンスとしての印象の方が強い気もするけど、個人的には青春映画・・・。日本ではちょっと想像できないが、士官学校の厳しい訓練風景と彼らの立場と言うものが、意外とリアルに描かれていると思う。

    特にルイス・ゴセット・Jr演じる教官は見事。
    やっぱり、この作品で一番格好良いと言うか、得な役回りだったかな。
    ラストの立場が入れ替わるところなんて・・・う~んと唸ってしまう、まっ、良くできている。

    主人公の友人が女性の一言で自殺まで追い込まれていくエピソードや、主人公が同じ訓練生の女性を助けるところなど、本当に脚本が上手いと思わせてくれるし。

    この映画の最も素晴らしいところは、やはり一人の青年の成長と言う点だろう。
    ギア演じる青年は、子供の頃のトラウマで女性に対する不信感を心の片隅に常に持ち、大人の汚いところを他人より早く知ったことで、どこか大人びて屈折したところを持っている。
    そして、要領の良さと言うものを併せ持ち、自分の世界に逃避している青年である。

    一方、ゴセット・Jr演じる教官は、数多くの士官候補生を育ててきて、青年の生半可な部分を正面から受け止める力量が有る。
    教官からの厳しい愛情と候補生仲間の友情、そしてデブラ・ウィンガー演じる女性の愛情によって、彼のトラウマは見事なまでに克服されていく。

    ラストのラストは、やっぱり出来すぎの感は有るけど、主人公の成長というバックボーンをちゃんと見せてくれているから嫌みにならない。
    脚本・演出、そして俳優陣がマッチングして、本当に良い映画になった・・・そんな一本。

    この作品、結構地味目に作られたのか、最初からそれほどヒットするとは考えられていなかったらしい。と言うのも、アカデミー賞歌曲賞も授賞しているけど、主題歌を歌ったジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズは、別々に録音してレコー ド化したとの話。映画がヒットして初めて顔合わせをしたとの有名な話も有る。

    Reviewed in 09.2000 

    愛と青春の旅立ち

    2017年現在から振り返ってみると

    監督のテイラー・ハックフォードはハリウッド立て続け作品を監督、1995年の『黙秘』や2004年の『Ray/レイ』といった私の好きな作品をその後も輩出している。
    名女優ヘレン・ミレンの夫でもある。

    リチャード・ギアはこの作品で大スターに、当時は小生意気に見える(役どころ?)ところもあり、一時低迷する事もあったが『プリティ・ウーマン』で再ブレイク。
    その後は、渋さと共にセクシーな男性像を演じている、特に2000年前後の活躍が絶頂期か。

    デブラ・ウィンガーはこの作品の頃は絶頂期で、その後は結婚を歴て女優としても活躍し続けている。
    この作品でアカデミー賞助演男優賞を授賞したルイス・ゴセット・Jrは、脇役として数々の作品に出演し続けている。

    最近では、デイミアン・チャゼル監督の『セッション』などは話のベースは非常に似ていると思う。
    『セッション』のラストは少しシニカルであり、『愛と青春の旅立ち』は純粋なハッピー・エンドという違いはある。
    ただ徹底的なシゴキに耐え抜く生徒という立ち位置は近い。

    1986年には空軍版といえる『トップガン』が大ヒット。
    こちらもトム・クルーズという大スターを生み、主題歌も大ヒットしたという点で似ている。

    映画『愛と青春の旅立ち』のデータ

    AN OFFICER AND A GENTLEMAN 124分 1982年 アメリカ

    監督■テイラー・ハックフォード
    製作■マーティン・エルファンド
    脚本■ダグラス・デイ・スチュワート
    撮影■ドナルド・ソーリン
    作詞■ウィル・ジェニングス
    作曲■バフィ・セント=マリー
    音楽■ジャック・ニッチェ
    出演■リチャード・ギア/デブラ・ウィンガー/ルイス・ゴセット・Jr/デヴィッド・キース/ロバート・ロジア/リサ・ブロント/デヴィッド・カルーソ/リサ・アイルバッハー/ヴィクター・フレンチ/グレイス・ザブリスキー

    ◆アカデミー賞 1982年
    主演女優賞ノミネート デブラ・ウィンガー
    助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
    脚本賞ノミネート ダグラス・デイ・スチュワート
    作曲賞ノミネート ジャック・ニッチェ
    歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where
    We Belong 編集賞ノミネート PETER ZINNER

    ◆ゴールデン・グローブ 1982年
    助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
    歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where We Belong

    映画『愛と青春の旅だち』 [ リチャード・ギア ]

    <DATA>

     シアトルに住む青年ザック。彼は元兵士の不甲斐ない父と2人で暮らしていた。母はザックが幼い頃、父の不実が原因で自殺した。ある日、ザックはかねてからの夢だったパイロットになるため、父の反対を押し切って海軍士官養成学校に入学する。そして鬼軍曹フォーリーによる厳しい指導のもと、他の士官候補生たちと共に過酷な訓練を受け始めた。やがて数週間が経ち、公に骨休めすることを許可された候補生たちは地元の盛り場へ。そこでザックは、町工場で働く女性ポーラと出会い恋に落ちるのだが…。

     海軍士官学校の新入生と、町工場の娘とのロマンスを軸にし、日本でも大ヒットした青春映画。士官学校の厳しい訓練の描写は、教官であるL・ゴセット・Jrの好演(アカデミー助演男優賞受賞)もあって迫力あるものになっており、地元の女性がみんな玉の輿を狙って士官候補生に言い寄るくだりなどの興味深い描写が多い。中でも、主人公の親友が挫折の果てに自殺するシーンなどは胸に迫るものがある。ただ、そういった側面よりもラブ・ロマンスの方に偏ってしまうのは、こういう作品の常として仕方がないのだが、どうしても歯がゆくなる。だからこそ、若い女性のバイブル的作品になってしまっているのだろうが・・・。 <allcinema>

  • 映画『アイズ ワイド シャット』 夫婦の形とセックスについての考察

    映画『アイズ ワイド シャット』 夫婦の形とセックスについての考察

    映画『アイズ ワイド シャット』 EYES WIDE SHUT

    アイズ ワイド シャット

    見てはいけない、愛

    偉大な哲学者・スタンリー・キューブリック監督の遺作

    この作品を見終わった時、或る種の脱力に襲われる。

    シーン、シーンの素晴らしさには目を見張るものの...この作品から何かを受け取ることが出来なかった。
    もっと言うなら、意味不明...理解不能。
    キューブリックは何を描きたかったの?過去のキューブリック作品では、色々な疑問難問は提示されるものの、作品自体からは溢れるばかりのオーラ...と言うか、観ていて面白い!と言うものを感じることが出来た。
    この作品で初めて、それ自体も“?”が付いてしまった。

    先に書いてしまうと、この作品に対して賛否両論の批評感想が有る。
    私が感じたこの作品に対する不満は、(いろいろなHPも見たけど、)この作品を批判する評の中にも書かれていない。
    この作品に満足したという批評や感想...それにも納得するものが現れていない。

    オープニングのトム・クルーズとニコール・キッドマンの夫婦が出かける何気ないシーン、そこには、この夫婦の倦怠期の関係がさりげなく描かれている。
    出かけて行ったパーティー会場の部屋の調度品等のエロチックな点...そしてニコールとハンガリー人の男性の絡 み...
    夫婦共に、意識する・しないに関わらず、異性と近づく。
    その反動でパーティーから戻り、夫婦の営み(Sex)のシーンに画面が切れ代わる。
    それはこの夫婦の欲求不満の表れ、なかなか刺激的なカット。

    更に刺激を求め、ドラックを楽しみながらのSex、そこから出た会話に夫婦の真実が語られるシーン。
    妻の語った言葉に衝撃を受け、ニューヨークの町中を彷徨い歩く夫。
    また怪しいパーティー会場に足を運びそこで目にするもの。

    夫婦の心の変化や、表層に現れる言動。
    その描き方の上手さ、いや完璧なまでの演出。
    トム・クルーズ演じる夫の動揺の仕方が、余りにも純粋すぎる人物として描かれている。

    また怪しいパーティーのシーンが、今の時代では古すぎる。
    このこと自体を非難するのは、当てはまらない。

    “性”、“Sex”と言うものを描いているものの、その描写自体は時代遅れなのかもしれない。
    それは単にストーリーとしての設定にしか過ぎない。
    一つ一つの描写は完璧なのだ!

    多少、冗長な感じを受けるのは、本当にキューブリックが最後まで編集を手掛けたのか?それとも私がただ単に途中で、理解不能・感覚麻痺状態だったから?

    根本的に、この作品を理解不能にさせたのは、キューブリックがこの作品で描いた、“愛”の形や、“夫婦”関係、“Sex”、 “家族”の関係が、私の考えているものと余りに違いが有るからだろう。(もちろん私の妻がニコール・キッドマンのようにセクシーとか、主人公の医師のように高い収入が有るとかじゃなくてね)

    ド ラッグをやりながら夫婦の会話で語られる内容は真実では有るが、それに対する妻の妄想の告白、夫の動揺。
    そんなに夫婦関係は単純なの?(作品の中で、ちょっ見には、複雑な夫婦の関係にように見えるけど...)
    逆に、夫婦を結びつける真実は語られていない。
    “Sex”だけじゃないでしょ(ここには書かないけど、もっと重要なものが 有ると、私は思っている)。

    仮面を通して人間の二面性を描きつつも、主人公である“夫”の二面性が余りにも無視されている。
    いや主人公の男性としての“性”が抜け落ちている。
    男性は、本当は妻の「あなたも他の女と寝たいと思っているのね?」の言葉の答えを、確信的に持っていると私は思う。
    でもそれは相手には言わないけど、それが夫婦だからごまかすものでしょ?
    その前提が崩れてしまうから、私はその後、脳が麻痺してスクリーンの前でオロオロしてしまう。

    完璧な演出と、それを支えたニコールの魅力的な演技、肢体の美しさ(彼女が眼鏡を掛けて、夜、夫を待つ姿などは素晴らしい!)、トム・クルーズの野暮ったい演技や彼の持つ雰囲気は、意外と合っているのかもしれない、嫌らしさを感じさせない。

    この作品を褒める言葉をいおうと思えばいくらでも。
    演出の素晴らしさと音楽の調和、夫婦の微妙な関係とそれに関わ る人々、それを表現する映像の力、流石、キューブリック!
    ただ、その持つテーマから発する“何か?”が感じられない、もちろん私だけかもしれないが。

    “Sex”と“愛”自体をテーマにする事は、決して間違っていないと思う。
    何度か観ることによって、キューブリックが問い掛けているもの、訴えているものが判るかもしれない。 しかしそれは、私にとって“感じる”と言う行為ではなく、既に“考える”と言う行為になっている。
    “考える”と言うことも、また楽しいのだけど。

    この作品の完成度と言う点では申し分ない、お薦めの作品である、でも私は何も受け止めることが出来なかった。
    もちろん人によっては、受け取るものが大きい場合も有るだろうけど。

    アイズ ワイド シャット

    『アイド ワイド シャット』に見る愛の形

    キューブリックの遺作『アイズ ワイド シャット』を観に行く。
    13年ぶりの新作と言うことも有るし、キューブリック作品が好きな私には、やはり期待度は大きい。

    はたして3時間近くになるこの大作、見終わった時、私はいろいろな事を考えはじめる。
    そう、面白いとか感動したとか、逆につまんなかった、納得できないとか、そう言った感情が起きてこない。
    この作品を観て、私の感性には何も訴えてくるものが存在しなかった。

    この作品で一番の疑問点は、やはりトム・クルーズ演じる主人公だろう。
    確かに彼は、今時、絶対に存在し得ない純粋な男性と言えるのかもしれない。
    金と地位と女性に恵まれ、しかもニューヨークという大都会に住んでいるのである。
    彼のような人物が存在するかしないかは別にして、この夫婦の会話が突然、私には信じられないものに聞こえてくる。
    その事によって、この作品からのメッセージが、私の耳には届かなくなってしまった、と。
    作品は、非常に微妙な夫婦関係を丁寧にとらえている。
    しかし主人公の医師は、あまりに男性としての“性”とかけ離れている。

    妻の「他の女性と寝ない理由…」を問い質されても、答えも「君を愛しているから…」。
    嘘でしょ!違うでしょ!夫婦の間には、“愛情”以外の“信頼”と言うものが有るでしょ!私が言いたいのは、愛という保証の上に立つ“信用”ではなく、長い時間をかけて、築き上げてきたもの。
    本当は、他に妻より愛することの出来る女性が現れれば、その女性とSexしたいというのは男の本能だと思う。
    それを押さえるのは、二人で築き上げたものの重さによるのだと!

    もちろん若い夫婦の離婚はアメリカでは当たり前のように起こり、日本でもその傾向が強まっている。
    それは二人の築き上げたものが、余りに軽いからではないか?
    人生を長い間一緒に暮らしてきた夫婦が離婚する場合も有る、築き上げたものが幻想だったから。

    妻が、他の男性に抱かれる妄想を抱いたと、告白する。
    妄想を抱いたことが裏切りではなく、告白したことが裏切りだと思う。
    夫婦の間で、全ての真実を語り合うことが必要なの?全てを語り合える関係が有ることが幸せなの?と。

    ある特定の人に、それが妻・夫で有ったり、親友で有ったり、恋人であったとしても、何もかも自分の内に秘めた真実を語ることは出来るのだろうか?

    人が生きていくためには様々な障害が存在する。
    それは夫婦で乗り越えなくてはいけない障害の場合も有るし、個人が乗り越えなければいけない障害の場合も有る。
    その中には、それぞれの個人に隠された問題が存在し、必要に応じてそれを相手に隠すことも信頼の証だと思うのだが...。

    この作品の中で、仮面舞踏会風の乱交パーティが開かれるシーンが有る。
    ここで象徴されていることは、“Sex”と“愛”の関係。
    この作品を通じて、ニューヨークの街中で主人公が経験する出来事も、“Sex”と“愛”の関係である。
    愛がなくてもSexは出来ると言うことを映し出す。
    逆にラストの危機を乗り越えた夫婦が、今必要なこととして「ファック!」と妻が言うのは、愛情を継続させるには“Sex”が必要で有ることを明示しているが、夫婦の関係を続ける事に必要なのは、“Sex”のような一瞬の喜びではないはず。

    この作品を観てラストを幸せと感じ、「良い作品だったなぁ~」と感じる人は、人生においても幸せなんだと思う。
    この作品を観て「つまんない」と感じた人は不幸な人なんだと思う。
    不幸という言葉の意味には2つあって、この映画を全く理解できずにけなすしか感性を持てない人。
    もう1つは、この作品の主人公以上に複雑な人生を歩んでいる人。
    不幸すぎて(私は人生こそが苦難の道と思っているけど)理解することが出来ないと思う。

    だからキューブリックの描いた愛のこの作品、今、幸せに溢れている人は、この作品をキューブリックの愛の贈り物と感じ、今、障害に立ち向かっている人には、自分で愛を探しに行くに違いない...

    Reviewed in 08.1999 

    映画『アイド ワイド シャット』のデータ

    映画『アイズ ワイド シャット』 [ トム・クルーズ /ニコール・キッドマン]

    EYES WIDE SHUT 159分 1999年 アメリカ

    監督■スタンリー・キューブリック
    製作■スタンリー・キューブリック
    製作総指揮■ヤン・ハーラン
    原作■アルトゥール・シュニッツラー
    脚本■スタンリー・キューブリック/ フレデリック・ラファエル
    撮影■ラリー・スミス
    出演■トム・クルーズ/ニコール・キッドマン/シドニー・ポラック/トッド・フィールド/マリー・リチャードソン/アラン・カミング/マディソン・エジントン/トーマス・ギブソン/レイド・セルベッジア/リーリー・ソビエスキー/ヴィネッサ・ショウ

    <DATA>

    スタンリー・キューブリックが「フルメタル・ジャケット」以来、12年ぶりに手がけた最新作にして遺作。全て が極秘の内に製作され、マスコミにもほとんどの情報が流されず、わずかにトム・クルーズとニコール・キッ ドマンが実生活同様に夫婦を演じ、愛とセックスがテーマらしい事だけが知らされていた。その話題作が遂 にベールを脱いだ。

     ニューヨークの瀟洒なアパートメントに暮らす内科医ビル・ハーフォード(トム・クルーズ)には美しい妻アリス(ニコール・キッドマン)と6歳になる娘がいた。
     だが、幸福に包まれたかのように見えたビルの人生は、ある夜、パーティから帰宅した妻の口 から出た台詞で闇の中に放り込まれてしまう。
     かつてアリスは、一度視線を交わしただけの男に抱かれる事を夢想した事があると言うのだ。
     敬虔な妻であり、娘の母であったはずのアリスからのこの意外な告白に、妻へ絶対の信頼を寄せていたビルの心は大きく動く。
     そして夜の街をさまよう内に、ビルは郊外の屋敷で開かれている秘密のパーティに潜り込むのだった・・・。

     今をときめくハリウッドの夫婦スターを起用し、セックスをテーマとしたキューブリックの最新作は、それだけでも話題性が充分だったのに、フィルムの完成直後にキューブリックが急逝したため、噂には拍車がかかった。
     いつものごとく秘密主義と完璧主義を貫いて作り上げたキューブリックの遺言状。
     そこにこめられ たものは果たして何だったのか...

  • 映画『愛情物語』とノクターンと私のニューヨーク

    映画『愛情物語』とノクターンと私のニューヨーク

    映画『愛情物語』

    THE EDDY DUCHIN STORY 123分 アメリカ 1956年

    悲劇の天才ピアニスト エディ・デューチンの 妻と子と音楽に捧げた限りない愛の人生–
    静かな感動が…暖かい心のふれ合いが 数々の名曲とともに いま甦る不朽の名作

    ハリウッド黄金期の古き良き映画、涙無くして見られない

    ハリウッド映画はハッピー・エンドという固定概念があるが、実はこの作品も含めて、ハリウッド黄金期(1940年代~1950年代)の美男美女映画は、意外と悲恋とか泣ける映画が多い。
    この作品も涙無くして見られないそんな作品になっている。

    そう1950年代の古き良きハリウッド映画です。
    監督は名匠ジョージ・シドニー、主役にはタイロン・パワーとキム・ノバクの二人。
    実際にいた不世出と言われた名ピアニスト・エディ・デューチンの伝記物語。

    主人公エディが無名な新人時代から、ニューヨークで成功して華やかな生活、愛妻の死、そして新しい恋人とはほろ苦い恋、息子との心の葛藤など、波瀾万丈な人生を送る感動のドラマ。

    なんといっても44歳で亡くなったタイロンパワーの2枚目ぶりが光る、彼の晩年の作品だが一番脂の乗っていた時期でもあった。
    そしてヒロインのキム・ノバクは『ピクニック』『黄金の腕』『夜の豹』『めまい』『媚薬』と一番美しい時期にこの役を演じている。

    私の想い出

    私が両親に連れて行ってもらった初めての洋画だと思う。
    (この後に『奇跡の人』『暗殺者のメロディ』を二本立てで見た記憶がある)

    もちろん1956年の映画なので、リバイバル上映で見たはずだが、シートが満席で両親は立って、当時小学生の低学年だった私は、通路に座って見た記憶がある。

    この作品を見ながらボロボロ泣いた記憶があり、そしてこの作品をキッカケで、ハリウッド映画にのめり込んでいった最初でもあった。
    この時期は、淀川長治さんが日曜洋画劇場をやっていたのと、確かイレギュラーで22時台スタートの白黒ハリウッド映画を放送していた気もする(未確認)。
    深夜帯にSONY一社で、途中にCMを入れない映画の放送もしていた。

    と言うことで、この作品は『慕情』や『めぐり逢い』『哀愁』といった美男美女たちの悲恋の虜になる第一弾であった。

    私的『愛情物語』

    テーマが有るか?共感できるか?

    人生の悲劇を描いている、そして人はいい時もあれば必ず苦しい時も訪れる。

    それでも人は生きていかなくてはいけない。
    本当に辛いのは、周りの人間たちなのかもしれない。

    主人公とヒロインが美男美女と言うこともあるが、貧乏人からはい上がると言うアメリカン・ドリームを手にする主人公に観客は共感せずにはいられない。

    貧しい彼を盛り上げたのは、ニューヨークで既に実業家として成功していたヒロインのキム・ノバクであった。
    成功には必ずそれをサポートするパートナーが現れるものだ。

    作り手の強い意思を感じるか?

    この頃のハリウッド映画は、美男美女を使って夢のようなメロドラマを作り上げている。
    実際、美男美女だからその悲しみの深さや喜びが伝わる場合もある。
    この際作品はだからこそ成立するのかもしれない。

    俳優の意思や演技力が伝わるか?

    タイロン・パワーはすでにこの時40代であるが、劇中で若い頃から年配までの主人公を演じきっている。
    後半は彼の実年齢に近づき、中年の渋みも加わり大人の恋愛を魅せて圧倒してくる。

    映画らしい楽しさが備わっているか?

    この作品はハリウッド黄金期の華やかさがあり、その上で最後に悲劇が訪れると言う脚本も素晴らしい。

    ハリウッドスターを揃えているという点でも、ハリウッド映画黄金期の最も華やかな美しい時代の作品とも言える。

    エンターテインメント性

    この作品では実際にエディー・デューチンの見事なピアノの調べが使われている。
    もちろん引いてるシーンにおいてはタイロンパワーがあたかも弾いているかのように演じきっている。

    この映画の最大の見どころは、やはり使われている音楽のノクターンのメロディにあると思う。

    演出が素晴らしいか?

    印象的なシーンが散りばめられている。

    新人の頃はピアノ途中で明け渡す時に椅子から落とされたり、少し笑えるしまったりする。
    一方でラスト近くになるとグランドピアノを二台並べて演奏するシーンで、交互に親子の表情が映し出されいるが、病気になった父親は途中で姿を消していく。
    そして部屋からカメラが家の外に出て行く、父親がいなくなることを象徴している演出でもある。

    脚本が素晴らしいか?

    ハリウッドスタイルのこの脚本については申し分ない。
    主人公がいくつもの困難を乗り越えて、それでもラストに悲劇が待っている。

    起承転結の他にもターニングポイントとなる中間地点で、愛する一人目の妻(キム・ノバク)を亡くす主人公。
    ラストは涙をなくしてみる事はできない。

    何度も見たくなるか?

    これぞハリウッド黄金期!2人の美男美女の演技を見るだけでも楽しい!
    さらに音楽も素晴らしくノクターンは最も好きなピアノの一曲でもある。

    私が新婚旅行でニューヨークを訪れた時に、ブルックリン橋の近くのピアノバーで、ノクターンの演奏をリクエストしたのが想い出である。

    映画『愛情物語』のデータ

    映画『愛情物語』

    監督■ジョージ・シドニー
    脚本■サミュエル・テイラー
    撮影■ハリー・ストラドリング
    音楽■モリス・ストロフ
    オリジナル音楽■ジョージ・ダニング
    ピアノ演奏■カーメン・キャバレロ
    出演■タイロン・パワー/キム・ノヴァク/ヴィクトリア・ショウ /ジェームズ・ホイットモア/ジャック・アルバートソン

    【解説】
     ピアニストとして生計を立てようとニューヨークにやって来たエディ。
     彼は資産家の令嬢マージョリーに見出され、オーケストラで演奏することに。
     また、2人の間には恋が芽生え、結婚。やがて息子ピーターが生まれたエディは、順風満帆な人生を送っていくように思われた。
     だがクリスマスの夜、マージョリーが急死してしまう。
     落ち込んだエディはピーターを残し巡業、そして第二次大戦に身を委ねていく。
     終戦後、10歳になったピーターのもとへ戻ってくるエディだが…。

     不世出と言われた名ピアニスト、エディ・デューチンの伝記物語。
     音楽家としての華々しい成功だけでなく、愛妻の死、新しい恋人とのほろ苦い恋、そして息子との心の葛藤など、人間として苦悩に満ちた生涯を送った男の感動的な人間ドラマに仕上がっている。
     監督G・シドニーは、見事な職人芸でまとめ上げており恋愛映画の教科書と言っても過言ではない。(allcinemaより)

  • 映画『お嬢さん』 変態なほど卑猥でエロい!パク・チャヌクらしい傑作

    映画『お嬢さん』 変態なほど卑猥でエロい!パク・チャヌクらしい傑作

    映画『お嬢さん』 THE HANDMAIDEN

    幕が上がったら最後、あなたはもう、
    極限の騙し合いから逃げられない――

    絶賛公開中!

    決してカップルで見てはいけない

    こっそりと映画館に行ってください、この作品は決してカップル向きの作品ではありません。

    韓国のパク・チャヌク監督作品、『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』『渇き』『イノセント・ガーデン』の最新作、どの作品もエロとバイオレンスに包まれた作品たち。

    このミステリーがすごい!第1位のサラ・ウォーターズの『荊の城』が原作、今回も原作は読んでませんが、映画では独特の世界観を展開しているという話、確かにここまで、ただただ卑猥な映像になってるのは凄い!

    映画の方は、1938年当時の日本占領下の韓国と後半は日本を舞台にしている。
    主要な俳優陣は全員韓国人、それでも少し変な日本語を駆使して物語が進行していくのは愛嬌ということで。

    バイオレンスとエロさの中に人の本質を描く

    この物語はミステリーであり、サスペンスである、主人公のお嬢さんの莫大な資産を誰が奪うのか?
    サスペンス部分は、3人の視点から徐々に謎が解き明かされて、と言うパターン。

    どうしてパク・チャヌク監督が、官能な世界を物語の中心においたか?というのが面白い。
    逆に書くと、監督の他の作品でも言えることだが、エロいから成り立つ作品でもある。

    私的『お嬢さん』 ※ ここからネタバレもあるかも

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    資産家の令嬢を巡って、物欲と性欲に溺れる男たちの愚かさを描いている。
    男にとって性欲は切っては切れないもの、男が女を操っているつもりで、実は男がもてあそばれる。

    その裏側には、真実の愛とは一体何なんだろう?という監督の投げかけもあるんだろうけど。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    日本の文化の中にある猥褻さを徹底的に描いている。
    うーん、これって日本の韓国を併合したことへの皮肉も含まれてるのかな?ようは、演じるのは韓国人俳優だが、韓国人が日本人に化けて詐欺をしようというのも。

    パク・チャヌク監督は、徹底してバイオレンスとエロさが人間の本質にあると描いている。
    人間は欺き、嫉妬をして騙し、裏切る、最後に残るのは強いもの、そして美しいものが勝つと。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    お嬢さま役のキム・ミニと女中役のキム・テリ(オーディションで選ばれた新人!)の(本当の)体当たりの演技が凄い!

    この本気度が、この作品の肝になっている、ハニー・トラップとそして愛はセックスで計るものだと言うのが良く判る。

    そして、キム・ミニがネット上で松たか子に似ていると話題に、私個人的には知り合いの女優さんに似てるんだけど(笑)

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    この卑猥さは映画でしか表現できない、果たしてこれはテレビで放送できるのだろうか?

    そういう意味では、映画でしか描けない、そして人間の本質を描くという点で優れているし、この世界観を味わうとなんとも言えない楽しさがある。

    ⑤ エンターテイメント性

    サスペンスとしても面白い!
    もちろんアダルトビデオではないので、官能シーンばかりという訳ではない(とも言えないかな)。

    片言でも日本語で演じるところがポイントで、日本の卑猥な文化というものが面白い。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    閉じた空間の使い方が上手い、のぞき穴から見てはいけないものを見せている、そんなシーンが切り取られている。
    しかも美しい映像に、官能シーンがとても工夫がされていて、なるほど~という感じで。

    ⑦ 原作・脚本が素晴らしいか?

    サスペンス部分は原作の通りなんだと思う、ここも見どころ、ただ『ワイルドシングス』とほぼ一緒の展開なんだよなぁ~と終わった後に。

    でもここまでエロティックに描くことで、ラストが本質的にセックスの相性が愛情の大きさに繋がるところがこの映画のキーポイント。

    ⑧何度も見たくなるか?

    この毒々しさがたまらなく癖になる、いつも見たい訳ではないが、時々とても見たくなるタイプの作品。
    そういうところは、パク・チャヌク監督作品に共通するところ。

    人間の本質はバイオレンスとエロにある、という大人のための映画である。

    映画『お嬢さん』のデータ

    上映時間■145分
    製作国■韓国
    公開情報■劇場公開(ファントム・フィルム)
    初公開年月■2017.3.3.

    監督■パク・チャヌク
    原作■サラ・ウォーターズ『荊の城』
    脚本■パク・チャヌク/チョン・ソギョン
    撮影■チョン・ジョンフン
    美術■リュ・ソンヒ
    音楽■チョ・ヨンウク
    出演■キム・ミニ(秀子お嬢様)/キム・テリ(スッキ・珠子)/ハ・ジョンウ(藤原伯爵・詐欺師)/チョ・ジヌン(叔父・上月)

    (C)2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

    公式サイトはこちら

    映画『お嬢さん』 [パク・チャヌク監督]
    【解説】
     サラ・ウォーターズの傑作ミステリー『荊の城』を「オールド・ボーイ」「イノセント・ガーデン」のパク・チャヌク監督が、舞台をヴィクトリア時代のロンドから日本統治下の朝鮮半島に移して映画化。莫大な遺産を相続する日本人令嬢と、その財産を狙う詐欺師の片棒を担ぎ侍女として令嬢に近づいた孤児の少女が辿る驚愕の運命を、過激な性愛描写を織り交ぜサスペンスフルかつ官能的に描き出す。カンヌ国際映画祭で芸術貢献賞に輝いた華麗な美術も見どころ。出演はハ・ジョンウ、キム・ミニ、チョ・ジヌン、そしてオーディションで選ばれた新人、キム・テリ。
     1939年の朝鮮半島。貧民街で泥棒一家に拾われ、スリの腕を磨いて育った孤児の少女スッキ。ある日、“伯爵”と呼ばれる詐欺師にスカウトされ、彼の計画を手伝うことに。ターゲットは、支配的な叔父・上月のもとで孤独に暮らす華族の令嬢・秀子。彼女は、結婚した暁には莫大な遺産を相続することになっていた。そこで伯爵が秀子を誘惑して結婚し、財産をまるまる奪い取ってしまおうというのだった。スッキの役割は、メイドとして屋敷に入り込み、純真で世間知らずな秀子を巧みに操り、彼女を確実に結婚へと誘導していくというものだったが…。
    <allcinema>

  • 映画『ラ・ラ・ランド』 伝えずにはいられない、この楽しさ!切なさ!

    映画『ラ・ラ・ランド』 伝えずにはいられない、この楽しさ!切なさ!

    映画『ラ・ラ・ランド』 LA LA LAND

    夢をみていた

    2017年2月24日から絶賛ロードショー中!

    『セッション』のデイミアン・チャゼル監督、最新作!

    いよいよ明日に控えるアカデミー賞に14ノミネート、既に前哨戦のゴールデン・グローブ賞を歴代最多7部門受賞という作品、おそらくアカデミー賞も作品賞と監督賞は確実でしょう。

    ちなみに『セッション』は面白かったけど、世間の評判ほど私は評価しておらず・・・ジャズにこだわりを感じる監督ですが、私の知っているジャズとイメージが違ったりと、『セッション』は『愛と青春の旅だち』の焼き直しというところも有って。

    さて話はそれたので戻すと、主演の二人、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの魅力が全開!
    歌に踊りにピアノに!と全てを見せてくれます。

    なんと言っても、過去のミュージカル映画へのオマージュが凄かったり。
    先日、チャゼル監督が来日した時には、ウルトラワイドアングルとか映像の色使いとかは、故・鈴木清順監督に影響を受けたとも語っていた。
    本当によく勉強していて、それが画面いっぱいにあふれている、映画愛を感じる作品だし監督。

    そして映像や音楽だけではなく、恋愛映画としても本当に切ない見事な物語になっています!

    オープニングから、これがミュージカル!という入り方、あれも凄いなぁ~よく撮ったなぁ~と感心させられる、いきなり感動!
    逆にミュージカルが苦手な人は、オープニングでNGかも。

    実は大人のための『君の名は。』だったり

    去年は日本から世界中で『君の名は。』旋風が起きた、10代から30代くらいまでは熱中できた、50の私が分岐点くらいでこの世代から上はNGだったっぽい、私は『君の名は。』は大好きだが。

    個人的には、去年の『君の名は。』のような鑑賞後の興奮を感じている。

    『ラ・ラ・ランド』は逆に30代から上のゾーンにハマりそうな作品。
    実際は『ウエストサイド物語』やもっと古いハリウッドのミュージカル『雨に唄えば』や『バンド・ワゴン』など、そしてジャック・ドゥミ監督の『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』などの作品へのオマージュと思われるシーンが出てくる。

    フレッド・アステアやジーン・ケリーのダンスを模したりと、映画好きにはたまらないシーンのオンパレード。

    そう言った演出、それに音楽の良さもあるが、なんと言っても物語が映画好きの琴線に触れる。
    映画スターに夢見る女性の夢と挫折とそして・・・
    ハリウッドのアカデミー会員、映画を作っている人たち、映画好きの観客にはたまらない!

    ミュージカルが苦手じゃない映画が好きな人には絶対オススメの極上ラヴ・ストーリー!

    私的『タイトル』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    夢をあきらめるな!
    『セッション』でもそうだが、夢のためには犠牲にするものがある。

    前半はボーイ・ミーツ・ガールもので、ハッピーな恋愛ミュージカルという趣き。
    中盤から少し主人公二人の葛藤を音楽なしで語られる。
    それはシビアな現実!夢をとるのか、二人の愛をとるのか?

    ラストに結果が判るけど、どちらを選んでもそれぞれの幸せがある、それは自分が選択したことだから。
    人生は一度きり、やり直しはきかない、だったら自分の夢をあきらめるな!

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    1940年代から’60年代くらいのミュージカル映画へのオマージュが凄い!それがこの監督の映画愛なんだと思う。

    それでいて、それを越えようとするチャレンジが凄くて、映像が凄いし音楽も踊りも最高!
    オリジナルでこんな作品を作れてしまうなんて。

    ジェームス・ディーンの『理由なき反抗』の舞台となったグリフィス天文台が重要なシーンととして使われている。
    なんとなく、ライアン・ゴズリングとジェームス・ディーンが被って見えるのは私だけ?

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが、歌に踊りと見事にやりきっている!
    まるでフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのよう~(流石にレベルが違うけど)
    歌も決して上手くないけど、全編に渡って頑張ってる。

    ライアン・ゴズリングはピアノを実際に弾いてるらしい、指の動きはかなり完璧!役者根性を感じる。
    実際の演奏は他の人だと思うけど、『セッション』でもこだわった演奏シーンも迫力もの。

    エマ・ストーンはこのところ、いろんな名監督の作品に主演しているが、今回はハリウッド・スターに憧れる女優の卵、色々な表情を見せながら、同じ女優卵たちには共感できるシーンであふれている。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    ミュージカルって、本当に映画でしかできないと思う。

    そして今回は、演出が映画らしさ!にこだわっている。
    過去のミュージカルでは、スタジオ(室内セット)を使って、トワイライト・タイムのシーンを再現したりするが、今回は完全ロケ(外での撮影)!

    トワイライト・タイムは30分位しかないが、そこを一発撮りをしている。
    もちろん入念に準備をして挑んでると思うけど、背景の夕日が最高に美しいところを映像化している。

    『ウエストサイド物語』で上空からニューヨークの街中に入っていくシーンに驚かされたが、そんな映画でしかできない!と言うような驚きのシーンが冒頭から詰まっている!!

    ⑤ エンターテイメント性

    人の好き嫌いが分かれるところだけど、私にとってはミュージカルは最高のエンターテインメント。
    逆に映画の要素の他に、歌や踊りという要素にも完璧が求められる。

    個人的にはチャゼル監督のジャズへのこだわりがあまり好みではない(私がジャズを理解していない・汗)ので、そのあたりには不満はあるけど。

    この作品は、映像も凄いし、歌や踊りのノリもよい!しかし物語も、ハリウッドのサクセス・ストーリーとしての完成度も高い。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    この監督は本当に映画を勉強している、過去のシーンを真似ているのではなく、オマージュとして取り入れているという感じ。

    オープニングのクローズなカメラから音楽と踊りとともにウルトラワイドにパンしていくカメラとか、凄いなぁ~と思わせる。
    一方で、ジャズ・バーの中を移動していく主人公を追うようなハンディカメラを使った映像とかも、躍動感を映画に持たせている。

    ちょっとしたシーンでもこだわってこだわって作っている。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    オリジナル!
    ハリウッド・スターを夢見る女優の卵とジャズ・バーを持ちたいジャズピアニストの男性が出会って恋をして・・・
    そして夢に向かって、困難を乗り越えていく姿を描いている。

    この監督は、どちらの人生を選んでも、その人生に間違いはないと。
    本当は切ない物語なんだけど、でも二人とも夢を叶えた人生を歩んでいく。

    ⑧何度も見たくなるか?

    夢を諦めかけた時、夢を見失った時に勇気を与えてくれる作品。

    そして映画としてこんなに楽しい作品は久々!映画は夢の世界!そんなことを一時でも楽しめるなんて素敵なことだと思う!

    映画『ラ・ラ・ランド』のデータ

    上映時間■128分
    製作国■アメリカ
    公開情報■劇場公開(ギャガ=ポニーキャニオン)
    初公開年月■2017/02/24
    監督■デイミアン・チャゼル
    脚本■デイミアン・チャゼル
    撮影■リヌス・サンドグレン
    衣装デザイン■メアリー・ゾフレス
    振付■マンディ・ムーア
    作詞■ベンジ・パセック/ジャスティン・ポール
    作曲■ジャスティン・ハーウィッツ
    音楽■ジャスティン・ハーウィッツ
    音楽監修■スティーヴン・ギジッキ
    エグゼクティブ音楽プロデューサー■マリウス・デヴリーズ
    出演■ライアン・ゴズリング(セブ)/エマ・ストーン(ミア)/ジョン・レジェンド/ローズマリー・デウィット/ソノヤ・ミズノ/J・K・シモンズ
    (C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit EW0001 Sebastian(Ryan Gosling)and Mia(Emma Stone)in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

    公式サイトはこちら

    【解説】
     「セッション」のデイミアン・チャゼル監督がライアン・ゴズリングとエマ・ストーンを主演に迎えて贈る本格ミュージカル・ラブストーリー。大きな夢を抱いてLAへとやって来た男女の出会いと甘く切ない恋の行方を、カラフルかつマジカルなミュージカル・シーンと、夢と現実の狭間で苦闘する主人公2人の葛藤のドラマを織り交ぜほろ苦くもロマンティックに綴る。
     夢を追う人々が集う街、ロサンゼルス。女優志望のミアは映画スタジオのカフェで働きながら、いくつものオーディションを受ける日々。なかなか役がもらえず意気消沈する彼女は、場末のバーから流れてくるピアノの音色に心惹かれる。弾いていたのは、以前フリーウェイで最悪な出会いをした相手セブだった。彼も自分の店を持って思う存分ジャズを演奏したいという夢を持ちながらも、厳しい現実に打ちのめされていた。そんな2人はいつしか恋に落ち、互いに励まし合いながらそれぞれの夢に向かって奮闘していくのだったが…。<allcinema>

  • 映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』悪役のケヴィン・コスナーが渋い!

    映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』悪役のケヴィン・コスナーが渋い!

    映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』 CRIMINAL

    囚人に埋め込まれた、殺されたCIAの記憶
    世界を救うタイムリミットは記憶が消えるまでの48時間

    公開情報■2017年2月25日 新宿バルト9他、全国ロードショー

    新しいバイオレンス・アクション・ムービーの登場

    『フェイス/オフ』や『ボーン・シリーズ』などのテロリストから世界を救う物語。
    007に始まったこの手のバイオレンス・アクションの作品群は、入り口にどういう設定を持ってくるか?と言う点が見どころの一つになってくる。

    『フェイス/オフ』では顔を入れ替えられ、『ボーン・シリーズ』では記憶を書き換えられる。
    この作品では、死んだCIA捜査官の記憶を犯罪者の脳に注力するというもの。
    アクションものではないが、SF映画では『トライセンデンス』が脳の機能をコンピュータに移植する、『ペイチェック 消された記憶』では記憶を消される、古くはフィリップ・K・ディック原作の『トータル・リコール』まで遡れる。

    なんとなく近いうちに記憶の一部は移植できる時代が来そう~という気にはなってきます。
    IPS細胞とかでもそうですが、人自身のコピーとか記憶のコピーができた時に、人格や人権とかどうなっていくのか?という命題にぶち当たります。

    この作品は、ハリウッドの大スター、ケヴィン・コスナーがサイコパスの犯罪者、サイコパスは脳自体に欠陥があるので、(映画ではそこに記憶を注入できるような設定のお話になっています)記憶の移植先の脳適合者となります。

    犯罪を解いていていく、そして戦うアクション・シーンと男っぽい映画であると同時に、それまで善悪や笑いや悲しみと言う共感性を持たなかった人間に、他人の記憶と共に感情が入ってくる姿が入ってくる、そこがこの作品の見どころになります。

    そこでぶち当たるのが上記の命題で、記憶の持ち主が愛した女性を愛せるのか?また愛されていた女性は、外見の違う愛した人の記憶(共有した経験)を持つ人を愛せるのか?
    というところに向かっていきます。

    アクションだけではない、見事なラブ・ストーリーになっている作品です。

    私的『タイトル』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    二つの記憶を持たされてしまった主人公、サイコパスで正義心や愛といった感情を持つことが無かった人生に、強制的にそれが記憶と共に入ってくる。

    記憶を挿入されて男は、徐々に死んだCIA捜査官の妻との愛の記憶を思い出し、彼女に好意を感じ始める。
    そして彼女は・・・

    作品では答えは出ませんが方向性を持って終わります、それが正しいかどうかは判りませんが、これからの時代はそういうことも考える時代がくるということかもしれません。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    バイオレンス・アクションに新しい工夫をしようとする意気込みを感じることができる。
    また、愛というものがどこに存在するのか?

    一方で近未来的な物語として、脳移植や記憶の保存ということに対する倫理観がどうなるのか?
    この作品の先には興味深い世界がある気がする。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    変わろうとしない男と内面から変わっていく姿をケヴィン・コスナーが見事に演じている。
    基本、正義の味方を演じてきた彼が、久々に悪役を演じているが、この役も前回同様に善悪が折り重なった役柄になっている。

    そして個人的にはなんと言っても、ガル・ガドットの存在、亡くなったCIA捜査官の妻で、元犯罪者の中にその夫の姿を見るという難しい役どころと、そして”反則”と思わせるくらいの美しさで「そりゃぁ~サイコパスでも惚れるでしょ!?」と思ってしまうくらい。

    脇にゲイリー・オールドマンとトミー・リー・ジョーンズを配しているところは豪華、ゲイリー・オールドマンは今回は正義の味方。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    やはりアクションものは大画面で見ると迫力があります。

    それになんと言っても映画ならではの豪華俳優陣、ケヴィン・コスナー、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズはもちろんのこと、ガル・ガドットは『ワイルド・スピード・シリーズ』の活躍が認められて『ワンダーウーマン』では主演デビュー、冒頭で殺されるCIA捜査官役にライアン・レイノルズは『デッドプール』で主演と新旧の主役級が勢揃い。
    脇でもジョルディ・モリャという悪役は、いつもどこかで観た気がする人(笑)

    ⑤ エンターテイメント性

    アクションあり、人間ドラマあり、そして恋愛ありの楽しめる作品です。
    もちろん使われているVFXもなかなか、車、ヘリコプター、軍用輸送機も使った迫力のシーンも見もの。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    ノンストップ・アクション映画として取りまとめている点も良いが、個人的には主人公の変化してく様子を、ケヴィン・コスナーから演技として引き出している点と、やはりガル・がドットの魅力を引き出したことにより、冒頭に亡くなったライアン・レイノルズ演じる捜査官の愛の深さが伝わり、主人公の人格の変化にリアリティを持たせている。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    アクション映画の傑作『ザ・ロック』(マイケル・ベイ監督、ニコラス・ケイジ主演)のデヴィッド・ワイズバーグ。
    最近は脳科学や神経生物学、A.I.といった研究の進歩で、記憶の移植と言うものも可能になる日も近いと言われている。
    そのアイディアを基に壮大なアクション作品を作り上げている。

    と同時に、上にも書いたように亡くなった夫を愛する妻、その夫の記憶を持つ凶悪犯との人間関係というもの織り交ぜながら描いている。

    ⑧何度も見たくなるか?

    作品としての展開の面白さという点もあるが、個人的にはガル・ガドットの魅力が大きい。
    けっこう、そこの価値は大きいと思っている。
    でも、この手の作品が好きな人には何度でも楽しめる作品。

    映画『タイトル』のデータ

    監督■アリエル・ヴロメン『THE ICEMAN 氷の処刑人』
    脚本■ダグラス・S・クック、デヴィッド・ワイズバーグ『ザ・ロック』
    出演■ケヴィン・コスナー/ゲイリー・オールドマン/トミー・リー・ジョーンズ/ガル・ガドット/ライアン・レイノルズ
    公開情報■2017年2月25日 新宿バルト9他、全国ロードショー
    配給■KADOKAWA

    (C)2015 CRIMINAL PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.

    公式サイトはこちら

    国際秩序を崩壊させかねない重大なテロを阻止しようとしていたCIAのスパイが、任務中に非業の死を遂げた。
    オープニングから圧倒的な緊迫感がみなぎる本作は、殉死したスパイの“記憶”を脳に移植された死刑囚の運命を壮大なスケールで映像化したアクション・エンターテインメント。
    CIAとテロリストの熾烈な駆け引きを背景に、凶悪犯でありながら世界を救う“最後の希望”となった男の孤独な闘いを描き出す。
    記憶が失われるまでの48時間以内にテロを防がなくてはならない設定が濃密なスリルを呼び起こすとともに、未知の感情に目覚めた主人公が新たなアイデンティティーを探し求めるドラマが、観る者の胸を熱く揺さぶってやまない。

    ハリウッドのスーパースターから円熟の演技派へと転身したケヴィン・コスナーが主演を務め、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、さらには『デッドプール』で大ヒットを飛ばしたライアン・レイノルズ、『ワンダーウーマン』に主演するハリウッドの新ミューズ、ガル・ガドットという新旧の豪華キャスト共演が実現。“記憶”というエモーショナルなモチーフと極限のタイムリミット・サスペンスが想像を絶する形で融合し、まさに予測不可能な驚きに満ちた快作がここに誕生した!(C)2015 CRIMINAL PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.

  • 成功する初めての映画デート!?メリットとデメリットから映画選びまで

    成功する初めての映画デート!?メリットとデメリットから映画選びまで

    映画はデートの定番?

    デートの定番として利用される映画だけど、実はメリット・デメリットがあるので、注意が必要です。

    しかも選ぶ映画でその後のことが変わってきます、映画は上映中は会話ができないので、距離を縮めるというよりも、一緒に感動や面白さを共有することで、お互いの中に共感を得ることができます。

    私の思いつく映画の注意点とかを書いていこうと思います。

    マナーは守るのは最低限のルール

    映画を観る時はマナーは守りましょう~マナーを守れないところを見せるのは、相手に失望感を抱かせます、逆にマナーを守ると相手からの好感度が上がります。
    映画館で鑑賞する時のマナーをまとめておきます。

    1. 映画が始まったら会話を止めましょう
    2. 映画の鑑賞中の飲食は注意、音が出るので注意が必要
    3. 前の席を蹴るのは注意、足の組み換え時に蹴ることがあります
    4. ケータイ・スマホの電源は切りましょう、間違ってもスマホを取り出して画面の確認はNG
    5. 帽子を被るのは止めましょう、後ろの席の人がマジ見えません、たまに髪型をいじる人もいますが、それもNG
    6. 時々見かけますが、風邪を引いてるのに無理して映画館に来るのは止めましょう~バイオハザードです(笑)うるさいし、バイ菌を撒き散らします。

    映画が始まったら、あまり身動きせずに集中して見るのが、映画も楽しめるし相手からも落ち着きのある人と評価されます。

    映画デートのメリット

    なんと言っても誘いやすい

    映画が嫌いなんて人いる?
    と言うのは、私のような映画好きには判らない答えですが、断る理由が少ないと言うのが大きいですね。

    二人きりになる場所や遠くまで行く、と言うのは付き合い始めたカップルにはなかなかハードルが高いデートになりますが、街中やショッピングモールにある映画館は何かと便利と言えます。

    私に言われると「映画館は会話ができないからデートじゃないでしょ?気軽に見に行かない?」と言うノリです。

    それにデート代が安いので、自分の懐にも優しいし、相手にも気を使わせなくて良いというのも良いところです。

    予定が立てやすい

    映画は時間が決まっています、天変地異でも起きなければ、予定通りの時間に映画が始まって終わります。
    と言うことは、前後の予定が立てやすいと言うことです、食事をするならレストランや居酒屋の予約も取れると言うこと。

    行き当たりばったりのデートにならないのは、付き合い始めたカップルにはとても都合が良いとも言えます。
    天候によって左右されないので「雨だから・・・」「寒いから・・・」「暑いから・・・」と言うこともなく、女性には日焼けの心配もありません(笑)

    何度でも行ける場所として

    映画デートは何度でもできます!
    当たり前ですが、シネコンでは毎日10本くらいの作品を上映していて2週間から4週間で入れ替わっていきます。

    他のデートスポットの場合、一度行ったらもういいや、とか、しばらくは行かなくても、と言うところが多いですが、月に1回程度行くデートスポットとしては最適です。

    また上に書いた予定が立てやすいので、組み合わせで利用ができます。
    買い物と合わせて、食事と合わせて、と言った具合に映画がメインでも、ついででも使えます。

    会話をしなくても近づける

    レストランや居酒屋に行ったら、会話が弾まないと気まずくなりますが、映画館では上映中は会話をする必要がありません、しかも映画が終わった後は会話のネタが提供されます。

    そして席を予約する時に、わざわざ離れた席を予約する人はいないと思うので、自然と隣同士に座って2時間前後の時間を過ごすことになります。
    そして、映画に感動できれば、お互いに共感できた時間を共有したことになります。

    意外に映画が印象に残る=そのデート自体が印象に残ることになります。

    映画デートのデメリット

    でも映画でデートする時にはメリットだけではありません。
    マナーを守らないと印象が悪くなります、ここでは気をつけることを少し書きます。

    会話ができない

    メリットの裏返しですが、上映中は会話ができないので、会話をしたい場合は映画の後の予定も組んでおく必要があります。

    もっというと会話ができないからと言って、スキンシップでイチャイチャしようとすると、周りの迷惑ですし、相手もそこまでは望んでいない場合も有りますので注意が必要です。

    私の体験談では、映画を観ている間は手をつなぎたいと言う女性がいました(笑)
    スキンシップは深まりますが、身動きが取れないので、けっこう疲れます。

    あくまで時間を共有すると言う意識でいましょう!

    眠たくなる、体調が悪い場合

    デートの前日は早く寝て体調は万全にしておきましょう!

    と言うのが前提ですが、やはり寝不足や食事後、自分には合わない映画の場合、ウトウトしてしまう事があるので注意。
    イビキをかいて寝てしまったら最悪なことに・・・

    映画がつまらなかったら

    事前にインターネットで調べても、結局、本人たちがつまらないとシラケます。
    こればかりは避けられないのですが・・・

    つまらなかったと言って、見終わった後にそのことを言うのではなくて、できるだけ相手の感想を聞いて合わせるようにしましょう。
    相手が面白かったのに、自分がつまらなかったことを強調すると感性が合わない人と思われます。

    号泣には気をつけよう!

    映画を楽しんでいるのだから悪くはないのですが、男が泣くと強さとは逆のイメージが付きます。
    既に親密な関係にあるカップルなら、最初から「泣ける」映画を選ぶのもアリですけど。

    危険なのが、最近のピクサー映画(汗)は男の泣きのツボを付いてきます!
    これは次の選ぶ映画でまた詳しく。

    またカップルで号泣してしまった時は、上映が終わるまで相手のことを見ないほうが無難かも。
    涙を拭く時間は必要です。

  • 映画『天使にショパンの歌声を』  家を失った少女たちの希望は音楽だった

    映画『天使にショパンの歌声を』 家を失った少女たちの希望は音楽だった

    映画『天使にショパンの歌声を』

    天使にショパンの歌声を

    自然豊かな美しいケベックの小さな音楽学校。
    突然訪れた学校閉鎖の危機に揺れる、教師と生徒たち。
    音楽の力を信じて、いま彼女たちの心は一つになる――

    本年度ケベック映画賞最多6部門受賞!!
    (作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、衣装賞、ヘアスタイリング賞)

    2017年1/14(土)より角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国ロードショー

    イントロダクション

    カナダを代表するフィルムメーカー、レア・プール。奇蹟の実話『天国の青い蝶』(04)、異色の青春映画『翼をください』(01)に続き、時代に翻弄されながらも、音楽の力を信じて強く生きる女性たちを描き、本年度ケベック映画賞最多6部門受賞、そして世界中の映画祭で大絶賛を博した新たな名作が誕生した。
    1960年代カナダ・ケベックの近代化を社会背景に、つつましくも逞しく、伝統と歴史に立ち向かう女性たちの姿に、生きる勇気と希望が沸いてくる。
    劇中には、ショパンの「別れの曲」、リストの「愛の夢」ほか、偉大なる作曲家による数々の有名曲が登場する。
    少女たちが奏でる未来の音色に、美しく豊かな名曲がもたらす希望の光に、誰もが心を打たれるに違いない。

    心に伝わる音楽の響き

    1950~1960年代のクラシックな香りがする作品、それは音楽がクラシックと言うだけではなく、古き良きハリウッド時代のような作風なのが心地よい。
    最近のハリウッド映画は”ハッピーエンド”が当たり前のような感じもあるが、’50~年代のハリウッドの美男美女(スター)映画は悲劇的で、切ない作品が多い、『慕情』や『哀愁』、『欲望という名の電車』、そしてノクターンが印象的な『愛情物語』など。

    この作品は「泣ける映画」ではなく、どちらかと言う微笑ましいヒューマンタッチな作品ですが、ラストはやはり切なくなる、その味わいを楽しむ作品。

    作品は『天使にラブ・ソングを…』にタイトルも、内容も似ている、修道院が音楽で財政難を乗り切ろうとすると、次から次へと災難が降り掛かってくる、その困難を乗り越えて行く姿と音楽が美しい。

    “LA PASSION D’AUGUSTINE”

    私的『天使にショパンの歌声を』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    人生再生の物語、何らかの事情で修道院に入れられた女性たち、そこにしか行き場のない少女たちが、音楽を通して立ち直っていく。
    その場を守ろうとする校長の想いと、成長していく姿が清々しい。

    一方で、世の中はそんな場所に対して寛容さはない。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    ラストは切ないが、少女たちが成長して巣立っていく姿に、未来への希望を感じる。
    ショパン、リスト、モーツァルトなどの数々の名曲を通して、音楽の持つ力や素晴らしさを感じる。

    それは映画の中での音楽の重要性と言う意味でも、また人生においても・・・

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    日本では無名な俳優たち、修道院の校長を演じたセリーヌ・ボニアーの演技が素晴らしい。
    修道女や生徒たちも個性的で、生き生きと演じている。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    映画にとっては映像は大きな要素となるが、心情と曲が非常に合っている。
    また、一昔前のカナダ・ケベックを舞台にしていて、四季の映像を見るのもこの作品の面白さ。

    ⑤ エンターテインメント性

    苦難を乗り越えて行く姿を見せるストーリーに、素敵な音楽の数々、そして美しい映像があり、それだけでも楽しめる作品。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    実は、監督のレア・プールの演出が良かった。
    シーンを説明するためのセリフが本当に少なくて、代わりに音楽で心情を表現しているようでもあった。

    また、少女に母親が亡くなったことを伝えるシーンを遠景で撮影することでの表現とかが、逆に言葉が聞こえないだけに心に響くものを感じる。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    典型的なハリウッド脚本、起承転結がハッキリしていて、次々と苦難が降り掛かってくる。
    そして、校長と姪の少女との対立と理解・信頼へと続く・・・

    決してハッピー・エンドではないが、登場人物たちは成長して希望へと独り立ちしていく。

    リストの「愛の夢 第三番」が印象的に使われていて、ラストへの感動へと続く。

    ⑧何度も見たくなるか?

    誰が見ても面白いと思う反面、ターゲットがハッキリとはしない。
    女性向けの映画と言えば言えるかも、クラシック音楽が(詳しくなくても)好きであれば心地よい映画。
    音楽を聞くような感覚で見れる作品。

    映画『天使にショパンの歌声を』のデータ

    天使にショパンの歌声を

    原題■La Passion d’Augustine
    監督■レア・プール 『天国の青い蝶』『翼をください』
    出演■セリーヌ・ボニアー/ライサンダー・メナード/ディアーヌ・ラヴァリー/ヴァレリー・ブレイズ/ピエレット・ロビタイユ/マリー・ティフォ/エリザベス・ギャニオン
    カナダ/2015/フランス語/カラー/103分/日本語字幕翻訳:古田由紀子/PG-12
    公開日■2017年1/14(土)より角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国ロードショー

    本年度ケベック映画賞最多6部門受賞!!
    (作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、衣装賞、ヘアスタイリング賞)

    公式サイトはこちら

    【ストーリー】
    白銀の世界に佇む小さな寄宿学校。
    そこは音楽教育に力を入れ、コンクール優勝者も輩出する立派な名門校だった。
    しかし、修道院による運営が見直され、採算の合わない音楽学校は閉鎖の危機に直面する。
    校長オーギュスティーヌは抵抗し、音楽の力で世論を動かす秘策を考える。
    一方、転校してきた姪・アリスに天性のピアニストの才能を見出すが、孤独で心を閉ざしたアリスは一筋縄ではいかない問題児だった。
    (c)2015-8212-9294-9759 QUEBEC INC. (une filiale de Lyla Films Inc.)

  • 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』  今、最高のデート映画、泣ける!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 今、最高のデート映画、泣ける!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』

    たった30日
    恋するために
    ぼくたちは
    出会った

    イントロダクション

    150万部を突破した大ヒット小説「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」が遂に実写映画化!

    主人公・高寿を演じるのは、今、大人気の福士蒼汰、そしてヒロインには、ヒット作に出演し続ける注目の若手女優・小松菜奈。
    初共演の二人が、せつない運命を背負ったカップルを演じます。
    こちらも人気の若手俳優・東出昌大が、高寿の背中を押す親友役を熱演。

    監督・脚本には『ホットロード』『アオハライド』等、多くの恋愛青春映画のヒット作を世に出す三木孝浩監督×吉田智子コンビがふたたびタッグを組み、物語の舞台である京都の風光明媚な景色の中で、20歳のかけがえのない一瞬一瞬をみずみずしく映し出します。

    たまにはアイドル&デート映画で涙してみる!

    今年の日本映画を見ていて気付いたのは、『君の名は。』もこの作品も、そしてテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でも、モテナイ男の恋愛説明書(トリセツ)が必要なんだなぁ~って。

    それを今、もっとも人気のある若手俳優(山崎賢人くんと二分してるのかな?)の福士蒼汰くんが演じてる訳だから、女の子にとっても「こんな素敵なトリセツ」は無いはず。

    この作品はファンタジーです!

    実は『君の名は。』では、スマホを見るのにカレンダーをチェックしていない!と言う「あり得ない!」設定があるのだけど、アニメだから許される的なところがある。
    この作品は、話の中盤でタネ明かしがあるのだけど、それを受け入れるのか?不自然と感じるのか?で評価が分かれるところ、私はすんなり受け入れることができたけど。

    設定はファンタジックだけど、恋愛のすれ違いのある形、と思えばそれはそれで納得、そしてその恋のすれ違いが本当に切ない!
    後半は本当に泣けてくる、久々に誰も亡くならないのに泣ける映画だった~

    私的『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』・ここからネタバレもあり!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    青春ラヴ・ストーリーです、初恋って切ないんです!
    昔だったら手紙ですれ違ったり、電話ですれ違ったり、今みたいにケータイ電話やスマホ、LINEで連絡が取れなかったから、恋愛にすれ違いは日常的だった。

    今は便利になり過ぎたから、ファンタジーにして「すれ違いを演出」している。

    そう言う意味では、最近流行りの時空を超えた?恋愛もの、本質は男の子の、女の子の、初恋の切なさ・一瞬の輝きにトキメイてどうしても泣いちゃうのです。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    三木孝浩監督と脚本・吉田智子さんというコンビ、この二人が作り出した青春映画が数多く。
    特に吉田さんの脚本は個人的に大好きで(笑)

    今は新しいラヴ・ストーリーをどう工夫するか?すれ違いの演出をどうするか?
    そう言う意味では、原作から持ってきた新奇性が上手く成功していると思う。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この手の作品は、どれだけ旬な俳優を使って、若い人たちに届けるか、がポイント。
    少し前なら山崎賢人であり、撮影のタイミングで今度は、福士蒼汰の作品が続きそう。

    小松菜奈も『渇き。』以来、順調に映画やTVドラマで活躍している、この作品では可愛らしさが前面に出てるけど。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    ファンタジーとしての設定が映画ならでは。
    それと方言が無かったから判らなかったけど、舞台は京都、ポイント・ポイントで「あっ、京都だ」と言う雰囲気が味わえる。

    それと、やっぱりこの手の青春ラヴ・ストーリーは、美男美女の人気俳優さんが演じると言うのは、時代が変わっても続いていく。

    ⑤ エンターテイメント性

    今の日本では、恋愛の仕方を楽しく教えてくれる、という点では良い映画。
    福士蒼汰は決して上手い俳優ではないけど、やっぱりカッコイイ男の子がカワイイ女の子と恋に落ちるのは楽しい。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    三木孝浩監督の演出がどんどん上手くなっている(上から目線で失礼)。
    中盤で、小松菜奈演じるヒロインが、秘密を告白するシーンで、イマジナリーラインを背中越しに越えるところは、絶対『グッド・ウィル・ハンティング』と同じ手法だし。

    ラストでタネ明かし的に、物語をプレイバックするところも非常に判りやすい分、二人に共感しやすくなっている。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    吉田智子さんの脚本が今回も良かった、原作の通りかもしれないけど。
    後半は切なくて切なくて、ストンと落ちるものがある。

    人によっては『イニシエーション・ラブ』のようなトリック的な作品にも見えるけど、どちらかと言うとタイムパラドックスもの。
    ファンタジーの部分と純愛的なリアルな部分を、丁寧に描いていることで成功している。

    ⑧何度も見たくなるか?

    脚本・演出が一回見て判るように丁寧に作ってあるけど、もう一度見て確かめてみたいなぁ~
    と同時に、デトックス効果があるので、カップルで何度も見るのによいかも。

    そして最近見た青春ラヴ・ストーリーの中でも良くできてると思う!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のデータ

    監督■三木孝浩 
    原作■七月隆文「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(宝島社)
    脚本■吉田智子 
    音楽■松谷卓
    出演■福士蒼汰/小松菜奈/山田裕貴/清原果耶/東出昌大/大鷹明良/宮崎美子
    公開日■2016年12月17日・大ヒット上映中!
    公開情報■全国東宝系にてロードショー
    上映時間■111分
    製作国■日本

    公式サイトはこちら

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    【ストーリー】
    京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)は、いつものように大学まで向かう
    電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松菜奈)を一目見た瞬間、恋に落ちた。
    勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、
    それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう―。彼女のこの時の涙の理由を知る由もない
    高寿だったが、2人は意気投合し、その後、すぐに交際をスタート。
    初めてのデート、初めて手をつなぎ、初めて名前で呼び合う。そんな初めてのことがあるたびに泣く
    愛美のことを少し不思議に思いながらも、より愛美への愛情を深めていく高寿。
    そんな二人の関係は、誰もがうらやむ程に順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた…。
    「わたし、あなたに隠していることがある…」初めてキスをした日、高寿は、愛美から想像も
    できなかった大きな秘密を明かされる…。そして、二人の運命は“すれ違い”始める―――

    (C)2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会