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  • 映画『美女と野獣』 美しくなったエマ・ワトソンを楽しむ恋愛映画の王道!

    映画『美女と野獣』 美しくなったエマ・ワトソンを楽しむ恋愛映画の王道!

    映画『美女と野獣』 BEAUTY AND THE BEAST

    美女と野獣

    彼は探していた。かけがえのない自分を。
    彼女は信じていた。かけがえのない自分を。

    大ヒット上映中!

    エマ・ワトソンが美しい、純愛映画!

    フランスの民話から1991年にディズニーがアニメ化して大ヒットした名作を実写化。
    アニメ版と同様にミュージカルで、冒頭からエマ・ワトソンが歌いまくる!

    恋愛映画としても完成度が高く、カップルからファミリーまで楽しめる作品。
    デート映画としては最強かもしれない!

    フランスを舞台にした物語で、古くは詩人で監督のジャン・コクトーの手でも映画化、近年でも「なぜ、王子は野獣にされたのか?」にスポットを当てて映画化されている。

    今回は1991年のディズニー・アニメを忠実に実写化、物語も音楽も、しかもカメラワーク、衣裳までもかなり忠実に再現している。
    アニメが大ヒットしただけに、そのアニメ版のファンを失望させない作りにしたという。

    では、なぜ実写化したのか?そして実写版の方がなぜ面白いのか?
    もちろん、ストーリーや音楽や素晴らしい映像を楽しむだけでも十分な価値がある。

    エマ・ワトソンのベルに意味がある

    エマ・ワトソンといえば『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー。
    その可愛らしさがずば抜けていたし、10歳から20歳までの10年間をハーマイオニーとして演じていたが、子役にありがちなイメージが変わってしまうことなく、美しい女性に成長していった。

    そこで今回のベル役。
    ディズニー・アニメを基にした物語としては、とても現代的な女性として描かれていて、結婚もしないで本ばかり読んで村の外の大きな世界に夢見る女性として描かれる。

    そんな現代的な女性が純愛として描かれる物語のヒロインとして、変化していく姿、それは夢見る少女から恋愛する女性への変化を、実際の女優が演じることで非常に豊かさや表現力で見せてくれている。

    アニメは非現実な世界を受け入れやすいバックボーンを作るのに適しているが、今回は恋愛物語という部分に焦点を当てて、野獣や映像のVFXを駆使しすることで実写としての違和感をなくし、ベルの心の変化を見せる映画として変わっている。

    簡単に言えば、ベル=エマ・ワトソンを楽しむ映画となっている!

    美女と野獣

    私的『美女と野獣』

    テーマが有るか?共感できるか?

    正統派の恋愛映画としてミュージカル化された1991年のアニメ版そのままに、恋愛の本質は相手の人間性を認めることにあることを感じさせてくれる。
    ガストンのような判りやすい、体格がよくハンサムで力が強い反面教師的な役を出し、それに全く興味を示さないベルが、知識があり繊細さを持ち合わせる野獣に惹かれていく。

    そして真実の愛とは自由!お互いを束縛せずに尊重するところにある、という点に関しては、一貫してあるテーマである。

    今回、保守的なディズニーが、白人と黒人といった人種間の恋愛、ゲイのカップルを登場させたことも、愛の色々な形を肯定的に描いていて、作品の良さという以外にもエポックメイキング的な作品と思う。

    作り手の強い意思を感じるか?

    ディズニーの勇気が凄い!アニメ版でこれだけ不朽の名作として確立した作品を、あえて全く同じストーリーで実写化したこと、そしてアニメ版以上の内容にしてきたこと。

    それはキャスティングにあると思う、かつてディズニーが『メリー・ポピンズ』を映画化する時にジュリー・アンドリュースがいなかったら実現しなかったと思う。

    今回は、醜いものを愛する美しい女性、そして現代的でいながらクラシックな美女、この条件を備えた女優がエマ・ワトソンだったということだろう。

    俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品を冒頭から見た時に、しばらくはアニメ版と何も変わらなかったので、なぜあえて実写化したのか?判らなかった、アニメ版同様の楽しいミュージカルという趣だった。
    それが中盤からガストンのナルシシズムや虚栄心、野獣とベルの心の交流が表現されるようになってから一気に動き出した感じ。

    俳優がドラマを演じてる、という実感が湧いてくる。
    それまでCGIを駆使したような映画だったのが、エマ・ワトソンを中心に俳優が表情で演じる映画となっていった。
    そしてラストシーン近くで、野獣が王子に戻った後に、ベルが王子の瞳を見て同じ愛した人であることを確認した時のエマ・ワトソンの表情が素敵だった!

    面白いのは、CGで見事に描かれた時計のコグスワースとロウソク立てのルミエール、イアン・マッケランとユアン・マクレガーが、セリフだけにもかかわらず表情豊か?に演じていたこと。

    今回、ハリウッドそしてディズニー製作の映画でフランスが舞台にもかかわらず、ほぼメインのキャストは(ベルの父親役のケヴィン・クライン以外)イギリスの俳優ばかりというところも面白い。

    もちろんエマ・ワトソンもイギリス出身の女優であり、ハリウッドのジュリア・ロバーツやキャメロン・ディアスとはタイプが異なり、フランスを舞台とした本作品ではエマ・ワトソンの品があって茶目っ気も感じさせる、可愛らしい美しさが合っているのかもしれない。
    もちろん、アメリカ本国以外・特に日本でのヒットの要因は、エマ・ワトソンのアメリカナイズされていないところが良かったと思っている。

    映画らしい楽しさが備わっているか?

    VFXがここまでできるのか!と。
    既にピクサー、マーベル・コミック、ルーカスフィルムといった映像の最先端技術を持っているディズニー、逆に言うと前半はアニメ版をそのままCGI化したような映像だった。

    これだけ絢爛豪華で、しかもミュージカルとして成立している作品、是非、できるだけ大きな画面、良い音響で見て欲しい。
    私は、TCXとDOLBY ATMOSで見ることができた。

    今回、3D版もあるが、通常の2D版も映像が素晴らしく奥行きを感じさせるものだった。

    エンターテインメント性

    ミュージカルは音楽である!という私の勝手な持論(笑)
    やっぱり『美女と野獣』の音楽はどれとっても素晴らしい!ディズニーの歴代のミュージカルを見てきても、音楽の素晴らしい映画がヒットしてきている。

    『アナと雪の女王』でも映像と音楽の一体化がヒットへとつながっているが、野獣とベルの舞踏会のシーンは、ディズニー映画史上でも最も美しいシーンだと思う。

    今回は主題歌をアリアナ・グランデ&ジョン・レジェンド(『ラ・ラ・ランド』にも出演)が歌っている。
    1991年のセリーヌ・ディオン&ピーボ・ブライソンにも勝るとも劣らない歌声を披露している。

    演出が素晴らしいか?

    今回は意識して、アニメ版と同じカメラワークを駆使したという。
    一方で、ベル=エマ・ワトソンの表情のとらえ方がとても良かった。

    やっぱりまだCGでは、人間表情は表現できないところもあると思う、特に歌いながらの表情は独特なものがあると思う。

    脚本が素晴らしいか?

    1991年とほぼ同じである。
    ベルが少し現代的になった気もする、よりいっそう自分らしさを持った知的な女性になっていると思う。

    それにしても、オープニングからしばらくは、まるで『サウンド・オブ・ミュージック』を見ているようだった。
    ちょっと順番は違うけど、変わった女性のベルのことを村人たちが歌い上げ、ベルが見晴らしの良い丘で歌い上げるシーンは『サウンド・オブ・ミュージック』のオーストリアの山々と教会のシーンに酷似していた。

    何度も見たくなるか?

    誰もがハーマイオニーが主役になった映画と感じたはず(笑)
    エマ・ワトソンが美しく可愛い!それだけでも価値があると思う。

    オリジナル版(字幕スーパー)と日本語吹替版は、私はオリジナル版を見た。
    オリジナルのエマ・ワトソンやダン・スティーヴンスやルーク・エヴァンスまで、どれも歌は素晴らしかった。
    上にも書いたが、ユアン・マクレガーも流石といったところ。

    日本語版は劇団四季版をベースにしたと聞いているが、映像を見るとこちらも魅力的な歌声。
    機会があれば、日本語版も見てみたい。

    これぞハッピー・エンド!という恋愛物語、そして素晴らしい歌と映像に彩られている作品。
    ディズニー作品が繰り返し見られ愛されているが、個人的にはディズニー史上でもトップクラスの作品だと思う。

    私が寄稿したデート映画としての『美女と野獣』の記事は下のリンクでどうぞ!

    映画『美女と野獣』 2017年にオススメする最強のデート映画!

    映画『美女と野獣』のデータ

    美女と野獣

    上映時間■130分
    製作国■アメリカ
    公開情報■劇場公開(ディズニー)
    初公開年月■2017/04/21

    監督■ビル・コンドン
    製作■デビッド・ホバーマン, p.g.a AND トッド・リーバーマン, p.g.a
    脚本■ステファン・チボスキー AND エヴァン・スピリオトプロス
    製作総指揮■ジェフリー・シルバー/トーマス・シューマッハ/ドン・ハーン
    撮影■トビアス・シュリッスラー, ASC
    プロダクション・デザイン■サラ・グリーンウッド
    編集■バージニア・カッツ, ACE
    衣裳■ジャクリーヌ・デュラン
    スコア■アラン・メンケン
    歌曲・作曲■アラン・メンケン
    作詞■ハワード・アシュマンAND ティム・ライス
    音楽プロデューサー■マット・サリヴァン
    スコアアレンジ■クリストファー・ベンステッド
    歌曲アレンジ and 指揮■マイケル・コザリン

    出演■エマ・ワトソン(ベル)/ダン・スティーヴンス(野獣)/ルーク・エヴァンス(ガストン)/ケヴィン・クライン(モーリス)/ジョシュ・ギャッド(ル・フウ)/ユアン・マクレガー(ルミエール)/スタンリー・トゥッチ(カデンツァ)/ネイサン・マック(チップ)/ググ・ンバータ=ロー(プリュメット)/オードラ・マクドナルド(マダム・ド・ガルドローブ)/イアン・マッケラン(コグスワース)/エマ・トンプソン(ポット夫人)

    ©Disney

    公式サイトはこちら

    【ストーリー】

    ひとりの美しい王子が、呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまう。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない。呪われた城の中で、希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化をもたらしたのは、美しい村の娘ベル。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちになじめず、傷つくこともあった。それでも、“人と違う”ことを受け入れ、かけがえのない自分を信じるベルと、“人と違う”外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいる野獣──その出会いは、はたして奇跡を生むのだろうか…?

    『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で世界を魅了した愛らしい少女は、いまや強い意志を持った聡明で美しい大人の女性として、カリスマ的存在となっている。そのエマが「4歳のころから夢中」と語るベルを演じるとき、ベルはおとぎの国の住人であることをやめ、現代を生きる私たちにエールを贈る21世紀最高のヒロインに生まれ変わる。
    また、野獣にはダン・スティーヴンス、ガストンにルーク・エヴァンス、ルミエールにユアン・マクレガーなど、絢爛豪華な実力派スターが結集!

    監督と脚本を務めたのは、大ヒットミュージカルを映画化した『シカゴ』(02/脚本)や『ドリームガールズ』(06/監督・脚本)などで知られるビル・コンドン。

    そして、なんといってもディズニーの『美女と野獣』の魅力は、アカデミー賞/ゴールデングローブ賞/グラミー賞を総なめにした極上のミュージカルナンバー。アラン・メンケン(作曲)とハワード・アシュマン(作詞)によるアニメーション版からの楽曲に、メンケンが新たにティム・ライス(作詞)と組んで作り上げた3曲の新曲が加わり、より華やかさと深みを増した音楽が、世紀の映像体験を約束してくれる。

    ©Disney

  • 映画『海の上のピアニスト』 モリコーネの音楽が人生の素晴らしさを奏でる

    映画『海の上のピアニスト』 モリコーネの音楽が人生の素晴らしさを奏でる

    映画『海の上のピアニスト』 THE LEGEND OF 1900

    海の上のピアニスト

    人生、捨てたもんじゃない

    なんて美しい映画なのだろう。
    監督はあの『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督である。
    再び、この映画でも観客の心をつかんで離さない。

    生まれながらにして天才ピアニストの主人公ナインティーン・ハンドレッドが奏でる音楽も美しく聞き応えもたっぷり。
    この物語自体、トランペッターのマックスの作り話か?果たして本当の話か?判らない。
    だからこそ、神秘的で美しい語り口が許されるのだ。

    これは元々、戯曲として書かれた原作が有る物語だからしょうがないのかもしれないが、非常に映画的な語り口が、ラスト4分の1くらいから、説明的になってくる。
    そう現代(1946年)に豪華客船ヴァージニアン号が爆破される訳だけど、ここで現れるナインティーン・ハンドレッドとマックスの会話・・・大切な会話だけど、それまでが映像によって語られてきたのに、ここにあるのは言葉のみ。
    そして映像としてあるのは、絶対に存在し得ないで有ろうシチュエーションに現れたナインティーン・ハンドレッドなのだ。
    それまでが、存在するのか?しないのか?という狭間に存在していた人物に、いきなりリアリティが与えられてしまう。

    個人的にはこのラスト、夢のままの映像的な展開をして欲しかった。
    ここまで余りに素晴らしい作品だっただけに残念で仕方がない、人それぞれの感じ方だと思うけど。

    と言っても、この映画は素晴らしい。
    トルナトーレ監督は、映画というものを非常にロマンティックな語り口で、いつも私達に映し出してくれる。
    映画によって伝えられるもの、それはリアリティとかと言ったものではなく、作り話(=ファンタジー)であったとしても、その中に心が込められている事が重要なのであると。
    そしてその表現は非常に映像的なのである。

    この作品でも数々の美しいシーンが連続する。
    冒頭の沢山の移民を乗せた船の前に自由の女神が現れ「アメリカ!」と人々が叫ぶシーンと言い、生まれたばかりのナインティーン・ハンドレッドが蒸気機関に揺られながらじょうろでミルクを飲むシーン、大きくなったナインティーン・ハンドレッドが一等船客のダンス・ホールに初めて足を踏み入れるシーンなど。
    船の上に降り積もる雪、そしてナインティーン・ハンドレッドとトランペットの男マックスが出会う嵐の夜シーン。
    時化(しけ)で大揺れの船の一等船客では、靴磨きのために廊下に出された靴が揺れに併せて左右に滑っている。
    マックスはとてもじゃないけどまっすぐ歩けず、船酔いで花瓶に吐いていると、そこに何事も無いように真っ直ぐに立ったナインティーン・ハンドレッドが現れ、ピアノを弾くという。
    床に固定させるストッパーを外させて、まるでピアノ自身がワルツを踊るようにダンス・ホールを動き出す。なんて、素晴らしいシーンなんだろう!
    またジャズの創始者ジェリー・ロール・モートンが音楽での決闘を挑んでくるが、このシーンも見応えが有る。

    更に好きなシーンが、ナインティーン・ハンドレッドは、その人を見て思い浮かんだ音楽を奏でると言う才能を持っているが、ある日、船室の窓の外に見える少女を見て、ピアノによる演奏をするシーン。
    彼女の魅力と共に奏でられる音楽とナインティーン・ハンドレッドの表情。
    映画とは映像を見るもの、そう数々の素晴らしいシーンの積み重ねが、素晴らしい映画を作る。

    そして少女との出逢いと、少女の父親の言った言葉「陸から海を眺めていたら、海が語りかけてきた」で、海が自分の人生の方向性を決めてくれるなら、船を下りてみたいと。
    ただ、結局、自ら下りることは無かった、そう自分には陸地に広がる無限を受け入れることは出来ないと。

    映画では、一つの答えを出していると思う。
    それは友情であり、恋であり、人と人の結び付きが有れば、陸地でも人が生きていくことが出来ると、ただナインティーン・ハンドレッドには、その結び付きが無かっただけなのだと。
    ナインティーン・ハンドレッドの前をいくつもの人生が通り過ぎていく。
    しかし、それは通り過ぎていくだけで、彼の人生とは別のものだった。

    そこには『ニュー・シネマ・パラダイス』と同様に、映画を観る人々に対して、映画も人生の素晴らしさを教えてくれるが、実際の生活にこそ人生の素晴らしさが有るのだと!
    そうトルナトーレ監督は語りかけてくるかのようだ。

    ナインティーン・ハンドレッド役のティム・ロスは、今までの彼の役柄とは違い、普通の人(他の映画ではちょっと危ない役が多い)を演じて見せた。
    その中に人の孤独や優しさを見事に表現していたと思う。
    マックス役のプルート・テイラー・ヴィンスは一世一代の演技だった。

    この映像的な素晴らしい映画、物語の語り口も見事、そして更に素晴らしかったのがエンニオ・モリコーネのスコア=音楽。
    船で出会った人々の人生から音楽を作る、それを見事に旋律に換えていった彼の素晴らしさ。
    この音楽の素晴らしさ、これ無くしては、この映画は生まれなかったであろう。

    「いい物語があって、それを語る人がいるかぎり、人生、捨てたもんじゃない」

    Reviewed in 12.1999

    映画『海の上のピアニスト』のデータ

    THE LEGEND OF 1900 125分 1999年 アメリカ=イタリア

    監督■ジュゼッペ・トルナトーレ
    製作■フランチェスコ・トルナトーレ
    製作総指揮■ローラ・ファットーリ
    脚本■ジュゼッペ・トルナトーレ
    原作■アレッサンドロ・バリッコ
    撮影■ラヨシュ・コルタイ
    音楽■エンニオ・モリコーネ
    プロダクション・デザイン■マウリツィオ・ミレノッティ
    アート・ディレクター■ドメニコ・シーカ
    編集■マッシモ・カグリア
    キャスティング■ファブリツィオ・セルジェンティ・カステラーニ/ヴァレリー・マッキャフリィ/ジェレミー・ジマーマン
    特殊効果スーパーヴァイザー■デイヴィッド・ブッシュ
    出演■ティム・ロス/プルート・テイラー・ヴィンス/メラニー・ティエリー/クラレンス・ウィリアムズ三世/ビル・ナン/ピーター・ヴォーン/ナイオール・オブライアン/ガブリエレ・ラヴィア/アルベルト・ヴァスケス/ハリー・ディッスン/イーストン・ゲイジ/コリー・バック

    映画『海の上のピアニスト』
    ワーナーホームビデオ

    <DATA>

     1946年、トランペッターのマックス(ブルート・テイラー・ヴィンス)は中古楽器屋で甘美なピアノ曲が収録されている1枚の古びたレコードを発見する。
     そ してマックスはこの曲を演奏した「この世に存在しない伝説のピアニスト」の 物語を語り始めた。
     大西洋を果てしなく往復する豪華客船ヴァージニアン号に置き去りにされた小さな命。
     彼の名はナイ ンティーン・ハンドレッド=1900(大人になってからはティム・ロス)。
     時が世紀の変わり目を告げる1900年に、この船で拾われた彼はこ う名付けられた。
     船を下りることなく成長するナインティーン・ハンドレッドは、やがて88のピアノの鍵盤の上で信じが たい才能を発揮する。
     自らの研ぎ澄まされた感性でのみ奏でられるメロディ。
     楽譜は一切読まず、旋律は乗客達の表情や仕草に合わせて紡ぎ出されていく。
     優しく、しかも力強い。
     かつて聞いたこともないその素晴らしい音色は、あらゆる人を感動の渦に巻き込んでいった。
     そしてその噂は海を渡り陸地にまで広がっていくのだった。
     即興の音楽を通し、様々な人々と出会う中、ナインティーン・ハンドレッドはふと「陸地から見る海はどうなのだろう」と思いを巡らす。
     そんな時、舷窓越しに美しい少女を見る。
     その瞬間、彼はやさしいメ ロディを弾き、かつてないほど感動的な音楽を奏でた。
     その少女の姿を船中探し回り、やっと三等船室で見つけるが、ごった返す群衆の渦に引き離され、彼女は消えていってしまう。
     しかし想いを断ち 切れないナインティーン・ハンドレッドは、これまで一度も下りる事のなかった船のタラップに、その足を 掛けるのだった...。

  • 映画『メッセージ』 見終わった後に語り合いたくなる作品(ネタバレあり感想)

    映画『メッセージ』 見終わった後に語り合いたくなる作品(ネタバレあり感想)

    映画『メッセージ』 Arrival

    メッセージ

    ある日突然、巨大飛行体が地球に。
    その目的は不明--

    2017年5月19日(金)全国公開予定

    静かで深淵なSF映画、派手さはない

    突如世界各地に現れた物体、それは宇宙船だったが、彼らの発するメッセージを解読することに時間がかかっていた。
    そこにエイミー・アダムス演じる主人公ルイーズが指名されて、宇宙人とコンタクトをとることになるという物語。

    俗にいうファーストコンタクトもので、『2001年宇宙の旅』やスピルバーグ監督の『未知との遭遇』『E.T.』などもこのジャンルに入る。
    『インデペンデンス・デイ』のような宇宙人と地球人の戦いを描いたものも、コンタクトものの一つの形であり、『宇宙戦争』などこちらもたくさん生まれてきた。

    この作品は、どちらかというと『2001年宇宙の旅』や天文学者カール・セーガンのベストセラーを映画化した『コンタクト』に近く、作品の物語の進め方は『2001年宇宙の旅』に近い。

    この作品を見終わった時にいろんなことを考えさせられる、またいろんな解釈もできる作品となっている。
    作品的には低予算だからという訳ではないだろうが、派手な演出がなく、90%以上にエイミー・アダムスが登場する人間ドラマになっている。

    宇宙人が一体何を伝えたいのか?むしろそれを地球の人々はどう解釈をしたいのか?という点でサスペンス・タッチで話が進み、ラストは思ってもいなかった事実が明かされて行く。

    映画を見た後に議論をしたくなる映画だが、この解釈の自由さを好むかどうかは賛否が分かれるところ。
    ちなみに私は、この手の作品が大好きだから、いろんな人に大きなスクリーンで見て欲しい作品と思っている。

    SFなのに見た人の人生観を問いかける作品

    監督は『プリズナーズ』や『ボーダーライン』で手堅い演出をし、次回作では『ブレードランナー2049』を監督するドゥニ・ヴィルヌーヴ。
    現在、注目の監督で『ブレードランナー』の続編の後には『砂の惑星デューン』の続編(リメイク?)も待っている。

    今年のアカデミー賞では、作品賞、監督賞、脚色賞など8部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞している。
    意外なのは、ゴールデン・グローブ賞、他でノミネートされている主演女優のエイミー・アダムスがアカデミー賞ではノミネートされなかったこと。
    個人的には『ラ・ラ・ランド』のエマ・ストーンは努力賞も含めて受賞に相応しいとは思うけど、この作品のエイミー・アダムスは勝るとも劣らないくらい素晴らしい演技をしている点も見どころ。

    この作品は中国人のテッド・チャンの原作があるので、物語の構成は原作そのものだとは思うが、ラストでアッと驚かされるのは、編集の上手さがあると思う。

    SF映画であり、巨大宇宙船は出て来るが、決して派手なVFXもなく、むしろ静かで印象的な音楽をベースに人間ドラマが展開されていき、見ている人の人生観や死生観といったものが試される映画でもある気がする。

    2017年のベストの中の1本と言える。

    メッセージ

    私的『メッセージ』 ここからはネタバレがあります(鑑賞後にどうぞ)

    テーマが有るか?共感できるか?

    この作品は見終わった時点で、テーマは何か?それ以前に宇宙人はなぜ地球に来たのか?など、そこから語らないといけない作品。

    この作品の中では運命が明示されているにもかかわらず、自分で運命を選択することを繰り返している。
    運命は存在すが、運命を選択していくのはあなた自身だ!冒頭に「これはあなたの人生の物語です」というセリフから始まるが、これがラストへの作品のメッセージとなっている。

    作り手の強い意思を感じるか?

    原作者の意図を、ヴィルヌーヴ監督が汲み取って丁寧に演出している。
    上映後にヴィルヌーヴ監督の話を直接聞くことができて、感じることができた。

    タコのような七本脚の宇宙人ヘプタポッドが出て来るが、これは原作に出てくるもので、この宇宙人が表す文字が非常に重要な意味を持っている。
    このあたりを忠実に映像化している点も重要。

    輪のような文字は、中国語や日本語の漢字のような表意文字であり、文章でもある。
    一つの円の中に、形から読み取れる文章がある、しかも円なので始まりも終わりもない文章。

    カナダ人(英語・フランス語圏)の監督にとっては、表意文字は新鮮であり興味深いところだと思う。

    俳優の意思や演技力が伝わるか?

    主人公ルイーズは宇宙人と対峙するが、時折、娘のハンナとの日常のやり取りが脳裏に浮かぶ、その映像に写る娘ハンナは、年齢がバラバラでルイーズが宇宙人とコンタクトしている今現在には存在しないらしい、ということが判る。

    作品を見終わった時に判ることだが、ルイーズを演じたエイミー・アダムスはハンナを演じた子役とどういう立ち位置で向き合ったら良いか、非常に繊細な演技を求められていたと思う。

    映画を見続けていくと、ルイーズの行動に違和感や一貫性のなさを感じたりする、そこをエイミー・アダムスが演じ分けをしている点で秀逸だった。

    映画らしい楽しさが備わっているか?

    明確なテーマと観客への投げかけを持っている作品は、映画でしかできないと私は思っている。
    TVシリーズで冗長的に投げかけることはできないし、基が小説ではあるが時間軸の構成に関しては、やはり映像による表現力の高さは素晴らしいと思う。

    時間の概念に関しては『インターステラー』よりも優れていると思う。
    これは映像化というより物語の持つ力と編集の上手さによるものだと思う。

    エンターテインメント性

    人間ドラマとSFとの融合のしかたが面白い。
    宇宙人が来襲して、地球ではパニックが起きながら、宇宙船の周りでは整然と作業が行われている。

    映像の美しさや宇宙船の内部構造の巧みさはなかなか面白い。
    基本的にはモノリスと同じで、物体そのものが何なのか?は判明しないが、そこがまたサスペンス要素を盛り上げている。

    そして宇宙船という密室の中で、濃密なエイミー・アダムスの演技が行われている点も面白い。

    演出が素晴らしいか?

    今回は観客をどこまで騙しきるか!が重要で、その点に関しては見事だった。
    作品が投げかけてくる疑問点は観客にボールが投げられているが、ストーリーとしての流れとしては、見終わった時に「なるほど!」と唸ってしまう。

    脚本が素晴らしいか?

    原作の持つ過去・現在・未来といった時間軸を持たない生物とのコンタクト、それがサスペンスのようにラストで解き明かされて、何となく感じていた矛盾が一気に一つの線になるところは、脚本の素晴らしさに尽きる。

    何度も見たくなるか?

    主人公のルイーズは宇宙人とコンタクトをしてるうちに、自分の体験していることに時間の前後ないことに気付いていく。
    そして、それでも彼女は未来に不幸なことが待っていたとしても、それを選択する決断をする。

    再度、この時間軸の部分を意識しながら見てみたいという点もあるが、その時点でのルイーズの決断が、その時の彼女の心理的な心の表れであり、そのベースにあるのが善意や愛であることには間違いないと思うが、心の機微を確認したいところ。

    これも私の想像だけど、例えばルイーズは子供を育てる母親の無償の愛を選択することになるが、その後に待ち受ける悲劇も受け入れることになる。
    地球を救うことになる彼女の行動も、人と人との善意があって成り立つことでもあった。

    この作品を見て最大の疑問であり結論が出ないのは、中国のシャン将軍の妻が何を言ったのか?だ。

    「非ゼロ和」についての解釈(2017年5月30日追記)

    私にとっては聞きなれない言葉だったけど、英語に直すと non zero sum なるほどとなる。
    英語を見れば判るように、普段は逆の言葉の zero sum game とかよく使うが、ゼロサム=ゼロ和は一人が得をすると必ず誰かが損をするという考え方、全員の利得の総和がゼロになると言う考え方。

    ゼロサムはサイコパスが得意な分野で、最近は脳科学者の中野信子さんも書籍で書かれているが、サイコパスは会社社長や弁護士など社会的成功者に多いと言われている。
    それは資本主義が、冷静に人から奪う能力が高いほど成功することと一致している。

    「非ゼロ和」とはその逆であり、資源の蓄積していく過程で、誰かが利益を得たとしても他の誰も損失にはならないことである。
    時間がサークルすること共に、宇宙から来たと思われる生物(もしくは未来の人間)には非ゼロ和の考え方が、そのサークル文字から感じられる。
    人の生死にも時間軸がないから、+-ではなく存在している時間と存在していない時間があるだけと考えられる。

    宇宙人はルイーズに助けを求めるが、このサークル文字を解析することが彼らを助けることになる。
    ルイーズがシャン将軍を説得して世界を救ったのと同じ意味を持っている。

    非ゼロ和という言葉を一番近い英語にすると、Win-Win である。
    人類はゼロサムゲームから脱却しないと滅びるというメッセージだったのかもしれない。

    映画『メッセージ』のデータ

    メッセージ

    監督■ドゥニ・ヴィルヌーヴ
    脚本■リック・ハイセラー
    原作■テッド・チャン(「あなたの人生の物語」ハヤカワ文庫刊)
    撮影監督■ブラッドフォード・ヤング
    プロダクション・デザイン■パトリス・ヴァーメット
    音楽■ヨハン・ヨハンソン
    製作■2016年アメリカ映画/スコープ・サイズ/116分
    配給■ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
    出演■エイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス)/ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー)/フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐)/マイケル・スタールバーグ(ハルペーン)

    © 2016 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
    © 2016 XENOLINGUISTICS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

    公式サイトはこちら

    【イントロダクション】

    突如出現した未知なる飛行体―。
    “彼ら”は人類に<何>を伝えようとしているのか?
    『ブレードランナー』続編の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴが贈るすべての人の胸を打つ感動のSFドラマ。

    【ストーリー】

    突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。
    その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。

  • 映画『甘い生活』 イタリア人のローマ、そしてイタリア人そのものを描いた傑作

    映画『甘い生活』 イタリア人のローマ、そしてイタリア人そのものを描いた傑作

    映画『甘い生活』 LA DOLCE VITA

    甘い生活

    フェリーニの映画は楽しい、でも苦手

    この作品もフェリーニらしい作品、とにかくフェリーニの映画の本質は、“サーカス”なので有る!そしてパレード...

    この作品には、印象的なシーンが多い、オープニングのキリスト像が、空をヘリコプターに宙吊りにされて運ばれていくシーン、アニタ・エクバーグ演じる女優が、レストラン(?)でそこにいる人々を連れて踊り回るシーン、またその女優が酔ってトレビの泉に入るシーン、主人公マルチェロ(マルチェロ・マストロヤンニ)が、父親を連れて行ったクラブで芸人のラッパを聞くシーン、マリアが現れたと言い人々が集まるシーン等々。
    それは常に“サーカス”に人が集い、喜び、悲しむシーン。

    この作品は、公開当時は大きな反響を持って迎えられたらしい。
    フランスではヌーヴェルバーグが始まった頃、反体制的であり反宗教的で有ること。
    それらが、反響の元で有るようだ。(フェリーニ本人は、反体制でも反宗教でも無く、形骸化したものへの反発心が有るだけだと思うのだが)
    でも、今、これを観ても、それ程、おぞましく感じることは出来ない。
    時代は変わってしまったのだ。

    甘い生活、退廃的な生活で有り、目的も無く無軌道な生活。
    しかし、そこには文明がもたらした甘美な世界が有る。
    主人公マルチェロの友人スタイナーが、子供2人を道連れに自殺してしまうところは、この世の救済にも絶望感が感じられる。
    ラストでは、唯一の望みで有る少女バロラの存在が有るが、結局、彼女とはどこで出会ったかも判らず、元の仲間の所へ戻ってしまうマルチェロ。

    当時、その世界を見事に描いてみせたフェリーニの冷徹さ、その表現力の素晴らしさは伝わるが、残念ながら、ここの描かれたテーマ自体が古くなってしまったと思う。
    今は、もっと退廃的な世の中になってしまったと思えるのだ。

    主演のマストロヤンニが若い!彼はこの作品で見事な俳優になったと聞く。
    確かにイタリア人の良さと嫌らしさを見事に表現していた。

    またフェリーニの女性の趣味もアニタ・エクバーグを通して見ることが出来る。
    そう、グラマラスで健康的な女性、と同時にアヌーク・エーメのような女性の描き方も上手い。

    ニーノ・ロータの音楽も軽妙で、この作品をより際立たせる。
    美術を担当したゲラルディのローマの繁華街“ヴェネト通り”は雰囲気を伝える。

    フェリーニの独特な甘美な世界、見事な表現力を持った作品で有ると同時に、その時代を描く事により、時代の移り変わりに取り残されてしまった傑作とも言える。

    Reviewed in 05.1999

    甘い生活

    映画『甘い生活』のデータ

    甘い生活 Blu-ray — Amazonで見る

    LA DOLCE VITA
    LA DOUCEUR DO VIVRE [仏] 185分 1959年 イタリア=フランス
    監督■フェデリコ・フェリーニ
    製作■ジュゼッペ・アマート/アンジェロ・リッツォーリ
    原案■フェデリコ・フェリーニ
    脚本■フェデリコ・フェリーニ/エンニオ・フライアーノ/トゥリオ・ピネッリ/ブルネッロ・ロンディ
    撮影■オテッロ・マルテッリ
    音楽■ニーノ・ロータ
    美術■ピエロ・ゲラルディ
    編集■レオ・カトッツォ
    製作会社■リアマ・フィルム/パテ・コンソルティウム・シネマ
    備考■白黒
    日本公開■1960年
    出演■マルチェロ・マストロヤンニ/アニタ・エクバーグ/アヌーク・エーメ/ワルテル・サンテッソ/レックス・バーカー/アラン・キュニー/アンニバーレ・ニンキ/ポリドール/バーバラ・スティール/ナディア・グレイ/ラウラ・ベッティ/イヴォンヌ・フルノー/マガリ・ノエル/ヴァレリア・チァンゴッティーニ/アラン・ディジョン

    1961年アカデミー賞
    監督賞ノミネート フェデリコ・フェリーニ
    脚本賞ノミネート フェデリコ・フェリーニ/エンニオ・フライアーノ/トゥリオ・ピネッリ/ブルネッロ・ロンディ

    1960年カンヌ国際映画祭
    パルム・ドール授賞 フェデリコ・フェリーニ

    1961年N.Y.批評家協会賞
    外国映画賞授賞

    <DATA>

     強烈な通俗性の中に、豊潤な映像美学を開花させ、一つの大都市をこれだけ魅力的に捉えた作品は他にない。
     この映画の主役は間違いなくローマそのものだ。
    無論、M・マストロヤンニという最適の語り部を用意してはいるが。

     作家志望の夢破れて、今はしがないゴシップ記者のマルチェロ(マルチェロ・マストロヤンニ)は豪華なナイトクラブで富豪の娘マッダレーナ(アヌーク・エーメ)と出会い、安ホテルで一夜を明かす。
     ハリウッドのグラマー女優(アニタ・エクバーグ)を取材すれば、野外で狂騒し、トレビの泉で戯れる。
     乱痴気と頽廃に支配された街ローマ。
     同棲中のエンマ(イヴォンヌ・フルノー)は彼の言動を嘆く。
     二人で訪れた友人スタイナー(アラン・キュニー)一家の知的で落ち着いた暮らしぶりを羨むマルチェロだが、彼らも子連れの無理心中で突如死に、残るは絶望の実感のみ。
     いよいよ狂乱の生活に没入するマルチェロは海に近い別荘で仲間と淫らに遊び耽る。
     彼らが享楽に疲れ果てた体を海風にさらす朝、マルチェロは波打ち際に打ち上げられた怪魚の、悪臭を放って腐り果てるさまを凝視した。
     彼方で顔見知りの可憐な少女バロラ(ヴァレリア・チァンゴッティーニ)が声をかけるが、波音に消されて聞こえない。かくて純粋な青春の時は終わったのか・・・。

     素晴らしいラストシーンを持った、フェリーニにしか描けない都市のデカダンスが弾ける。N・ロータの音楽も多様な変奏を聴かせ、映画と完全に溶け合って見事。 <allcinema>

  • 映画『アンダーグラウンド』 国を失う悲劇をコミカルに描いたファンタジー

    映画『アンダーグラウンド』 国を失う悲劇をコミカルに描いたファンタジー

    映画『アンダーグラウンド』UNDERGROUND

    アンダーグラウンド

    昔、ある所に国があった。

    地上と地下、それは支配するものとされるものを描いていた

    久々の怪作を観た。
    ユーゴスラビアの近代史を紐解く作品とも言える。

    冒頭から騒々しい音楽と共にユーゴスラビアに生きる人々が、生き生きと映し出される。
    と、同時に第二次世界大戦に突入。
    東欧の映画らしい、洗練はされていないが、人間味有る独特の雰囲気に溢れる。

    映画としては少し冗長なとこも確かにあるが、それ以上に素晴らしいテーマを持つ、一つ一つのシーンが美しい。

    前半はひたすら人々の暮らしや人間の愛憎が描かれる。
    マルコとクロと女優のナタリアの三角関係が軸になる。
    戦争の激化、ゲリラ化に伴い、人々は地下に潜る。
    マルコとナタリアだけが地上で生活をし、地下の人々に生活物資を送る。
    地下の人々はその中で、希望を失うこと無しに自分たちの生活を続ける。

    画面には滑稽な風景が映し出される。
    しかしそこにはユーゴスラビアの人々の生きる事への力強さ、国を取り戻す事への強い意志が現れている。

    地上では戦争が終わり、共産党のチトーが政権を執る。
    映画の中盤から、実写も織り込みながら歴史を語り始める。
    と同時にマルコとナタリアの苦悩が描かれる、地下の人々を裏切り続ける事、騙し続ける事への...

    地下の人々は、地上の戦争が終わったことを知らない。
    マルコのとった行動は、地下の人々を殺すことだった。
    クロとその息子は地上に脱出する。
    クロの息子が初めて見る太陽のシーンは感動的ですらある。
    映画史上の最も美しい1シーンと言える。

    それから20年が過ぎ、ユーゴスラビアは内戦に突入する。
    そこには民族の対立、ユーゴスラビアの崩壊が有った。

    結局、クロは自分を裏切ったマルコとナタリーを間接的に殺すことに...。
    そして自らも命を落とす。

    生き生きとした人々、その生活を描きながら、その人々が住む故郷・ユーゴスラビアと言う国が存在しない事への底知れぬ、悲しみ、怒りが描かれている。

    ラストのイヴァン(マルコの弟で、チンパンジーを連れた動物園の元飼育係)の言葉に心が痛む。
    それでも人々は生き続ける、踊り続ける!そこに自分の土地が無くても。
    映画のテーマに、底知れぬ痛みと感動を憶える、大作であり、傑作である。

    Reviewed in 03.1999 

    映画『アンダーグラウンド』のデータ

    アンダーグラウンド Blu-ray — Amazonで見る

    UNDERGROUND 171分 1995年 フランス=ドイツ=ハンガリー
    監督■エミール・クストリッツァ
    製作総指揮■ピエール・スペングラー
    製作■カール・ボームガートナー
    原作■デュシャン・コバチェヴィチ
    脚本■デュシャン・コバチェヴィチ/エミール・クストリッツァ
    撮影■ヴィルコ・フィラチ
    音楽■ゴラン・ブレゴヴィク
    編集■ブランカ・ツェペラチ
    衣装■ネボイシャ・リバノヴィチ
    美術■ミリェン・クリャコヴィチ“クレガ”
    出演■ミキ・マノイロヴィッチ/ミリャナ・ヤコヴィッチ/ラザル・リストフスキー/スラヴコ・スティマ

    1995年カンヌ国際映画祭
    パルム・ドール授賞 エミール・クストリッツァ

    <DATA>

     1941年から始まった旧ユーゴスラヴィアの戦いと動乱の歴史を、マルコとクロという二人の男を通して描いた作品。

    1941年、ユーゴ王国はナチス・ドイツに侵略された。
    クロを誘ってパルチザンに参加したマルコは、自分の祖父の地下室に弟やクロの妻などをかくまう。
    やがて重傷を負ったクロも地下室に運び込まれる。
    終わりなき戦争を信じる彼らが、地上に戻った時、既に戦争が終わり20年が過ぎていた。

    クストリッツァ監督は、デビュー作「パパは出張中」でも、’85年カンヌ国際映画祭でグランプリ、「ジプシーのとき」で、’89年カンヌ国際映画祭監督賞を授賞している。
    世界でも最も独創的な映画作家の一人である。 <allcinema>

  • 映画『雪女』 現代・雪女の愛とエロティシズム

    映画『雪女』 現代・雪女の愛とエロティシズム

    映画『雪女』

    あなたに また、
    あいたかった-

    2017年3月4日(土) よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマ・ジャック&ベティほか全国順次公開

    現代に蘇る雪女

    100年以上前の小泉八雲の「怪談」の一遍「雪女」を杉野希妃監督が独自の解釈で、現代の「雪女」として蘇らせた作品。
    彼女自身が、主演の雪女とユキの二役に挑んだ意欲作。
    撮影も杉野希妃監督の故郷・広島(尾道を中心として)で撮影が行われた。

    雪深い寒村で、ユキという見知らぬ土地から来た女性を妻にしたことから、村の中では彼女や彼女の娘を差別視する。
    日本という排他的な社会を象徴するかのようでもあり、ユキと青木崇高演じる主人公の巳之吉役の二人が愛の力で乗り越えて行く。

     

    本来、雪女という怪物を、人を愛した一人の女性として描いている。
    とても現代的なメロドラマでもあり、ユキを演じる杉野希妃の妖艶な美しさを楽しむ作品とも言える。

    またそれが日本的な映像とも余って、非常に美しい映像としてスクリーンに映し出される。
    日本の美というものを、発信している作品とも言える。

    私的『タイトル』

    テーマが有るか?共感できるか?

    どちらかと言うとホラー的な視点で怖いもの、というのが「雪女」の存在で有ったが、この作品では人間を愛してしまった一人の女性という視点から描いている。

    その一方で、人間がよそ者を迫害してしまうさまを描いていると言う点で、現代社会を感じる。

    作り手の強い意思を感じるか?

    杉野希妃が自ら演出して演じている、雪女の愛の強さがこの作品の芯となるが、体当たりの演技でそれを見せてくれている。

    俳優の意思や演技力が伝わるか?

    杉野希妃監督が、主人公に青木崇高を起用したのは「山臭さを感じたから」だという。
    彼の野性味あふれる力強い部分が、ユキを飲み込んでいく愛の力となっている。

    またベテランの佐野史郎や宮崎美子らの演技も、日本の古典的な部分を上手く引き出している。
    若手の山口まゆが、日本人らしい少女を好演している。

    映画らしい楽しさが備わっているか?

    部落的な差別の隠喩を感じるとともに、杉野希妃の本気の演技は映画ならでは。

    エンターテイメント性

    国際派映画人・杉野希妃として、日本の伝統を映像化している点や上野彰吾のカメラがそれを見事にモノクロとカラーで切り取っている。

    ただ時代設定が良くわからず混乱、マタギ(東北・北海道だけの名称?)の姿や着物姿と同時に、普通の背広も出てくるので、第二次世界大戦後のどこか、なんだとは思う。

    演出が素晴らしいか?

    独特の世界観がある、日本人が見ても(当たり前だが)違和感のない寒村。
    そして古くからの行事。

    一方で、海外を意識していると思われる所作の長回しによる撮影、日本発の作品としての見せ方としては「なるほど」というところがあった。

    脚本が素晴らしいか?

    今回は完全に、男女の愛に重きを置いている。
    その中で、二人の娘の存在の大きさを感じる、ただ娘を捨てて出ていくのだろうか?
    雪女は不老不死なのかな・・・と。

    日本という国の不思議さ、美しさを堪能できる作品としてオススメ。

    映画『タイトル』のデータ

    出演■杉野希妃/青木崇高/山口まゆ/佐野史郎/水野久美/宮崎美子/山本剛史/松岡広大/梅野渚/ほか
    監督■杉野希妃
    エグゼクティブプロデューサー■坂本敏明/田中弘樹/梶浦隆章/小野光輔/門田大地/市村友一 
    プロデューサー■小野光輔/門田大地
    コプロデューサー■福島珠理/山口幸彦
    2016年/日本/日本語(英語字幕付)/96分/カラー&モノクロ/シネマスコープ/Stereo/
    ©Snow Woman Film Partners
    配給:和エンタテインメント

    公式サイトはこちら

    映画『雪女』 【杉野希妃主演】

    【ストーリー】

    —恐怖と神秘と、そして雪の結晶のように繊細ではかなく美しい愛の物語—

    ある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。猟師の巳之吉は、山小屋で、雪女が仲間の茂作の命を奪う姿を目撃してしまう。
    雪女は「この事を口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。
    翌年、茂作の一周忌法要の帰り道に、巳之吉は美しい女ユキと出会う。
    やがて二人は結婚し、娘ウメが生まれる。
    14年後。
    美しく聡明な少女に成長したウメは、茂作の遠戚にあたる病弱な幹生の良き話し相手だった。
    しかしある日、茂作の死んだ山小屋で幹生が亡くなってしまう。
    幹生の遺体には、茂作と同じような凍傷の跡があった。
    ユキの血を引く娘のせいだと、巳之吉を激しく問いつめる幹生の祖父。
    巳之吉の脳裏に14年前の出来事が蘇り、以前から自分の中にあったユキに対する疑心と葛藤する。
    自分があの夜の山小屋で見たものは何だったのか、そしてユキは誰なのか…。
    ©Snow Woman Film Partners

  • 宮崎駿 終わらない人 好きな作品をまとめてみました

    宮崎駿 終わらない人 好きな作品をまとめてみました

    宮崎駿復活? 新作長編に再チャレンジ!?

    終わらない人 宮崎駿

    宮崎駿

    2016年11月13日(日)NHKスペシャル「終わらない人 宮崎駿」が放送された。
    3年前の引退宣言から700日「残された時間をどう生きるのか」を独占密着したドキュメンタリー。

    前半は、CGを使用した短編アニメの制作に四苦八苦する姿が映し出されるが、最後に出した結論は”長編企画 覚書”を鈴木敏夫プロデューサーに渡し「この映画作れるだけの金かき集めてください。こういうことが起きるかもしれないですよ」と笑いながら話す。
    最後に「何もやってないで死ぬより、死んではならないと思いながら死ぬ方が」と締めくくられた。

    えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

    『風立ちぬ』が最後じゃなかったのかぁ~(汗)
    ちなみに、映画『風立ちぬ』 宮﨑駿監督の最新作にして遺作?そして最高傑作!はこちらからどうぞ!

    スタジオジブリの30年

    ジブリの大博覧会

    先日、六本木の「ジブリの大博覧会」に行ってきたばかりだぁ~
    鈴木敏夫プロデューサー主導でスタジオジブリの30年間の歴史を一気に見せてしまうと言う企画。
    だから宮崎駿の仕事ぶりというよりも、鈴木敏夫プロデューサーが、どのように宣伝をして作品をヒットさせたか?がメインの展示だった。
    ↓↓ スタジオジブリの公式サイトです。

    スタジオの歴史はこちらのサイトが本当に詳しいです(笑)

    映画の難しいところは、一つの作品を作るのに企画から公開まで3年とか5年とか掛かることです。
    宮崎駿監督が、今度撮るかもしれない新作は3年計画で2020年公開を目指しています!
    スタジオジブリは、ある時から制作スタッフを丸抱えします、よい作品を作るためです。
    たくさんのお金がかかります、よく言われるのが「ジブリのアニメは10億~40億円はかかる」と言う噂、あっ噂です、でもこのくらいは掛かると思います。

    少しスタジオジブリの作品とその興行収入(お客さんが劇場で映画見て支払ったお金)を記載してみました。
    そして、ほぼ興行収入の半分は映画館(興行主)が持っていって、残ったものが配給収入となります。
    今は配給収入は発表されていません。

    ghibli

    スタジオジブリ作品の一覧と興行収入

    1984年 『風の谷のナウシカ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第18位 14.8億円(配給収入7.6億円) 91万人

    1986年 『天空の城ラピュタ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第20位  11.6億円(配給収入5.8億円) 77万人

    1988年 『となりのトトロ』 宮崎駿監督/『火垂るの墓』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第19位 11.7億円(配給収入5.9億円) 80万人

    1989年 『魔女の宅急便』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第12位 36.5億円(配給収入:21.5億円) 264万人

    1991年 『おもいでぽろぽろ』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第14位 31.8億円(配給収入18.7億円) 216万人

    1992年 『紅の豚』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第9位 47.6億円(配給収入28億円) 304万人

    1993年 『海がきこえる』 望月智充監督

    1994年 『平成狸合戦ぽんぽこ』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第10位 44.7億円(配給収入26.5億円) 325万人

    1995年 『耳をすませば』/『On Your Mark』 近藤喜文監督
    ジブリ興行収入第15位 31.5億円(配給収入18.5億円) 208万人

    1997年 『もののけ姫』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第3位 193億円 1420万人

    1999年 『ホーホケキョ となりの山田くん』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第17位 15.6億円(配給収入7.9億円) 115万人

    2001年 『千と千尋の神隠し』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第1位 304億円 2350万人

    2002年 『猫の恩返し』/『ギブリーズ episode2』 森田宏幸監督
    ジブリ興行収入第8位 64.6億円 550万人

    2004年 『ハウルの動く城』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第2位 196億円 1500万人

    2006年 『ゲド戦記』 宮崎吾朗監督
    ジブリ興行収入第7位 76.5億円 588万人

    2008年 『崖の上のポニョ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第4位 155億円 1200万人

    2010年 『借りぐらしのアリエッティ』 米林宏昌監督
    ジブリ興行収入第6位 92.5億円 750万人

    2011年 『コクリコ坂から』 宮崎吾朗監督
    ジブリ興行収入第11位 44.6億円 355万人

    2013年 『風立ちぬ』 宮崎駿監督
    ジブリ興行収入第5位 約120億円 約1000万人

    2013年 『かぐや姫の物語』 高畑勲監督
    ジブリ興行収入第16位 24.7億円

    2014年 『思い出のマーニー』 米林宏昌監督
    ジブリ興行収入第13位 35.3億円

    『魔女の宅急便』から鈴木敏夫プロデューサーが、宣伝を主体的に取り組んで映画を大ヒットさせました。
    と同時に、スタジオジブリの歴史にあるように「ジブリ第2期スタート」でスタッフを社員にする=固定費が膨らむ → 制作費がかかる、そこまでしてもよい作品を作ると言うことでしょうか。

    宮崎駿、長編作るってよ!(?)

    冒頭にも書きましたが、長編の企画が宮崎監督から鈴木プロデューサーに渡されました、果たして。

    そのキッカケになったのは、ドワンゴ 川上量生会長(カドカワ社長)のプレゼン。

    宮崎駿監督、ドワンゴ川上量生会長を一喝「生命に対する侮辱」

    「人工知能が作った、痛覚がなく頭部を使って歩くCG」を見た時に、宮崎監督が「極めて不愉快」と評した。
    「面白くない」なら第三者的な意見として述べる話だが、宮崎監督の”主観”として「不愉快」と感想を述べ一緒には仕事をしたくないと言う。
    鈴木プロデューサーも「どこへ、たどり着きたいんですか?」と質問をしているように、宮崎監督や鈴木プロデューサーが目指していた方向とは明らかに違う異質なものだった。

    川上量生会長の了解の上でNHKも放送しているので、当然、どちらの方向性が正しいと言う話ではないだろう、でも一つ確かなことは、これも一つの宮崎監督の制作意欲を掻き立てた要因でもあったようだ。

    ワンショット見た瞬間に「これはすばらしい」って、それが映画だと思っているから(宮崎駿)

    ストーリーとかに感動して、ではなくまずはワンショットのすばらしさ!こそが映画の生命線なんだと思う、そして・・・

    世界は美しいって映画を作るんだよね、きがつかないだけで世界は美しいよって、そういう目で見たいだけなんだよ(宮崎駿)

    子供たちに「世界は美しい」と気づいて欲しい、そういう願いと相反するものを見せられた、その思いが強かったのだろうと。
    だから最後に、

    地球最後の日が近いって感じがするね、それは人間のほうが自信がなくなっているからだよ(宮崎駿)

    将来、人工知能がアニメを描く時代がくるのだろうか?
    このおじいちゃん(宮崎監督)は、それに抗うために、再び長編映画への挑戦をするのか?

    どちらにしても、ファンとしては楽しみなのは間違いない。

  • 『君の名は。』  聖地巡礼 東京編

    『君の名は。』 聖地巡礼 東京編

    映画『君の名は。』  your name. のロケ地に行きたい!

    君の名は。

    聖地巡礼(ロケ地巡り)の事前準備に計画書を作成、後日、行ったらInstagramに記録予定(笑)

    (追記)
    東京に関しては、随時、行って写真を撮ってきました。
    平日でも、グループやカップルで聖地巡礼をしている人たちがたくさんいました。
    また外国の人(東南アジアの人)も聖地巡礼をしてました~とても国際的、少しお話もしました!

    東京都と岐阜県飛騨市が中心になるようです。

    映画『君の名は。』の感想はこちらから

    参考文献:もちろん映画!とこちらのビジュアルガイド

    新海誠監督作品『君の名は。』公式ビジュアルガイド

    それと注意ですが、ポケモンGOではありませんが、私有地への勝手な侵入や撮影はNGです。
    撮影する場合は、必ずお店や所有者の人の許可をもらってください。
    早朝・深夜に行くのは止めましょう~周辺の迷惑になります、こちらは責任は負いませんので。

    公式サイトからもアナウンスが出ています、ご確認ください。

    『君の名は。』関連場所訪問(聖地巡礼)についてのお願い

    『君の名は。』関連場所訪問(聖地巡礼)についてのお願い

    拝啓 平素より格別のご愛顧をいただき、厚く御礼申し上げます。
    さて、『君の名は。』公開後、本編中に登場する、または関連のある場所へ、多くのファンの皆様にお越しいただいておりますが、近隣の方々より騒音や早朝深夜の訪問に関する苦情を多数いただきました。関連場所への訪問を予定されている皆様におかれましては、節度のある行動、及びマナーに十分心掛けていただきますようお願い申し上げます。

    敬具
    「君の名は。」製作委員会

    映画『君の名は。』Blu-rayスペシャル・エディション3枚組

    東京編

    Google Map にまとめてみました。

    主人公・瀧くんの自宅マンション以外の撮影ポイントは、かなり正確にマッピングしました。
    瀧くんの自宅マンションと思われる場所は、かなり閑静な住宅街でしたので、正確な場所は載せていませんが、近くに行かれても周りに迷惑をかけないようにお願いします。

    四ツ谷駅周辺

    JR四ツ谷駅から上智大学の背景
    JR四ツ谷駅から上智大学の背景

    君の名は。

    四ツ谷駅赤坂口
    四ツ谷駅赤坂口

    四ツ谷駅赤坂口
    四ツ谷駅赤坂口

    四ツ谷駅で、瀧くんと奥寺先輩が待ち合わせをするシーンなど、何度か出てきます。
    どのシーンも、赤坂口になります。

    紀之国坂から四ツ谷駅方面

    君の名は。

    君の名は。

  • 宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    スピルバーグ映画は好きですか?

    スピルバーグ

    世界中で、日本でも、スピルバーグ監督の作品は大ヒットします!
    でも意外とスピルバーグ監督作品を、観客に媚びた作品として「つまらない」と言う人もいるみたいです。
    ちなみに・・・

    私はスピルバーグ監督作品が大好きです!

    十代にハリウッド映画にハマったのは、チャップリンと美男美女俳優と、ルーカス×スピルバーグでした。
    『スター・ウォーズ』や『インディー・ジョーンズ』は青春の1ページです。

    ルーカスが想像したスペース・ファンタジー『スター・ウォーズ』の特撮はそれまで無かったものでワクワクさせられた。
    そして、スピルバーグの作品はワクワクだけでなく、泣いたり・笑ったり・感動できたりした!と言う意味で「映画の全てがあった」と言う思いです。

    宇宙人?だったスピルバーグ

    1946年12月18日にアメリカのオハイオ州シンシナティでウクライナ系ユダヤ人の家庭に生まれ、アリゾナ州に育ったそうです。

    スピルバーグ自身が宇宙人と言う訳ではなく、宇宙人を描くことがアメリカ人としての使命だったと言えます。
    『未知との遭遇』はアメリカ人の憧れなのです。
    “?”と思ったでしょう~アメリカは200年ちょっとの歴史しかない国で、伝説や伝統がない国です。
    ヨーロッパならギリシャ神話からアーサー伝説とか色んな伝説が有り、日本にも天照大神から綿々と伝説が数多く有ります。
    そんなアメリカには、先住民族の伝説は有ってもヨーロッパから移住してきた人々には何の伝説も有りません、だからこそ、宇宙人に選ばれた民族としてのアメリカ人と言う物語が必要なのです!

    だから宇宙人は必ずアメリカに舞い降ります、スーパーマンも落ちたところはアメリカです!(笑)
    エリア51を聖地にする必要があり、世界中にエンターテイメントとして広めたのがスピルバーグその人でした。

    高校くらいの頃には、早川書房から数々のSF小説が日本に紹介されました。
    ロバート・A・ハインラインやフィリップ・K・ディック、アイザック・アシモフ(ソ連生まれのアメリカ育ち)、アーサー・C・クラーク(イギリス人)と言った作家たち。
    それぞれが映画化された原作を数多く書いているSF界の重鎮たち。

    文字の中の世界をスピルバーグが明確に、宇宙人・宇宙船の映像化を果たし、世界のスタンダードにしてしまった。
    今、スピルバーグ監督作品について語ること、それは彼はSFだけではなく、パニック映画やヒーロー物、ヒューマンドラマからシリアスなものまで、自分の作りたい作品を自由に作っている、アメリカの現代の映画史そのものと言える。

    スピルバーグ

    みんなが選んだスピルバーグ・ベスト10

    ローリングストーン誌が選んだベスト10はこちら~

    10位 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』 237百万ドル:13位

    9位 『1941』 109百万ドル:19位

    8位 『ジュラシック・パーク』 796百万ドル:3位

    7位 『プライベート・ライアン』 369百万ドル:9位

    6位 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』 766百万ドル:4位

    5位 『激突!』 

    4位 『未知との遭遇』 481百万ドル:5位

    3位 『E.T.』 1,228百万ドル:1位

    2位 『シンドラーのリスト』 199百万ドル:15位

    1位 『JAWS/ジョーズ』 1,109百万ドル:2位

    ※ 現在の価値に換算した場合 Boxofficeより、順位はスピルバーグ監督作品内

    人気投票で、ダントツの1位が『JAWS/ジョーズ』だそうで、2位に倍の投票が有ったらしく、映画の専門家(評論家とか関係者)の間でも評価は高いので納得。

    その他、米VULTUREが選んだ全作品のランキングでは、トップは『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でした。

    スピルバーグ&是枝裕和監督

    【王様のブランチ】好きなスピルバーグ監督作品TOP10

    2020年5月23日の【王様のブランチ】では、スピルバーグ監督作品の視聴者が選んだトップ10が放送されました。

    10位 『宇宙戦争』 (’95年公開)

    9位 『激突』 (’73年公開)

    8位 『レディ・プレイヤー1』 (’18年公開)

    7位 『シンドラーのリスト』 (’94年公開)

    6位 『A.I.』 (’01年公開)

    5位 『未知との遭遇』 (’78年公開)

    4位 『ジョーズ』 (’75年公開)

    3位 『E.T.』 (’82年公開)

    2位 『インディー・ジョーンズ』シリーズ (’81年公開~)

    1位 『ジュラシックパーク』 (’93年公開)

    ちなみに『ジュラシックパーク』は『インディー・ジョーンズ』と同様にシリーズ化されていて、第2作まで監督として演出を手がけています。

    『ジュラシック・パーク』 (1993) 監督
    『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』 (1997) 監督
    『ジュラシック・パーク III』 (2001) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド』 (2015) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 (2018) 製作総指揮

  • 映画『君の名は。』  オッサンでも感動できる青春映画の傑作登場!

    映画『君の名は。』 オッサンでも感動できる青春映画の傑作登場!

    映画『君の名は。』  your name.

    君の名は。

    まだ会ったことのない君を、探している

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    遂にBlu-ray&DVDが発売!

    【Amazon.co.jp限定】「君の名は。」Blu-rayコレクターズ・エディション 4K Ultra HD Blu-ray同梱5枚組 (初回生産限定)(早期購入特典:特製フィルムしおり付き)(オリジナル特典:描き下ろしA4特製フレーム高画質印刷+特殊加工ポストカード2枚組付き) — Amazonで見る

    予想外の展開が待っている!これから映画を観る人へ

    新海誠監督+川村元気プロデューサー(企画・プロデュース)作品。
    決して新海誠ファンではないけど凄かった!

    もちろん日本映画は沢山見るし、ジブリ作品も見る、50のオッサンだからヤマトやガンダム、999を通過した世代、アニメ大好き世代でもあるけど、単なるラヴコメ・アニメを見たいとも思わない。

    それらを全部、見事に良い意味で予想を裏切ってくれる作品。

    『秒速5センチメートル』(07年)、『言の葉の庭』(13年)など意欲的な作品を数多く作り出してきた気鋭のアニメーション映画監督・新海誠、と言う前説はあるものの、私は見たこともなかった。
    世界的に既に有名なアニメーター(演出家?)で、精密な風景描写や色彩の豊かさも評判になってるのは知ってるくらい。
    夢の中で、少年少女が入れ替わる、と言うどこかで聞いたことの有るような話。
    まぁ~ハッキリ言ってオジサン世代にとっては大林宣彦監督の『転校生』へのオマージュを感じずにはいられないし、途中でどこかで『時をかける少女』になるのでは?とも想像してしまう。

    印刷用_君の名は。_サブ01【7月5日差替】

    この作品、映画館で見る、と言う価値がある美しい映像が広がる、日本のアニメーションの品質の高さとも言えるけど、この映画は単なるラヴコメではない壮大な物語を展開していく、それにふさわしい映像が展開されていく。
    そして・・・
    予告に流れるお話はほんの序章に過ぎず『時をかける少女』への展開も想像できるけど、そこからが予想外の展開が待っている!

    高校生の心情が見事に描かれていて、そこは友情だったり、先輩への淡い想いだったり・・・
    そこから青春の1ページに収まらない物語が展開していく。
    若い人たちには、きっと壮大なSFチックな恋愛青春映画に映るんだと思う。
    でも、オッサンにしてみると「そう青春ってこういうもんだった」と思い返しながら、それは続いていつかまた青春に出会うのかも?と思わせてくれる、そんな不思議な青春映画になっている。

    この夏!(もう残暑だけど)絶対見たほうが良い青春映画、いや若者だけじゃなくて、どんな年代でも人との出会いの大切さを感じることができる作品!

    ちなみに宣伝的に、詳しい情報を書いとくと・・・
    作画監督を務めるのは『千と千尋の神隠し』(01年)など数多くのスタジオジブリ作品を手掛けた、アニメーション界のレジェンド・安藤雅司。
    また『心が叫びたがってるんだ。』(15年)などで新時代を代表するアニメーターとなった田中将賀をキャラクターデザインに迎えるなど、日本最高峰のスタッフがスタジオに集結。
    あっ、田中将賀さんのファンも多いらしい。
    そして主題歌を含む音楽は、その唯一無二の世界観と旋律で熱狂的な支持を集めるロックバンド・RADWIMPSが担当する。

    夏休みの劇場は、高校生・学生であふれかえっていた。

    君の名は。

    私的『君の名は。』 ここからは思いっきりネタバレ!要注意!!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    ここからはネタバレで行くので、見てない人は見てから読んでください。

    「運命の出会い」=赤い糸を、さかのぼって物語にするとこうなるんだろう、と言う想像からできた気がする。
    だからラスト・シーンの「君の名前は?」に運命を感じるんだと思う。

    そう観客の一人ひとりの運命の出会いの裏側には実は壮大な物語があるのかもしれない。
    それくらい人との出会いって意味があって、意義のあるものと言うのを感じさせてくれる。

    だから歳を取っても、運命の出会いはあるかもしれないし、逆に歳を取っている分、もっと壮大なストーリーが人との出会いにはあるのかもしれない、と思いたい、そう思える作品。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    企画・プロデュースの川村元気Pは「世界から猫が消えたなら」の原作者でも有り、この物語が新海誠監督主導だったのか、どうなのか興味深いところ。
    後半は怒涛の展開なんだけどディテールが丁寧で、赤い糸の使い方が上手い!

    アラフォー世代が作ってる作品だけど、未だ青春ど真ん中だと思って生きてる人たちの熱意を感じまくった!

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    今回はアニメなので、さてどう表現したらよいのかなぁ~
    神木隆之介はアニメも沢山やってるから、この手の役は上手い。
    むしろキャラクターデザイン的なところなんだと思うけど、CGではない日本のアニメの良さを感じる。

    あっ、でもこの手のアニメってなんで日本でしか描けないのかな?

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    冒頭の数分間は、30分のTVアニメのような始まり方でちょっと焦った。
    何か狙いが有ったのかな?
    逆にその後の映像とかは、ジブリや細田守監督のような広大な世界が広かっていく。

    そして、なんと言っても映像が美しい!
    これは実写じゃできないよなぁ~と思いつつ。

    ⑤ エンターテイメント性

    青春映画であり、恋愛映画でもあるし、でも若者向けだけでもない。
    身体が入れ替わる話から、タイムパラドックスの話に展開していきながら、実は運命の出会いって、自分の忘れた過去の繋がりから来てる、って思わせる展開、ラストのタイトルを見て「君の名前は?」と本当につぶやきたくなる瞬間、うわーっと来てジーンと来るこの展開には脱帽。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    映像が心情を表す、この辺が素晴らしい。
    後半をたたみ掛ける展開になるが、前半の丁寧な作りが聞いてくる。
    でも、やっぱりアニメじゃないとできない演出だよね、いつかこれを実写でできる時代が日本にも来るのかな?(興行的に考えたらアニメが良いに決まってるけど)

    君の名は。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    主人公の男の子とバイト先の先輩の素敵な女性との会話とか、細かいところの脚本が丁寧で好き!
    もちろん、女の子が朝になるとおっぱいを揉むところとかも・・・
    あとは、主人公の女の子の髪型が変わる理由が後で判るところとも。

    でも、途中から一切予想外の展開、ラストの「運命」を感じさせてくれる展開は凄かった。

    ⑧何度も見たくなるか?

    いつまでも青春でありたい!と願う若い人、オジサンやあらゆる世代の人、どの年代でも見れるし、だからこそ見たい映画。
    既にカップルの人たちも、記憶にないこんな凄い出会うまでのストーリーがあるのかも?と思わせる。

    また、観ようっと(笑)

    新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド — Amazonで見る

    映画『君の名は。』のデータ

    【声の出演・スタッフ】
    神木隆之介 上白石萌音 
    成田凌 悠木碧 ※島崎信長 石川界人 谷花音
    長澤まさみ 市原悦子

    ※島崎信長さんの「崎」は正しい文字が環境により表示できないため、「崎」を代用文字としています。

    監督・脚本:新海誠
    作画監督:安藤雅司
    キャラクターデザイン:田中将賀
    音楽:RADWIMPS

    2016年8月26日 全国東宝系にてロードショー

    「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション — Amazonで見る

    公式サイトはこちらから

    【ストーリー】
    千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
    山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
    町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
    小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
    「来世は東京のイケメン男子にしてくださ―――い!!!」
    そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
    見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
    念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。
    一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。
    行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。
    繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
    二人は気付く。
    「私/俺たち、入れ替わってる!?」
    いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
    残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。
    しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。
    入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。
    「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」
    辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。

    出会うことのない二人の出逢い。運命の歯車が、いま動き出す

    (C)2016「君の名は。」製作委員会