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  • 映画『風と共に去りぬ』 ハリウッド映画史に残る不朽名作を語ってみる

    映画『風と共に去りぬ』 ハリウッド映画史に残る不朽名作を語ってみる

    映画『風と共に去りぬ』 GONE WITH THE WIND

    風と共に去りぬ

    雄大なスケールの中に燃え上がる炎の恋!映画史に輝く不朽の名作(リバイバル時)

    映画史上、燦然と輝く愛の金字塔!!
    炎のごとく燃え上がる世紀のロマンを雄大、華麗に描いた永遠・不朽の名作(リバイバル時)

    主人公スカーレットとヴィヴィアン・リーの奇跡の出会い

    一番最初にこの作品を観たときは、その良さが全く判らなかった!余りにも幼すぎて・・・
    その後、観たときに感動と共に大きなショックを受けた作品。
    アカデミー賞の監督賞を取ったフレミング監督と共に、映画の後半はジョージ・キューカー監督がメガホンをとった。

    作品としては、その影響もあり2部構成のような作りになっている。
    フレミングはあくまで大河ドラマとしてこの作品を撮り続け、キューカーは人間ドラマとして撮った。
    それでも、この作品が成功したのはプロデューサー・セルズニックの執念の現れだろう。

    当時、最新のカラー技術を用いて、映像的な美しさを演出したのはもちろん、セットも豪華に組まれた。
    俳優陣も、これ以上はないと言っても間違いないだろう。
    レット・バトラー役は、当時はクラーク・ゲイブル以外考えられなかったし、スカーレット・オハラ役はヴィヴィアン・リーを発見することが出来た。
    彼女にとっては、この作品に出たことによって一気にスターダムにのし上がった。
    これだけのスターが出演しながら、それぞれの配役がピッタリとマッチしている点も、今後はなしえないことだろう。

    ヴィヴィアン・リーの発見には逸話が残るぐらい有名。
    数多くの有名な女優がカメラテストを受けたが、恋人でありイギリスの名優ローレンス・オリビエと共にハリウッドを訪れた彼女に、白羽の矢が立ったのは有名な話。

    原作も、ミッチェル女史が南北戦争の話を伝え聞いたことを書き綴った部分と、彼女自身の体験を盛り込んだ話として書かれ、当時の大ベストセラーでもあった。
    ミッチェル女史自身が、かなりの美貌の持ち主であり資産家の娘だったことを考えると、スカーレットはミッチェル自身とも言える。

    この作品の素晴らしい点は、そのテーマにあった。
    確かに最高の俳優に恵まれ、湯水の如くお金を使い、原作にも恵まれた。
    やはりスカーレットの生き様を、南北戦争という大河ドラマをしっかり描きつつ、それに負けない力強さを持って描いていたことだ。
    それは上にも書いたとおり、いくつかの偶然(原作が既に持っていたスカーレット像と、それを演じきれるヴィヴィアン・リーという女優の存在)によってなされた。

    アトランタからタラに戻るシーンで、枯れ果てた木の傍らで力強く立ち上がるスカーレット、レッド・バトラーが去った後でもくじけない、スカーレットの精神的な強さ。
    そこには、アメリカン・スピリットと言う言葉では片づけられない、人間として逞しさ勇気を感じることが出来た。
    このテーマを見事に描き切り、傑作として映画史を語る上で、忘れることの出来ない作品となった。

    Reviewed in 11.1998

    風と共に去りぬ

    人間のドラマの全てが詰まった作品

    久しぶりにこの作品を観た。
    前回観たのは5,6年前でビデオ、映画館で観るのは十数年ぶり。
    今回の上映は、60年前のテクニカラーを再現する事を一番に考え処理したもの。
    今年でちょうど60周年記念と言うこと。

    映像自体は明らかにビデオに比べると美しく、映画館で聞く音楽はまた一段と良い。
    但し、今回の上映館、有楽町スバル座は音響設備が余り良くなかったのが残念。

    それはさておき、何度目か(十数度目か?)の鑑賞になるこの作品。
    何度観ても素晴らしさを実感せずにはいられない作品。
    今回はその素晴らしい点を色々発見する事も出来た。

    まずその最初がドラマとしての素晴らしさ。
    とにかく物語が面白い、それは原作者マーガレット・ミッチェルの功績で有る事は間違いない。
    四人の主人公(レット、スカーレット、アシュレーにメラニー)が魅力的であること。
    理想の男性像としてはレットであり、理想の女性像としてはメラニーなのだろう。
    が、優柔不断さと優しさが混在するアシュレーもまた一つの男性像だし、気が強くわがままで利己的なスカーレットもまた一つの女性像の憧れの姿だと思える。
    その四人の主人公が、アメリカ最大の内乱、南北戦争を舞台にして波瀾万丈の人生を送る。
    大河ドラマと人間ドラマが混在する。
    色々な愛の形を描きながらも、家族の絆や友情、そして奴隷制度や南部の文化も描いている。

    そしてこの劇的なドラマ性を持った小説を、見事に映像化したことの素晴らしさ。
    それは破綻のない演出もしかり、お金をふんだんに掛けたセットもしかり、で有る。

    ここに描かれるテーマは人間の本当の強さとは何か?人間が生き残るには何が必要か?と言うことだと思う。
    だからこそ、今でも人々の心を強く打つのだろう。

    この映画にはおそらく、これからも起こり得ない偶然がいくつも重なって、奇跡が生まれたと言った方が良いのかもしれない。
    それは60年前と言う映画の一番良い時代、ハリウッドの映画製作のシステムが完成した時期で有り、未だ初期の映画作りの純粋さを残していた時期でも有った。
    そして意欲的でバイタリティあふれるプロデューサー、デビッド・O・セルズニックの手元に、この小説が渡ったこと。
    更にクラーク・ゲイブルとヴィヴィアン・リーと言う二人の俳優が存在したこと。
    最後の偶然は、この時期、本格的にカラー映画が出てきたこと(この映画ができたのは第二次世界大戦前である!)。

    小学生の頃、この作品を観たときに、レットの男らしさを理解できず、スカーレットの魅力も理解できなかった。
    ただ壮大なドラマだけに感心したに過ぎなかった。
    それが少しずつ時間が経つにつれて、男女の愛に感動するようになった。

    そして今回は親子の愛情、それに涙する事が出来る年齢になった。
    オハラ親子の愛、レットの娘への溺愛、家族の大切さ...それらもこの作品、開拓精神旺盛なアメリカ人の心のより処、それが家族であることが、今、 この年齢になって理解できる。

    良い映画を何度も観ることの素晴らしさ!それができることが映画の素晴らしさである。
    そしてそう言う映画に出会えることこそが、(一つの)人生の喜びでもある。

    今回、60年前のテクニカラーの美しさ、音楽にのって冒頭のタイトルが出るシーンから心揺さぶられる。
    そして、スカーレットは言う「明日は明日の風が吹く」と。
    その姿こそが、人を強くして生きる道標をとなることを、人々の心に植え付けていく...永遠に!

    Reviewed in 11.1999

  • 映画『影武者』 コッポラとルーカスが認めた黒澤明作品

    映画『影武者』 コッポラとルーカスが認めた黒澤明作品

    映画『影武者』 THE SHADOW WARRIOR

    影武者

    動乱の戦国を巨大なる幻が行く--

    晩年の歴史絵巻、戦記ものというより人間ドラマ

    黒澤明監督晩年の作品と言って良いのだろう。
    黒澤監督は、やはりダイナミックな映像がその最大の持ち味だと思う。
    それこそは映画であり、また人々がダイナミックに躍動することで、一人一人のキャラクターが浮かび上がってくる。

    この作品では、歴史と言うものが大前提にある。
    影武者を捜し出すエピソード自体はオリジナルになるが、武田信玄の「喪を三年秘す」のは歴史的な事実。
    また弟・信廉が一時期、信玄の影武者になっていたのは、これまた歴史的な通説。

    信玄の偉大さが、影武者になった泥棒と武田勝頼を通して描かれている。
    そしてそこにあるのは、戦争の無情さで有る。
    武田信玄ほどの武将になると、戦国時代という時代であったとしても、人命の尊さを知っているのである。
    その事が人の上に立つものの資質なのかもしれない。

    それ以上にこの映画の醍醐味は、武田の騎馬隊を再現した数々の戦闘シーン。
    これだけの規模の人間達を操り、見事に合戦シーンを再現してみせた。
    これこそが映画なのである、黒澤監督にしか出来ないこだわりと完全主義。

    武田信玄と泥棒(影武者)、人格者と卑しい者、この相反する人間性の二役を見事に仲代達也が演じている。
    当初は勝新太郎が演じていたが、勝も黒澤監督も完全主義者で強情、意見が分かれて互いに折れず、勝が役を降りたという。
    そこには黒澤監督の、また勝新太郎の映画への執念が感じ取れる。
    この作品自体、執念の固まりのような凄味が有る。

    Reviewed in 12.1999

    2017年に改めて振り返って見ると

    黒澤明監督は1965年(私が生まれた年)までに作った映画が一番良い時期だったように思う。
    1999年頃はまだ私も日本映画をそれほど見ておらず、黒澤明監督の映画もそれほど見ていなかった。

    この『影武者』にしても続く『乱』にしても、黒澤明時代劇として十分に楽しめる作品だし、VFXを使わずに戦闘シーンを再現できるのは、黒澤明の名前がなければできないことだと思う。

    大規模戦闘シーンを再現できるだけの巨匠になったことは、それを作る資格を意味するが、ダイナミズムがそれで達成できるものではないことも事実と判った。
    『野良犬』『羅生門』から『天国と地獄』『赤ひげ』までのダイナミズムを超えることはもうなかった気がする。

    映画『影武者』のデータ

    影武者 — Amazonで見る

    THE SHADOW WARRIOR 179分 1980年 日本

    監督■黒澤明
    製作■黒澤明/田中友幸
    外国版製作■フランシス・コッポラ/ジョージ・ルーカス
    脚本■黒澤明/井手雅人
    撮影■斎藤孝雄/上田正治
    撮影協力■中井朝一/宮川一夫
    美術■村木与四郎/桜木晶(助手)
    音楽■池辺晋一郎
    録音■矢野口文雄
    監督部チーフ■本多猪四郎
    アドバイザー■橋本忍
    照明■佐野武治
    編集■黒澤明
    出演■仲代達也/山崎努/隆大介/萩原健一/根津甚八/大滝秀治/油井昌由樹/桃井かおり/倍賞美津子/室田日出男/志村喬

    カンヌ国際映画祭 1980年
    パルム・ドール(グランプリ)授賞

    英国アカデミー賞
    監督賞授賞 黒澤明
    衣装デザイン賞

    フランス・セザール賞
    最優秀外国映画賞授賞

    <DATA>

     巨匠・黒澤明監督が「デルス・ウザーラ」以来5年ぶり(日本映画としては「どですかでん」以来10年ぶり)に製作した、戦国スペクタクル巨編。
     武田信玄の影武者として生きた男の悲喜劇を荘厳にして絢爛な映像で描く。
     戦国時代。
     家康の野田城攻めの折り、鉄砲で撃たれこの世を去った武田信玄。
     弟信廉は信玄死すの報を打ち消すため信玄の影武者を立てる。男は盗みの罪から処刑されるところを信玄と瓜二つだったことから助けられたのだった。
     だが男にとって戦国の雄・信玄として生きることはあまりにも過酷だった……。
     製作費の高騰で計画が頓挫しかかったり、当初主役だった勝新太郎が監督との意見の相違から途中降板するなどの話題にも事欠かなかった。
     カンヌ国際映画祭グランプリ受賞。 <allcinema>

    全国統一の気運が高まる戦国時代、その雄“武田信玄”は敵を欺くため、影武者を使ったと言われている。
    死刑執行寸前だった泥棒(仲代達也)が、実は武田信玄に瓜二つだったことからこの物語は始まる。
    そして、京に進軍の途中、信玄が死にその遺言で、三年の間信玄の死を隠すことに...
    海外版製作を、黒澤監督を師と仰ぐフランシス・コッポラ、ジョージ・ルーカスが引 き受けることで、製作が実現化した。

  • 映画『エリザベス』 血に塗られた女王・エリザベスを見事に描く

    映画『エリザベス』 血に塗られた女王・エリザベスを見事に描く

    映画『エリザベス』 ELIZABETH

    エリザベス

    世界の映画賞、堂々16部門受賞!!!
    その瞳が、唇が、その存在が革命<ヴァージン・クイーン>25歳。

    ヴァージン・クィーン演じきったケイト・ブランシェットの世界デビュー!

    イギリスの歴史時代劇と言うだけで、ちょっと楽しみにしていた作品。
    しかも今年(1999年)のアカデミー作品賞ノミネート作品でもある。
    ノミネートされた作品の中では、日本公開が一番遅い作品となったが、これまでのノミネート作品のどれもが面白く質が高く、その点でも楽しみにしていた作品。

    観終わった時の第一印象が、あぁ~楽しかった!なのである。
    私は歴史物が好きで、しかも時代に翻弄された人々を描いた作品を観ると、とっても感動してしまうのである。
    で、この作品はどうかというと、余り感動はないのだが楽しいのである!

    第一印象の後に、不満がいくつか出てきたことも確か。
    スケール感がないのである。
    映像も絢爛豪華だし、建築の様式美や船遊びの花火のシーン等の演出はあるのだが、どのシーンも奥行きが感じられないのだ。
    この点は、ヴィスコンティが涎が出るくらい巧いのだが、どうもこの作品ではお金の掛け方が足りないような気がするし、後はカメラワークが今ひとつな気がした。
    映画が始まってすぐは俯瞰などのシーンが有って良かったのだが、どうも画面全体が暗いことも有って、一つの場面での奥行きが出てこない。
    また、如実なのは、戦場のシーンでエキストラをケチったのか?写している場面が狭いような気もした。

    それと重厚さと言う点で、今ひとつなのである。
    エリザベスⅠ世の時代絵巻なのだから、個々の登場人物の描き込みをもう少ししたら良いのにと思う。
    一番気になったのが、ノーフォーク公の描き方。
    彼はメアリーⅠ世が亡くなったときに、女王の証である指輪をエリザベスに渡すように指示する。
    このシーンは、彼がイングランドに対しての忠誠心の高さ表す。
    その人物がエリザベス暗殺の中心人物になる理由や背景をもう少し描くべきだったような気がする。
    結局、時代という背景の描き込みが、もう少し踏み込まれていないことが、この作品から、重厚さを奪ってしまったのだろ う。

    また、この時代は暗殺や策略が当たり前。その点、もっと残虐なシーン等が有ると、逆にエリザベスの凛々しさや清らかさが際立ったのでは?と思わせる。

    が、これらの点が有ったとしても面白かったと思わせるのは、この映画のテーマは、その時代性よりも、エリザベス自身の 成長と言う点に焦点を絞り、それに応えてケイト・ブランシェットが見事な演技をしたことに有ると思う。

    不遇の少女時代から恋に落ちて、そして女王になり裏切られ政治の中で辛い立場に置かれてしまう。
    その中で愛らしく美しい女性から、戸惑いながら苦しむ女性、そして威厳と自身に満ちあふれた女性への変貌。
    決してブランシェットが美しい女優だとは思えないが、繊細な表情の素晴らしかったこと!彼女を見るだけで、この作品を観る価値が有ると思えてしまう。

    また彼女を囲む俳優陣。
    『恋におちたシェイクスピア』(時代も同じエリザベスⅠ世)と重なるジョセフ・ファインズとジェフリー・ラッシュの二人は、こっちの作品の方が断然良い。
    特にジェフリー・ラッシュが、ファニー・アルダン演じるメアリー・ド・ギーズを暗殺しに行ったときの演技が素晴らしい。
    他にもイギリスやフランスの名優が、素晴らしい演技を披露してくれる。

    結局、ケイト・ブランシェットの瑞々しさが私に楽しい!と言う思いにさせてくれた作品でした。
    アカデミー賞を授賞したジェニー・シャーコアのメイクアップは素晴らしかったし、意外と音楽が良かったなぁ~と。
    それにしてもこの作品、どこか『ゴッドファーザー』に似ていませんか?

    最後に、元フランス代表のサッカー選手だったカントナが、結構、演技して頑張っているのを観て思わず微笑んでしまっ た。

    Reviewed in 09.1999

    映画『エリザベス』のデータ

    エリザベス (字幕版) — Amazonで見る

    ELIZABETH 124分 1998年 イギリス

    監督■シェカール・カプール
    製作■アリソン・オーウェン/エリック・フェルナー/ティム・ビーヴァン
    脚本■マイケル・ハースト
    撮影■レミ・エイドファラシン
    プロダクション・デザイン■ジョン・マイヤー
    衣装■アレクサンドラ・バーン
    編集■ジル・ビルコック
    音楽■デヴィッド・ハーシュフェルダー
    キャスティング■ヴァネッサ・ペレイラ/シモーヌ・アイルランド
    ライン・プロデューサー■メリー・リチャーズ
    メイクアップ■ジェニー・シャーコア
    共同製作■デブラ・ヘイワード/リザ・チェイザン
    出演■ケイト・ブランシェット/ジョセフ・ファインズ/ジェフリー・ラッシュ/クリストファー・エクルストン/リチャード・アッテンボロー/ファニー・アルダン/キャシー・バーク/エリック・カントナ/ジェイムズ・フレイン/ヴァンサン・カッセル/ジョン・ギールグッド/ケリー・マクドナルド/ダニエル・クレイグ

    1999年 アカデミー賞
    最優秀メイクアップ賞授賞 ジェニー・シャーコア
    作品賞ノミネート
    主演女優賞ノミネート ケイト・ブランシェット
    撮影賞ノミネート レミ・エイドファラシン
    美術賞ノミネート ジョン・マイヤー
    衣装デザイン賞ノミネート アレクサンドラ・バーン
    作曲賞(ドラマ部門) デヴィッド・ハーシュフェルダー

    1999年(第51回) 英国アカデミー賞
    最優秀イギリス映画賞授賞
    最優秀主演女優賞授賞 ケイト・ブランシェット
    最優秀撮影賞授賞 レミ・エイドファラシン
    最優秀メイクアップ賞授賞 ジェニー・シャーコア
    最優秀楽曲賞授賞 デヴィッド・ハーシュフェルダー
    その他、7部門ノミネート

    1999年 ゴールデン・グローブ賞
    最優秀主演女優賞(ドラマ部門)授賞 ケイト・ブランシェット

    <DATA>

     16世紀イングランド。 3歳で私生児の烙印を押され、21歳で反逆罪に問 われロンドン塔に幽閉される。
     そして25歳で史上二番目のクイーンに即位。
     渦巻く権力闘争と血塗られた宗教争い・・・。
     全ヨーロッパを敵に回す中で、男を愛し、傷つき、愛を脱ぎ捨て、女をそして人間を超えた存在<ヴァー ジン・クイーン>となったエリザベス。
     彼女の壮絶な生きざまを描いた愛と激動の2時間 04分!

     英国王ヘンリー8世と、その愛人アン・ブーリンの間に生まれたエリザベス。
     腹違いの姉、メアリー女王の死後、弱冠25歳でイングランド女王に即位。
     側近のウォルシンガ ム、セシル、ノーフォーク卿でさえも誰が敵か味方か分からない中で、唯一彼女の心 の支えになっていた恋人のダドリー。
     王室のスキャンダルの的となりながらも、毎晩逢い引きを重ねる中で、国内の宗教争いは激化し、イングランド史上最大の危機に直面する。
     エリザベスを失脚させようと、時の権力者ローマ法王を始め、全ヨーロッパから忍び寄る暗殺司令と陰謀の影―。
     その計画の中に恋人のダドリーも加わっているという衝撃の事実を知る。
     自分の家来やヨーロッパ中に敵を作りながらも優れた判断力と英知で国を建て直そうとしたエリザベスだったが、無益な戦いで国民が傷ついていくのを目の当たりにした彼女は、ある決意をする・・・。

     爛豪華な世界の中で、ハリウッドのアクション大作を凌ぐ迫力の映像が展開! 女王エリザベスには、ゴールデングローブ賞他各賞を総なめにし、あのブラッド・ピットも大絶賛した新星ケイト・ブランシェット。
     その他、恋人のダドリーに「恋におちたシェイ クスピア」のジョセフ・ファインズ、「恋におちたシェイ クスピア」、「シャイン」のジェフリー・ラッシュ、「ドーベルマン」の ヴァンサン・カッセル、トリュフォー作品で知られるファニー・アルダンら、実力対決も見物。
     監督は本作で世界的な注目を浴びた「女盗賊プーラン」のシェカール・カプール。
     全てのルールを破り、世界の映画賞、堂々16部門を受賞した革命的映画がいよいよ 公開される。 (オフィシャル・サイトより)

     

  • 映画『ブラインド・マッサージ』  目が見えないと見えてくる衝撃的な世界

    映画『ブラインド・マッサージ』 目が見えないと見えてくる衝撃的な世界

    映画『ブラインド・マッサージ』

    光を見る目、闇を見る目。

    2017年1月14日(土)より、アップリンク渋谷、新宿K’s cinemaほか全国順次公開

    イントロダクション

    南京の盲人マッサージ院を舞台に、激しい感情のぶつかり合い、目の見える人には想像できない人間関係を描いた本作は、2014年第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を、台湾のアカデミー賞・第51回金馬奨で作品賞を含む6冠、第9回アジア・フィルム・アワードで作品賞、撮影賞など、数多くの賞を受賞した作品。

    原作「ブラインド・マッサージ」 ビー・フェイユイ著は中国で20万部のベストセラー小説。
    監督は『二重生活』などのロウ・イエ、主演には新星ホアン・シュエン、実力派のチン・ハオなど。

    心が震える衝撃作品!

    「目には種類があるの。光が見える目と、闇が見える目が――」

    一番、印象的だったのは、盲目の美女をマッサージを受けに来た健常者の男性たちが口々に「彼女は美しい」と言う、すると彼女の外見を見ることができない、同僚の盲人マッサージ師が彼女に強い興味を持ち始めること。

    人は「五感」を持っているというが、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、そして視覚、この中でやはり一番なくて不便なのは視覚なんだと思う。
    美的感覚は、視覚と聴覚から得るものがほとんどのような気がするので、視覚がない場合の「美しい」の意味はなんなだろう、と。

    そして、盲目でありながら、人として生きると言うことは、恋愛もすればセックスもする。
    目が見えないことの不便さ、健常者には計り知れない世界が映し出される。

    私的『ブラインド・マッサージ』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品の根底にあるのは「格差」。
    中国の中でも(日本も同様だけど)貧富の格差が広がっていて、特に盲目と言う弱者には限られた仕事しかできない。

    作品の中で、盲目の主人公が風俗店で売春婦と恋に落ちるが、盲目の人ができる人は自分の肉体を使うマッサージ師くらいしか仕事がない、都会でまっとうなマッサージ師になれる方がまだマシ。
    売春婦も自分の身体でお金を稼いでいる。

    兄弟が背負った借金を肩代わりする話を借金取りとしている中で「目が見えないと、街に立てば”物乞い”としてお金はもらえるが、そんなことはしない」と言う。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    この作品では目が見えないことが弱者として描かれているが、何が人を弱者にするかは様々であり、そこにスポットを当てることで見えてくるものがある。

    盲目の人からは健常者は”怖い”存在らしい、それは見えているものが違うから、接する態度が変わってくる。
    これは普通の金持ちと貧しい人の間では同じような気がする。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    今回、主要な登場人物は、健常者の役者が盲人役をしているが、これは素晴らしかった、てっきり全員盲人の人かと思っていた。

    時には人より激しい感情を露わにする、一昨年くらいに聾唖者の若者たちの生態を描いた『ザ・トライブ』がラストに殺人に走ると言う”動的”な描き方だったが、こちらは”静的”な描き方にも関わらず、感情の起伏の幅が大きく感じたのは、役者の力量の差も大きかった。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    盲目の世界をどう表現するか?どういう世界が広がっているのか、そして彼ら彼女らが何を考えているのか?そして、盲人が人として生きるという深さを描くには、映画でしかできない世界観があった。

    ⑤ エンターテイメント性

    演出が素晴らしいから、飽きることがない。
    ただ楽しいだけの話ではない、静的な世界観の中に感情的な激しさに衝撃がある。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    盲目の表現の仕方に、ピンぼけを使ったり、あえて暗闇が続いたり。
    盲人にとっては暗闇は、暗闇ではない、それが日常だから。

    ⑦ 脚本(原作)が素晴らしいか?

    主人公の女性に対する感情、カップルのセックス、そして日常の仕事、主人公が少しずつ成長していくことで、暗闇の中に見える人生の光を感じる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    自分が体験できないことでもあるので、非常に興味深い。
    また、青年が成長する物語として、その感情の起伏の激しさを感じることができる。

    今の日本人の若者には少ない「生きる」ことへの欲求を感じることができると言う意味で、見る度に勇気づけられそう。

    映画『ブラインド・マッサージ』のデータ

    原題■推拿/英題:Blind Massage
    製作国■中国/フランス
    製作年■2014年
    上映時間■115分
    監督■ロウ・イエ
    脚本■マー・インリー
    撮影■ツォン・ジエン
    原作■ビー・フェイユイ著 『ブラインド・マッサージ』(飯塚容訳/白水社刊)
    編集■コン・ジンレイ、ジュー・リン
    出演■ホアン・シュエン/チン・ハオ/グオ・シャオトン/メイ・ティンほか
    配給・宣伝■アップリンク
    公開日■2017年1月14日(土)より
    公開情報■アップリンク渋谷、新宿K’s cinemaほか全国順次公開

    公式サイトはこちら

    ■作品紹介
    己の“美”に嫌気がさした女、“美”に執着する男、欲望の中で己を失う男――
    盲人マッサージ院で巻き起こる人間模様を苛烈に描き、観る者の価値基準を大きく揺さぶる衝撃作。

    南京のマッサージ院。ここでは多くの盲人が働いている。幼い頃に交通事故で視力を失い、「いつか回復する」と言われ続けた若手のシャオマー、結婚を夢見て見合いを繰り返す院長のシャー、客から「美人すぎる」と評判の新人ドゥ・ホン。ある日、マッサージ院にシャーを頼って同級生のワンが恋人のコンと駆け落ち同然で転がり込んできたことで、それまでの平穏な日常が一転、マッサージ院に緊張が走る――。

  • 映画『海賊とよばれた男』  モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』 モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』

    戦う理由は、未来にある――。

    事業は「いっちょやってやろうやないか」の精神が大事!

    「いっちょやってやろうやないか」は主人公・国岡鐡造の言葉。

    この作品は、最近(2016年12月)、昭和シェル石油との合併話で創業家と経営陣が対立している出光興産の創業者・出光佐三の逸話をベースに、百田尚樹が小説化、山崎貴監督が映像化したものだ。

    これは『永遠の0』のトリオ、原作・百田尚樹、監督・山崎貴、主演・岡田准一が再度タッグを組んだ形、まぁ~柳の下のどじょうは何匹いるか?だけど。

    この作品は、山崎貴監督が脚本・演出・VFXを担当しているだけあって、作品の質も高く戦禍で廃墟と化した東京の街も見事に映像化されている。
    大画面で観るだけの価値のある作品でもある、そしてこの作品を見て改めて2つのことに気付くことができた。

    その一つ目は、百田尚樹と言う作家としての才能に驚かされる、主人公の経営者としての描写が素晴らしく日本人に勇気を与えてくれることだ。
    日本が敗戦から立ち直って、石油メジャーに戦いを挑み生き残ってきたことは、主人公の精神、自ら先頭に立って汗を流し、社員と運命を共にして、リスクを背負って事業を推し進めていく姿にある。
    そこには理想のリーダー像が描かれている。

    現代の日本でも成功しているベンチャーの社長たちの精神も「まずやってやろう」と言う精神があると思う。
    自分でまず行動をとって、出口を決めてそこまで徹底的に突き進むことがビジネスの成功の秘訣。
    成功のための手法はないが、秘訣としたら”行動すること”しかない。
    行動するためには”高い理想”が重要、高い理想に突き進む人を見ると人は付いてくる。

    ビジネスマンには原作は必読の書・この作品は必見の映画と言える。

    国威発揚の物語として

    たびだひ「戦場にいたことに比べれば、こんなこと大したことありません!」的なセリフや戦場で亡くなった人への敬礼と言った部分が多数出てくる。

    海賊というのも”武士の精神”の延長の言葉として使われていたし、戦前に有った日本人の精神性は素晴らしい、日本が戦後復興したのはそう言った精神性の延長上にある、と言った節が散見される。

    個々のエピソードが感動的であり、自分も日本人である以上、日本の独立性も含めて共感できる部分が有ったが、私にとっての違和感は「第二次世界大戦の敗戦をいつまで引きずるのか?」と言う点であることが判った。

    『永遠の0』に対して、宮崎駿監督が苦言を呈したのは、この部分だったということに気付いた。
    私は戦争を仕掛けた日本人はその”業”を背負っていくべきと考えている、だからと言って後ろ向きになる必要はない。

    戦没者に対して哀悼を持つことも、日本のために戦った一兵士たちの命に敬意を表することも必要だと思う、と同時に戦争を起こしたことの”業”を背負うべきと考えている。
    『風立ちぬ』や『この世界の片隅に』に有って、『永遠の0』や『海賊とよばれた男』には無いものだった。

    イギリスのフリーゲート艦に一歩引かない堤真一演じる艦長の姿を見て感動するのと、ハリウッド映画『エアフォースワン』のハリソン・フォード演じる大統領が活躍するのを見て拍手喝采するのは、ある意味同じで気持ち良いものであるが、日本人としては常に背負っているものがあるという想いは持ち続けたい。

    私的『海賊とよばれた男』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    上記の2つのテーマについて考えさせられて、ある意味、非常に見て良かった作品。

    ビジネス成功の秘訣と言う意味では、非常によく出来た作品で勇気がもらえる。

    私個人は敗戦を否定するつもりは無く、最近再見した東野圭吾原作の『手紙』でも、強盗殺人犯の家族(作品では弟)はその罪を背負いつつ、前向きに生きていく姿が描かれていた。
    一方的な戦前を賛美するような表現には違和感を感じた、それを気付けた意味は大きい。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    映画『永遠の0』よりも、より百田尚樹の原作の意図が鮮明に出ている分、非常に作り手の強い意志を感じるが、それは映画の監督や製作者の意図なのかは不明。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    岡田准一は『永遠の0』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した、それ以上に老けた時の演技に力が入っていた、今回もアカデミー賞あるかな?と思わせてくれたけど、2度目は流石にハードルが上がってる気もする、熱い男は感じるけど、ある意味大仰な演技とも言える。

    染谷将太演じる主人公の右腕役だが、他が老けていくのに彼だけ若いままだったのは何か意図が有るのかな?

    それにしても、綾瀬はるかが、ゲスト出演のような扱いなのがもったいない。
    家族的な経営を支えた女性と言う立ち位置だと思うが、登場シーンが少なく判りにくい。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    戦前・戦中・戦後と言う時代の荒波を映像化すると言う壮大な事業は、映画ならでは。
    白組のVFXは流石で、陳腐さを感じさせない映像。

    ⑤ エンターテイメント性

    映画を観た人に「勇気」や「自信」を与えてくれる、魂が揺さぶられる感動もある作品。
    物語の展開も大きく、その映像の素晴らしさと共に、エンターテインメントの山崎貴監督!と言える作品に仕上がっている。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    山崎貴監督は蛇足が好きな監督なんだと思う、『永遠の0』でもラストの回想的に登場人物が次から次へと出てきて零戦が現代を飛び去るシーンとか、今回はラストに門司沖に船で乗り出すシーンは余韻を残すためにやっているのか、個人的には要らない気がする。

    またこれは個人的な思想の問題でもあるけど、船員にバンザイをさせるシーンが有るが、より感動的にするためなのか、国威高揚のためにあるのか、やり過ぎ感が有った。
    逆に、それが意図的なものかもしれないが。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    残念ながら原作は読んでいないが、ダイジェスト版のような気がする。
    主人公の人物像の深掘りがされていない点が気になる。

    主人公にしても予告で「なぜ男は”海賊”とよばれたのか-」と強調しているが、海賊としての描写が少なく、違法スレスレの商売から日本国のために商売をすることになった心の変化が良く判らなかった。

    描かれ方が少なかった綾瀬はるか演じる最初の妻が、またラストに話として出て来るが、主人公の妻への想いが判りづらい、何故なら、2番目?の妻との間には子供も作って幸せな家庭を作っている。
    逆にここを削ってでも、他の駆け足の部分を丁寧に描いても良かった気がする。

    ⑧何度も見たくなるか?

    ビジネスをやる上で勇気そしてやる気をもらえる作品、ビジネスマンは必見!
    起業論の本を読む、高い起業セミナーに出るなら、この作品を観るほうがためになると思う。

    でも、今話題になりつつある『この世界の片隅に』の真逆の作品。

    映画『海賊とよばれた男』のデータ

    上映時間■145分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■2016/12/10
    監督■山崎貴
    原作■百田尚樹 『海賊とよばれた男』(講談社刊)

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    脚本■山崎貴
    撮影■柴崎幸三
    特殊メイク■吉田茂正
    美術■上條安里
    衣裳■水島愛子
    出演■岡田准一/吉岡秀隆/染谷将太/鈴木亮平/野間口徹/ピエール瀧/光石研/綾瀬はるか/堤真一/近藤正臣(特別出演)/國村隼/小林薫

    (C)2016「海賊とよばれた男」製作委員会 (C)百田尚樹/講談社

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    公式サイトはこちら

    【解説】

     百田尚樹の一大ベストセラーを「永遠の0」に続いて山崎貴監督、岡田准一主演で映画化した大作ドラマ。若くして石油業に乗り出し、欧米石油メジャーに果敢に立ち向かって激動の時代を駆け抜けた男の一代記を吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、堤真一、綾瀬はるか、小林薫をはじめとする豪華キャストの共演で描き出す。
     石油の将来性に目を付け、石油販売業を始めた青年、国岡鐡造。彼は“店員(従業員)は家族と同然”と店員との絆を大切にし、既得権益が強固な石油業界を相手に、破天荒な発想と行動力で販路を拡大していく。やがてその存在は石油メジャーも無視できないほど大きくなり、ついには石油の輸入ルートをすべて封鎖されるという絶体絶命の窮地に陥る鐡造だったが…。(allcinemaより)

  • 映画『この世界の片隅に』  能年玲奈が「のん」に変わる時

    映画『この世界の片隅に』 能年玲奈が「のん」に変わる時

    映画『この世界の片隅に』

    この世界の片隅に

    昭和20年、広島・呉。
    わたしは ここで 生きている。

    戦争と共に生きるということ

    きっとこの映画を見て涙するのは、ある程度年配の人たち、私のような50代とかそれ以上なんだと思う。
    私の世代は、やはり子供の頃にマンガ「はだしのゲン」を読んで、戦争の悲惨さ・原爆の怖さを知った。
    そして大人になって、野坂昭如原作のジブリアニメ『火垂るの墓』に涙した。

    でも、この作品は本当に若い人たち、特に小中学生の頃に、自分たちの子供の頃に通過したように、必ず見て欲しいと思った作品。
    だから小中学生のお子さんがいるは親は、一緒に映画を見に行くには良い機会かもしれない。
    戦後70年が経過して、自分たちが語り継げない戦争のことを、家族で話をする良い機会になると思う。

    ドキュメンタリーに近い物語。
    主人公すずは、昭和元年生まれ、昭和史をそのまま生きたと言う設定、それは戦争と共に生きると言うことは何か?と言うことを前半は考えさせられる。
    軍港の街・呉、そこには普通に軍艦が停泊している、大和や武蔵が丘から見えるのが日常の風景。

    今の日本では考えられないが、日常の中に軍隊が存在している。(ちなみに海外でも普通の光景、隣国韓国に行ってみると街中に軍隊がいる)
    昭和20年までの日本はそれが普通の日常だった。

    でも戦争と隣合わせで生きていても、人は笑うし、泣くし、怒るし、そこには淡々とも言える日常があるということ。
    ここでは戦争に行かない人たちを描いている、一見のんびりした生活、苦しいけれど、そこをたくましく生きる主人公を描いている。
    たくましさとのんびりさ、この両方を併せ持つ主人公を超えで演じたのが能年玲奈改めのん。

    相反する「たくましさ」と「のんびりさ」を持つ主人公が、のんそのままのような感じさえする融合ぶり。
    きっと、のんでなければ成立しなかったのでは?と思わせるくらい彼女の演技(声)が良かった。

    小さい頃に祖父や父に聞いた地方都市の風景が見事に描かれていて「こうやって市井の人々が戦争に飲み込まれて行くんだ」と感じる。
    そして戦禍はどんどんと身近に近づき、そして運命の日へと続く。

    これはおそらく、アニメだから見れる、見ることのできる映像だろう、実写だったら目を背けたくなる光景が後半は続く。
    そして、昭和20年8月15日を迎え玉音放送を聞く主人公すずが叫ぶ。

    「なんで止めるんだよ~」

    と。
    止めるんだったら最初から戦争なんてするな、そんな無責任なことで戦争を始めるな!と。
    必要な戦争なんてない、自分たちの生活をどれだけ壊してくれたのか?!と。

    この作品には希望がある、戦争が終わって生活が楽になる保証はない、でも戦争のない日々がやってくると言う希望、そしてまたその新しい日常を淡々と生き抜くしかない。

    戦争に打ちのめされても人は強い、そこから立ち直っていく、日常を生き続けることの芯の強さがこの作品にはある。
    だから若い人に是非、見て欲しい作品でもある。

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    私的『この世界の片隅に』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    戦場とはどこにあるものなのか?最近の日本ではそんな「のん気」な議論がされている。
    いったん戦争になれば、戦場というものは果てしなく拡大していく、そして日常の一風景になってしまう。

    戦争をするということは、全ての人を巻き込み、そして不幸にしていく。

    私は小さい頃に祖父から富山大空襲の話を聞いたことがある。
    祖父の家は、富山市街からは離れていたため被害は無かったが、空が真っ赤になったと言っていた。
    この映画を見ていると、そういう戦争体験者の記憶を一つ一つ積み上げた感覚がある。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作のマンガをクラウドファンディングを作って映画化。

    多くの人が「あの大戦を忘れてはいけない」と言う思いがこもった作品。
    戦後が70年以上経過して、主人公・すずが生きていたら90年、広島に原爆を投下した国のプレジデントが訪問もした。

    日本はこの出来事を永遠に語り継いで、戦争をしない国として続いていかなければ、と言う想いを感じる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で主役を務め、一躍国民的アイドルとなった能年玲奈。
    「あまちゃん」の直前に映画『ひまわり ~沖縄は忘れない、あの日の空を~』でヒロインをしていた彼女に会った時の印象は”本当におとなしい子”という印象で、小泉(今日子)さんの娘役をやるとは、ビックリしたもの。
    いつの間にか、能年玲奈が”のん”に改名していて、のんとしてはデビュー作にあたる。

    10歳くらいから21歳くらいまでのすずを見事に演じたのん(能年玲奈)、彼女があまりにもピッタリだった。
    周りの声優陣は、ベテランの人々で安定感があった。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    なんとも原作の絵をそのままアニメにしたような感じが良い。

    絵がほんわかとした雰囲気を醸しながら、一方でシビアな現実が描かれる。
    上にも書いたが、このギャップが良い、この作品を見て、二度と見たくなくなる作品では駄目だから。

    この世界の片隅に

    ⑤ エンターテイメント性

    淡々とした日常で、綿密な取材やロケハンをして、戦前・戦中を描いているが、一方で少女から大人の女性への成長を描いている。
    すず一人に起きた出来事は、おそらく色んな人の体験を集めて、演じさせているんだとは思うけど、映像や音楽の持つ柔らかさがマッチしている。

    そして戦争・原爆投下という戦争のある日常をオブラートに包んで私たちの前に提供してくれることで、何度も見たいと思わせる作品に仕上がっている。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    原作の持つ良さをそのままアニメーションにした感じ。

    一方でモノローグ(独り言や心の声)が多い、やはり今の私たちに理解できないところを説明する必要があるから、なのかもしれない。
    その点では、ドキュメンタリーっぽい作りになってしまっている。

    ただ、のんの声(やその雰囲気)に随分、助けられていると言う意味では、キャスティングの妙とも言える。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    脚本というか、原作が素晴らしい、本当に戦前・戦中の暮らしが良く描かれている。

    かつての戦前を描いた日本映画の家族の風景が、この作品にも描かれている、それがごく自然。
    彼女は不幸だったのだろうか?最後は前向きに強く生きていくのだから、きっと幸福になっていくんだと思う。

    そんなすずの姿を見ているだけで涙が出てくる。

    ⑧何度も見たくなるか?

    日本人は、毎年のようにこの作品を見て欲しいと思えるくらい。
    戦争の悲惨さも伝わってくる、でもこのほんわかとした雰囲気の絵が、クッションとなってくれる。

    おそらく実写で見てしまったら、数年は見たくなくなる、それでも心に伝わる作品の強さというものは決して変わらない。
    映画の枠で考えると、個人的には『君の名は。』の方が好きだけど、アニメ、マンガ、映画と言う枠を超えたところにある作とも言える一本。

    映画『この世界の片隅に』のデータ

    この世界の片隅に

    上映時間■126分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東京テアトル)
    初公開年月■2016/11/12

    監督■片渕須直
    アニメーション制作■MAPPA
    企画■丸山正雄
    プロデューサー■真木太郎
    原作■こうの史代

    この世界の片隅に 上 (アクションコミックス) — Amazonで見る

    脚本■片渕須直
    キャラクターデザイン■松原秀典
    作画監督■松原秀典
    音楽■コトリンゴ
    主題歌■コトリンゴ  『悲しくてやりきれない』

    声の出演■のん 北條(浦野)すず/細谷佳正 北條周作/稲葉菜月 黒村晴美/尾身美詞 黒村径子/小野大輔 水原哲/潘めぐみ 浦野すみ/澁谷天外

    (C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

    公式サイトはこちら

    【解説】
     戦時下の広島の軍港都市・呉を舞台に、この街に嫁いできたのんびり屋のヒロインが、物がなく苦労が絶えない日々の中でも持ち前の明るさとしなやかさで、つましくも心豊かな生活を送っていくさまと、そんなささやかな幸せが徐々に戦火に呑み込まれていく残酷な現実を、丁寧な日常描写の積み重ねで描ききったこうの史代の傑作漫画を「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督が長編アニメ映画化した珠玉の感動作。TV「あまちゃん」で一躍国民的人気女優となった能年玲奈が“のん”名義でアニメ映画に初挑戦し、ヒロインの声を好演。
     1944年(昭和19年)2月。絵を描くことが好きな18歳のすずは、急に縁談話が持ち上がり、あれよあれよという間に広島市から海軍の街・呉に嫁にやってくる。彼女を待っていた夫・北條周作は海軍で働く文官で、幼い頃に出会ったすずのことが忘れられずにいたという一途で優しい人だった。こうして北條家に温かく迎えられたすずは、見知らぬ土地での生活に戸惑いつつも、健気に嫁としての仕事をこなしていく。戦況が悪化し、配給物資が次第に減っていく中でも、すずは様々な工夫を凝らして北條家の暮らしを懸命に守っていく。そんなある日、道に迷っていたところを助けられたのがきっかけで、遊女のリンと仲良くなっていくすずだったが…。(allcinema)

  • 映画『ハドソン川の奇跡』  初めて起こったことは、みな前例はない

    映画『ハドソン川の奇跡』 初めて起こったことは、みな前例はない

    映画『ハドソン川の奇跡』 SULLY

    ハドソン川の奇跡

    155人の命を救い、
    容疑者になった男。

    実際にあった本当の奇跡の話を、イーストウッド監督の演出力で魅せる

    2009年当時、日本でもニュースが話題になったが、凄い奇跡が有るものだ!と感心した。
    日本人にとっては、ニューヨークという都会のど真ん中の川への不時着がどういうものか?、隅田川か淀川に飛行機が不時着?というくらいのイメージ(怖)

    それを徹底的にリアルにイーストウッド監督は見せてくれる、ドキュメンタリーとは違う、そこがイーストウッド監督の凄いところ!

    で、この作品ではその先が描かれていて、奇跡を起こした機長に過失が有ったのでは?と言うことが調査が始まる。
    それは内部的なもので有って、実際どこまでアメリカのマスコミで報じられたかは日本にいては知らないけど。

    最近製作されたロバート・ゼメキス監督(こちらも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の名匠)の『フライト』(’12)に酷似しているなぁ~と思ったけど、『フライト』は“堕ちた英雄”の話でマスコミでも叩かる。
    一方、こちらは事故調査委員会も非常に論理的に行われ、逆にだからこそ主人公・サリーが精神的に追い詰められていく。
    それでも、彼のとった態度は毅然としたものだった、それは何か?

    民間航空史上、予想し得なかった絶望的な状況に突然放り込まれた時、”自分の仕事に誇りを持ち”「自分のやるべきことをやっただけ」と言える、そこにあるのは主人公の責任感=他者に対する思いやりであり、その心情を描くことを見事に実現した作品である。

    ハドソン川の奇跡

    私的『ハドソン川の奇跡』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    飛行機を飛ばすことは主人公・サリーにとっては、いつもやっている仕事であり、人命を最も尊ぶ気持ちを持ち続けることがその仕事を遂行させることができる、自分の強い意志であることを持ち続けている。

    だから一貫して自分の仕事に誇りを持ち、揺るぎない自信を持っている、一方で飛行機を不時着させるという一生に一度経験できるか判らない緊急事態に対する恐怖感、この主人公の心の葛藤が伝わってくる。

    常に人を思いやる気持ちが伝わってくることで、それを受け取った助かった人々と映画を観た観客が一体化して共感し、感動に涙できる作品だった。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    今回のストーリーの基になったのは、チェズレイ・サレンバーガー機長の手記「Highest Duty: My Search for What Really Matters/機長、究極の決断」で、本人は事故後5日後に行われたオバマ大統領就任式にも招待され、様々な表彰を受け、ニューヨーク州知事のデビッド・パターソンは、この件を「Miracle on the Hudson/ハドソン川の奇跡」と呼び、機長を賞賛している。

    その中で、機長自身の知られざる苦悩が有ったことをベースに、映画もそこにスポット当てて描いていることで、極限の状態で人は何をするか?日常からの継続が人の危機を救うと言うことが良く判る。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    主演は名優トム・ハンクス、作品中のほとんどが主人公の心情を描いており、映像としても描かれている部分と、トム・ハンクスの名演によって描かれてる部分が大きい。
    彼も、その奇跡の物語を当然のように知っており、主演が決まった時には、チェズレイ・サレンバーガー機長やアテンダント等の話を聞いて役作りをしたと言う。

     

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    飛行機の不時着シーンが何度か映し出される、その迫力と緊迫感は大画面で見る醍醐味が有る。
    なんと言っても、巨大な旅客機がマンハッタンのど真ん中の川に着水するのである。

    そして緊迫感を出すための演出が散りばめられている。

    ⑤ エンターテインメント性

    アメリカでも何度も再現ドラマとして映像化されていると思う(実際は知らないけど、日本では「ザ!世界仰天ニュース」で再現ドラマ化している)。
    主人公のサリーの心情を映像でどう表現するか?冒頭から見事に表現している。

    公聴会での緊張感も“大逆転”ありと楽しめる。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    90分ちょっとと言う非常に短い作品になっている、近年のイーストウッド監督作品でも短い方だと思うが、それは数十分間の奇跡に対して、主人公・サリーの心の動きに注力して、その心情に合わせて映像化している。

    実際の出来事と物語は時間通りには進まない、時間軸が入れ替わることで主人公の心情の動きが明確になった。

    ハドソン川の奇跡

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    あえて、副機長やその他のクルーの心情、そしてパニックになる乗客を描くことを最低限している。
    更に言うと、サリーの妻とのやり取りは電話で行われるが、こちらも最小限の描き方をしている。
    それでも重要な点をしっかりと取り込んでいる脚本も素晴らしい、サリーと妻との最後のやり取り、妻がサリーに話す言葉が突き刺さる。

    実際に起きた事実が有ることも理由だと思うけど、あえてサリー以外の心情はできるだけ排除しているように思える。

    ⑧何度も見たくなるか?

    主人公の勇気に、自分がどうあるべきか?日常の仕事に対してもどうあるべきか?を考えさせてくれる。
    そんな時に、またこの作品を見ると、自分の仕事に自信を持ったり、迷いを少しでも吹っ切れる気がする。

    そしてこちらが、チェズレイ・サレンバーガー機長夫妻本人。

    ハドソン川の奇跡

    映画『ハドソン川の奇跡』のデータ

    監督■クリント・イーストウッド
    原作■チェズレイ・“サリー”・サレンバーガー/ジェフリー・ザスロウ
    脚本■トッド・コマーニキ
    撮影■トム・スターン 
    衣装デザイン■デボラ・ホッパー
    音楽■クリスチャン・ジェイコブ/ザ・ティアニー・サットン・バンド
    出演■トム・ハンクス/アーロン・エッカート/ローラ・リニー
    上映時間■96分
    製作国■アメリカ
    配給■ワーナー・ブラザース映画
    公開情報■丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他 全国公開中

    ハドソン川の奇跡 ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) Blu-ray — Amazonで見る

    公式サイトはこちら

    【作品紹介】
    2009年1月15日、極寒のニューヨーク上空850mで155名を乗せた航空機を突如襲った全エンジン停止事故。
    160万人が住む大都会の真上で70トンの機体は高速で墜落していく。
    近くの空港に着陸するよう管制室から指示がある中、機長サリーはそれを不可と判断し、ハドソン川への不時着を決断。
    航空史上誰も予想しえない絶望的な状況の中、見事に成功させ“全員生存”の偉業を成し遂げる。
    その偉業は「ハドソン川の奇跡」と呼ばれ、サリーは一躍英雄として称賛されるも、機長の“究極の決断”に思わぬ疑惑が掛けられ、一夜にして殺人未遂の罪に問われることに…。

  • 宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    宇宙人だった?! スピルバーグ監督作品 ベスト+【王様のブランチ】トップ10

    スピルバーグ映画は好きですか?

    スピルバーグ

    世界中で、日本でも、スピルバーグ監督の作品は大ヒットします!
    でも意外とスピルバーグ監督作品を、観客に媚びた作品として「つまらない」と言う人もいるみたいです。
    ちなみに・・・

    私はスピルバーグ監督作品が大好きです!

    十代にハリウッド映画にハマったのは、チャップリンと美男美女俳優と、ルーカス×スピルバーグでした。
    『スター・ウォーズ』や『インディー・ジョーンズ』は青春の1ページです。

    ルーカスが想像したスペース・ファンタジー『スター・ウォーズ』の特撮はそれまで無かったものでワクワクさせられた。
    そして、スピルバーグの作品はワクワクだけでなく、泣いたり・笑ったり・感動できたりした!と言う意味で「映画の全てがあった」と言う思いです。

    宇宙人?だったスピルバーグ

    1946年12月18日にアメリカのオハイオ州シンシナティでウクライナ系ユダヤ人の家庭に生まれ、アリゾナ州に育ったそうです。

    スピルバーグ自身が宇宙人と言う訳ではなく、宇宙人を描くことがアメリカ人としての使命だったと言えます。
    『未知との遭遇』はアメリカ人の憧れなのです。
    “?”と思ったでしょう~アメリカは200年ちょっとの歴史しかない国で、伝説や伝統がない国です。
    ヨーロッパならギリシャ神話からアーサー伝説とか色んな伝説が有り、日本にも天照大神から綿々と伝説が数多く有ります。
    そんなアメリカには、先住民族の伝説は有ってもヨーロッパから移住してきた人々には何の伝説も有りません、だからこそ、宇宙人に選ばれた民族としてのアメリカ人と言う物語が必要なのです!

    だから宇宙人は必ずアメリカに舞い降ります、スーパーマンも落ちたところはアメリカです!(笑)
    エリア51を聖地にする必要があり、世界中にエンターテイメントとして広めたのがスピルバーグその人でした。

    高校くらいの頃には、早川書房から数々のSF小説が日本に紹介されました。
    ロバート・A・ハインラインやフィリップ・K・ディック、アイザック・アシモフ(ソ連生まれのアメリカ育ち)、アーサー・C・クラーク(イギリス人)と言った作家たち。
    それぞれが映画化された原作を数多く書いているSF界の重鎮たち。

    文字の中の世界をスピルバーグが明確に、宇宙人・宇宙船の映像化を果たし、世界のスタンダードにしてしまった。
    今、スピルバーグ監督作品について語ること、それは彼はSFだけではなく、パニック映画やヒーロー物、ヒューマンドラマからシリアスなものまで、自分の作りたい作品を自由に作っている、アメリカの現代の映画史そのものと言える。

    スピルバーグ

    みんなが選んだスピルバーグ・ベスト10

    ローリングストーン誌が選んだベスト10はこちら~

    10位 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』 237百万ドル:13位

    9位 『1941』 109百万ドル:19位

    8位 『ジュラシック・パーク』 796百万ドル:3位

    7位 『プライベート・ライアン』 369百万ドル:9位

    6位 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』 766百万ドル:4位

    5位 『激突!』 

    4位 『未知との遭遇』 481百万ドル:5位

    3位 『E.T.』 1,228百万ドル:1位

    2位 『シンドラーのリスト』 199百万ドル:15位

    1位 『JAWS/ジョーズ』 1,109百万ドル:2位

    ※ 現在の価値に換算した場合 Boxofficeより、順位はスピルバーグ監督作品内

    人気投票で、ダントツの1位が『JAWS/ジョーズ』だそうで、2位に倍の投票が有ったらしく、映画の専門家(評論家とか関係者)の間でも評価は高いので納得。

    その他、米VULTUREが選んだ全作品のランキングでは、トップは『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でした。

    スピルバーグ&是枝裕和監督

    【王様のブランチ】好きなスピルバーグ監督作品TOP10

    2020年5月23日の【王様のブランチ】では、スピルバーグ監督作品の視聴者が選んだトップ10が放送されました。

    10位 『宇宙戦争』 (’95年公開)

    9位 『激突』 (’73年公開)

    8位 『レディ・プレイヤー1』 (’18年公開)

    7位 『シンドラーのリスト』 (’94年公開)

    6位 『A.I.』 (’01年公開)

    5位 『未知との遭遇』 (’78年公開)

    4位 『ジョーズ』 (’75年公開)

    3位 『E.T.』 (’82年公開)

    2位 『インディー・ジョーンズ』シリーズ (’81年公開~)

    1位 『ジュラシックパーク』 (’93年公開)

    ちなみに『ジュラシックパーク』は『インディー・ジョーンズ』と同様にシリーズ化されていて、第2作まで監督として演出を手がけています。

    『ジュラシック・パーク』 (1993) 監督
    『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』 (1997) 監督
    『ジュラシック・パーク III』 (2001) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド』 (2015) 製作総指揮
    『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 (2018) 製作総指揮

  • 映画『日本のいちばん長い日』 終戦記念日に思うこと

    映画『日本のいちばん長い日』 終戦記念日に思うこと

    映画『日本のいちばん長い日』 THE EMPEROR IN AUGUST

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    永遠の戦後のために

    2016年8月8日に天皇陛下が「象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉」を発せられました。(映像とお言葉があります)
    そして71回目の終戦記念日を迎えました。

    昨年は戦後70年と言うことで今作品が公開されたり、NHKザ・プレミアム戦後70年ドキュメンタリー・ドラマ「玉音放送を作った男たち」が放送されました。
    日本の玉音放送に関しては、NHKの戦時録音資料として「昭和天皇、終戦の玉音放送」として聞けます。(お言葉があります)

    何故、冒頭に生前退位のことを書いたか・・・
    今の日本は無宗教と言う人がほとんどで、正月にはお宮参り(神道)をして葬式にはお坊さんを呼ぶ(仏教)と言うことが日常にある。
    おそらく日本にとっては天皇の存在こそが宗教だったのでは?と考えている。
    もちろん大東亜戦争が終わるまでは天皇は“神”だったわけなので。
    昭和天皇は、終戦直後、マッカーサー元帥と十数回に渡って会談をして、その後の日本の方向を決めたと言う事実を知ると、戦後70年が経って改めて昭和天皇について知ることは重要なこと、天皇制について考える必要性を思う。
    人としての天皇、象徴としての天皇なら、退位と言うことも当然考えるべきとは思う。

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    昭和と平成

    戦後20年が経って描かれた岡本喜八監督版は作り手は戦中派である、この作品に対して矜持を持って挑んだと思う。
    それは俳優の演技からも伝わってくる、岡本喜八監督が過度なまでに求めたものだと思う。
    あの戦争は何だったのか?そして止めることが何を意味したのか、神としての天皇を知る世代が国体とは何だったのか?それを描くことに昭和40年代には必然が有った。

    一方、戦後70年経って描かれた原田眞人監督版は監督を含め作りては戦後派である、見ている私も戦争を体験したことのない世代。
    だからこそ、岡本喜八監督版のような戦争を生きた人々の群像劇ではなく、昭和天皇、阿南陸軍大臣と鈴木貫太郎首相の三人を中心に物語を進めている。
    おそらく国体維持と言う実感の有る世代とない世代の違いではないかと思う。

    2006年にはロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督が『太陽』で、2012年にはアメリカのピーター・ウェーバー監督が『終戦のエンペラー』で昭和天皇を描いている。
    そして岡本喜八監督版では後ろ姿とお言葉だけでしか描かれなかった昭和天皇が、原田眞人監督版では、本木雅弘演じる昭和天皇が積極的に終戦へ向けて意志を示している。
    実際の皇室の研究をしている訳ではないので、本当のところは知らないが、戦後のマッカーサー元帥との会談の多さから考えて、終戦に対して昭和天皇がハッキリとした意志を示されたことは想像に難くない。

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    日本は敗戦から目を逸らしてはいけない、それは70年以上経った今でも、決して自虐的歴史観とは思わない。
    戦争に負けると言うことは20世紀以前においては、敗者は虐殺か自殺で終わるもの。
    天皇を殺させないためにポツダム宣言受諾した訳で、東京裁判もあった訳で、それを否定したら天皇制の存続も否定することになるのではないのかな?と思うのだが。
    昭和天皇も、今上天皇も、この点はちゃんとした歴史認識を持たれていて、靖国参拝などということは行わない。
    それは『永遠の0』にも書いた「重たいジレンマ」が有り、日本国民全体が背負っていくものだと思う。
    岡本喜八監督版では、反戦映画として体験としての終戦を描いた点で優れたものを感じ、一方で原田眞人監督版では玉音放送と共に生き残った日本人が重い十字架を背負っていくことの覚悟を感じることができた点で、平成にこの作品を作ったことの意味を感じた。

    そして今上天皇の生前退位へのお言葉は、象徴天皇としての戦後、昭和天皇から引き続いて背負い続けているものの重さを感じずにはいられない。
    365日24時間、天皇でいることを求められる、日本で最も有名な?公人でいることを求められる大変さを考えると、その荷を早く引き継ぐことも必要なのではないか?と思うのは変だろうか。

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    2016年5月27日午後6時6分、アメリカ・オバマ大統領が広島でスピーチをしました。

    オバマ大統領が広島で演説

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    広島は「謝罪を求めない」ことで実現したアメリカの大統領の被爆地・広島訪問。
    戦争に負けた日本が戦勝国に謝罪を求めること自体が、自分たちの背負う責任を放棄することになる訳で、その一線を超えなかったことで、今回の歴史的訪問が実現した。
    今年は、戦後の一つの区切りになるのかもしれない、現在の日本国憲法がどちらの方に向かっていくのか、日本はどこに向かうのか?
    『シン・ゴジラ』にも有った既に機能しない日本の政治と官僚制度、それと共に沈んでいく国・日本、果たして日本がゴジラと言う国難に対して一致団結して叡智を尽くして乗り切ったように、日本は未来に向って新たに向かっていくのだろうか?

    改めて終戦に向けて、この日に何が有ったのか?それを知ることは今の日本を理解する上で必要なことだと思う。

    映画『日本のいちばん長い日』のデータ

    1967年版

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    上映時間■157分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■1967/08/03
    監督■岡本喜八
    原作■大宅壮一「日本のいちばん長い日」
    脚本■橋本忍
    ナレーション■仲代達矢
    出演■宮口精二(東郷外相)/戸浦六宏(松本外務次官)/笠智衆(鈴木総理)/山村聡 (米内海相)/三船敏郎(阿南陸相)/志村喬(下村情報局総裁)/黒沢年男(畑中少佐)/松本幸四郎(今上天皇)

    2015年版

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    降伏か、本土決戦か――。
    その決断に、
    すべての希望は託された

    上映時間■136分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(松竹=アスミック・エース)
    初公開年月■2015/08/08
    監督■原田眞人
    原作■半藤一利「日本のいちばん長い日 決定版」(文春文庫刊)
    脚本■原田眞人
    出演■役所広司(阿南惟幾)/本木雅弘(昭和天皇)/松坂桃李(畑中健二)/堤真一(迫水久常)/山崎努(鈴木貫太郎)

    オフィシャルサイトはこちら

  • 映画『永遠の0』 ジレンマを背負った大ヒット反戦映画

    映画『永遠の0』 ジレンマを背負った大ヒット反戦映画

    映画『永遠の0』

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    この空に願う、未来――壮大な愛の物語。

    大人気作家の意図とは別に、感動的な反戦映画

    宮崎駿監督が『風立ちぬ』を公開した後の雑誌のインタビューに
    「今、零戦の映画企画があるらしいけど、それは嘘八百を書いた架空戦記をもとにして、零戦の夢物語をつくろうとしてるんです」
    と答えています、時期的に『永遠の0』の事を指しているのかな?と思ったりもして。
    でも、宮崎駿監督に聞いてみたい、『風立ちぬ』とこの作品の立ち位置は違うのですか?と。
    私には一緒に見えました。
    この作品を見て改めて思ったのは、第二次世界大戦以前の日本人の中には、死と言うのもが身近に有って、常に「死の覚悟」を持って生きていた。
    それが時として人を凛と見せていたのかも、と。
    例えば「坂の上の雲」の秋山真之だったり。
    この作品も『風立ちぬ』も死を身近に感じることで、生の大切さを感じ平和への希望・切望、生き続けることの大切さを描いていると。

    今回、山崎貴監督は徹底的なリアリティを追求してVFXの制作を行っている。
    もちろん零戦に関しても、その運用も開戦時の圧倒的な有利から、一転してアメリカの圧倒的な技術力・工業力の前に次々と落とされていく零戦、特攻すら敵艦船にたどり着けない。

    ラストの岡田准一さん演じる宮部久蔵の爽やかな笑顔が、死を覚悟した潔さ「生」を繋げることの出来た爽やかさに写り、溢れる涙を抑える事が出来なかった。
    堀越二郎も、自ら作った零戦が多くの人々の命を奪った事を後世に語りつなければと「生きねば!」と考えた。
    平和にどんよりと浸った平和ボケの人間が、集団的自衛権、国防軍だと叫んでいる。
    今大切な事は70年前に起きた戦争を正しく後世に子孫に伝えて行くこと「正しい戦争」なんて無いことを。

    作品では、宮部久蔵が何故?特攻を選んだか描かれていません。
    私個人の思いは・・・
    戦争は前線から一番遠いところで決まり、指示・指揮される。
    前線は、その悲劇を一身に背負い、それを見送るしかない。
    宮部は自ら身を特攻に委ねることで、次の時代に残せる「想い」が有ると考えたのではないだろうか・・・・

    2015年2月に同じ原作の7時間版のテレビドラマを見た、テレビ東京の50周年記念作品らしい。
    原作は一部を斜め読みしただけだが、きっとこれが原作に忠実なんだと思う。
    孫の年齢が少し高くなっている、それと現代の姉の恋愛の話が有ったりする、あと宮部久蔵の関係者がこっちの方が多かった。
    映画の方がシンプルにまとめられていて、脚本は上手いなぁ〜と思う。
    おばあちゃんのマツノがヤクザから助けられたのがドラマでは偶然だったことが明確になってるが、映画の方は偶然か必然だったのか?明確にせずに、どちらかと言うと必然と感じさせている。
    一番の違いは、宮部久蔵の弾を避ける操縦法を映画では描いてる点で、これはテレビ版にはない、これは有った方が良かったと思う点。
    結局のところ、特攻がこの時代の人にとってどういうものだったか?と言う一点で、宮部久蔵の物語だが、映画版ではそこに話を集約して描くのに対して、原作・TV版は反戦的な意味合いと共に、戦争へ行った英霊達への賛歌でもある気がする。
    その辺が、この作品に対する賛否なんだろうけど・・・
    特に、特攻から生き残って事業家として成功した老人が、新聞社のチーフ(?姉に仕事を依頼するフィアンセ役)が、特攻とテロの相違について言い合うシーンなんかはそれだと思う。
    映画版では学生達の言い合いでしかなく、どちらに正解が有るかは不明にしている。
    極論を言うとテレビ版・原作では、A級戦犯を否定しておらず、悲しみながらもお国のために死んで行った・・・と言う体をとっている。
    一方で映画版はテロ的な背景・宗教による洗脳=日本軍部による国民の洗脳が有ったとする、一般的な意見を若者に言わせている。
    まぁ~原作ではA級戦犯だけではなく、それを煽った新聞社や世論も有るでは無いか!と言うことなんだろうけど。
    実際に行った人たちがどれだけ辛い思い、家族への想いを残して、お国のために立ったのか・・・と。

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    『永遠の0』の何が問題なのか?

    『永遠の0』の何が問題なのか?冷泉彰彦氏の批評が有ります。

    「重たいジレンマ」を描かず、どちらかと言うと同一視してしまう物語になっている点、その象徴として零戦を描いている点で、冒頭の宮﨑駿監督の言葉の意味を代弁している気がする。
    ただ個人的に、この作品を見て、特攻を肯定したり、英霊賛美に繋がり靖国参拝をしたくなるか?と言うと私はそうは思わなかった、感じなかった。
    むしろ先祖の墓前に頭を垂れる想いしか起きなかった。

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    私的『永遠の0』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    日本は戦後70年が過ぎた、もう2度と戦前が来て欲しくはない。
    愛する“人”を守るために戦いに行った、死にに行った人がいる、しかしそれはお国のためではなく大事な“人”のために捧げた人生だった。
    しかし戦争は悲劇でしかない、愛する人たちのために殺し合いをしなくてはならないのだから。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    戦争映画は金だけ掛かって儲からない、ヒットしないと言う日本映画の定説が有るらしい。
    そこをあえてヒットメーカーの山崎貴監督×ベストセラー作家・百田尚樹の組み合わせで挑戦。
    戦闘シーンに関しては、徹底したVFXを駆使して再現、岡田准一の演技を引き出していたのは思いの強さだと思う。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この作品の俳優陣は素晴らしかった、岡田准一の正義のための戦争がないことから心が壊れていく姿も印象的。
    景浦を演じた新井浩文・田中泯の二人の存在感が良かったし、これが遺作となった夏八木勲の想いも良かった。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    戦争映画としてここまで映像化に成功した作品はない。
    『ALWAYS 三丁目の夕日』でも成功したVFXをリアリティのために使った山崎貴監督の執念すら感じる、とてもスケールの大きな作品としても成功している。

    ⑤ エンターテイメント性

    反戦映画でありながら、ドラマで見せる、映像で見せるところは山崎貴監督らしい出来。
    零戦を再現して作ってしまうことと同時に、戦争後半はアメリカの戦闘機に対抗できない旧型で有る点もしっかり描かれていた。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    山崎貴監督らしい堅実な演出、リアリティを追求するために自然なVFXの使い方は流石。
    岡田准一と井上真央の夫婦、染谷将太が絡んで行くところの恋愛パートと、戦場での男の友情のパートもしっかり描かれていて見応えがあった。
    一方、ラストの回想シーンや現代を零戦が飛ぶシーンは、山崎貴監督らしいやり過ぎのところも。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    原作の長編から取捨選択して、英霊賛美から反戦映画になっていたと言う点では良かったと思う。

    ⑧何度も見たくなるか?

    反戦映画でありながら、それが愛する“人”のために、と言う判りやすいテーマで若い人にも見やすい。
    戦争は嫌いだけど、零戦や大和、空母などの兵器が好きと言う男の子の夢を見事に映像化している点でも、何度も見たくなるほどの面白さと完成度を持った作品。

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    映画『永遠の0』のデータ

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    上映時間■144分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■2013/12/21
    監督■山崎貴
    原作■百田尚樹 「永遠の0」(太田出版刊)
    脚本■山崎貴/林民夫
    主題歌■サザンオールスターズ 『蛍』
    VFX■山崎貴
    出演■岡田准一/三浦春馬/井上真央/濱田岳/新井浩文/染谷将太/三浦貴大/吹石一恵/田中泯/山本學/平幹二朗/橋爪功/夏八木勲

    ■日本アカデミー賞2014年
    作品賞
    主演男優賞 岡田准一
    助演男優賞ノミネート 三浦春馬
    監督賞 山崎貴
    脚本賞ノミネート 山崎貴/林民夫
    他

    オフィシャルサイトはこちらから

    【解説】
     放送作家として活躍する一方、小説でもヒットを連発する百田尚樹のデビュー作にして一大ベストセラーとなった同名小説を「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が映画化した戦争ドラマ。現代の青年が、零戦パイロットだった祖父の戦死の謎を調べようとかつての戦友のもとを訪ね歩く中で、戦争の不条理と向き合っていく姿を描く。出演は零戦パイロットの青年・宮部久蔵に岡田准一、その妻・松乃に井上真央、そして2人の孫で調査を進める青年・佐伯健太郎に三浦春馬。
     司法試験に落ちて進路に迷う青年、佐伯健太郎。ある日、今の祖父とは血のつながりがなく、血縁上の祖父が別にいることを知る。その実の祖父の名は、宮部久蔵。太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、終戦直前に特攻出撃により戦死していた。そこで宮部について調べ始めてみると、かつての戦友はみな口を揃えて宮部を臆病者と非難した。天才的な操縦技術を持ちながら、生きて還ることに執着した腰抜けだと言うのだった。にもかかわらず、なぜ宮部は特攻に志願したのか。やがて、ついに宮部の最期を知る人物に辿り着く健太郎だが…。(映画データベース – allcinema より