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  • 【王様のブランチ】と私のホントにオススメのアクション映画 (洋画編)

    【王様のブランチ】と私のホントにオススメのアクション映画 (洋画編)

    MISSION: IMPOSSIBLE
    MISSION: IMPOSSIBLE

    そもそもアクション映画ってなに?

    新型コロナウイルス感染症が拡大している中で、自宅でオンラインで映画を見る時、アクション映画って気分転換になると思う。
    でも、アクション映画って、幅が広すぎて・・・時代劇でチャンバラがあれば、それも立派なアクションだし、第二次世界大戦ものの戦闘シーンだってアクションの範疇に入る。
    戦闘シーンがアクションなら、『スター・ウォーズ』もアクション映画になってしまう・・・

    なので、SF映画や超人もの(マーベル・コミック系)は外しておくのが順当なところ。
    似た意味では、吸血鬼もの(『ドラキュラZERO』や『アンダーワールド』とか)

    生身の人間が走り回る(笑)映画、ということが基本。
    映画はすべてがアクションで構成されるから、格闘シーンの多い映画というのが近いかもしれない。
    だから、アクションは映画の基本なので、ハリウッドでは数多くのアクション映画が作られている。
    しかも人気が出れば、シリーズ化されて、どんどん過激になってお金もかけられていく傾向がある。

    一方で、日本では予算の関係もあり、邦画にアクション性の高いものを求める傾向は低いような気がする。
    お国柄として、日本国内では銃規制が厳しいので、まずガン・アクションが非日常的なのはある。
    お隣・韓国では、ガン・アクションの映画も多く、軍隊が街中に駐屯してるお国柄とはやはり差がある。

    「王様のブランチ」で紹介された世代別アクション映画・ベスト5

    2020年5月2日に放送された「王様のブランチ」で紹介された世代別アクション映画ベスト5はこちら。

    20代が選んだアクション映画

    1位 『ミッション:インポッシブル』シリーズ

    MISSION: IMPOSSIBLE

    1960年代から’70年代に大ヒットした人気テレビシリーズ「スパイ大作戦(原題はもちろん MISSION: IMPOSSIBLE)」を、トム・クルーズ製作・主演で映画化、そしてシリーズ化された作品。
    記念すべき第1作目は、『殺しのドレス』『スカーフェイス』『アンタッチャブル』の巨匠ブライアン・デ・パルマが監督。
    TVシリーズをモチーフにして、全く別物のアクション映画に進化していったシリーズとも言えます。

    ラロ・シフリンの印象的なテーマ曲とオープニングの定番の指令、そして変装スタイルは、シリーズ全体で引き継がれています。
    そして、トム・クルーズがいくつになっても、自らスタントを買って行くところに、この作品の醍醐味があります。

    最近では、宇宙ステーションでの撮影がされることが発表されて、ますますパワーアップしていくシリーズです。
    全ての世代で、堂々の第1位を獲得した、これぞアクション映画!のシリーズもの。

    「スパイ大作戦」(1966~1973) オリジナルTVシリーズ
    「スパイ大作戦」 フルシーズンセット
    『ミッション:インポッシブル』(1996) シリーズ第1作
    映画『ミッション:インポッシブル』 /トム・クルーズ
    『M:I-2』(2000) シリーズ第2作
    映画『M:I-2』 [ トム・クルーズ ]
    『M:i:III』(2006) シリーズ第3作
    映画『M:i:3』 /トム・クルーズブルーレイ
    『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011) シリーズ第4作
    映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』
    『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015) シリーズ第5作
    映画『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』
    『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018) シリーズ第6作
    映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』

  • 映画『紅の豚』 飛ばねぇ~豚はただの豚だ、これこそ男のロマン!

    映画『紅の豚』 飛ばねぇ~豚はただの豚だ、これこそ男のロマン!

    映画『紅の豚』 Porco Rosso

    紅の豚
    © 1992 Studio Ghibli・NN

    カッコイイとは、こういうことさ。

    大人向けの宮崎アニメ

    宮崎駿アニメの一作品。
    彼の作品には数多くの名作が有る、いやいや出す作品全てが傑作と言えるくらい素晴らしい。
    でも個人的にはこの作品、彼の作品の中でもっとも好きな作品の一つだ。
    理由は簡単、(誤解を恐れずに言えば)男のための作品だから。

    『もののけ姫』も『風の谷のナウシカ』も素晴らしい。
    作品の出来と言う点では、そっちの方が上かもしれない。
    あと郷愁を誘うというか、心にしみる作品というと『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』などが有る。
    でも、男のロマンを描いた作品は、この作品と『ルパン三世 カリオストロの城』くらいのものである。

    宮崎アニメの醍醐味は、やっぱりその人間描写。
    宮崎アニメの登場人物は超人的な動きをする、人間らしい動きをデフォルメしているからだ。
    そのデフォルメの巧さは、宮崎アニメの神髄だろう。
    それを始めて見せられたのは「未来少年コナン」で有る。

    さてさて話がどんどんそれていくから、元に戻してと、宮崎アニメに特有の小道具や大道具、そう今回は飛行艇だけど、彼の近未来の乗り物や武器や生物?の描写も面白いけど、前時代的な乗り物の描写がとっても私は好きなのである。

    『ルパン三世 カリオストロの城』ならスバル380とか、ワルサーP38とかね。
    そんな飛行艇(おもちゃ?)に乗って動き回る男(ここでは豚だけど)観ている男ども(あっ!私)は憧れを胸に抱く。
    飛行機や船、そして車にはどこまでも自分の手で行きたいところに行けると言う自由さが有る。
    これが男の心、私の心をくすぐるのだ。

    でもその一方で、飛行艇を作るのが(戦時と言うことも有って)女性ばかりと言うのは、実はそんな男たちを自由に飛び回らせているのは、私たち女性よ!と言う主張も見えたりして!う~ん。

    男のロマンを思いっきり描きながらも、それを支える女性、それを愛する女性を描く、なんてロマンチックでカッコイイ映画なんだろう!

    それと今回のこの作品、声優さんの配役が素晴らしい。
    ポルコの声に森山周一郎の低い声が何とも、である。
    そしてマダム・ジーナに加藤登紀子を持ってきて、しかもしっかりと歌声まで聞かせてくれる。
    やっぱりこの映画は男のロマンだぁ~って。

    Reviewed in 06.2000

    2017年、宮崎駿監督は復活するのか?

    どうやら2019年に新作を作ることで話は進んでいるらしい。

    NHKスペシャル「終わらない人・宮崎駿」での放送で【企画書・覚書】を鈴木敏夫プロデューサーに渡して「お金を集めて」と言うところで終わっている。
    で、何を作るか?についていは明らかにされていないので、鈴木敏夫プロデューサーがヒットさせるタイミングを図って発表するんだろうなぁ~と思う。

    どちらにしても、今度は家族で楽しめる作品になるんだろうなぁ~と予想している。
    逆にいうと宮崎駿作品は、子供向け・子供と大人が一緒に楽しめる作品ということが本人も言っていることだけど、この『紅の豚』と『風立ちぬ』に関しては大人に向けた映画のような気がする(一応、ジブリの前の『ルバン三世 カリオストロの城』も大人向けだけど)。
    共通するのは、戦争で亡くなった人々が空に飛びだっていくシーンがある。

    映画『紅の豚』のデータ

    紅の豚 Blu-ray — Amazonで見る

    Porco Rosso 93分18秒19コマ 1992年 日本

    監督■宮崎駿
    原作■宮崎駿
    脚本■宮崎駿
    作画監督■賀川愛/川口俊夫
    美術■久村佳津
    色彩チーフ■保田道世
    音楽■久石譲
    主題歌■「さくらんぼの実る頃」 歌:加藤登紀子(J.B.Clement-A.Renard)
    挿入歌■「時には昔の話を」 作詞・作曲・歌:加藤登紀子
    音楽制作■徳間ジャパン
    録音演出■浅梨なおこ
    プロデューサー■鈴木俊夫
    制作■スタジオジブリ
    公開■1992.7.18
    作画枚数■58,443枚
    使用色数■476

    コピー■「カッコイイとは、こういうことさ。」 (糸井重里)

    キャスト(声)■ポルコ・ロッソ 森山周一郎/マダム・ジーナ 加藤登紀子/ピッコロおやじ 桂三枝/マンマユート・ボス 上條恒彦/フィオ・ ピッコロ 岡村明美 /ミスター・カーチス 大塚明夫/バアちゃん 関弘子

    <DATA>

     宮崎駿の短編漫画を映画化した長編アニメーション。
     ファシスト党の台頭する1920年代のイタリアを背景に、呪いを受けて“豚”となった中年パイロットの活躍を描く。
     森山周一郎がシブい声で扮する主人公・ポルコ・ロッソのダンディズムが光る秀作。
     飛行艇同士によるダイナミックな空中戦や、宮崎自身ファンである各機の細やかな設定も見どころ。 飛行艇を操る空賊が横行していた、第一次大戦後のイタリアはアドリア海。
     賞金稼ぎの飛行艇乗りであるポルコ・ロッソは、空賊たちには天敵の存在。
     自分の顔を魔法で豚に変えてしまったポルコを何とかやっつけたいと一計を案じた空賊たちは、アメリカからスゴ腕の飛行艇乗りを呼び寄せ、彼に一騎打ちを迫る。 <allcinema>

     第一次世界大戦を控えたイタリアのアドリア海。
     空賊と呼ばれる飛行艇をつかって船を襲う賊の一団、それを撃退するために金で雇われる賞金稼ぎ。
     賞金稼ぎの一人、ポルコはかつて人間だったものの今は豚になって、赤い飛行艇に乗ることから“紅の豚”と言われていた。
     ある日、空賊は、いつもポルコに邪魔をされることから、アメリカ人のカーチスに用心棒を頼む。
     ポルコの飛行艇が調子が悪いときに、カーチスに発見されて、ついには撃墜させられるポルコ。
     ミラノで飛行艇工場を営むピッコロおやじの元に行き、修理を依頼するが男手は無く、設計するのも孫のフィオという少女。
     しかしフィオの腕は確かで、ポルコの飛行艇は以前にも増して、素晴らしい操作性を示す。
     そしてその飛行艇を持って、再度、ポルコはカーチスと勝負することとなるが・・・

  • 映画『カサブランカ』 ボギーを生かすためのバーグマンの美しさ

    映画『カサブランカ』 ボギーを生かすためのバーグマンの美しさ

    映画『カサブランカ』 CASABLANCA

    カサブランカ

    アカデミー賞他世界映画賞に輝く 映画史上最高の《愛》の名篇! あなたの胸に すばらしい感動を捧げます
    激動のカサブランカに 激しくも哀しく燃え上がる 恋の炎–(リバイバル時)

    プロパカンダと甘いメロドラマ

    恋愛映画の良い要素を詰め込むだけ詰め込んで作った、甘い甘いメロドラマ。
    この作品がアカデミー作品賞を取るとは(゚o゜;)ウオオッ(ホント、この作品の演出はなってない・・・)
    とはいえ、この作品にどっぷりと浸かって楽しむのも一つの手。

    話は良くできているし、なんと言ってもボギーとバーグマンの主演の2人の恋愛劇は、観ていて感動もの。
    ボギーは他の作品でも格好良いが、この作品での徹底した二枚目ぶりには脱帽もの。
    またバーグマンは、この作品以外に数々の名演の有る本当の名女優だが、この作品での美しさは絶品!脇役のレインズも良い味を出している。

    対独ムードを盛り上げるプロパガンダの部分も盛り込んで、話を盛り上げているのは少しやり過ぎか?
    それでも、あくまでロマンチックな映像とセリフ、そして音楽と恋愛気分にどっぷり酔いたい時は良いかも・・・。

    Reviewed in 01.1999

    結局のところボギーがカッコイイ

    DVDビデオで、久々にこの名作を鑑賞。
    やはりこの映画、どう見ても国策映画のように感じてしまう。
    と言うのは、この映画のできる少し前、2年前まではアメリカではドイツとの参戦に関して、中立を保つべきか?戦うべきか?で国論が二分されていた。
    結局、この映画が製作された時には、アメリカは参戦する訳だが、そういった時代背景を反映してか、反ナチ色があからさまである。
    仏領モロッコは、フランスの植民地で有り、本来ならフランスも帝国主義の名の下にモロッコを略奪した事も史実である。

    それが第二次世界大戦からフランスの首都パリが、ナチスドイツ軍に占領されると、モロッコもあたかもドイツ領のごとくである。
    フランス人の警視総監ルノーが、ヴィシー産のミネラルウォーターをゴミ箱に捨てるシーンは、粋と感じるか、はたまたやりすぎると感じる か・・・少し複雑なところでもある。

    しかしこの映画をそういった視点で、今、観ることは少し不公平かもしれない。
    この作品は歴史的な映画と言うよりも、はやりラヴ・ロマンスの名品として捉えるのが正しいだろう。

    私がこの映画を愛して止まないのは、男女の心情そして男女の信条が見事に描かれているからだ。
    特にパリでのリック(ボギー)とイルザ(バーグマン)の心の揺れ、心情と信条の葛藤が見事なまでに表現されている。

    マイケル・カーティス監督の演出の上手さは、ボギーに有ると思う。
    きっとバーグマンは、もっと美しく撮れたと思う。
    しかしボギーは、これ以上ないくらい見事なキャラクターになっている。
    ボギーの持つ独特な男らしさを逆に利用して男の弱さを時折見せる、それが効果的なのである。
    だからこそ、リックは映画史上最も男らしい主人公と言えるのかもしれない。

    キザなまでな徹底したセリフ、しかしボギーとバーグマンの二人に掛かると、それが心地よいメロディーに聞こえる。

    今回見たDVDビデオには、ローレン・バコールをナレーションにした30分以上ものドキュメンタリーが挿入されている。
    この作品のできた背景や関係者の貴重な証言も聞くことができるもの。
    画像も美しくリニューアルしているのでお薦めの逸品。

    ※ 最新のBlu-ray版も豪華特典あり

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    Reviewed in 06.2000

    古典として

    また戦後のナチの残党の話として、イングリッド・バーグマンとクロード・レインズが共演しているヒッチコック監督の『汚名』も似たような味わいがある。
    『汚名』はイングリッド・バーグマンを引き立たせるために作られた作品ではあるが。

    2017年日本公開作品にブラッド・ピットとマリオン・コティヤールの競演で『マリアンヌ』(ロバート・ゼメキス監督)があるが、1942年のモロッコを舞台にした諜報員の男女の話で、非常にモチーフが似ている。
    美男美女の悲恋ということで、古きハリウッド映画の雰囲気がよく出ている。

    映画『カサブランカ』のデータ

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    CASABLANCA 103分 1942年 アメリカ
    監督■マイケル・カーティス
    製作■ハル・B・ウォリス
    原作■マーレイ・バーネット/ジョアン・アリソン
    脚本■ジュリアス・J・エプスタイン/フィリップ・G・エプスタイン/ハワード・コッチ
    撮影■アーサー・エディソン
    音楽■マックス・スタイナー
    出演■ハンフリー・ボガート/イングリッド・バーグマン/ポール・ヘンリード/クロード・レインズ/コンラート・ファイト/ピーター・ローレ/シドニー・グリーンストリート/ドゥーリイ・ウィルソン

    ◆1943年アカデミー賞
    作品賞授賞
    主演男優賞ノミネート ハンフリー・ボガート
    助演男優賞ノミネート クロード・レインズ
    監督賞授賞 マイケル・カーティス
    脚色賞授賞 ハワード・コッチ/フィリップ・G・エプスタイン/ジュリアス・J・エプスタイン
    撮影賞(白黒)ノミネート アーサー・エディソン
    作曲賞ノミネート マックス・スタイナー
    劇・喜劇映画音楽賞ノミネート マックス・スタイナー

    <DATA>

     戦火近づく’40年の仏領モロッコ、カサブランカは、自由を求めて渡米しようとする人々で溢れていた。
     ナイトクラブを経営するリック(ハンフリー・ボガート)の元へ、ナチの手を逃れてここまでやって来た抵抗運動の指導者ラズロ(ポール・ヘンリード)が現れる。
     だがその人物の妻は、かつてパリでリックと恋に落ちたイルザ(イングリッド・バーグマン)だった・・・。

     ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン、そしてカサブランカの警察署長に扮しイイ味を醸し出すクロード・レインズ。
     激動の時代、別れた恋人、再燃する愛--これでもかと注ぎ込まれたロマンティックな要素。
     そして、『君の瞳に乾杯』、『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』など心くすぐるキーワード。
     言わずと知れたアメリカ映画の古典的作品で、アカデミーの作品・監督・脚色賞を受賞。
     だが、リアルタイムで観ていない限り、この作品に“よくできたメロドラマ”という以上の価値を見出す事は困難である。 <allcinema>

  • 映画『愛と青春の旅立ち』 軍人をカッコよく描いた青春映画の傑作

    映画『愛と青春の旅立ち』 軍人をカッコよく描いた青春映画の傑作

    映画『愛と青春の旅立ち』 AN OFFICER AND A GENTLEMAN

    愛と青春の旅立ち

    1980年代の青春映画の傑作の一つ

    何度観ても良いものは良い、泣けるものは泣ける。
    見事なまでにカッコイイ青春映画。

    主演のリチャード・ギアが未だ未だ青臭い、『アメリカン・ジゴロ』でブレイク後、この作品で国際的なスター(少なくとも日本ではトップ・スタ ーになったと思う)になったギア。
    青臭さが、青春映画のヒーローとしては、本当にマッチしていて良いと思う。

    この作品、日本ではラヴ・ロマンスとしての印象の方が強い気もするけど、個人的には青春映画・・・。日本ではちょっと想像できないが、士官学校の厳しい訓練風景と彼らの立場と言うものが、意外とリアルに描かれていると思う。

    特にルイス・ゴセット・Jr演じる教官は見事。
    やっぱり、この作品で一番格好良いと言うか、得な役回りだったかな。
    ラストの立場が入れ替わるところなんて・・・う~んと唸ってしまう、まっ、良くできている。

    主人公の友人が女性の一言で自殺まで追い込まれていくエピソードや、主人公が同じ訓練生の女性を助けるところなど、本当に脚本が上手いと思わせてくれるし。

    この映画の最も素晴らしいところは、やはり一人の青年の成長と言う点だろう。
    ギア演じる青年は、子供の頃のトラウマで女性に対する不信感を心の片隅に常に持ち、大人の汚いところを他人より早く知ったことで、どこか大人びて屈折したところを持っている。
    そして、要領の良さと言うものを併せ持ち、自分の世界に逃避している青年である。

    一方、ゴセット・Jr演じる教官は、数多くの士官候補生を育ててきて、青年の生半可な部分を正面から受け止める力量が有る。
    教官からの厳しい愛情と候補生仲間の友情、そしてデブラ・ウィンガー演じる女性の愛情によって、彼のトラウマは見事なまでに克服されていく。

    ラストのラストは、やっぱり出来すぎの感は有るけど、主人公の成長というバックボーンをちゃんと見せてくれているから嫌みにならない。
    脚本・演出、そして俳優陣がマッチングして、本当に良い映画になった・・・そんな一本。

    この作品、結構地味目に作られたのか、最初からそれほどヒットするとは考えられていなかったらしい。と言うのも、アカデミー賞歌曲賞も授賞しているけど、主題歌を歌ったジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズは、別々に録音してレコー ド化したとの話。映画がヒットして初めて顔合わせをしたとの有名な話も有る。

    Reviewed in 09.2000 

    愛と青春の旅立ち

    2017年現在から振り返ってみると

    監督のテイラー・ハックフォードはハリウッド立て続け作品を監督、1995年の『黙秘』や2004年の『Ray/レイ』といった私の好きな作品をその後も輩出している。
    名女優ヘレン・ミレンの夫でもある。

    リチャード・ギアはこの作品で大スターに、当時は小生意気に見える(役どころ?)ところもあり、一時低迷する事もあったが『プリティ・ウーマン』で再ブレイク。
    その後は、渋さと共にセクシーな男性像を演じている、特に2000年前後の活躍が絶頂期か。

    デブラ・ウィンガーはこの作品の頃は絶頂期で、その後は結婚を歴て女優としても活躍し続けている。
    この作品でアカデミー賞助演男優賞を授賞したルイス・ゴセット・Jrは、脇役として数々の作品に出演し続けている。

    最近では、デイミアン・チャゼル監督の『セッション』などは話のベースは非常に似ていると思う。
    『セッション』のラストは少しシニカルであり、『愛と青春の旅立ち』は純粋なハッピー・エンドという違いはある。
    ただ徹底的なシゴキに耐え抜く生徒という立ち位置は近い。

    1986年には空軍版といえる『トップガン』が大ヒット。
    こちらもトム・クルーズという大スターを生み、主題歌も大ヒットしたという点で似ている。

    映画『愛と青春の旅立ち』のデータ

    AN OFFICER AND A GENTLEMAN 124分 1982年 アメリカ

    監督■テイラー・ハックフォード
    製作■マーティン・エルファンド
    脚本■ダグラス・デイ・スチュワート
    撮影■ドナルド・ソーリン
    作詞■ウィル・ジェニングス
    作曲■バフィ・セント=マリー
    音楽■ジャック・ニッチェ
    出演■リチャード・ギア/デブラ・ウィンガー/ルイス・ゴセット・Jr/デヴィッド・キース/ロバート・ロジア/リサ・ブロント/デヴィッド・カルーソ/リサ・アイルバッハー/ヴィクター・フレンチ/グレイス・ザブリスキー

    ◆アカデミー賞 1982年
    主演女優賞ノミネート デブラ・ウィンガー
    助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
    脚本賞ノミネート ダグラス・デイ・スチュワート
    作曲賞ノミネート ジャック・ニッチェ
    歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where
    We Belong 編集賞ノミネート PETER ZINNER

    ◆ゴールデン・グローブ 1982年
    助演男優賞授賞 ルイス・ゴセット・JR
    歌曲賞授賞 ウィル・ジェニングス(作詞)/バフィ・セント=マリー(作曲)/ジャック・ニッチェ(作曲) 『愛と青春の旅だち』 Up Where We Belong

    映画『愛と青春の旅だち』 [ リチャード・ギア ]

    <DATA>

     シアトルに住む青年ザック。彼は元兵士の不甲斐ない父と2人で暮らしていた。母はザックが幼い頃、父の不実が原因で自殺した。ある日、ザックはかねてからの夢だったパイロットになるため、父の反対を押し切って海軍士官養成学校に入学する。そして鬼軍曹フォーリーによる厳しい指導のもと、他の士官候補生たちと共に過酷な訓練を受け始めた。やがて数週間が経ち、公に骨休めすることを許可された候補生たちは地元の盛り場へ。そこでザックは、町工場で働く女性ポーラと出会い恋に落ちるのだが…。

     海軍士官学校の新入生と、町工場の娘とのロマンスを軸にし、日本でも大ヒットした青春映画。士官学校の厳しい訓練の描写は、教官であるL・ゴセット・Jrの好演(アカデミー助演男優賞受賞)もあって迫力あるものになっており、地元の女性がみんな玉の輿を狙って士官候補生に言い寄るくだりなどの興味深い描写が多い。中でも、主人公の親友が挫折の果てに自殺するシーンなどは胸に迫るものがある。ただ、そういった側面よりもラブ・ロマンスの方に偏ってしまうのは、こういう作品の常として仕方がないのだが、どうしても歯がゆくなる。だからこそ、若い女性のバイブル的作品になってしまっているのだろうが・・・。 <allcinema>

  • 映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』悪役のケヴィン・コスナーが渋い!

    映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』悪役のケヴィン・コスナーが渋い!

    映画『クリミナル 2人の記憶を持つ男』 CRIMINAL

    囚人に埋め込まれた、殺されたCIAの記憶
    世界を救うタイムリミットは記憶が消えるまでの48時間

    公開情報■2017年2月25日 新宿バルト9他、全国ロードショー

    新しいバイオレンス・アクション・ムービーの登場

    『フェイス/オフ』や『ボーン・シリーズ』などのテロリストから世界を救う物語。
    007に始まったこの手のバイオレンス・アクションの作品群は、入り口にどういう設定を持ってくるか?と言う点が見どころの一つになってくる。

    『フェイス/オフ』では顔を入れ替えられ、『ボーン・シリーズ』では記憶を書き換えられる。
    この作品では、死んだCIA捜査官の記憶を犯罪者の脳に注力するというもの。
    アクションものではないが、SF映画では『トライセンデンス』が脳の機能をコンピュータに移植する、『ペイチェック 消された記憶』では記憶を消される、古くはフィリップ・K・ディック原作の『トータル・リコール』まで遡れる。

    なんとなく近いうちに記憶の一部は移植できる時代が来そう~という気にはなってきます。
    IPS細胞とかでもそうですが、人自身のコピーとか記憶のコピーができた時に、人格や人権とかどうなっていくのか?という命題にぶち当たります。

    この作品は、ハリウッドの大スター、ケヴィン・コスナーがサイコパスの犯罪者、サイコパスは脳自体に欠陥があるので、(映画ではそこに記憶を注入できるような設定のお話になっています)記憶の移植先の脳適合者となります。

    犯罪を解いていていく、そして戦うアクション・シーンと男っぽい映画であると同時に、それまで善悪や笑いや悲しみと言う共感性を持たなかった人間に、他人の記憶と共に感情が入ってくる姿が入ってくる、そこがこの作品の見どころになります。

    そこでぶち当たるのが上記の命題で、記憶の持ち主が愛した女性を愛せるのか?また愛されていた女性は、外見の違う愛した人の記憶(共有した経験)を持つ人を愛せるのか?
    というところに向かっていきます。

    アクションだけではない、見事なラブ・ストーリーになっている作品です。

    私的『タイトル』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    二つの記憶を持たされてしまった主人公、サイコパスで正義心や愛といった感情を持つことが無かった人生に、強制的にそれが記憶と共に入ってくる。

    記憶を挿入されて男は、徐々に死んだCIA捜査官の妻との愛の記憶を思い出し、彼女に好意を感じ始める。
    そして彼女は・・・

    作品では答えは出ませんが方向性を持って終わります、それが正しいかどうかは判りませんが、これからの時代はそういうことも考える時代がくるということかもしれません。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    バイオレンス・アクションに新しい工夫をしようとする意気込みを感じることができる。
    また、愛というものがどこに存在するのか?

    一方で近未来的な物語として、脳移植や記憶の保存ということに対する倫理観がどうなるのか?
    この作品の先には興味深い世界がある気がする。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    変わろうとしない男と内面から変わっていく姿をケヴィン・コスナーが見事に演じている。
    基本、正義の味方を演じてきた彼が、久々に悪役を演じているが、この役も前回同様に善悪が折り重なった役柄になっている。

    そして個人的にはなんと言っても、ガル・ガドットの存在、亡くなったCIA捜査官の妻で、元犯罪者の中にその夫の姿を見るという難しい役どころと、そして”反則”と思わせるくらいの美しさで「そりゃぁ~サイコパスでも惚れるでしょ!?」と思ってしまうくらい。

    脇にゲイリー・オールドマンとトミー・リー・ジョーンズを配しているところは豪華、ゲイリー・オールドマンは今回は正義の味方。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    やはりアクションものは大画面で見ると迫力があります。

    それになんと言っても映画ならではの豪華俳優陣、ケヴィン・コスナー、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズはもちろんのこと、ガル・ガドットは『ワイルド・スピード・シリーズ』の活躍が認められて『ワンダーウーマン』では主演デビュー、冒頭で殺されるCIA捜査官役にライアン・レイノルズは『デッドプール』で主演と新旧の主役級が勢揃い。
    脇でもジョルディ・モリャという悪役は、いつもどこかで観た気がする人(笑)

    ⑤ エンターテイメント性

    アクションあり、人間ドラマあり、そして恋愛ありの楽しめる作品です。
    もちろん使われているVFXもなかなか、車、ヘリコプター、軍用輸送機も使った迫力のシーンも見もの。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    ノンストップ・アクション映画として取りまとめている点も良いが、個人的には主人公の変化してく様子を、ケヴィン・コスナーから演技として引き出している点と、やはりガル・がドットの魅力を引き出したことにより、冒頭に亡くなったライアン・レイノルズ演じる捜査官の愛の深さが伝わり、主人公の人格の変化にリアリティを持たせている。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    アクション映画の傑作『ザ・ロック』(マイケル・ベイ監督、ニコラス・ケイジ主演)のデヴィッド・ワイズバーグ。
    最近は脳科学や神経生物学、A.I.といった研究の進歩で、記憶の移植と言うものも可能になる日も近いと言われている。
    そのアイディアを基に壮大なアクション作品を作り上げている。

    と同時に、上にも書いたように亡くなった夫を愛する妻、その夫の記憶を持つ凶悪犯との人間関係というもの織り交ぜながら描いている。

    ⑧何度も見たくなるか?

    作品としての展開の面白さという点もあるが、個人的にはガル・ガドットの魅力が大きい。
    けっこう、そこの価値は大きいと思っている。
    でも、この手の作品が好きな人には何度でも楽しめる作品。

    映画『タイトル』のデータ

    監督■アリエル・ヴロメン『THE ICEMAN 氷の処刑人』
    脚本■ダグラス・S・クック、デヴィッド・ワイズバーグ『ザ・ロック』
    出演■ケヴィン・コスナー/ゲイリー・オールドマン/トミー・リー・ジョーンズ/ガル・ガドット/ライアン・レイノルズ
    公開情報■2017年2月25日 新宿バルト9他、全国ロードショー
    配給■KADOKAWA

    (C)2015 CRIMINAL PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.

    公式サイトはこちら

    国際秩序を崩壊させかねない重大なテロを阻止しようとしていたCIAのスパイが、任務中に非業の死を遂げた。
    オープニングから圧倒的な緊迫感がみなぎる本作は、殉死したスパイの“記憶”を脳に移植された死刑囚の運命を壮大なスケールで映像化したアクション・エンターテインメント。
    CIAとテロリストの熾烈な駆け引きを背景に、凶悪犯でありながら世界を救う“最後の希望”となった男の孤独な闘いを描き出す。
    記憶が失われるまでの48時間以内にテロを防がなくてはならない設定が濃密なスリルを呼び起こすとともに、未知の感情に目覚めた主人公が新たなアイデンティティーを探し求めるドラマが、観る者の胸を熱く揺さぶってやまない。

    ハリウッドのスーパースターから円熟の演技派へと転身したケヴィン・コスナーが主演を務め、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、さらには『デッドプール』で大ヒットを飛ばしたライアン・レイノルズ、『ワンダーウーマン』に主演するハリウッドの新ミューズ、ガル・ガドットという新旧の豪華キャスト共演が実現。“記憶”というエモーショナルなモチーフと極限のタイムリミット・サスペンスが想像を絶する形で融合し、まさに予測不可能な驚きに満ちた快作がここに誕生した!(C)2015 CRIMINAL PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.

  • 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』  今、最高のデート映画、泣ける!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 今、最高のデート映画、泣ける!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』

    たった30日
    恋するために
    ぼくたちは
    出会った

    イントロダクション

    150万部を突破した大ヒット小説「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」が遂に実写映画化!

    主人公・高寿を演じるのは、今、大人気の福士蒼汰、そしてヒロインには、ヒット作に出演し続ける注目の若手女優・小松菜奈。
    初共演の二人が、せつない運命を背負ったカップルを演じます。
    こちらも人気の若手俳優・東出昌大が、高寿の背中を押す親友役を熱演。

    監督・脚本には『ホットロード』『アオハライド』等、多くの恋愛青春映画のヒット作を世に出す三木孝浩監督×吉田智子コンビがふたたびタッグを組み、物語の舞台である京都の風光明媚な景色の中で、20歳のかけがえのない一瞬一瞬をみずみずしく映し出します。

    たまにはアイドル&デート映画で涙してみる!

    今年の日本映画を見ていて気付いたのは、『君の名は。』もこの作品も、そしてテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」でも、モテナイ男の恋愛説明書(トリセツ)が必要なんだなぁ~って。

    それを今、もっとも人気のある若手俳優(山崎賢人くんと二分してるのかな?)の福士蒼汰くんが演じてる訳だから、女の子にとっても「こんな素敵なトリセツ」は無いはず。

    この作品はファンタジーです!

    実は『君の名は。』では、スマホを見るのにカレンダーをチェックしていない!と言う「あり得ない!」設定があるのだけど、アニメだから許される的なところがある。
    この作品は、話の中盤でタネ明かしがあるのだけど、それを受け入れるのか?不自然と感じるのか?で評価が分かれるところ、私はすんなり受け入れることができたけど。

    設定はファンタジックだけど、恋愛のすれ違いのある形、と思えばそれはそれで納得、そしてその恋のすれ違いが本当に切ない!
    後半は本当に泣けてくる、久々に誰も亡くならないのに泣ける映画だった~

    私的『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』・ここからネタバレもあり!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    青春ラヴ・ストーリーです、初恋って切ないんです!
    昔だったら手紙ですれ違ったり、電話ですれ違ったり、今みたいにケータイ電話やスマホ、LINEで連絡が取れなかったから、恋愛にすれ違いは日常的だった。

    今は便利になり過ぎたから、ファンタジーにして「すれ違いを演出」している。

    そう言う意味では、最近流行りの時空を超えた?恋愛もの、本質は男の子の、女の子の、初恋の切なさ・一瞬の輝きにトキメイてどうしても泣いちゃうのです。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    三木孝浩監督と脚本・吉田智子さんというコンビ、この二人が作り出した青春映画が数多く。
    特に吉田さんの脚本は個人的に大好きで(笑)

    今は新しいラヴ・ストーリーをどう工夫するか?すれ違いの演出をどうするか?
    そう言う意味では、原作から持ってきた新奇性が上手く成功していると思う。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    この手の作品は、どれだけ旬な俳優を使って、若い人たちに届けるか、がポイント。
    少し前なら山崎賢人であり、撮影のタイミングで今度は、福士蒼汰の作品が続きそう。

    小松菜奈も『渇き。』以来、順調に映画やTVドラマで活躍している、この作品では可愛らしさが前面に出てるけど。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    ファンタジーとしての設定が映画ならでは。
    それと方言が無かったから判らなかったけど、舞台は京都、ポイント・ポイントで「あっ、京都だ」と言う雰囲気が味わえる。

    それと、やっぱりこの手の青春ラヴ・ストーリーは、美男美女の人気俳優さんが演じると言うのは、時代が変わっても続いていく。

    ⑤ エンターテイメント性

    今の日本では、恋愛の仕方を楽しく教えてくれる、という点では良い映画。
    福士蒼汰は決して上手い俳優ではないけど、やっぱりカッコイイ男の子がカワイイ女の子と恋に落ちるのは楽しい。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    三木孝浩監督の演出がどんどん上手くなっている(上から目線で失礼)。
    中盤で、小松菜奈演じるヒロインが、秘密を告白するシーンで、イマジナリーラインを背中越しに越えるところは、絶対『グッド・ウィル・ハンティング』と同じ手法だし。

    ラストでタネ明かし的に、物語をプレイバックするところも非常に判りやすい分、二人に共感しやすくなっている。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    吉田智子さんの脚本が今回も良かった、原作の通りかもしれないけど。
    後半は切なくて切なくて、ストンと落ちるものがある。

    人によっては『イニシエーション・ラブ』のようなトリック的な作品にも見えるけど、どちらかと言うとタイムパラドックスもの。
    ファンタジーの部分と純愛的なリアルな部分を、丁寧に描いていることで成功している。

    ⑧何度も見たくなるか?

    脚本・演出が一回見て判るように丁寧に作ってあるけど、もう一度見て確かめてみたいなぁ~
    と同時に、デトックス効果があるので、カップルで何度も見るのによいかも。

    そして最近見た青春ラヴ・ストーリーの中でも良くできてると思う!

    映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のデータ

    監督■三木孝浩 
    原作■七月隆文「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(宝島社)
    脚本■吉田智子 
    音楽■松谷卓
    出演■福士蒼汰/小松菜奈/山田裕貴/清原果耶/東出昌大/大鷹明良/宮崎美子
    公開日■2016年12月17日・大ヒット上映中!
    公開情報■全国東宝系にてロードショー
    上映時間■111分
    製作国■日本

    公式サイトはこちら

    ぼくは明日、昨日のきみとデートする Blu-ray豪華版 — Amazonで見る

    【ストーリー】
    京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)は、いつものように大学まで向かう
    電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松菜奈)を一目見た瞬間、恋に落ちた。
    勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、
    それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう―。彼女のこの時の涙の理由を知る由もない
    高寿だったが、2人は意気投合し、その後、すぐに交際をスタート。
    初めてのデート、初めて手をつなぎ、初めて名前で呼び合う。そんな初めてのことがあるたびに泣く
    愛美のことを少し不思議に思いながらも、より愛美への愛情を深めていく高寿。
    そんな二人の関係は、誰もがうらやむ程に順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた…。
    「わたし、あなたに隠していることがある…」初めてキスをした日、高寿は、愛美から想像も
    できなかった大きな秘密を明かされる…。そして、二人の運命は“すれ違い”始める―――

    (C)2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会


  • 映画『海賊とよばれた男』  モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』 モデルは出光佐三、ビジネスの成功の秘訣

    映画『海賊とよばれた男』

    戦う理由は、未来にある――。

    事業は「いっちょやってやろうやないか」の精神が大事!

    「いっちょやってやろうやないか」は主人公・国岡鐡造の言葉。

    この作品は、最近(2016年12月)、昭和シェル石油との合併話で創業家と経営陣が対立している出光興産の創業者・出光佐三の逸話をベースに、百田尚樹が小説化、山崎貴監督が映像化したものだ。

    これは『永遠の0』のトリオ、原作・百田尚樹、監督・山崎貴、主演・岡田准一が再度タッグを組んだ形、まぁ~柳の下のどじょうは何匹いるか?だけど。

    この作品は、山崎貴監督が脚本・演出・VFXを担当しているだけあって、作品の質も高く戦禍で廃墟と化した東京の街も見事に映像化されている。
    大画面で観るだけの価値のある作品でもある、そしてこの作品を見て改めて2つのことに気付くことができた。

    その一つ目は、百田尚樹と言う作家としての才能に驚かされる、主人公の経営者としての描写が素晴らしく日本人に勇気を与えてくれることだ。
    日本が敗戦から立ち直って、石油メジャーに戦いを挑み生き残ってきたことは、主人公の精神、自ら先頭に立って汗を流し、社員と運命を共にして、リスクを背負って事業を推し進めていく姿にある。
    そこには理想のリーダー像が描かれている。

    現代の日本でも成功しているベンチャーの社長たちの精神も「まずやってやろう」と言う精神があると思う。
    自分でまず行動をとって、出口を決めてそこまで徹底的に突き進むことがビジネスの成功の秘訣。
    成功のための手法はないが、秘訣としたら”行動すること”しかない。
    行動するためには”高い理想”が重要、高い理想に突き進む人を見ると人は付いてくる。

    ビジネスマンには原作は必読の書・この作品は必見の映画と言える。

    国威発揚の物語として

    たびだひ「戦場にいたことに比べれば、こんなこと大したことありません!」的なセリフや戦場で亡くなった人への敬礼と言った部分が多数出てくる。

    海賊というのも”武士の精神”の延長の言葉として使われていたし、戦前に有った日本人の精神性は素晴らしい、日本が戦後復興したのはそう言った精神性の延長上にある、と言った節が散見される。

    個々のエピソードが感動的であり、自分も日本人である以上、日本の独立性も含めて共感できる部分が有ったが、私にとっての違和感は「第二次世界大戦の敗戦をいつまで引きずるのか?」と言う点であることが判った。

    『永遠の0』に対して、宮崎駿監督が苦言を呈したのは、この部分だったということに気付いた。
    私は戦争を仕掛けた日本人はその”業”を背負っていくべきと考えている、だからと言って後ろ向きになる必要はない。

    戦没者に対して哀悼を持つことも、日本のために戦った一兵士たちの命に敬意を表することも必要だと思う、と同時に戦争を起こしたことの”業”を背負うべきと考えている。
    『風立ちぬ』や『この世界の片隅に』に有って、『永遠の0』や『海賊とよばれた男』には無いものだった。

    イギリスのフリーゲート艦に一歩引かない堤真一演じる艦長の姿を見て感動するのと、ハリウッド映画『エアフォースワン』のハリソン・フォード演じる大統領が活躍するのを見て拍手喝采するのは、ある意味同じで気持ち良いものであるが、日本人としては常に背負っているものがあるという想いは持ち続けたい。

    私的『海賊とよばれた男』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    上記の2つのテーマについて考えさせられて、ある意味、非常に見て良かった作品。

    ビジネス成功の秘訣と言う意味では、非常によく出来た作品で勇気がもらえる。

    私個人は敗戦を否定するつもりは無く、最近再見した東野圭吾原作の『手紙』でも、強盗殺人犯の家族(作品では弟)はその罪を背負いつつ、前向きに生きていく姿が描かれていた。
    一方的な戦前を賛美するような表現には違和感を感じた、それを気付けた意味は大きい。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    映画『永遠の0』よりも、より百田尚樹の原作の意図が鮮明に出ている分、非常に作り手の強い意志を感じるが、それは映画の監督や製作者の意図なのかは不明。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    岡田准一は『永遠の0』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した、それ以上に老けた時の演技に力が入っていた、今回もアカデミー賞あるかな?と思わせてくれたけど、2度目は流石にハードルが上がってる気もする、熱い男は感じるけど、ある意味大仰な演技とも言える。

    染谷将太演じる主人公の右腕役だが、他が老けていくのに彼だけ若いままだったのは何か意図が有るのかな?

    それにしても、綾瀬はるかが、ゲスト出演のような扱いなのがもったいない。
    家族的な経営を支えた女性と言う立ち位置だと思うが、登場シーンが少なく判りにくい。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    戦前・戦中・戦後と言う時代の荒波を映像化すると言う壮大な事業は、映画ならでは。
    白組のVFXは流石で、陳腐さを感じさせない映像。

    ⑤ エンターテイメント性

    映画を観た人に「勇気」や「自信」を与えてくれる、魂が揺さぶられる感動もある作品。
    物語の展開も大きく、その映像の素晴らしさと共に、エンターテインメントの山崎貴監督!と言える作品に仕上がっている。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    山崎貴監督は蛇足が好きな監督なんだと思う、『永遠の0』でもラストの回想的に登場人物が次から次へと出てきて零戦が現代を飛び去るシーンとか、今回はラストに門司沖に船で乗り出すシーンは余韻を残すためにやっているのか、個人的には要らない気がする。

    またこれは個人的な思想の問題でもあるけど、船員にバンザイをさせるシーンが有るが、より感動的にするためなのか、国威高揚のためにあるのか、やり過ぎ感が有った。
    逆に、それが意図的なものかもしれないが。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    残念ながら原作は読んでいないが、ダイジェスト版のような気がする。
    主人公の人物像の深掘りがされていない点が気になる。

    主人公にしても予告で「なぜ男は”海賊”とよばれたのか-」と強調しているが、海賊としての描写が少なく、違法スレスレの商売から日本国のために商売をすることになった心の変化が良く判らなかった。

    描かれ方が少なかった綾瀬はるか演じる最初の妻が、またラストに話として出て来るが、主人公の妻への想いが判りづらい、何故なら、2番目?の妻との間には子供も作って幸せな家庭を作っている。
    逆にここを削ってでも、他の駆け足の部分を丁寧に描いても良かった気がする。

    ⑧何度も見たくなるか?

    ビジネスをやる上で勇気そしてやる気をもらえる作品、ビジネスマンは必見!
    起業論の本を読む、高い起業セミナーに出るなら、この作品を観るほうがためになると思う。

    でも、今話題になりつつある『この世界の片隅に』の真逆の作品。

    映画『海賊とよばれた男』のデータ

    上映時間■145分
    製作国■日本
    公開情報■劇場公開(東宝)
    初公開年月■2016/12/10
    監督■山崎貴
    原作■百田尚樹 『海賊とよばれた男』(講談社刊)

    海賊とよばれた男(上) (講談社文庫) — Amazonで見る

    脚本■山崎貴
    撮影■柴崎幸三
    特殊メイク■吉田茂正
    美術■上條安里
    衣裳■水島愛子
    出演■岡田准一/吉岡秀隆/染谷将太/鈴木亮平/野間口徹/ピエール瀧/光石研/綾瀬はるか/堤真一/近藤正臣(特別出演)/國村隼/小林薫

    (C)2016「海賊とよばれた男」製作委員会 (C)百田尚樹/講談社

    海賊とよばれた男(完全生産限定盤) Blu-ray — Amazonで見る

    公式サイトはこちら

    【解説】

     百田尚樹の一大ベストセラーを「永遠の0」に続いて山崎貴監督、岡田准一主演で映画化した大作ドラマ。若くして石油業に乗り出し、欧米石油メジャーに果敢に立ち向かって激動の時代を駆け抜けた男の一代記を吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、堤真一、綾瀬はるか、小林薫をはじめとする豪華キャストの共演で描き出す。
     石油の将来性に目を付け、石油販売業を始めた青年、国岡鐡造。彼は“店員(従業員)は家族と同然”と店員との絆を大切にし、既得権益が強固な石油業界を相手に、破天荒な発想と行動力で販路を拡大していく。やがてその存在は石油メジャーも無視できないほど大きくなり、ついには石油の輸入ルートをすべて封鎖されるという絶体絶命の窮地に陥る鐡造だったが…。(allcinemaより)

  • 映画『何者』  ウザいな、二階堂ふみ!就職戦線はゾンビだらけのホラー映画?

    映画『何者』 ウザいな、二階堂ふみ!就職戦線はゾンビだらけのホラー映画?

    映画『何者』

    何者

    恋愛、友情、就活、裏切り。
    これが僕たちのリアル。

    イントロダクション

    原作は映画『桐島、部活やめるってよ』で大ヒットを飛ばし、平成生まれの作家として初めて直木賞を受賞した朝井リョウのベストセラー「何者」(新潮社)。
    就活活動を通して自分が「何者か?」を模索する5人の大学生たちの青春物語。

    お互いを励まし合いながらも、SNSで表と裏の顔を使い分ける今時の彼ら、“痛いほど圧倒的な現代のリアル”が詰まった問題作を映画化。
    監督・脚本は、演劇界の若き鬼才・三浦大輔。
    演劇ユニット「ポツドール」主宰者として数々の話題作を上演している、映画では『愛の渦』が近年話題になっている。

    主人公・拓人を演じるのは人気絶頂の実力派の若手・佐藤健。
    競演にも、今、旬の若手俳優達、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之といった実力派が並ぶ。

    これから就活を始める人、就職で苦労した人、必見の就活青春エンターテイメント!

    何者

    今の就職戦線とSNSは切り離せない

    2chとかを普通に使っている自分にとっては「なりすまし」や「ネカマ」とか「裏アカウント」とかは普通なので、結構“あるある”感の方が大きくって、2chでの潰し合いを知ってるから、Twitterでの裏の顔も楽しく見れた。

    それにしても、カッコイイよなぁ~映画自体が、作りが洗練されている。。
    これから就職を控える大学生・若者は絶対見ておいた方が面白いし、就職活動を終えたばかりの新人サラリーマンとかは、やっぱり「あるある」だと思う。
    実際、オジサン(私)の周りを埋め尽くした若者からは上映後「ああいう奴、いるよなぁ~」「ウザいな、二階堂ふみ」とか声が聞こえてきた。

    そして、中田ヤスタカ×米津玄師の音楽が最高な訳だし。

    そしてここで語られるのが、SNSの怖さ、就職によって自分が「何者」かを試される、そしてふるいにかけられていく残酷な体験をする。
    本音と建前、お前らゾンビだろ~と言うくらいSNSにはびこっている、こんなヤツらいるよなぁ~意識高い系からそれを裏で悪口を書きまくるヤツと、どんどん怖くなってくる。

    若者にとっては「こんなヤツ周りにいたよ」とか、就職ってこんなもんなんだ~疑似体験できる楽しさ?怖さがある。
    通り過ぎてきた、オジサンを含めた上の世代は、自分の子供たちがこういうところに突っ込んで行く、という大変さが本当に判る、本音を言わない建前のSNS社会でどうやって上手く生きていくか。
    まっ、facebookも、気持ち悪いくらいポジティブなことしか書かないのってどうなの?あっ!(笑)

    就職活動で苦労した人間には”共感ハンパねぇ~”楽しいエンターテイメント。

    私的『何者』ネタバレあり

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    当たり前だけど、大人になる人のほとんどの人が就職活動をする。
    そこで否応なく自分が「何者」かを相手に伝える必要がある、それは本音が伝わる場合もあれば、建前で乗り切れるヤツもいる。
    就職って意外と運だったりするし、甘い青春の終わりの始まりだったりと。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作者の朝井リョウがその世代そのものと言うのもあるんだろうけど、『桐島、部活やめるってよ』同様になんかイタイところがそこかしこに出てくる。
    「学生時代にはこんなことに打ち込んでいました!」「友達が沢山いて人脈作りをしてきました!」「慈善活動でこんなに充実してました!」と言ったアピール。

    もう就活から社会の仕組みの競争という歯車に組み込まれていく姿が見事に表現されている。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    佐藤健演じる主人公の冷静に分析しながら裏の顔を・・・と言うのは怖い反面、なんか一番あるなぁ~と。
    それにしても、みんながハマっていて。
    一番好きなことやって、就職に無関心なヤツ=菅田将暉演じるバンドマンが一番最初に内定もらったりと。

    女性二人が対照的で面白い、二階堂ふみは真面目て意識高い系だけど、チラッと胸元を見せながらも、彼氏を紹介してしまう嫌な女・・・

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    顔が出てこない演劇に熱中している主人公の親友が出てくる、あらゆるところで舞台のシーンが出て来る。
    後半の物語の進行と、舞台が混じり合うところが面白いし「まさか!?」と思わせるところがある。

    それと、就職を「横並び」で表現するところが度々出てきて、そうそう学生時代まではなんでも横並びになったなぁ~と思ったりして。

    何者

    ⑤ エンターテインメント性

    ネタバレ!

    で、書くと、この映画は実は映画の予告が「騙し絵」になっている。
    ほぼ、重要なシーンが予告に流れてるのに、予告を見ると絶対見た人は誤解する。

    でも、それとは違う方向性に走っていく面白さは有った、それと上手に伏線が張っていて最後一気にまきとっているところが鮮やか。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    ラストのどんでん返しに向かって、結構、演出の罠がある、まぁ~フィクションだから許して、と言う感じで。
    なんとなく、就職活動経験者(30年前だけど)には「あれ?」と感じさせる。
    そのくらい上手く仕込んでいるので、これは見て騙されるか、何となく気付くか、楽しめる。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    原作は主人公の一人称らしいけど、それが今回はそれぞれの視点で語られていくから、その点で人の表と裏がジワーっと出てきて面白い。
    それと、舞台との融合がちょっと面白い雰囲気がある。

    でも・・・ネタバレ・その2

    どんでん返しが、てっきり「この物語は全部舞台で、舞台に熱中しているイタイやつ」と主人公・拓人が同一人物、くらいの意外性を期待していた~
    人生って就職だけじゃないだろ~くらいの原作にないどんでん返しを入れても良かったのでは?と。

    何者

    ⑧何度も見たくなるか?

    テンポが良くて、音楽と俳優の競演と言う感じでセンスが抜群、ノリの良さで見れる作品。
    一方で、朝井リョウ原作と言うこともあり、今の若者、現代と言うものを意外な切り口で見せてくれる。

    私の世代は、金子修介監督、織田裕二主演の『就職戦線異状なし』(1991年)が懐かしい。

    映画『何者』のデータ

    何者

    原作■朝井リョウ(『何者』新潮文庫刊)
    監督・脚本■三浦大輔
    音楽■中田ヤスタカ
    主題歌■「NANIMONO(feat.米津玄師)」中田ヤスタカ(ワーナーミュージック・ジャパン)
    企画・プロデュース■川村元気
    出演■佐藤健/有村架純/二階堂ふみ/菅田将暉/岡田将生/山田孝之
    公開日■2016年10月15日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

    映画『何者』

    【ストーリー】
    就職活動の情報交換のために集まった、5人の22歳。

    企業に入れば特別な「何者」かになれるのか、そして自分は「何者」になりたいのか。
    それぞれが疑問を抱えながら、就活に立ち向かっていた。

    かつて演劇サークルで脚本を書いていた、人を分析するのが得意な拓人(佐藤健)。
    天真爛漫で何も考えていないようで、着実に内定に近づいていく光太郎(菅田将暉)。
    光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せ続ける、実直な性格の瑞月(有村架純)。
    「意識高い系」でありながら、結果が出ず不安を募らせていく理香(二階堂ふみ)。
    社会の決めたルールには乗らないと宣言しながらも、焦りを隠せない隆良(岡田将生)。
    そんな5人を先輩として見守る、大学院生のサワ先輩(山田孝之)。

    力を合わせて就活を進める中、5人はそれぞれの思いや悩みをツイートするが、それはあくまで表の顔。内定が決まらない中、お互いの就活へのスタンスや取り組み方の違いに嫌悪感を抱き、人間関係に歪みが生じ始める。やがて「内定者」が現れたとき、そこで見えてきたのは、これまで隠されてきた裏の顔だった――。
    (C)2016映画「何者」製作委員会 
    (C)2012 朝井リョウ/新潮社

  • 心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    心に残る野球映画 - 祝・イチロー選手3000本安打

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手がメジャー3,000本安打を達成!
    日本人選手が、こんな大記録を達成する日が来るなんて、40年前にメジャーリーグを見始めた頃には思いもしなかった。

    そしてその後のイチロー選手のインタビューが、いつも以上に感動的でした。
    自分の感情を必要以上に抑えていたイチロー選手、それが自分から告白してくれました。
    イチロー選手も人だったんだ、と。

     

    達成感って感じてしまうと前に進めないんですか?

    イチロー選手は
    「達成感や満足感というのは、味わえば味わうほど前に進める、
    小さなことでも 満足することは、すごく大事なことだと思う」
    と続ける。
    小さな成功体験が、大きな成功へと続いていく。

    メジャーリーグ史上30人目の3,000本安打となる(一部、大リーグと記載している記事もあるがマイナーリーグも含むので間違い)。
    イチローとアレックス・ロドリゲス、デレク・ジーターはまだ殿堂入りしていない(引退後5年経過しないと資格が無い、故に3人共資格を持っていない)が、3,000本安打達成者はほぼ全員殿堂入りしていることから、イチローの殿堂入りも確実視されている。
    (ピート・ローズは賭博問題とラファエル・パルメイロは薬物問題で殿堂入りしていない)

    で、どれだけ3,000本安打が凄いか?!と言うと、ベーブ・ルース(2873安打)、ルー・ゲーリッグ(2721安打)、バリー・ボンズ(2935安打)の3人のレジェンドは達成していない。

    実は野球がオリピック競技から外される理由でもあるけど、野球は世界的なスポーツではない。
    北米のメジャーリーグとメジャーリーグで一攫千金を狙う中米の国々、そして日本を中心とした東アジア(韓国と台湾くらい)にしか普及していない。
    アメリカは歴史がない国なので、自国で生まれたスポーツに関しては非常に大切にしている。
    アメリカン・フットボールやバスケットボール、そして野球・・・もちろん一番古い起源なのは野球であるけど。

    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!
    イチロー選手メジャー3,000本安打達成!

     

    映画でももちろんハリウッド映画が中心となる、と言うことでアメリカ映画のオススメの10本のご紹介!

    オススメする野球映画10本(と+4本)

    映画の製作年代順に並べてみました。
    もちろん、古い映画は古い時代になりますが・・・
    1869年にアメリカでプロ野球が始まり、今のワールドシリーズをアメリカンリーグとナショナルリーグで争うようになったのは1903年から、これがメジャーリーグベースボール(=MLB)の始まり。

    やはり最初の大スターはホームラン王にもなったベーブ・ルース。
    その後、ジョージ・シスラーやタイ・カップと言うレジェンドが現れる。

    映画『打撃王』 (1942年) THE PRIDE OF THE YANKEES

    打撃王

    ベーブ・ルースがニューヨーク・ヤンキースで活躍していたころ、遅れて現れたのがルー・ゲーリッグであり、彼はメジャーリーグ14年間で2130試合連続出場を果たす、と言う鉄人ぶりを発揮するが、筋萎縮性側索硬化症の発症で’39年に引退、’41年に37歳の若さで亡くなる。
    「ヤンキースの誇り」「アイアン・フォース」「静かなる英雄」とも呼ばれ、明るいベーブ・ルースとは好対照に物静かな男だった。
    もちろん連続出場だけでなく、3,000本に近い安打と共に3冠王も達成しているレジェンドでもある。

    それを当時のハリウッドの大スター、ゲイリー・クーパーがゲーリックを演じ、愛妻役をテレサ・ライトが演じている。
    ハリウッド黄金期の美男美女が出てくる典型的な感動物語である。

    ラストの球場を去るシーンは、本物のルー・ゲーリッグの映像も残るくらいの名シーン。
    ルー・ゲーリッグ自身はそこまで聖人君子ではなかったらしいが、ラストは涙なくして見ることはできない。

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    監督■ サム・ウッド
    原作■ポール・ギャリコ
    脚本■ ジョー・スワーリング/ハーマン・J・マンキウィッツ
    撮影■ルドルフ・マテ
    音楽■リー・ハーライン
    出演■ゲイリー・クーパー /テレサ・ライト/ベイブ・ルース
    上映時間■127分
    製作国■アメリカ

    映画『がんばれ!ベアーズ』 (1976年) THE BAD NEWS BEARS

    がんばれ!ベアーズ

    元マイナーリーグ(メジャーリーグの下部組織)のダメ親父が、少年野球チーム「ベアーズ」の監督になって、ダメダメチームが連戦連勝していく活躍を描く。
    ハリウッドお得意のアメリカン・ドリーム映画だが、子どもで描いたことが当時新鮮だった。

    マッソーの好演と共に、天才子役のテイタム・オニール(女の子で野球が上手い)が可愛らしい。
    子供たちの爽やかな成長ぶりと感動を呼んで、世界中で大ヒット、続編が2本も続きTVシリーズまでできた。

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    監督■マイケル・リッチー
    製作■スタンリー・R・ジャッフェ
    脚本■ビル・ランカスター
    撮影■ジョン・A・アロンゾ
    音楽■ジェリー・フィールディング
    出演■ウォルター・マッソー/テイタム・オニール/ヴィク・モロー/ジャッキー・アール・ヘイリー
    上映時間■103分
    製作国■アメリカ

    映画『ナチュラル』 (1984年) THE NATURAL

    ナチュラル

    若い頃に天才としてメジャーリーグにスカウトされるも、事件に巻き込まれ球界を去って、35歳にして“奇跡のルーキー”として活躍する男の半生を描く。
    野球の活躍と同時に、何故、35歳までデビューしなかったのか?事件の謎が明かされて行く。

    古き良き’40年代から’50年代のハリウッドのようなロマンチックな作品に仕上がっている。
    やはり主人公ロイ役には、正統派二枚目のロバート・レッドフォードが演じる、このアメリカンヒーローを演じられるのは彼しかいないだろう。

    監督には’80年代から’90年代に『グッドモーニング、ベトナム』や『レインマン』『バグジー』などの名匠バリー・レヴィンソン。

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    監督■バリー・レヴィンソン
    原作■バーナード・マラマッド
    撮影■キャレブ・デシャネル
    音楽■ランディ・ニューマン
    出演■ロバート・レッドフォード/グレン・クローズ/ロバート・デュヴァル/キム・ベイシンガー
    上映時間■138分
    製作国■アメリカ

    映画『メジャーリーグ』 (1989年) MAJOR LEAGUE

    メジャーリーグ

    34年間も優勝から遠ざかっていた当時の弱小チーム、クリーブランド・インディアンスと言う実在するメジャーリーグのチームを使って作った快作で怪作。
    スポーツ・コメディであり、楽しさは満点だがこれがメジャーリーグのレベルと言われる・・・である、まぁ~普段、ちゃんとしたメジャーリーグを見てるから、この手のコメディもウケるんだろうけど。
    それも有って、しっかりシリーズは3まで出来て、“とんねるず”の石橋貴明が出演したりもした。

    主人公がベテランのキャッチャーで三流選手で構成されたチームを引っ張りながら、また昔の恋人とのやり取りがあったり・・・するけど、やっぱりヤング・スターとしてブレイクしていたチャーリー・シーンの破天荒なピッチャー役と登場テーマ曲が印象的だった作品。

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    監督・脚本■デヴィッド・S・ウォード
    撮影■レイナルド・ヴィラロボス
    音楽■ジェームズ・ニュートン・ハワード
    出演■トム・ベレンジャー/チャーリー・シーン
    上映時間■107分
    製作国■アメリカ

    映画『フィールド・オブ・ドリームス』 (1989年) FIELD OF DREAMS

    フィールド・オブ・ドリームス

    アイオワ州の田舎で農家をする普通の家族、主人公はある日、謎の声(”If you build it, he will come.” = 「それを造れば、彼が来る」)を耳にし、彼は家族の指示のもと、世間の人々にあざ笑われながらも、生活の糧であるトウモロコシ畑を野球場にしてしまう。
    そして、そこに現れたのがメジャーリーグ初期1919年に起きた八百長事件のブラックソックス事件で球界を永久追放され、失意のうちに生涯を終えた“シューレス”ジョー・ジャクソンだった。

    この作品の主題は親子・家族の絆、それを象徴するものとしてアメリカ人の最も愛するもの「ベースボール」が描かれる。
    過去の野球選手たちに最後のプレーをさせるスタジアムを用意することで、彼らの思いを遂げさせることで、主人公自身の心の後悔の想いも晴れていく。

    キャッチボールの持つ意味、アメリカや日本で大ヒットした作品。
    裏テーマとしては、戦後のアメリカの親子関係を描いた作品としても有名。

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    監督■フィル・アルデン・ロビンソン
    原作■W・P・キンセラ「シューレス・ジョー」
    脚本■フィル・アルデン・ロビンソン
    撮影■ジョン・リンドレー
    音楽■ジェームズ・ホーナー
    出演■ケヴィン・コスナー/エイミー・マディガン/ギャビー・ホフマン/レイ・リオッタ/ジェームズ・アール・ジョーンズ/バート・ランカスター
    上映時間 107分
    製作国 アメリカ

    映画『プリティ・リーグ』 (1992年) A LEAGUE OF THEIR OWN

    プリティー・リーグ

    第二次世界大戦中に男性が戦争に行ってしまい、代わりに行われた女性プロ野球リーグを題材にした物語。
    女性が軽視された時代でもあり、その中で女性が活躍する姿が気持ち良い。

    トム・ハンクスの安定した演技も良かったが、この頃はジーナ・デイヴィスは美しくカッコ良かった、でもバカでかいけど。

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    監督■ペニー・マーシャル
    原作■キム・ウィルソン/ケリー・キャンディール
    脚本■ローウェル・ガンツ/ババルー・マンデル
    撮影■ミロスラフ・オンドリチェク
    音楽■ハンス・ジマー
    出演■トム・ハンクス/ジーナ・デイヴィス/マドンナ
    上映時間■125分
    製作国■アメリカ

    映画『オールド・ルーキー』 (2002年) THE ROOKIE

    オールド・ルーキー

    実在のメジャリーガー、ジム・モリスの波乱と奇跡の人生を描いた物語。
    マイナーリーグで肩を壊して一度は夢を捨てたが、35歳でメジャーデビューを果たし全米で喝采を浴びた史上最年長ルーキーの話。

    人は夢をあきらめず、家族や周りの人々の力を得ながら夢を実現する感動の物語。
    アメリカン・ドリームがメジャーリーグにはある、と言う典型的な話。
    ここにあるのは、“夢”を叶えるのは独りではなく、みんなの力で得るものだと。

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    監督■ジョン・リー・ハンコック
    脚本■マイク・リッチ
    撮影■ジョン・シュワルツマン
    音楽■カーター・バーウェル
    出演■デニス・クエイド/レイチェル・グリフィス
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

    映画『マネーボール』 (2011年) MONEYBALL

    マネーボール

    これも実在のプレイヤーだけではなく、リーグ全体を描いた作品。
    貧乏で最弱チームのオークランド・アスレチックスを「マネーボール理論」で常勝チームにしたGMのビリー・ビーン(ブラピ)とその理論を考えたアナリストとの話。

    ’70年代からメジャーリーグを見てると、21世紀に入ってから野球のやり方がガラッと変わったのが判ってるだけに興味深い話。
    1.打率より出塁率を重視すべし
    2.被安打は投手の責任ではない
    3.盗塁・犠打は無駄な戦略である
    この辺の指標が色々とあって、メジャーリーグでは長打率とかも重視される(2.の被安打の裏返しなんだけど)。

    プラピが新しい時代を切り開く苦しみを見事に演じてくれる、これも一種のアメリカン・ドリームなんだけど、メジャーリーグ(と言うかプロスポーツ)の裏側が生々しく描かれていてその点で面白い。

    この頃からデータ重視の野球分析が主流となる。
    ちなみにここまで極端じゃないけど、今も主流の理論。

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    監督■ベネット・ミラー
    原作■マイケル・ルイス
    原案■スタン・チャーヴィン
    脚本■スティーヴン・ザイリアン/アーロン・ソーキン
    撮影■ウォーリー・フィスター
    音楽■マイケル・ダナ
    出演■ブラッド・ピット/ジョナ・ヒル/フィリップ・シーモア・ホフマン/ロビン・ライト
    上映時間■133分
    製作国■アメリカ

    映画『人生の特等席』 (2012年) TROUBLE WITH THE CURVE

    人生の特等席

    クリント・イーストウッドが“俳優”として関わった作品、長年、彼の作品の助監督として関わってきたロバート・ロレンツの長編映画デビュー作と言うことで『グラン・トリノ』以来の出演。
    エイミー・アダムスが娘役を演じるが、ちょっと年齢が離れすぎてるかな?

    前年(上でも紹介している)の『マネーボール』でもあるように、野球をコンピュータでデータ解析して選手を取得するのが主流になっている時代に、伝説のスカウト役をイーストウッドが演じている。
    もちろん時代遅れだし、視力が衰えて契約更新も望み薄、娘との関係も微妙で、これからスカウトとしてどうしたものか・・・

    親子のドラマが中心になるが、野球のスカウトと言う側面を描いていて面白い。
    なんと言っても脚本が素晴らしく、ラストがカッコイイので見終わった時の爽やかさが残る。

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    監督■ロバート・ロレンツ
    脚本■ランディ・ブラウン
    撮影■トム・スターン
    音楽■マルコ・ベルトラミ
    出演■クリント・イーストウッド/エイミー・アダムス/ジャスティン・ティンバーレイク
    上映時間■111分
    製作国■アメリカ

    映画『42 〜世界を変えた男〜』 (2013年) 42

    42

    メジャーリーグでは、背番号42には特別な意味がある、現在は永久欠番となっている。
    その背番号42を背負った独りのメジャーリーガーの物語。

    それまで、白人と黒人は別のリーグで、メジャーリーグに黒人がプレーすることはなかった。
    そこに史上初の黒人メジャーリーガーとして差別を乗り越え、アメリカの歴史に新たな1ページを切り開いた伝説のプレーヤー、ジャッキー・ロビンソンの感動の真実のドラマ。

    黒人選手の実力を認め人種差別と戦うことを決心して、ジャッキー・ロビンソンを起用することを決めたのは、ブルックリン・ドジャースのやり手GMブランチ・リッキー、演じるのはハリソン・フォード。
    「どんなに嫌がらせを受けたとしても、何にも屈せず、やり返さない勇気を持つ」ことをジャッキー・ロビンソンはリッキーに約束してメジャーリーガーになる。
    もちろん当時は、観客だけではなく、同じプレーヤーの中でも普通に差別が起きた時代。
    差別と最初に戦った男の一人、その苦悩と共に野球と言うスポーツを通じた清々しさ、感動に震える映画になっている。

    彼の活躍も有って、今は黒人プレーヤーも沢山いるが、彼のメジャーデビュー50年目にあたる1997年4月15日は“ジャッキー・ロビンソン・デー”となり、全選手が背番号42を背負ってプレーする。

    ichiro42

    そして映画から話はそれるが、1997年に永久欠番になった42番は、その時既に付けている選手だけは引退まで付けることを許されたが、最後の一人はニューヨーク・ヤンキースの守護神でレジェンドのマリアノ・リベラで2013年の現役引退も印象的だった。
    パナマ出身の黒人選手で、ヤンキース一筋でクローザーとして数々の記録を作ったのも、42番を背負った選手として何かを感じさせる。

    rivera42

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    監督・脚本■ブライアン・ヘルゲランド
    撮影■ドン・バージェス
    音楽■マーク・アイシャム
    出演■チャドウィック・ボーズマン/ハリソン・フォード
    上映時間■128分
    製作国■アメリカ

     

    プラスの4本は日本人が出てくる野球映画

    映画『ミスター・ベースボール』 (1992年) MR. BASEBALL

    ミスター・ベースボール

    日本のプロ野球が対象になった野球映画は結局ハリウッド製作で実現。
    うーん、それまでも見たことがないので、とりあえず選ぶとしたらこの作品くらいしか思い当たらない。

    少し落ち目になってきた大リーガーが日本にやってきて活躍するが・・・研究されて徐々に不振になっていく、と言う実際によくあるパターンの助っ人外国人選手の話。
    で、その外国人選手が日本人女性と恋に落ちるが、なんとその女性が自分のチームの監督の娘というオチ。

    主役の大リーガーには『スリーメン&ベビー』で人気のトム・セレック。
    なんと言っても、中日ドラゴンズ全面協力の中、どうみても星野監督にしか見えない役を、高倉健さんが演じて、ベースボールと野球のギャップも有ってなかなか楽しめるコメディタッチの作品。

    日本側も高倉健さんが出てるので、野球の面白さもあるが、文化の違いを超えた二人の友情がメインになっている。
    異文化日本野球を描いてるので、野球映画らしい爽快感が今ひとつ。

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    監督■フレッド・スケピシ
    原案■セオ・ベレティァ/ジョン・ジュンカーマン
    脚本■ゲイリー・ロス/ケヴィン・ウェイト/モンテ・メリック
    撮影■イアン・ベイカー
    音楽■ジェリー・ゴールドスミス
    出演■トム・セレック/高倉健
    上映時間■110分
    製作国■アメリカ

    映画『バッテリー』 (2007年)

    バッテリー

    人気作家あさのあつこの同名ベストセラー小説の映画化(他にもアニメがある)。
    主役はオーディションで選ばれた林遣都くん、この後順調にスター階段を登っていく彼のデビュー作。

    舞台は高校、天才野球少年がその才能ゆえに孤独になって悩み、仲間に助けられて監督の管理野球に対しても自分を貫いていく。
    天才ピッチャー故に、そのボールを取れるキャッチャーがいないと言う設定からありがち、な話を爽やかな青春映画に仕立て上げてるのは、滝田洋二郎監督の手腕だと思う。

    どうも日本はプロ野球より高校野球を舞台にした作品の方が多いような気がする。
    プロ野球が親(冠)企業があるので、なかなか某巨人軍がからむとTV局も持ってるから難しいのかもと。

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    監督■滝田洋二郎
    原作■あさのあつこ 「バッテリー」(角川文庫刊・教育画劇刊)
    脚本■森下直
    撮影■北信康
    音楽■吉俣良
    上映時間■118分
    製作国■日本
    出演■林遣都/蓮佛美沙子/天海祐希/岸谷五朗/萩原聖人/岸部一徳/菅原文太

    映画『ひゃくはち』 (2008年)

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    甲子園を目指す名門校の補欠選手たちの青春物語。
    『桐島、部活やめるってよ』にもあるように高校では体格差やスポーツ能力の差によってヒエラルキーが存在する。
    そんな野球部の中では、底辺にいる補欠部員たちのガンバリを描いている。

    森義隆監督は、これが長編デビュー作、自らの高校野球部の経験を活かした「高校野球部あるある」がなかなか面白い、自分は部室が隣のサッカー部だったけど、体育会系にはよくある話が散りばめられている。
    また森監督の話として、野球をやっているシーンは、画面に写っているシーンだけをプレイさせるのではなく、延々と本当に練習をさせてその一部をシーンとしてカットして使っているとのこと。
    野球部あるあると共に、この辺のリアリティが面白い野球青春映画になっている。

    今活躍している若手俳優たちも多数出演してるので、そこに注目して見るのも面白い。

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    監督・脚本■森義隆
    原作■早見和真
    撮影■上野彰吾
    主題歌■湘南乃風 「晴伝説」
    出演■斎藤嘉樹/中村蒼/市川由衣/高良健吾/桐谷健太/太賀/竹内力
    上映時間■126分
    製作国■日本

    映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』 (2014年) KANO

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    第二次世界大戦前の日本統治下の台湾で甲子園への出場を果たし、決勝まで勝ち進んだ実在の野球チーム“嘉義農林学校野球部”、通称“KANO”の奇跡の実話を映画化した“台湾”映画である。
    製作・脚本は『セデック・バレ』のウェイ・ダーション監督、『セデック・バレ』では台湾の先住民族を描いている、今回は日本人、蛮人(先住民族)、漢人の混成チームが甲子園で活躍する話になっている。

    物語は日本にとても好意的に描かれていて、日本人監督・近藤兵太郎が混成チームを率いて、人種差別を跳ねのけて甲子園で活躍している、また台湾発展のための八田與一による灌漑事業も描かれる。

    純粋に野球をすることに喜びを感じる高校生たちの青春を描いていて清々しい。
    この作品も野球のシーンを丁寧に描いている作品で「努力すれば報われる」感動を感じられる作品。

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    監督■マー・ジーシアン
    脚本■ウェイ・ダーション/チェン・チャウェイ
    撮影■チン・ディンチャン
    音楽■佐藤直紀
    出演■永瀬正敏/坂井真紀/ツァオ・ヨウニン/大沢たかお
    上映時間■185分
    製作国■台湾

     

    アメリカのスポーツに対する精神

    敵のチームの選手にも尊敬の念を持ってスタンディングオベーションする、そんな情景を何度も見ている、もちろん野球だけではなく。
    でもメジャーリーグではよく見かける情景でもある。

    マリアノ・リベラ引退
    マリアノ・リベラ引退

     

    お互いにリスペクトし合う二人、そしてレジェンド

    イチローとジーター
    イチローとジーター

  • 映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 SHIN GODZLLA

    現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。

    復活したゴジラが日本映画の象徴になる

    2016年夏、ゴジラが復活した!
    第1作の『ゴジラ』(1954年)が公開されてから約60年、現在までに国内で計28作品が製作され「ゴジラ・シリーズ」
    今作品で、遂に累計観客動員数が1億人を突破したそれも納得の作品、日本を代表するシリーズ映画として君臨する「ゴジラ」。
    但し、第1作以外のゴジラは、ウルトラマンやガメラなどの子供向けの怪獣映画になっていってしまった。
    実際、’50年代の映画の隆盛期から衰退期に入って、興行収入を考えると子供に観てもらえる映画としてシリーズ化するのは当然かもしれない推移だった。

    一方、日本で誕生したゴジラというキャラクターは、世界の「Godzilla」となり“キングオブモンスター”として人気を博しています。
    海外でも「ゴジラ」の評価は高くローランド・エメリッヒの『GODZILLA』(ゴジラと言うよりイグアナの大きいの)や記憶に新しい2014年にはハリウッド版『GODZILLA』(世界の渡辺謙さんが出演!)が全世界で興行収入570億円以上、国内でも32億円と大ヒットを記録している。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ10

    そして今回、庵野秀明総監督+樋口真嗣監督(特撮監督)で見事な復活!
    初代『ゴジラ』が帰ってきた!そんな感じ。
    実は私は「ヱヴァンゲリヲン」を観たことがない!(自慢w)どちらかと言うと庵野秀明さんと言えば、宮﨑駿監督の『風立ちぬ』の主人公・堀越二郎の声をやった人、と言う印象しかない(汗)
    「ヱヴァンゲリヲン」を知ってる人は、今回のゴジラは、まんまヱヴァらしい。
    チラッとテレビで見たけど雰囲気は判る。
    それと2作目以降のゴジラ・シリーズもほとんど見たことがない、特に平成ゴジラは全く見ていない・・・『ゴジラ FINAL WARS』はゲテモノ見たさでと言うのはあるけど。

    そして今作品は、初代・ゴジラと同様にゴジラ誕生から日本初上陸の話になっている。
    原点に戻って、ゴジラを再構築したと言う感じ、登場の仕方もビックリしたけどネタバレになるからこれ以上は書きません。
    にしても、怪獣映画と言う虚構を映像化にする以上、ゴジラの存在以外をリアルに描いている。
    映画では「一つだけ(大きな)嘘をついて良い」と言う物語作りの暗黙の了解(?)があるけど、逆に言うとそれ以外、リアリティが求められる。
    これは『ジュラシック・パーク』にも言えることだけど、現代に恐竜を復活させる技術は未だないが、そこに嘘が有るとして、恐竜の動きや生態に関しては出来る限りリアルに描く必要がある。
    今回、ゴジラと言う未知の生物で有り、敵の登場に日本政府や日本人がどう接するか?このとことんリアリティにこだわった作りが凄かった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ01

    ’54年に現れたゴジラを、2016年の今復活させた意味、それは今の日本を描くことにある。
    自衛隊のあり方や日本の政治家、それを超えた知恵と勇気、アメリカを含む海外の思惑。
    そのためには、自衛隊の扱い方のリアリティも凄かった、10式戦車から富士山麓から155ミリ榴弾砲をぶっ放す、無人戦闘機から何から何までリアルに演出している。
    ある意味、福島の原発のメルトダウンとゴジラが被っている部分もあると思う。

    全体としては、本当に詰め込み過ぎというくらい、今の日本を克明に描きつつ、ゴジラ退治のためにアメリカの力を借りて、核融合をエネルギーとしているゴジラを核爆弾で退治すると言う話を縦軸に配して、様々な横軸が展開していく。
    長谷川博己演じる主人公(主人公はゴジラだけど、半分以上寝てるので)は、日本の政治構造や外交と言ったものに関わりながら、日本人の良心を表現している

    一方で日本的な人間ドラマ(恋愛とか家族愛)と言ったものをスッパリ切り捨てた潔さには拍手!
    最後に新幹線とかを突っ込ませるのも最高!!
    怪獣映画として、そしてVFXとして、日本生まれのゴジラ映画として、何の手抜きもない作品に仕上がっていて、ここまやるか!?と感心させられた。
    オープニングも伊福部昭のゴジラのテーマ曲も、故・岡本喜八監督のカメオ出演も、その他沢山の俳優がカメオ出演しているし、ゴジラ愛・日本映画愛を感じる作品。

    唯一残念だったのが石原さとみ。
    彼女の役は、アメリカ人にやって欲しかった、40代で女性のアメリカ大統領になる名門の出が日系アメリカ人と言うのは、ゴジラの存在並みに真実味がない、嘘は一つまで。
    好きな女優さんだけにちょっともったいなかった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ09

    私的『シン・ゴジラ』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品には初代ゴジラと共通のテーマが有る、それはゴジラよりも人間の行いの方が恐ろしいと言うもの。
    人間は自分たちの利益を再優先する、ゴジラが生まれた理由、ゴジラを殺す方法、全てが人間のエゴの上に立っている。
    しかし、窮地に立ってそこを乗り越えていく、戦後の日本人の姿にも共通するものを感じた。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    何故、今、ゴジラなのか?ちゃんとその答えを持っている、第1作目の『ゴジラ』も喧々諤々とその対策を練るシーンが描かれる。
    ゴジラを通して日本人を描こうとしている、そして今の日本、将来の日本への希望が描かれている。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    長谷川博己も力演、その他の主要の配役も力演。
    防衛大臣が女性と言うのもモデルがいるのか?(笑)斎藤工、犬童一心監督、小出恵介と沢山の俳優がカメオ出演、みんな日本映画への愛を感じる。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    日本でここまでVFXを使ってスケールの大きな作品を作ってくれるとは。
    白組の頑張りが凄い!ゴジラの武器もそう来ますか!

    ⑤ エンターテイメント性

    ゴジラをちゃんと描いた、ハリウッドを超えるエンターテイメントだったと思う。
    『パシフィック・リム』にもちゃんと勝っていた、ギレルモ・デル・トロ監督の日本の怪獣映画愛にもちゃんと応えたと思う。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    演出はヱヴァのまんまらしい。
    それはおいといて、最近の日本映画(洋画も?)はやたらと俳優のドアップが多くないか?と。
    にしても、自衛隊とか日本の政治家とか、リアル過ぎてその演出は良かった。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    意外性もあるのに、ちゃんと初代ゴジラの主旨も受け継いでいた。
    怪獣映画に徹して、日本映画に有りがちな、恋愛や家族愛に走らなかったのも良かった。

    ⑧何度も見たくなるか?

    これは映画館でも、ビデオになっても何度も見たくなる。
    それ以前に、色々と詰め込み過ぎ、しかもちょっとした庵野秀明監督の思い入れのシーンとか遊びも有って、細々とチェックしてみたい。
    ゴジラ愛・映画愛が高じるとここまでこだわった映画になる、それは何度も見たくなる。

    映画『シン・ゴジラ』のデータ

    2016年製作

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    【キャスト・スタッフ】
    長谷川博己 竹野内豊 石原さとみ

    脚本・総監督:庵野秀明
    監督・特技監督:樋口真嗣
    准監督・特技統括:尾上克郎
    音楽:鷺巣詩郎

    公開日 :2016年7月29日
    公開情報 :全国東宝系にてロードショー

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    【ストーリー】
    東京湾・羽田沖—。
    突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。
    首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、「崩落の原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹(竹野内豊)をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。
    慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は鎌倉に上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく。
    政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。さらに米国国務省からは、女性エージェントのカヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)が派遣されるなど、未曽有の脅威に対し、日本のみならず世界もその行方を注視し始める。
    そして、川崎市街にて、“ゴジラ”と名付けられたその巨大不明生物と、自衛隊との一大決戦の火蓋がついに切られた。
    果たして、人智を遥かに凌駕する完全生物・ゴジラに対し、人間に為す術はあるのか?
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