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  • 映画『SCOOP!』  福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』 福山雅治がスケベ、二階堂ふみがセクシーにつきる?

    映画『SCOOP!』

    SCOOP!

    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!

    スケベオヤジの妄想をふくらませるイイ女たちのエロ競演

    とにかく福山雅治演じる主人公のカメラマンがエロい。
    福山雅治が完璧な二枚目(見た目もカッコよいし歌もうまいし、ライターとしても良い)の上に、ファンは知ってるように、ちゃんとスケベオヤジでもある、このあたりが男女に人気の所以。

    冒頭のセックスシーンから、期待感が膨らむ。
    二階堂ふみ演じる新人ライターと元スターカメラマン(福山雅治)との年齢差・男女のバディーもの。
    大根仁監督が、徹底的にエンターテインメントに徹しながらも、40過ぎの男の悲哀も描いていて、エロ×笑いとのバランスが絶妙!!

    吉田羊と二階堂ふみのセクシーぶりと、滝藤賢一の熱演、リリー・フランキーの怪演も見もの。

    SCOOP!

    イントロダクション

    『モテキ』『バクマン。』の大根仁監督が、’85年に原田眞人監督・脚本作品『盗写1/250秒』をリメイク!主演には結婚後、映画初主演の福山雅治。

    日本一フライデー(笑)されない男・福山雅治がオッサン・パパラッチと言うゲス男役を熱演!
    バディー役には新人記者役の二階堂ふみ、そして吉田羊、滝藤賢一、リリー・フランキーら超豪華キャストが共演。
    主題歌では、”TOKYO NO.1 SOUL SET feat.福山雅治on guitar”。

    『バクマン。』に続いて今度は、写真週刊誌の編集部を舞台に描く、エロくて笑えてハラハラ・ドキドキ、そしてちょっと切ない・圧倒的なエンターテイメント作品!

    これ以下はネタバレになるかもしれないので、映画を観てからお読みください~

    SCOOP!

    私的『SCOOP!』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品のテーマは、エロいオヤジはモテる!って、大根仁監督が『モテキ』から描き続けてる中年男の妄想だよね~そこが面白い。

    50近くになっても“夢”って一体何だったのか?カメラしかないから、今もカメラマンをやっているだけの男、そんな男がモテるのは妄想以外ない。

    逆に、主人公=男を踏み台にした女たちがエロくて素敵。
    結局、主人公が体を張って撮ったスクープで、記者として編者者としてのし上がっていく、吉田羊と二階堂ふみが素敵過ぎる!

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    大根仁監督は一貫してエンターテインメント性の高い作品を作り続け、そこには常に「エロい」ことが前提になっていて、カッコよい=エロい男と素敵な=セクシー女が出てくるのが、監督の趣味というか、意志を感じさせる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    福山雅治が、映画ならここまでやってくれる!と言うところまでやってるのが楽しい。
    『ガリレオ』シリーズとは真逆のやり過ぎ感もありつつ、得意なカメラを持って走り回る姿が何気にカッコよい、まぁ~本当は人生の行き詰まり感たっぷりの役どころだけど。

    ヒロイン役の二階堂ふみは、前半のオドオドしたところから成長していく過程を見事に演じていて、後半のセックス・シーンの本気度(肢体も見どころ!)とそれが有るから、あの写真が撮れると言う納得の体当たり演技。
    一方で、吉田羊が男勝りの編集者役ながら、服装と表情一つでガラッと変わるセクシーさは良かった。
    女はのし上がるためなら職場の男も利用する?その逞しさを感じるし、それはしっかりと二階堂ふみにも引き継がれていく。

    滝藤賢一は「半沢直樹」以来、活躍が続いているが、ここでもライバルであり良き理解者でもあり、そして一番笑わせてくれる、と言う難しい役どころを演じている。
    で、なんと言ってもリリー・フランキー。
    『そして父になる』での福山雅治とのコンビとなるが、本当に仲良く演じてる感じ。
    しかもあの怪演ぶりは、『モテキ』の上司や『凶悪』の顔役とも共通するところがある。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    このエロさの思いっきりさ、もう写真週刊誌が以前ほど売れなくなったり、逆に報道する側と撮られる側の裏事情等々あるとは思うけど、そのあたりのタブー無視で行けるのは映画ならでは。

    今回は政治家のスキャンダルや社会事件までありで、カーチェイスまでやってしまってる。
    都内のど真ん中で、どうやって撮影したのか?そのあたりもちょっと興味が湧く。

    SCOOP!

    ⑤ エンターテインメント性

    業界あるあるや芸能界の裏とかを笑いも含めて、笑いあり、アクションあり、セクシー・シーンあり、そして切なさも有るといった、考えさせられる映画ではないが、楽しませてくれる作品。

    結局は、男と女しかいないってことなんだろうけど、イイ男・イイ女の映画である。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    なんと言ってもテンポが良い、キッチリ映像で表現するところは映像で、という感じで無駄なセリフに頼らない、少ないシーンで話をまとめる、このあたりは大根仁監督の過去の作品に共通する。

    見ていて判りやすく、無駄なシーンがない、という感じ。
    まぁ~エンドクロールに関しては、毎回色々とやる監督さんでは有るけど、賛否が出るね。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    リメイクということも有って上手くまとまった感じの脚本になっているし、福山雅治と吉田羊の関係(立ち呑み屋のシーンとか)が上手く描かれていた。

    後半の山場は一気にテンポが落ちてしまうのは、ちょっと惜しいかも。
    脚本なのか、演出なのか、微妙なところだけど。

    ⑧何度も見たくなるか?

    この手のエンターテインメントに徹した作品は、気軽に見れるので何度でも、という気もするし、あえて能動的に何度も見たいか?と言うと微妙な感じだけど。

    二階堂ふみや色んな女優さんのサービス・ショットが多数あるのでそこは確認してみたい(笑)
    どちらしにても今年(2016年)トップクラスのエンターテインメント作品で間違い無し!

    映画『SCOOP!』のデータ

    SCOOP!

    監督・脚本■大根 仁
    原作映画■「盗写 1/250秒」(監督・脚本:原田眞人)
    撮影■小林元
    音楽■川辺ヒロシ
    主題歌■「無情の海に」TOKYO No.1 SOUL SET feat.福山雅治 on guitar (ユニバーサルJ)
    出演■福山雅治/二階堂ふみ/吉田羊/滝藤賢一/リリー・フランキー
    公開日■2016年10月1日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

    映画『SCOOP!』 [福山雅治]

    【作品紹介】
    落ちぶれパパラッチ&ド新人記者
    狙え、超特大スクープ!
    1枚の写真【スキャンダル】に日本社会が騒然!?
    ますます過熱する写真週刊誌のスクープ合戦に挑むのは、落ちぶれパパラッチ&ド新人記者のまったく噛み合わない凸凹コンビ!?
    かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマン・都城静(福山雅治)。
    しかし、その輝かしい業績も、いま現役の雑誌編集者たちにはほとんど知られてない。
    過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった静は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身。
    それから何年もの間、自堕落な日々を過ごしてきたのだ。
    そんな彼に、再び転機が訪れる。
    ひょんなことから写真週刊誌「SCOOP!」に配属されたばかりのド新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になってしまったのである。
    案の定まったく噛み合わずケンカばかりの静と野火。
    この凸凹コンビが、まさかまさかの大活躍で独占スクープを連発!そしてついに、日本中が注目する重大事件が発生する…。
    (C)2016映画「SCOOP!」製作委員会

  • 映画『世界から猫が消えたなら』 猫が死ぬ話ではありません、僕が死にます

    映画『世界から猫が消えたなら』 猫が死ぬ話ではありません、僕が死にます

    映画『世界から猫が消えたなら』

    世界から猫が消えたなら

    世界は愛であふれてた。
    ラブストーリーが終わる。

    世界から猫が消えたなら — Amazonで見る

    暗い話が嫌いな人は見ないほうが良いです、生きる理由が知りたければ是非!

    猫が死んで悲しいお話とか、佐藤健くんと宮崎あおいちゃんのラヴ・ストーリーではありません。
    原作が100万部を突破したベストセラー「せか猫」ですが内容を知らずに見ました。

    でも良い意味で裏切られて好きな作品でした、でもきっとこんな暗い話、嫌いな人は見ないほうが良いとも思います、なぜなら主人公=僕が死ぬ話だからです。

    予告や宣伝は「泣けるラヴ・ストーリー」です、それを期待すると少し外すかも。
    でも違う意味で泣けた映画でした、今年一番泣いたかも(まだ半年も経っていないけど)。

    今年、1,2くらいに好きな作品でした、見終わった後に「自分が生きていることに意味がある」と思えるから。

    世界から猫が消えたなら

    詳細情報はこちら・・・
    東宝で映画『悪人』、『告白』をプロデュースした若手天才プロデューサー・川村元気さんの原作小説を映画化。
    2013年に本屋大賞にノミネートされ、その後、文庫化・コミックス化、そして中国・韓国・台湾で出版もされて累計100万部を突破。

    「僕」と「悪魔」の二役に挑むのは、佐藤健。そのかつての恋人に宮崎あおい。
    映画マニアの親友を濱田岳、疎遠になった父を奥田瑛二、死別した母を原田美枝子。
    監督は数々のCMで広告賞を受賞し、映画デビュー作『ジャッジ!』が予想外(笑)に面白かった永井聡監督、今回はテイストが真逆でビックリ!
    撮影に中島哲也監督作品で手腕をふるう阿藤正一。
    脚本はベテランの岡田惠和に、音楽は小林武史と鉄板です、東宝最強トライアングル?(笑)

    私的『世界から猫が消えたなら』 ここからはぶっちゃけ・ネタバレ!

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    二人の僕が出てくる、それはファウストに代表される悪魔との契約で希望を叶える、と言うものをモチーフにしている、大切なモノを渡せば1日の生命を与えると。
    物語はその流れで進むが、実は主人公の数日の妄想なのでは?と見終わった後に感じた。
    自分が死を覚悟するまでの心の葛藤が、「僕」と「悪魔」と言う形で表現されている。
    そして、自分の所有する大切なモノを失うことで、実は自分がこの世の中でどれだけ必要とされていたかを知る。

    自分の大切なモノを振り返ることで、自分の人生がどれたけ意味のあるものだったかを納得することで、自分の死を受け入れる。

    自分が死んでも、友人や元恋人、そして親も自分のことを忘れることはないと・・・

    世界から猫が消えたなら

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    原作者であり、東宝の映画プロデューサーでもある川村元気さんが書いた小説、話が綺麗過ぎる、映像を意識した描写とかも、そしてなんと言ってもタイトル自体が「ウケ狙い」を感じる。

    でも川村元気さんが他の著作でも書いていたが「躁鬱状態の鬱の時に良い物語を思いつく」と言うように明らかに鬱状態のお話。
    死ぬって遠い話だけど、一旦、目の前に死が迫った時に人は何を思うのか?そんな暗い話を真剣に物語にしている、そして追及している点が面白い。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    佐藤健くんが淡々と演じてる気がして、本当は死を宣告された時に逃げるために、もう一人の自分を妄想して死から現実逃避している。

    この作品、佐藤健くんが主演じゃなかったら誰も見ないだろうなぁ~と正直なところ、それくらい地味な物語だし、本もタイトルが違ったら100万部も売れなかったと思う。
    宮崎あおいちゃんがイグアスの滝の前で叫ぶシーンがあるが、絶対、二人の熱愛映画に思えてしまう、そこが宣伝の狙いかもしれないけど。
    友人役の濱田岳、両親役の奥田瑛二・原田美枝子が良い味を出している。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    小説の段階から映像化を前提に書かれてる、と言う気がする。
    予告にある自転車が宙返りするシーンとかが原作に有るのかは知らないけど、一瞬にしてモノが消えていくシーンとか、地味な物語になるところを工夫しているところ見受けられる。
    なので、映像的にも楽しいのだけど、一方で計算づくと言う感じもする。

    ⑤ エンターテイメント性

    万人向けではないと思う。
    でも、佐藤健と言う超?イケメン俳優と、エンターテイメント系に強い永井聡監督を起用して演出させている。
    函館の街の見せ方とかは良かったと思う、映画祭に行ってたみいなぁ~

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    難しい演出だったと思う、地味で暗い話を抑えた美しい映像で描きながら、抑揚を感じさせてくれた。
    永井聡監督のファンタジー的な演出が、作品に希望を感じさせてくれる隠し味になっていた。

    世界から猫が消えたなら

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    個人的には、グッと来るシーンが沢山あって、泣けるシーンがいくつか有った。
    それは原作の良さなのか、脚本としての妙味なのか、ちょっと判らないけど。
    元気に生きている観客側が、余命短い主人公に少しずつ共感していけるのは、自分の大切なものを失った時の主人公の悲しみが小物で伝わってくる、これは奥田惠和さんの脚本の上手さ。

    ⑧何度も見たくなるか?

    人によっては宝物のような作品、万人には薦めないけど、人生に迷った時に見たい作品。

    大切なモノを捨てていくことによって、本当に大切なモノは自分自身だと気づかせてくれる。
    そして、何よりも自分がこの世の中で必要なものだと気づかせてくれる、自分は愛させていると感じることができることは大切だから。
    だから、時々見たい・・・そんな作品。

    映画『世界から猫が消えたなら』のデータ

    【キャスト・スタッフ】
    佐藤健 ※宮崎あおい 濱田岳 奥野瑛太 石井杏奈 奥田瑛二 原田美枝子

    ※宮崎あおいさんの「崎」は正しい文字が環境により表示できないため、「崎」を代用文字としています。

    原作:川村元気「世界から猫が消えたなら」
    監督:永井 聡
    脚本:岡田惠和
    音楽:小林武史

    公開日■2016年5月14日
    公開情報■全国東宝系にてロードショー

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    【ストーリー】
    これは、余命わずかな僕に起きた、やさしい「愛」の物語。

    余命わずかの30歳郵便配達員の前に、自分と同じ姿をした悪魔が現れた。
    世界から電話、映画、時計、そして、猫が消える…?
    もしも、大切なものを一つ消すこととひきかえに、一日の命をもらえるとしたら。

    もし僕が「余命わずか」と宣告されたなら・・・
    僕は30歳の郵便配達員。愛猫・キャベツと一緒にふたりぐらし。ある日の午後。あまりにひどい頭痛がするので病院にいってみたら、脳に腫瘍ができて、余命わずかと宣告されてしまった。l

    そんな僕の目の前に「悪魔」が現れたなら・・・
    僕が、もうすぐ死ぬ?そんなこと簡単に受け入れられるはずがない。ショックで呆然とする僕の前に、ひとりの男が現れた。その男は、なんと僕だった。いや、違う。僕と同じ姿形をした(僕より指がちょっとだけ長い)悪魔だ。うろたえる僕に悪魔がささやいた。「世界からものを一つ消せば、一日の命をあげる」。ただし消すものは、僕にとって大切なものじゃなきゃダメらしい・・・
    (C)2016 映画『世界から猫が消えたなら』製作委員会

  • 映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 2016夏・ゴジラが復活!日本が再生する!

    映画『シン・ゴジラ』 SHIN GODZLLA

    現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。

    復活したゴジラが日本映画の象徴になる

    2016年夏、ゴジラが復活した!
    第1作の『ゴジラ』(1954年)が公開されてから約60年、現在までに国内で計28作品が製作され「ゴジラ・シリーズ」
    今作品で、遂に累計観客動員数が1億人を突破したそれも納得の作品、日本を代表するシリーズ映画として君臨する「ゴジラ」。
    但し、第1作以外のゴジラは、ウルトラマンやガメラなどの子供向けの怪獣映画になっていってしまった。
    実際、’50年代の映画の隆盛期から衰退期に入って、興行収入を考えると子供に観てもらえる映画としてシリーズ化するのは当然かもしれない推移だった。

    一方、日本で誕生したゴジラというキャラクターは、世界の「Godzilla」となり“キングオブモンスター”として人気を博しています。
    海外でも「ゴジラ」の評価は高くローランド・エメリッヒの『GODZILLA』(ゴジラと言うよりイグアナの大きいの)や記憶に新しい2014年にはハリウッド版『GODZILLA』(世界の渡辺謙さんが出演!)が全世界で興行収入570億円以上、国内でも32億円と大ヒットを記録している。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ10

    そして今回、庵野秀明総監督+樋口真嗣監督(特撮監督)で見事な復活!
    初代『ゴジラ』が帰ってきた!そんな感じ。
    実は私は「ヱヴァンゲリヲン」を観たことがない!(自慢w)どちらかと言うと庵野秀明さんと言えば、宮﨑駿監督の『風立ちぬ』の主人公・堀越二郎の声をやった人、と言う印象しかない(汗)
    「ヱヴァンゲリヲン」を知ってる人は、今回のゴジラは、まんまヱヴァらしい。
    チラッとテレビで見たけど雰囲気は判る。
    それと2作目以降のゴジラ・シリーズもほとんど見たことがない、特に平成ゴジラは全く見ていない・・・『ゴジラ FINAL WARS』はゲテモノ見たさでと言うのはあるけど。

    そして今作品は、初代・ゴジラと同様にゴジラ誕生から日本初上陸の話になっている。
    原点に戻って、ゴジラを再構築したと言う感じ、登場の仕方もビックリしたけどネタバレになるからこれ以上は書きません。
    にしても、怪獣映画と言う虚構を映像化にする以上、ゴジラの存在以外をリアルに描いている。
    映画では「一つだけ(大きな)嘘をついて良い」と言う物語作りの暗黙の了解(?)があるけど、逆に言うとそれ以外、リアリティが求められる。
    これは『ジュラシック・パーク』にも言えることだけど、現代に恐竜を復活させる技術は未だないが、そこに嘘が有るとして、恐竜の動きや生態に関しては出来る限りリアルに描く必要がある。
    今回、ゴジラと言う未知の生物で有り、敵の登場に日本政府や日本人がどう接するか?このとことんリアリティにこだわった作りが凄かった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ01

    ’54年に現れたゴジラを、2016年の今復活させた意味、それは今の日本を描くことにある。
    自衛隊のあり方や日本の政治家、それを超えた知恵と勇気、アメリカを含む海外の思惑。
    そのためには、自衛隊の扱い方のリアリティも凄かった、10式戦車から富士山麓から155ミリ榴弾砲をぶっ放す、無人戦闘機から何から何までリアルに演出している。
    ある意味、福島の原発のメルトダウンとゴジラが被っている部分もあると思う。

    全体としては、本当に詰め込み過ぎというくらい、今の日本を克明に描きつつ、ゴジラ退治のためにアメリカの力を借りて、核融合をエネルギーとしているゴジラを核爆弾で退治すると言う話を縦軸に配して、様々な横軸が展開していく。
    長谷川博己演じる主人公(主人公はゴジラだけど、半分以上寝てるので)は、日本の政治構造や外交と言ったものに関わりながら、日本人の良心を表現している

    一方で日本的な人間ドラマ(恋愛とか家族愛)と言ったものをスッパリ切り捨てた潔さには拍手!
    最後に新幹線とかを突っ込ませるのも最高!!
    怪獣映画として、そしてVFXとして、日本生まれのゴジラ映画として、何の手抜きもない作品に仕上がっていて、ここまやるか!?と感心させられた。
    オープニングも伊福部昭のゴジラのテーマ曲も、故・岡本喜八監督のカメオ出演も、その他沢山の俳優がカメオ出演しているし、ゴジラ愛・日本映画愛を感じる作品。

    唯一残念だったのが石原さとみ。
    彼女の役は、アメリカ人にやって欲しかった、40代で女性のアメリカ大統領になる名門の出が日系アメリカ人と言うのは、ゴジラの存在並みに真実味がない、嘘は一つまで。
    好きな女優さんだけにちょっともったいなかった。

    印刷用_シン・ゴジラ_サブ09

    私的『シン・ゴジラ』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    この作品には初代ゴジラと共通のテーマが有る、それはゴジラよりも人間の行いの方が恐ろしいと言うもの。
    人間は自分たちの利益を再優先する、ゴジラが生まれた理由、ゴジラを殺す方法、全てが人間のエゴの上に立っている。
    しかし、窮地に立ってそこを乗り越えていく、戦後の日本人の姿にも共通するものを感じた。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    何故、今、ゴジラなのか?ちゃんとその答えを持っている、第1作目の『ゴジラ』も喧々諤々とその対策を練るシーンが描かれる。
    ゴジラを通して日本人を描こうとしている、そして今の日本、将来の日本への希望が描かれている。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    長谷川博己も力演、その他の主要の配役も力演。
    防衛大臣が女性と言うのもモデルがいるのか?(笑)斎藤工、犬童一心監督、小出恵介と沢山の俳優がカメオ出演、みんな日本映画への愛を感じる。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    日本でここまでVFXを使ってスケールの大きな作品を作ってくれるとは。
    白組の頑張りが凄い!ゴジラの武器もそう来ますか!

    ⑤ エンターテイメント性

    ゴジラをちゃんと描いた、ハリウッドを超えるエンターテイメントだったと思う。
    『パシフィック・リム』にもちゃんと勝っていた、ギレルモ・デル・トロ監督の日本の怪獣映画愛にもちゃんと応えたと思う。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    演出はヱヴァのまんまらしい。
    それはおいといて、最近の日本映画(洋画も?)はやたらと俳優のドアップが多くないか?と。
    にしても、自衛隊とか日本の政治家とか、リアル過ぎてその演出は良かった。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    意外性もあるのに、ちゃんと初代ゴジラの主旨も受け継いでいた。
    怪獣映画に徹して、日本映画に有りがちな、恋愛や家族愛に走らなかったのも良かった。

    ⑧何度も見たくなるか?

    これは映画館でも、ビデオになっても何度も見たくなる。
    それ以前に、色々と詰め込み過ぎ、しかもちょっとした庵野秀明監督の思い入れのシーンとか遊びも有って、細々とチェックしてみたい。
    ゴジラ愛・映画愛が高じるとここまでこだわった映画になる、それは何度も見たくなる。

    映画『シン・ゴジラ』のデータ

    2016年製作

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    【キャスト・スタッフ】
    長谷川博己 竹野内豊 石原さとみ

    脚本・総監督:庵野秀明
    監督・特技監督:樋口真嗣
    准監督・特技統括:尾上克郎
    音楽:鷺巣詩郎

    公開日 :2016年7月29日
    公開情報 :全国東宝系にてロードショー

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    【ストーリー】
    東京湾・羽田沖—。
    突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。
    首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、「崩落の原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹(竹野内豊)をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。
    慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は鎌倉に上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく。
    政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。さらに米国国務省からは、女性エージェントのカヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)が派遣されるなど、未曽有の脅威に対し、日本のみならず世界もその行方を注視し始める。
    そして、川崎市街にて、“ゴジラ”と名付けられたその巨大不明生物と、自衛隊との一大決戦の火蓋がついに切られた。
    果たして、人智を遥かに凌駕する完全生物・ゴジラに対し、人間に為す術はあるのか?
    (C)2016 TOHO CO.,LTD.

  • 映画『地獄に堕ちた勇者ども』 リアリズムからデカダンへ、ナチズムを描く

    映画『地獄に堕ちた勇者ども』 リアリズムからデカダンへ、ナチズムを描く

    映画『地獄に堕ちた勇者ども』 LA CADUTA DEGLI DEI

    la-caduta-degli-dei

    ルキノ・ヴィスコンティの生涯についてはこちらから

    ルキノ・ヴィスコンティ -作品と演出- はこちら

    ヴィスコンティに取っての集大成と言える

    時代がナチの時代に移行しようとする中で、滅び行く古い階級の人々のしがみつく姿が象徴的な描かれる。
    また、それを壊す象徴的な事件として、息子による母親の強姦のシーンが有る。
    旧時代の上流階級も、ナチズムも人間の中に有るもの“欲求”の一部でしかない。
    それがぶつかり合った時に、強いものが弱いものを駆逐する・・・その時の弱いものの悲劇、また、そこには強いもの達にも悲劇が有ると・・・
    この作品では、ヘルムート・バーガーの女装シーンなど1920年代のヴィスコンティのパリでの文化的影響も強く見ることが出来る作品でもある。

    la-caduta-degli-dei

    ヴィスコンティの大きな転換期を迎えた作品と言えよう。
    彼の『山猫』がリアリズモの時代から退廃と言った時代への転機としたら、この作品で見事にヴィスコンティは変わったと言える。
    この作品のテーマはナチズム(=ファシズム)で有る。
    それはヴィスコンティの中の退廃と言うものを一番表現したものかもしれない。
    ヴィスコンティは人間の欲望と言うものを、これ以降の作品の中で一貫して描いていく。
    この作品でのナチズムは人間の欲望の象徴である。
    アッシェンバッハが、マルチンに「フリードリッヒはナチズムの本質が判っていない」と言う。
    ヴィスコンティの人生において、第二次世界大戦を経験し彼は一時期、共産党の戦士としてファシズムと対峙する。
    この物語もドイツがワイマール憲章による民主国家が、ロシアの共産主義の脅威にさらされて、その反動で右傾化した事がナチズムの台頭を生んだ。
    しかしその本質として、何故、ナチズムがこれ程までにドイツの中で蔓延ったのか?それを、ヴィスコンティは鋭く映像化している。

    la-caduta-degli-dei

    それは人間の本質的なところに有るのだ!
    人間の欲望を膨らませること、そして必ずその欲望を実現すること...そのためには手段を選ばないこと。
    誰にでも存在する“欲望”、その恐ろしさこそがナチズムの恐怖そのものなのだ...
    ヴィスコンティの凄いところは、その欲望の表現手段に有る。
    見事なまでに人間個々の欲望、フリードリッヒの権力欲で有り、ソフィの独占欲で有り、アッションバッハの権力欲で有り、マルチンの倒錯的な愛欲...それら全ての欲望を飲み込んでしまう。
    そして明確な形が無いまま増殖する...
    そうナチズムは、それそのものが“欲望”なのである。

    damned

    ヴィスコンティは、一見、ナチズムを優美で甘美に描いているようにも見える。
    ナチの黒と赤の制服、美しい食卓、可愛い少女達...またナチと権力争いをしていた突撃隊の粛正...突撃隊も一方で“欲望”が生み出した怪物。
    しかしナチの怪物の前に喰われてしまう運命であったのだ...
    その欲望が余りにも美しいことがナチズムの誘惑であり、それを表現し得るのはヴィスコンティしかいない...
    恐ろしくも美しい、美しいから恐ろしい...そんな作品である。

     

    映画『地獄に堕ちた勇者ども』

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    The Damned
    La Caduta Dei 157分 1969年 イタリア/スイス/西ドイツ(現ドイツ)

    監督■ルキノ・ヴィスコンティ
    製作■アルフレッド・レヴィー/エヴァー・ハギャッグ
    原案・脚本■ルキノ・ヴィスコンティ/ニコラ・バダルッコ/エンリコ・メディオーリ
    撮影■アルマンド・ナンヌッツィ/パスカリーノ・デ・サンティス
    音楽■モーリス・ジャール
    編集■ルッジェーロ・マストロヤンニ
    美術■パスクァーレ・ロマーノ
    衣装■ピエロ・トージ/ヴェラ・マルツォ
    助監督■アルビーノ・コッコ/ファニー・ヴェスリンク
    製作会社■ペガソ・イタルノレッジオ/プレジタン/アイヒベルク・フィルム
    備考■テクニカラー
    日本公開■1970年
    出演■ダーク・ボガード/イングリッド・チューリン/ヘルムート・グリーム/ヘルムート・バーガー/ルノー・ヴェルレー/ウンベルト・オルシーニ/ルネ・コルデオフ/アルブレヒト・ショーンハルス/フロリンダ・ボルカン/ノラ・リッチ/シャーロット・ランプリング

    1969年アカデミー賞
    脚本賞ノミネート ルキノ・ヴィスコンティ/ニコラ・バダルッコ/エンリコ・メディオーリ

    【解説】
     ヴィスコンティのドイツ三部作の巻頭を飾るのは、第三帝国の隆盛と共に崩壊に向かっていく鉄鋼王国一家の悲劇をオペラ的に描く頽廃の叙事詩である。ドイツの工業中心地帯、ルール地方に権勢を誇る製鉄王、男爵エッセンベック老の誕生日に一族郎党が集まる開幕からして実に怪しい雰囲気で、老男爵の財産を皆が虎視眈々と狙っているのが一目にして分かる。ナチス躍進の33年2月のことだ。おりしもベルリンで国会議事堂焼き討ちの報が入り、不気味さは増す。やがて男爵は、従弟のアッシェンバッハ(グリーム)の差し金で邸内に乱入した親衛隊の騒動の中、娘ソフィ(チューリン)とは愛人関係にある総支配人フリードリヒ(ボガード)の手で射殺され、大コンツェルンの実権は彼らに握られる。アッシェンバッハは更に、目障りな親族たちを片端から始末し、男爵の甥の息子ギュンター(ヴェルレー)はナチに引き入れ、ソフィの息子マーティン(バーガー)の偏執的な性格を利用し、母とその愛人を毒殺させる。が、自分のしでかしたことの重みに耐えかねマーティンも自殺し、遂にナチ以外の一族郎党は消え失せ、エッセンベック邸の広間には巨大ハーケンクロイツの旗が飾られる。凄惨美というのか、ここに描かれるナチズムの恐怖は、作者の意図に反して、浪漫的なものと受け止められてしまっている節もあるが、実に堂々たる滅びの美学の中に潜む諧謔を見逃してはならない。にしても、バーガーが絶望的享楽に耽るシーンの妖しいこと……。(映画データベース – allcinema より)
    第二次世界大戦中『郵便配達は二度ベルを鳴らす』によって、ネオ・レアリスモの口火を切った、ヴィスコンティ監督が、大戦前のドイツを舞台にナチズムによって富と権力を奪われていく、鉄鋼一族の悲劇を描きながら、歴史そのものまで語り尽くした集大成とも言える作品。
    監督自身“今の若い人々に戦争の恐ろしさを知って貰うために、この映画はもっと早く作られるべきであった”と語っている。
    ナチスが台頭し始めた1933年の冬、ルール地方に勢力を持つ鉄鋼王、エッセンベック家の集いの夜、当主が何者かの陰謀によって暗殺される。
    この事件を契機に起こる、一族の跡目相続の骨肉の争いと、それによって漁夫の利を得ようとする陰険なナチス親衛隊の存在を描き出す。
    『ベニスに死す』へ続くドイツ三部作(’72年の『ルードウィヒ/神々の黄昏』で完結)の最初に位置するこの作品で、ヴィスコンティは人間の愛憎と相剋をデカダンスの極致とも言える映像美で浮き彫りにする。

  • 映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をMX4Dで観てみた!

    映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をMX4Dで観てみた!

    映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

    STAR WARS:THE FORCE AWAKENS 136分 アメリカ 2015年

    スター・ウォーズ/フォースの覚醒

    伝説は語り継がれる―すべての人に。

    【字幕版】
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    【吹替版】
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    遂に再始動!ディズニー版スター・ウォーズ

    大ヒット上映中!ですが、実は「妖怪ウォッチ」に負けていると言う事実が・・・
    全世界的には、記録的な大ヒットのようです。
    『フォースの覚醒』ですが、スター・ウォーズサーガで言うところの、第3章の1話にあたります。

    第2章を知らないと、話が半分くらい判らないと思います。
    (巷では、それでも面白いと言う若者が多いらしいですけど...)

    何故か、テレビでの放送が、映画公開後と言う不思議、ディズニーのようなマーケティングの強い会社にしては珍しい失敗だと思います。

    と言うことで、『フォースの覚醒』を見る時は、事前に『スター・ウォーズ』のエピソードⅣ、Ⅴ、Ⅵを見ることをお勧めします。
    あと、ディズニー・ランドのスターツ・アーズが好きな人には、是非、MX4Dでの鑑賞をオススメ!

    僕の世代(40代、50代)以上の人なら判ると思うけど、1977年の『スター・ウォーズ』(当時は副題なし)は衝撃的で日本でも大ヒット。
    アメリカで大ヒットした映画と言うことで、当時の映画雑誌「スクリーン」や「ロードショー」でも多く取り上げられた記憶が有ります、日本上陸前からワクワクドキドキ。
    ちょうどテレビゲームとの相乗効果も有ったんだと思う、『スター・ウォーズ』とインベーダーゲームがリンクしていたんだと思う、この世代の若者には。

    ジョージ・ルーカスがアメリカで『スター・ウォーズ』を企画した時は、ハリウッドでは、あまりにも非現実的なストーリーに「こんな映画当たらない」とそっぽを向いたけど、独りだけ応援した人物がいた、それが既に『ジョーズ』で大ヒットメーカーになっていたスティーヴン・スピルバーグ、その人だという話(伝説?)が残っている。

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    もちろん、公開当時は一話完結で作った話(ダース・ベイダーも死なないけど)だけど、ルーカスの構想の中には、既にこの時点で9作品の話だったと言うのは、’80年代頃には有名な話。
    エピソードⅠを作り始めた頃に、ルーカス自身の年齢とかの問題で、エピソードⅦ(今回の『フォースの覚醒』)以降の構想は一旦、諦めたと言う話が日本にも飛び込んで来ていた。

    それにしても、今作品、ここまで第二章へのオマージュにあふれた作品になっているとは思わなかった。
    第一章が、第二章より昔話なのに、何故か、兵器類が洗練されて強力に見えてしまう。
    第二章の終わりから30年後の設定の今作品では、しっかりミレニアム・ファルコン号やXウィングを出してくれるところが嬉しい。

    物語は・・・と言うと、実は第二章の焼き直しのような内容。
    この辺りが、賛否の分かれるところなんだろうか?実は主人公の正体が最後まで明かされない。
    おそらくこの辺りが、この物語のキーになっていくんじゃないかなぁ~
    と言うことは、3部作が前提の作品とも言える、でもこれだけで楽しめないか?と言うと十分楽しめる。
    その辺は、『スター・ウォーズ』の良いところで、キャラクターが立っている、皆個性的という点。
    『スター・ウォーズ』が元々、有名スターを一切使わず(アレックス・ギネスとピーター・カッシングくらいかな)に、主人公たちはほぼ無名の俳優を使うのは、今回も踏襲されている。

    なんと言っても主人公(の筈)レイ役のデイジー・リドリーが魅力的、オーディションから主役を射止めた無名俳優だけど、美人だし行動的で徐々にフォースに目覚めていくとところと、そのオドオドしたところも良かった。

    今回の悪役はカイロ・レンになる訳だけど、あっさりと顔出ししてしまったのは、ダース・ベイダーと違うところ、ちょっとアッサリし過ぎかなぁ~今後の展開に何かあるのかな?
    それにしても、フィンの立場が判らない・・・う~ん、ネタバレになるからこれ以上は書けないけど。

    今回は第二章のメンバーが総出している、マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーと。
    怪しいのは、ルピタ・ニョンゴとマックス・フォン・シドーとダニエル・グレイグ(クレジットも無し、どこに出てた?)の存在、絶対、今後、何かさせるしレイとフィンの正体にも関わってくるのでは?と感じさせる。

    今作品の監督には、J・J・エイブラムスを起用、テレビ・シリーズの「エイリアス」「LOST」の大ヒットから映画『M:I:Ⅲ』、『スター・トレック』シリーズの監督をやっている、稀代のヒットメーカー。
    従来の『スター・ウォーズ』シリーズよりもアクション性が強調されていると思う。

    そこで、今回はMX4Dで見てみた!実に3,000円超えの料金になる訳だけど(汗)
    結果から言うとこれが正解!
    機会があるなら、MX4Dでの鑑賞をオススメ!ディズニー・ランドでスターツ・アーズに乗ったことがある人なら、あれが2時間続くと思ってくれると良い。
    流石に酔う人も出そうだけど(笑)それぐらい楽しめる作りになっている。

    MX4Dの詳しい説明はこちらのリンクで

    ある意味、映画館の正常進化だと思う、3Dの映像を見ながら体感するのが4Dと言う感じ。
    こういう作りの映画だから4Dが合うわけだけど、今後もこういう映画が増えて、映画館に足を運ぶ人が増えてくれると嬉しい限り。

    私的『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

    テーマが有るか?共感できるか?

    シリーズとしては一貫して親子物語であり、善悪の表裏一体を描いているが、それ自体は共感できるし理解もできるが、3部作全作品を見てみないとどう展開するか、未だ判らない。

    作り手の強い意思を感じるか?

    監督のJ・J・エイブラムスも含め、『スター・ウォーズ』への愛情を強く感じる、それ以上でもそれ以下でもない。

    俳優の意思や演技力が伝わるか?

    今回は第二章のメンバーが、もう歳取ってでも出演したところに俳優としての意思と言うか意地を感じる。
    ただ、演技力という点では、この手の映画はもったいない、それ程、演技力を求められない作りとも言えるし。

    映画らしい楽しさが備わっているか?

    もう映画館で必ず見ましょう!と。
    VFXの凄さとも言えるけど、一応、全シリーズ映画館で見てるけど、3Dも自然だし、4D体験も何の違和感も感じなかった、むしろスターツアーズとかのノウハウが生きている感じ。
    今後の映画(の鑑賞方法)の方向性を示している感じがした。

    エンターテイメント性

    文句なし!J・J・エイブラムス監督が楽しませると言う事を徹底的にしている。
    今回はヒロインが主人公、時代性かもしれない。

    演出が素晴らしいか?

    アクション面に関しては完璧、人間ドラマの部分もハン・ソロとレイアの関係とか、ハン・ソロと...の関係とか、見せるべき点も多いが、そもそも物語として隠しているところが有るので、演出としてスッキリしないところもある。

    脚本が素晴らしいか?

    人間物語とアクションを両立させている点で素晴らしい、ただこれから期待の部分もあるため、期待値として。

    何度も見たくなるか?

    映画館でも何度も見たい。
    ただ『スター・ウォーズ』(エピソードⅣ)は、映画館だけでも10回以上は見ているが、そこまでの興奮は感じなかった。

    映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のデータ

    STAR WARS:THE FORCE AWAKENS

    監督■J・J・エイブラムス
    製作■キャスリーン・ケネディ/J・J・エイブラムス/ブライアン・バーク
    製作総指揮■トミー・ハーパー/ジェイソン・マクガトリン
    キャラクター創造■ジョージ・ルーカス
    脚本:ローレンス・カスダン/J・J・エイブラムス/マイケル・アーント
    撮影■ダニエル・ミンデル
    プロダクションデザイン■リック・カーター/ダーレン・ギルフォード
    衣装デザイン■マイケル・カプラン
    編集■メアリー・ジョー・マーキー/メリアン・ブランドン
    音楽■ジョン・ウィリアムズ

    出演■ハリソン・フォード/キャリー・フィッシャー/アダム・ドライバー/デイジー・リドリー/ジョン・ボイエガ/オスカー・アイザック/ルピタ・ニョンゴ/アンソニー・ダニエルズ/ケニー・ベイカー/ピーター・メイヒュー/マーク・ハミル/マックス・フォン・シドー/ダニエル・クレイグ

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    「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」公式サイト

    【解説】

     映画史に燦然と輝くSF映画の金字塔「スター・ウォーズ」シリーズが、監督に「スター・トレック」「SUPER 8/スーパーエイト」のJ・J・エイブラムスを迎え、新たなる3部作の幕開けとして贈る全世界待望のSF超大作。
    「スター・ウォーズ エピソードVI/ジェダイの帰還」からおよそ30年後を舞台に、家族を待ち続ける孤独な女性レイと、戦うことに葛藤するストームトルーパーの脱走兵フィンとの出会いが導く壮大な冒険の始まりを描く。
    出演はヒロインのレイ役に新人デイジー・リドリー、フィン役に「アタック・ザ・ブロック」のジョン・ボイエガ。
    そのほかアダム・ドライバー、オスカー・アイザック、ルピタ・ニョンゴらが新キャラクターとして登場。
    さらに、ハリソン・フォード、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャーはじめ旧シリーズの伝説的キャラクターを演じたキャストたちも豪華に再登場。(映画データベース –allcinema より)

  • 映画『素晴らしき哉、人生!』 クリスマス・イブの夜に奇跡的な感動に出会う

    映画『素晴らしき哉、人生!』 クリスマス・イブの夜に奇跡的な感動に出会う

    映画『素晴らしき哉、人生!』

    IT’S A WONDERFULL LIFE 130分 1946年 アメリカ

    素晴らしき哉、人生!

    クリスマスのプレゼント、古き良きアメリカの楽天主義!

    フランク・キャプラ監督の戦後初監督作品。
    彼の理想主義が戦後のアメリカでは受け入れられなかったのか?この後、数本の作品を撮って引退している、この作品もヒットしなかった らしい。
    現代の評価は、『或る夜の出来事
    』『オペラハット』『スミス都へ行く』と並ぶ、フランク・キャプラ監督の傑作の一つと言われている。
    僕も、いずれの作品も好きでビデオとしてコレクションしている(だから家がビデオだらけになるんだけど)。

    前半は、一見平凡そうな一人の男の人生を淡々と描き続けている。
    それは、ある種の理想や優しさに溢れ、それでいてどこか強情な、何処にでもいる男性像。
    主演のジェームズ・スチュアートならでは、と言う演技で安心して観ることが出来る。
    そしてある時突然、彼は不幸のどん底に陥る。
    しかし、そこで起きることは、天使が現れ主人公に、彼が居ない世界を見せる事、ここからの展開が面白い。
    そう、一見平凡な人生で有ったとしても、そこには誠実に生きてきた一人の人間の証が、いろいろなところに落ちていて、それにいろいろ な人が関わっているのである。
    それがどんな人生であれ、人間独りが生きていることには、大きな意味が有ることを彼に見せる、それは観客にこの映画が訴えかけている テーマなのだ。

    フランク・キャプラ監督は、一見、楽天主義的なこの映画で、ただ人生が素晴らしい...とだけ言っている訳ではないと思う。
    この映画が作られた時代も、今の時代においても、人間の社会が複雑になっていく中で、自己の喪失、そう社会の一部品としてしか自分を 見れなくなる事への一つの回答のような気がする。
    どんな人生でも、生きていること自体が素晴らしいことだと、それは本人以上に周りの人達が知っているのである。

    天使が現れて本人が居なかった世界を見せる発想の面白さや、フランク・キャプラ監督の俳優を捉えるカメラの鋭さ(ズーム・アップの多用)、それに応えたジェームズ・スチュアートとドナ・リードらの俳優陣の素晴らしさが、この物語を盛り上げる。

    一見、単純なストーリーとテーマであるが、そこにある人間ヘの温かみや人間の存在感は、今観ても感動する。
    ラストのハッピー・エンドは涙なくして観ることは出来ない...時はクリスマス・イブの夜。

    素晴らしき哉、人生! Blu-ray — Amazonで見る

    私的『素晴らしき哉、人生!』

    ① テーマが有るか?共感できるか?

    フランク・キャプラ監督の映画は楽天主義が多い、アメリカの理想主義とでも言ったら良いのか?
    でも、それが古き良きアメリカであり、今ほど複雑ではない社会を反映している。
    だからこそ、今もこう言った純粋な映画を観ることもにも価値を感じる。
    そして、誰でも共通するテーマであり共感できる。

    ② 作り手の強い意思を感じるか?

    世界大戦の間に、アメリカの理想を描き続けたフランク・キャプラ監督、それは戦争よりも大切なモノをそこに訴えかけていたんだと思える。
    第二次世界大戦直後に、人生の素晴らしさを描いたところに監督の思いを感じる。

    ③ 俳優の意思や演技力が伝わるか?

    ジェームズ・スチュアートはアメリカの良心を演じ続けた俳優。
    演技力もそうだし、ちょっとのっぽでユニークな風貌、優しい表情と、アメリカ人にとっても癒される存在であり、外国からアメリカン人を見る時に彼が一つの象徴なのかもしれない。

    ④ 映画らしい楽しさが備わっているか?

    アメリカ映画が一番輝いていた時代、戦争という暗い時代に映画というエンターテインメントに希望とか夢を抱いた時代。
    それを代表するスター、ジェームズ・スチュアートがアメリカの理想を演じている。
    また、ドナ・リードの美しさが際立つ。

    素晴らしき哉、人生!

    ⑤ エンターテイメント性

    静かな展開の前半と、後半の対象的な演出で楽しめる、ジェームズ・スチュアートが出てる時点でも、スター映画とも言える。

    ⑥ 演出が素晴らしいか?

    フランク・キャプラ監督の演出はいつも安定しているし、この時代らしい演出。
    その中でズーム・アップを多用して人間ドラマを表現している点は素晴らしい。

    ⑦ 脚本が素晴らしいか?

    これ以前の作品が、勧善懲悪的な理想論の作品が多かったが、この作品はその構成も面白く脚本も良かった。
    理想的なパターンを好き・嫌いの別れるところも理解出来る。

    ⑧何度も見たくなるか?

    クリスマスが来ると思い出し、観たくなる作品でクリスマスを代表する作品。

    映画『素晴らしき哉、人生!』のデータ

    素晴らしき哉、人生!【淀川長治解説映像付き】 DVD — Amazonで見る

    監督■フランク・キャプラ製作■フランク・キャプラ
    脚本■フランセス・グッドリッチ/アルバート・ハケット
    撮影■ジョセフ・ウォーカー/ジョセフ・バイロック
    音楽■ディミトリ・ティオムキン
    出演■ジェームズ・スチュアート/ドナ・リード/ライオネル・バリモア/ヘンリー・トラヴァース/トーマス・ミッチェル/ボーラ・ボンディ/フランク・フェイレン/ウォード・ボンド/グロリア・グレアム

    アカデミー賞 1946年
    作品賞ノミネート
    主演男優賞ノミネート ジェームズ・スチュアート
    監督賞ノミネート フランク・キャプラ
    編集賞ノミネート WILLIAM HORNBECK
    録音賞ノミネート JOHN AALBERG

    ゴールデン・グローブ賞 1946年
    授賞 フランク・キャプラ

    【解説】
     主人公のジョージという男は、いつも何処かでツキに見放され、逆境にばかり立ち向かう運命にあった。
    自分のミスではなく大金を失った彼は、全てに絶望して自殺を図る。
    ところが、12月の冷たい河に飛び降りようとしたとき、彼より先に一人の男が身を投げて救けてくれと叫んだ。
    あわてて救けたジョージに、男は、自分は見習い天使だと告げるが……。
    映画はまず、挫折つづきのジョージの人生を語る。
    この、希望が幾度となく打ち砕かれるエピソードの積み重ねには、ジョージばかりではなく観る側も、その理不尽さに怒りを感じずにはいられないだろう。
    そして、天使の案内する“もし彼が生きていなかったら”という仮定の世界で、彼は自分の存在理由をかいま見る事になる。
    果たして彼は自殺を思いとどまる充分な理由を見つけることが出来るのか、という部分がこの作品の要になるのだが、安易なハッピー・エンドに逃げていないのはF・キャプラの理想主義の賜物である。(映画データベース –allcinema より)